フィルタコレクション そにょ 2

そにょ 1 では誘電体フィルタを紹介しましたが、誘電体フィルタは調整できない(絶対できないとは
言えないけど)ので、希望の周波数や帯域のものを手に入れることはほとんど不可能です。
そういう意味では、アマチュアにとってあまり嬉しいフィルタではありません。
というわけで、今回もひきつづき嬉しくないフィルタです(^^;


最初は双信製のBP465MHz-1527です。
仕様、用途とも不明ですが、型番から中心周波数465MHzのBPFと予想できます。
コネクタはSMAで、本体は半田付けで完全密閉されているのでフィルタの構造は不明です。
当然、調整もできません。だから嬉しくないフィルタの仲間なのでした。

実測では、中心周波数465MHz、-3dB帯域幅約100MHzでした。
広帯域のBPFなため阻止域の減衰量が小さく、信号源の高調波による応答が隠れてしまっています。
また、周波数軸の測定間隔が粗いため、4箇所のディップ点は実際より浅く出ていると思います。

BP465MHz-1527
bp465MHz.jpg

BP465MHz-1527の周波数特性
bp465MHzfc.gif


次は同じく双信製のBP115MHz±5.6MHzです。
仕様、用途とも不明ですが、型番から中心周波数115MHz、通過帯域幅11.2MHzのBPFと予想できます。
コネクタは見慣れない形の細いスナップオンタイプのもので、おそらくはヒロセ電機製と思いますが、
これに嵌合するものは未だ入手できていません。
大きさは先のBP465MHz-1527と厚さ以外は同じで、本体もやはり半田付けで完全密閉されているので
フィルタの構造は見ることができません。
当然、調整はできませんが、それ以前にコネクタが変態なので測定することすらできません。
というわけで、私の嬉しくないフィルタの中でもかなりランクの高いフィルタなのです(^^;

BP115MHz±5.6MHz
bp115MHz.jpg


次は多摩川電子製のUBF-475-02です。
仕様、用途とも不明ですが、標記から中心周波数1500MHzのBPFとわかります。
SSGの高調波を使って測定しようと試みたのですが、かなり通過帯域の広いフィルタのようで、
複数の次数の高調波が同時に通過域に入るのか、意味の有る結果が得られなかったので諦めました。

このフィルタはフタがネジ止めのようなので開けることができそうなのですが、特性を測定する前に
開けることは敗北を意味する(しないしない)のでここは我慢です。
このフィルタについては、嬉しくないのは主に私の測定環境の所為です。うぐぅ。

UBF-475-02
ubf_475_02.jpg


次はMICROPHASE製のLI-324JJです。
仕様、用途とも不明ですが、添付資料によると中心周波数3.0GHz、-3dB帯域幅約2.2GHzのBPFです。
1オクターブ以上にわたる広帯域なフィルタなのに阻止域の減衰量は-80dBもあり、遮断特性は急峻、
高次の応答は遥か上というこの綺麗な特性にヒトメボレして身請けしました(^^;
このフィルタだけは理由はないけど嬉しかったりします<バカだバカ

LI-324JJ
li_324jj.jpg

LI-324JJの周波数特性
li_324jjfc.jpg


次はMICROPHASE製のR3834です。
これは厳密にはダイプレクサですが、フィルタであることに違いはないのでここに入れておきます。
標記から、30MHz - 50MHz、50MHz - 100MHzの2つの帯域を分離するものと予想できます。
このダイプレクサの特性はまだ測定していません。

R3834
r3834.jpg

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