誠史君report


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99-02-06 「 歓声に応えるトルシエ 」 成田遠征直前練習

きっかけ

 何故、成田まで足を伸ばして行ったんだろうか?

 前日の深夜に友人とオンラインでの会話を続けていた時でした。”U20の練習ってどこでやってるんだろう?””成田なんて練習するところ有るのかな〜?”そんな会話を続けていたところ、ふいにある友人から練習場所と時間の情報が流れてきました。しかし練習は”非公開”という話しでした。行こうかどうか迷いましたが、Jヴィレッジで練習風景がほとんど見られなかったのも有って成田まで行く事にしました。広野町よりはずっと近いだろうし…(苦笑)

成田の練習場

 成田はやはり広野町よりずっと近かったです。東関東自動車道をすいすいと通り抜け、早く到着しすぎると思って一つ前のICで高速を降り、途中のコンビニで時間を潰しながら、練習場所へ向かいました。到着したのは、14時少し前でした。練習が15時からなので少し早すぎるかな〜っと思いましたが、知り合いの友人に会って間が持てました。練習を行なうスタンドの周りにはファンと思われる女の子がいましたが、枯れた芝のフィールドには高校生と思われるトレーニングウエア姿の学生がいて、本当でここで練習が行なわれるのかな〜と思いました。15時少し前に報道関係者と思われる人がタクシーでやってきて、更に”PUMA”と書かれたワゴン車がトレーニングウエアやボールなどを運んで来て、やっぱここで練習を行なうんだと少しほっとしました。選手が到着する前にスタンド入る事が出来て上に上がりましたが、スタンドの管理人らしき人がやってきて人払いに来ました。”見学の許可が出るか、監督に聞いてみるから”と言われながらスタンドから出ました。

”トルシエ”コール

 スタンドから追い出された私は、選手バスが到着するのを待ちます。中にいた高校生はフィールドの外円に添って広がります。ボールボーイとして地元の高校生を頼んだみたいです。15時を過ぎても選手バスが到着しません。でもギャラリーはますます増えていき、15時20分前後にギャラリーが沸き立つと同時に、PUMAのワゴン車が入り口から退き、JFAと書かれた選手を乗せたバスが入ってきました。写真を撮ろうと私も近くに行きます。フィールドの入り口にバスが止まり選手が降りてきます。ファンが群がる中をタラップを降りてくる選手に歓声が沸きます。(タラップを降りてくるところを写真に収めましたが、ほとんどピンボケでした…残念)最後にトルシエ監督が降りて来て、周りにいた高校生から”トルシエ!トルシエ!”のコールが出ます。多分監督に声援を送ればスタンドに入れてくれるという算段が有っての事でしょう。心なしかにこやかな表情のトルシエ監督の姿が見受けられました。

 タラップを降りてた所で、スタッフに呼び止められた満男君の姿を写真に収めて、周りにいたファンの後に付いて、スタンド入り口近くに移動します。トルシエコールが効いたのか?管理人からスタンドに入ってもいいと許しが出ます。歓声を上げるファンの人々。入り口の門が開き階段を駆け上がりスタンドへ、初めに上がった友人がいい場所を確保してくれて丁度選手が出てくる入り口の真上から練習風景を見る事が出来ました。  

レギュラー組は?

 スタンド最前列の壁に寄りかかりながら選手が出てくるのを待ちます。少しして上下をPUMAの青いトレーニングウエア姿に身を包んだ選手が一人一人フィールドに出てきます。誰がいるんだろうと確認しますが、後ろ姿で認識できるほどU20メンバーの姿を見ている訳ではないため(フル代表なら国立競技場の上の方でも解るんですが…)いまひとつ解りません。と言っても顔を見ても解らない選手が数人いるのも確かなんですが(苦笑)選手はピッチに散らばりアップを行ないます。なんかグループが出来ているような組み合わせで広がります。簡単なアップが終了すると、数人の選手に黄色いビブスが渡されてチームが半分に分かれます。ビブスを着たチームはトルシエ監督が指示をして、ビブスを着ていないチームはサミアコーチが指示を送ります。

