試合観戦記


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「 勝ち点差”5” 」

Jリーグセカンドステージ第12節 99.11.17 
横浜Fマリノス 対 京都パープルサンガ 横浜国際
19時キックオフ

 セカンドステージも残り4試合、首位エスパルスを追いかけるマリノスは、京都パープルサンガを迎えての1戦です。
 オリンピック最終予選で2週間くらい前の試合との間隔が開いてコンディション調整などは難しかったと思いますが、怪我人も戻ってきて、ベストの状態で試合に臨んで欲しいと思いました。

∞∞∞

 平日だったので、仕事を定時で抜け出して横浜国際へ向かいましたが、やはり到着は試合開始直前になってしまいました。選手達がアップが終わって引き上げる途中にスタンドに到着。いつもの位置に陣取り試合開始を待ちます。メンバー表が出ていましたが、以下のような先発メンバーとフォーメーションでした。

横浜Fマリノス 京都パープルサンガ

城  バウベル
俊輔
アツ          波戸
アキ 良治
井原 直樹 小村

能活

 カズ   マギノ
シーラス
野口          健仁
ヤット シジクレイ
大嶽 手島 辻本

松永

小澤、神田、大橋、サンチョル、永井 中河、 大森、 大槻、 熱田、 大島

 マリノスは、右ウイングバックに久しぶりに波戸を入れてきました。攻撃力をアップさせたいんでしょうか?サブには怪我から戻ってきたサンチョルが入ります。新聞報道によるとまだ90分間はプレイできないとのこと、早めに出てくれることを祈ります。俊輔はタイから戻ってきてコンディションがどうか気になりました。
 対するサンガは、マリノスから移籍した選手も多く、フリエからも移籍した選手も多くて監督は加茂監督という事で、ちょっと嫌な気がします。この試合でもサンガ組:ヤット、手島、辻本、大島、大嶽、マリノス組:松永、中河、大森、健仁と入っていました。カズもいますし…。でも一番気を付けたいのは、遠藤弟(ヤット)のミドルシュートでしょうか?

∞∞∞

 主審のモットラムさんを前にして選手が入場してきます。試合前にU22代表選手への花束贈呈がありました。貰ったのは、俊輔とヤット(テッシーと辻本は最終戦出てないから貰えなかった?)選手達がピッチに散り試合が始まります。

 エンドはいつものように前半はマリノスがホーム側から向こうに攻めるといった形でした試合開始のホイッスルが鳴り、試合が始まります。試合開始は落ち着いてボールを回していくマリノス。足下へのボールが多くて中盤で取られるシーンも何度か見受けられます。前半8分右サイドの波戸へのボールの繋ぎが悪くて中盤で取られてカウンターを受け、ドリブル突破を止めて、サンガにゴール正面でFKを与えます、シーラスが蹴ったボールは壁に当たり、前にこぼれたのをシジクレイがシュートを放ちますが、ゴールの左へ外れます。前半10分城が右サイドからシュートを放ちますが、松永に止められます。14分には右ウイングバックに入った波戸、上野と1タッチで繋いでバウベルがヘッドでゴールを狙いますが枠の外へ外れます。15分、サンガが左からのセンタリング、カズがヘッドで合わせますがヒットポイントが低くてゴール左へ外れます、16分には警戒していたヤットが低い弾道の素晴らしいミドルを打たれますが、能活が確実に前へ落としてボールを押さえます。難しいシュートをさりげなく止める守護神は頼もしく思えます。
 前半20分にマリノスにゴール正面でのFKのチャンスが生まれます。U22カザフ戦で俊輔が決めた位置よりやや左よりの位置でした。アツと俊輔が立ちますが、俊輔が蹴ったボールはカザフ戦で蹴ったボールと同じ様な軌道を描きますが落ち方が足らずに、ゴールバーの上へ外れます。
 攻めながらもシュートが入らない展開が続きます。バウベルはボールを持った後の動きが相変わらず緩慢で、ドリブル突破以外の手段では抜くことが出来ずに手詰まりになっていました。相手もそれをわかってか?ドリブルコースを消してきました。バウはパスを選択しますが、無理なパスが多くて前線に繋がらずに相手に取られるシーンも多く見受けられました。前半の早々でしたが、早くサンチョルに変えてくれと何度も思っていました。21分右サイドの波戸への繋ぎをミスして、裏を付かれて無理に止めに行った小村にイエローが提示されます。これで小村は累積3枚目で次節は出場停止になってしまいます。それで得たサンガのFKからこぼれをヤットがミドルで狙います、これは能活が低い姿勢でキャッチして事なきを得ます。両チーム攻めながらも前半は得点が入らず、ロスタイム無しで前半が終わります。

