誠史君report


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99-10-10 「 白い練習着 」 
2002フットサル大会


33時間22分

 横浜国際競技場で、2002年ワールドカップ横浜開催を記念して、2002分間フットサル大会というイベントが10月9日ー10日で行われました。9日の夜からスタートして、横浜国際競技場と小机競技場を使って200チーム近くの選手達が極上の天然芝の上でフットサルを楽しみました。
 そのイベントの最後を飾るべく”横浜Fマリノス”の選手達が招待チームとして参加しました。そのメンバーの中に誠史が入っていました。

招待チーム

 マリノスの試合は17時前後という話でしたので、その少し前に横浜国際競技場に足を運びました。もう既に一般応募のチームの試合は終了していて、招待チームが横国のピッチを4つに区切ったコートで10分1本勝負の試合を続けていました。ロシア大使館チーム、自由民主党チーム等が試合を行っていました。そして”横浜FC”も招待チームとして試合を行っていました。メンバーはスタッフが中心でしたが、奥寺GM、阪倉コーチなどがメンバーに入っていて、辻野社長もユニフォームを着てプレイしていました。相手はフランス大使館チームでしたが、見事勝利を飾っていたようでした。

マリノス入場

 そして横浜FCが試合をしている頃にメインスタンド下からマリノスの選手達が出てきます。選手とコーチ達が2つに別れて空いているコートでウオーミングアップを兼ねた練習を行います。GKを置かずにボールを繋いで行くんですが、小さいゴールが災いしてか?なかなかゴールにボールを運べません。”そんなんで大丈夫?”と少し心配になります。試合に出場するメンバーですが、森、星、鏑木、原田、誠史、深澤、田沢の7人の選手と、スタッフのマネージャ塩沢さん、ホペイロ川田さん、メディカル荻野さんの3人が登録メンバーとして試合に出ました。

”韓国代表”ブルーノ

 他のコートでの試合が終了して、いよいよマリノスの試合がラストマッチとして始まります。試合時間は、最後の1試合だけ長くて22分間で行われます。対戦相手は、2002年共催のパートナー韓国代表ユニフォームを着た。大韓協会のチームでした。

メンバー1:失点 

 17時にキックオフ。最初のマリノスのメンバーは、鏑木、深澤、田沢、誠史、川田の5人で試合に臨みます。背番号を見ると結構バラバラでした、場内アナウンスを聞くと決まった番号だったらしいですが、選手達がそれを理解していなくて、深澤はショーツは29番なのに、ユニフォームは23番を着ていたりしていました。でも誠史は上下とも22番でした。

 韓国ボールでキックオフ、いきなりセンターからシュートを狙ってきましたがそれは外れます。ゆっくりとしたテンポでゴール前を早くしてマリノスが攻め込みますが、シュートまで持っていけません。誠史はスクエアの4人の状態から左の前に張っていましたが、ゴール前でのいいシュートに持っていけません。そうこうしているうちに韓国チームに得点が生まれ0対1とされてしまいます。その後誠史の豪快なミドルシュートがありましたが、右ポストを叩いてしまいGKに押さえられてしまいます。

メンバー2:同点

 数分が過ぎたところでマリノスがメンバーチェンジ。フットサルは試合中でもどんどんメンバーが替わるルールですが、マリノスはGKの鏑木を除いて4人を同時に交代させます。スムーズな交代じゃないため一気にピンチになりますがカバーに入って事なきを得ます。次に入ったのは、原田、森、星、そして荻野のテクニシャン揃いのメンバーです。星のボール扱いはさすがにユース育ちという感じを見せてくれました。そして原田がファウルを受けてマリノスがPKを得ます。今大会は特別ルールでファウルが有った場合は何処の位置でも相手にPKが与えられると言う形でした。星が蹴ったPKは強烈なボールをゴールに叩き込んで、1対1の同点に追いつきます。

メンバー3:シーソーゲーム

 同点に追いついたところで再びメンバーが替わります。誠史、田沢、深澤、そして川田が出てきて試合が続きます。誠史は左ばかりじゃなく、中央にと、右にと動きながらパスを出しますが、どうも前が係りになりがちで韓国チームにカウンターを与えてしまいます。韓国チームはアマチュアとはいえ強烈なシュートを持ってる選手がいて、選手もユ・サンチョルじゃなく、ユン・サンチョル選手とかがいました。
 そしてカウンターから1点返されて1対2に、更に攻めてるところでマリノスにボディコンタクトのファウルが有ったと言うことで、韓国チームにPKが与えられ、これもきっちり決められて2点差の1対3にされてしまいます。22分間の試合とはいえ、残り時間は半分過ぎて8分位しか残っていません。得点を取り返そうと攻めるマリノス。誠史の早い左からのセンタリングを深澤がゴール正面で合わせて1点を返して、2対3にします。

メンバー4:劇的な幕切れ

 ここで最後の交代が行われます。残り時間5分くらいの所で、星、原田、森、そして塩沢が入ります。何度も攻め込みますが韓国チームのGKの好守に阻まれて、なかなかゴールを割ることが出来ません。決定的なのを弾かれてしまいます。遠目からの原田の強烈なミドルシュートもDFが身体を張って止められてしまいます。そして上がりっぱなしだったマリノス選手の裏をボールが抜けて韓国チームがGKとの1対1を決めて再び2点差の2対4になってしまいます。
 残り時間は徐々に少なくなっていきます。プロの意地か?ここからマリノス怒濤の攻撃が繰り返され、星のドリブルから右サイドの森へ、角度の薄いところから豪快にゴールへ蹴り込んで3対4と再び1点差まで追い上げます。
 韓国チームが攻め上がったところを、カウンターから前線に1人残っていたマネージャーの塩沢へ、長いボールをヘッドでゴールへ運び4対4とついに同点に追いつきます。マネージャーのゴールでマリノスベンチも一気にヒートアップしているようでした。

 その勢いのままに、更に畳みかけるマリノス。星が左へドリブルで進出、ゴール前へ送ったボールを原田がダイレクトでゴールへ叩く込み、ついに5対4と逆転に成功します。この時点で残り時間は1分少々。2002分間をカウントする時計が競技場に置いて有りましたが”2001”の文字が表示していました。最後は相手CKのボールを時間稼ぎして、タイムアップ。5対4でマリノスが勝ちました。

 試合終了と同時に花火が打ち上げられ、選手達が整列して挨拶に出向きます。Jリーグでは見られない相手ベンチへの挨拶とかもやっていて和んだ雰囲気が流れます。

セレモニー

 総ての試合が終わってセレモニーが始まります。マリノスの選手と韓国チームの選手が並んで、大会役員などの挨拶が少し続きます。誠史は原田君とずっと何事か話していました。身振りとかを見ると試合のことのようでした、皆がボールを持っていたのが気になりましたが、そのボールはセレモニーの一環で、スタンドの観客へのプレゼントでした。選手がスタンドにボールを蹴り入れて取った人が貰えました。私は残念ながら受け取れませんでした。

次は…

 セレモニーが終わったところで選手達が引きあげて行きましたが、その間もずっと誠史は原田君と並んで控え室へ戻っていきました。
 何故か?誠史だけは白の上下のトレーニングウエア姿でした。他の選手は青のトレーニングウエアでしたが…。

 マリノスの練習は昨日から始まっています。顎に伸ばした髭も本人にとっては何か意味のあることだと感じています。セカンドステージの残り数試合、そして天皇杯も有ります。次はJの舞台でピッチを所狭しと躍動する姿を見たいです。

<99.10.11write>