ビブスを渡されたのは…伸二、満男、誠史、酒井、稲本、西脇、金古、辻本、手島、榎本だったように思います。スタンドから遠目の所でコーン3つ置いて輪になってパス回しの練習をやっていました。

それ以外の選手…本山、播戸、氏家、遠藤、飯尾、中田、加地、石川がサミアコーチの指示でボール回しをやっていました。

GKの南君曽ヶ端君はGKコーチの元でキャッチング練習を始めていました。

数十分そのまま続けた後、ハーフコートに選手が集まっての戦術練習が始まりました。あ、言い忘れましたが、市川君は左足首に不安を感じると言うことで別メニューでフィールドの周りを歩いていました。高原君の姿は見かけませんでした。前日は練習に参加していたらしいので、何か有ったんでしょうか?

フォーメーション練習

 ハーフコートに集まった選手達は、ビブス組とビブス着ていない組に別れて交互にサイドからの攻撃の形を何度も練習します。

ビブス組フォーメーション(9人) 

→→→→→

          誠史     

辻本           伸二

手島    稲本       西脇 

金古         満男

          酒井

→→→→→

ビブスなし組(8人:かなり情報が怪しいです)

→→→→→

          石川     

中田           本山

飯尾    遠藤?       播戸 

            氏家?

          加地?

→→→→→

 GKの3人は、1名が望月コーチの元でキャッチング練習を行なって、2名がハーフコートでの練習に入ります。GK3名は交代しながら行なっていました。

 ビブス組が長くシュート練習を行なっていました。よくトルシエ監督に捕まっていたのは、右サイドの酒井君西脇君だった様に思います。簡単な図は以下の通りです。

この図ですが、DFラインの手島君からから小笠原君にボールが出て、一度稲本君に戻します。相手DF役の3人はラインを上げますが、左ウイングの誠史君にボールを出して、誠史君がゴール前に詰めている、小野君、西脇君に対してセンタリングしてシュートを行なう。

この図は、辻本君小野君にボールを当ててダイレクトで稲本君に戻したのボールを右サイドに振って、ウエーブの動きで酒井君を追いぬいて、小笠原君が右サイドからセンタリング。中央に詰めた小野君酒井君がシュートを打つといった形です。西脇君はDFラインを下げるような動き方をしていました。

 ポジションはほぼ固定されていましたが、右サイド左サイドとも違うパターンでボールを上げたり、サイドの選手が切れ込んで行ってシュートを打ったりといろんなシュートの形を試していました。

 スタンドの観客は初めは立って見ていましたが、徐々に席に座って見るようになり、小野君のシュートなどに歓声が上がっていました。GKは南君もさすがというセーブを見せていました。榎本君も負けない動きをしていたと思います。誠史君も相変わらず、左足からの素晴らしいスピードのシュートを何度か見せてくれました(^^)

ビブス着ていない組もビブス組と交代で、同じようにシュート練習を行なっていました。ビブス着ていない組のフォーメーションはあまり覚えていないんですが、こんな感じだったと思います。

 ビブス組より人数が一人少なかったんですが、加地君、氏家君、飯尾君辺りのポジションはあまり覚えていません(遠くから見た顔では判別できなかったです…苦笑)このチームで目に付いたのが、本山君の動きでした。結構いい動きとシュートが見られました。播戸君は結構上にふかす事が多く、頑張らないと…と思いました。高原君がいないのはチャンスなのに…

シュート練習を交互に数度行なって、反対側のゴールラインまで行って戻るというクールダウンを間に挿んで、再びシュート練習が始まります。

今度は、稲本君、金古君、手島君、辻本君、中田君に赤いビブスが渡されて守備陣とボールの起点をはっきりさせて同じようなシュート練習が行なわれます。3バックの守備陣は、その都度稲本君以外の4人の内の一人が外れる形で、3バックを形成していました。稲本君は全般にボランチの位置で固定されて練習を続けていました。オフサイドラインをかいくぐってのディフェンスラインから上がった中田君金古君のシュートという形も少し練習していました。2年前高校選手権で得点王になった金古君のミドルシュートが思い出されます(^^)