∞∞∞

 ハーフタイムにマリノスのサブ、5人の選手がアップを行いますが、早く交代で出てきて欲しいと願います。サポータからは永井へのコールが多かったように感じました。ハーフタイムも終わり、選手が出てきますが、1人、2人…10人しかいません。バウベルが出てこないな〜と思っていると、遅れてユニフォームに着替えた8番が出てきました。ようやくサンチョルの出場です。怪我からの復帰ですが期待はいやが上にも高まります。

∞∞∞

 後半が始まります。サンチョルが入ったことで、城のポジションがトップよりも少し低くなり後ろから走り込んでボールを受けられるようなポジションに位置を変更しているように感じました。
 後半4分にサイドで足を引っかけて上野にイエローが提示されます。つまらないイエローは貰って欲しくないです。後半7分にはサンガの野口につかみでイエローが提示されます。

 徐々に攻撃の形が良くなってきたマリノス、前半は足下へのパスが多くて窮屈そうだった攻撃が、サンチョルのワイドへ開いてスペースでボールを貰う動きから、全体的に流れるような攻撃の形が出来てきます。その流れのまま後半12分、先制します。俊輔の左サイドから中央へのドリブル突破。サンチョル、城が左前の方のスペースでボールを貰う動きからサンガDFが引きつけられます。それを逃さずにアキが右サイドの空いてるスペースへ走り込み、ラストパスを冷静に松永の位置を見てゴールへ流し込み先制します。

 先制したことで流れが更に良くなります。後半14分には右ウイングの動きがぎこちなかった波戸からゴールラインぎりぎりのセンタリングが上がり、ゴール正面で俊輔が受けて、ペナルティエリアでDF3人をフェイントで振ってから左足でゴール隅を狙いますがわずかに外へ外れます。このセンタリングから波戸は良くなってきました。16分にはサンチョルの低いヘッドが出ますがゴールの枠を外れます。

 後半20分サンガは辻本に変えて大森を投入します。久しぶりに健作を見ました。お帰りなさい健作。
代わって入ったばかりの健作ですが、その後スーパーなプレイが出ます。21分ゴール正面でサンチョルが松永と1対1のシーンが生まれます。サンチョルは冷静に松永の位置を見てループで頭を越すシュートを放ち、”入った”と思った瞬間、健作が飛び込んでヘッドでゴールラインの外へ掻き出します。2点目のシーンでしたので惜しかったです。
 しかし、サンチョルが得点できなかったのをすぐに取り返しました。これで得た左CK、アツのキックにサンチョルが猛然と突っ込み、松永の伸ばした手の上を高いジャンプヘッドでゴールに突き刺し、2点目が入ります。さすがにサンチョル。自分のミスはすぐに取り返してくれます。

 得点の数分後、サンチョルがタックルを受けて倒れるシーンがあり、なかなか立てずに担架で外に出るシーンがあり、怪我が心配されましたが、元気でピッチに戻ってほっとしました。

 更に畳みかけるマリノスに、何度かチャンスが生まれますが追加点が入りません。サンガは健仁に代えて熱田を入れます。そしてシーラスに代えて大島も入ります。

 その間も何度か有ったチャンスも松永のセーブで追加点が入らず、後半37分に俊輔がペナルティエリアで倒されてPKを得ますが、城の蹴ったボールも隅のコースを狙ったんですが、止められてしまいます。城はその後もゴール前の良い動きからボールのコースを変えるシュートなども放ちますが、ポストに当たったりと、今日はゴールが入らない日のようでした。FWにはこんな日もあります。城のシュートは良かっただけに悔やまれます。

 試合は、終盤上野から神田、俊輔から永井と交代しますが。そのまま2対0でタイムアップ。勝ち点3を得ました。

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 試合終了後の挨拶に選手達が来ます。サンチョルとアキはインタビューでいませんでしたが、いつもより看板を越えて近い位置まで選手が来てくれて両手を繋いでの挨拶をしてくれました。サンチョルとアキはインタビューが終わってから挨拶に来てくれました。

 城は得点こそ決められませんでしたが、DFを背負っての確実なポストプレイや難しいボールのワンタッチコントロール、スペースを作る動きなど満足できる動きを見せてくれました。最近のU22の試合で見てきたFWとはレベルが全く違うと言うのを感じさせてくれました。欲を言えば、スペースへ走り込む動きをもっと多くして俊輔のスルーパスへ反応して欲しいです。早くスペインへ行って更なる高い意識でのプレイに磨きをかけて欲しいです。
 俊輔は、U22の試合を通したことで更にレベルが高くなったように感じました。高い意識でのプレイに磨きが掛かってゴール前で更に落ち着きが増してきました。周りの選手のレベルアップが求められますが、俊輔にはもっと言葉で周りの選手へ要求を出して攻撃陣を引っ張っていって欲しいと感じました。

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 セカンドステージも残り3試合です。優勝争いしている他のチームも確実に勝ち点を稼いでいますが、全部勝つ事で道は開けると信じています。残り3試合死に物狂いで戦って欲しいです。そんな選手達を私は応援していきたいです。

〜fin〜