フィルタコレクション そにょ 1

そにょ 0 ではLPFを紹介しましたが、実はBPFの方が好みで、コレクションの殆どはBPFです。
というわけで、今回は誘電体BPFです。


最初はムラタ製の誘電体BPF、DFC3R897P008BTDです。
誘電体製の1/4波長同軸共振器を3素子結合したもので、中心周波数897.5MHz、通過帯域幅8MHzです。
基板実装用なのでピン端子です。

実測では、中心周波数897.5MHz、-3dB帯域幅約18MHzでした。
500MHzより下のピークは信号源の高調波による応答で、フィルタの特性ではありません。

DFC3R897P008BTD
dfc3r897.jpg

DFC3R897P008BTDの周波数特性
dfc3r897fc.gif


次は移動体通信の基地局用と思われるBPFです。メーカ、型番ともに不明です。
外観から、誘電体製の1/4波長同軸共振器を4素子結合したものとわかります。
SMAコネクタの大きさからわかるように、周波数のわりには大きくて重いものです。

実測では、中心周波数820MHz、-3dB帯域幅約56MHzの特性となりました。
例によって500MHzより下のピークは信号源の高調波による応答で、フィルタの特性ではありません。

4素子誘電体BPF
bpf_dr4.jpg

4素子誘電体BPFの周波数特性
bpf_dr4fc.gif


次も移動体通信の基地局用と思われるBPFです。メーカ、型番ともに不明です。
外観から、誘電体製の1/4波長同軸共振器を5素子結合したものとわかります。
多分、先の4素子のものとセットで使用されていたものです。

実測では、中心周波数950MHz、-3dB帯域幅約45MHzのとても綺麗な特性となりました。
例によって500MHzより下のピークは信号源の高調波による応答で、フィルタの特性ではありません。

5素子誘電体BPF
bpf_dr5.jpg

5素子誘電体BPFの周波数特性
bpf_dr5fc.gif


次はJRC製のAFSE012です。仕様、用途とも不明です。
外観からは判りませんが、中身は誘電体製の1/4波長同軸共振器を5素子か6素子(見たけどもう忘れた)
結合したものでした。
確か、2GHz帯のフィルタとか言って売られていたような気がするのですが・・・・・

実測では、中心周波数760MHz、-3dB帯域幅約120MHzの特性となりました。
とても2GHz帯のものとは思えません(^^;
例によって500MHzより下のピークは信号源の高調波による応答で、フィルタの特性ではありません。

AFSE012。デジカメが写り込んでます(^^;
afse012.jpg

AFSE012の周波数特性
afse012fc.gif


というわけで、見事に同じような周波数帯のものばかりになってしまいました。
別にこのあたりの周波数のものばかりを意図して集めたわけではないですが、誘電体フィルタは
あまり低い周波数のものや少量生産品には採用されないので、自然とこうなってしまいました。
もう何年かすれば、1.5GHz帯や2.4GHz帯のものもジャンクで出まわるようになるのでしょうか。

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