長いシュート練習が終わると、今度は再び黄色いビブスを数人に渡されて守備の練習を行ないます。3バックで押し込まれた時の形の練習を行なっていました、この練習には稲本君小野君は守備陣には加わらず下記のような感じで守備の形を練習していたように思います。(これもはっきり覚えていません)

誠史君は左サイドで戻ったり中へ絞ったりと慣れない守備の練習は忙しそうでした。

日が随分傾いてきて選手の影が長くなる頃にようやくハーフコートでの練習が終了して、ピッチの周囲を回るランニングで終了といった感じになります。ピッチを2周くらいして、ストレッチが始まるのかな〜と思った時に、再び3バックの練習を山本コーチの指示の元行ないました。人数は少なくしピッチを狭くしての練習。誠史君はここでも左ウイングの位置で一貫してプレイしていました。中盤の選手は小野君から本山君稲本君から酒井君やら数人入れ替わりながらプレスのかけ方を復習しているようでした。フランスへの移動中に忘れない様に…

数分続けた3バックの練習が終わり、ようやく選手はストレッチに入ります。ストレッチはそれぞれの形で行なってる様でした。見ている正面で小野君本山君がにこやかに何か話しながらストレッチを続けています。誠史君は、ちょっと遠くでストレッチを行なっているようでした。(よく覚えていない)

稲本君の睨み?

 ストレッチが終わった選手は、バスの方へ直接行ってしまうのかと思い、スタンドの多くのギャラリーもバスの方へ移動しましたが、その場にいて正解でした。入って来た位置に選手が戻って来ます。本山君小野君が小走りに走って来ます、誠史君播戸君と仲良さそうに戻って来ます。稲本君はゆっくりと歩いてきます。半数の選手が戻って来て、再びシャッターチャンスが訪れたのが満男君でした。戻るところを再びスタッフに呼び止められ、スタンドに体を向きながら何事か話しをしています。電池切れ間際のカメラ(^^;で写真を写します。選手の影が長くなっていましたので、写真を写すのも辛かったです。フラッシュを使うと完璧に電池切れしてしまうだろうと思われてそのまま写していました。(おかげでピンボケ写真ばかりになってしまいました…苦笑)

選手がスタンド下に戻って来て、ほどなくして灰色のトレーナ姿に着替えてバスの方に移動してきます。スタンド下のため選手の姿を見る事がで来ません。少し移動して下を覗きますが、誠史君の姿は補足出来ませんでした。何人かのファンの女の子が選手を呼びとめてスタンドからプレゼントなどを投げ入れます。私がふと見た先に稲本君がファンの子からプレゼントを受け取っていました。あの横顔にファンになる子が多いんだろうな〜という事を少し考えながらカメラのシャッターを切りました。この時だけフラッシュを使いましたが、シャッターを切った後、稲本君がこちらを見ました。睨んだという表現は適切ではないですが、裏番に睨まれたような気がしました(^^;

選手が順にバスに乗り込んで行きます。トルシエ監督も出て来てファンの子にフェンス越しに両手で握手をしていました。全員の選手、スタッフがバスに乗り込み、群がってるファンの群れをうっとしそうにバスの運転手が切り返しをして練習を行なったグランドから出て行きました。

いってらっしゃい!

 選手がいなくなったスタンドからファンがあっという間にいなくなっていきます。結局100人くらいのギャラリーがいた様です。私も成田の練習場を後にしました。いろんな事を見せてくれた事で帰りの高速も舞浜渋滞に少し捕まりましたが、気持ち良く帰る事が出来ました。

U20日本代表選手は、翌日から約3週間のフランス・ブルキナファソ遠征に旅立ちました。若い選手達にとっては普段の生活から経験しない事を多く経験し、対外試合を繰り返す事によってチームを固めていってくれると思います。遠征中は4/3に開幕するワールドユースへ向けての激しいポジション争いが繰り返されると思いますが、どの選手も頑張って、”いってらっしゃい”

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