横浜マリノス/試合観戦記/1999年


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「 2002年への祝砲! 」

Jリーグセカンドステージ第一節 99.8.6 対 ジュビロ磐田 横浜国際


 Jリーグセカンドステージが始まりました。マリノスは、1試合だけ金曜日開幕と言うことになり、8/6(金)に他会場を気にすることなく、横浜国際で試合を行いました。
 ナビスコで、屈辱の敗戦を喫してから2週間。練習試合の結果などで聞こえてくる評判は芳しいものではありませんでしたが、選手達がどういう気持ちで新たなステージに臨むのかという観点で試合を見ようと思いました。

 金曜と言うこともあって、仕事帰りの人も多く、私も早めに会社を抜け出し着替えに自宅に戻ってから横浜国際へ向かいました。駅から降りると子供連れが多く、結構多くの人がスタジアムへ向かっているのが目に見えます。少し前に着いた友人と会ってスタジアムに入ります。この時点で18時20分前後でした。マリノス側ゴール裏へ向かうと、スタッフが1階席はもういっぱいで入れませんとスピーカでがなり立てています。いつも観戦で座ってる場所も既に塞がっていて空いてはいなかったです。2,3人くらいなら入れそうでしたが、後から来る友人のためにもう少し席を確保したいと思って空いてる席を探したんですが、丁度毎回見ている場所より、1ブロックくらい外側に行った位置で席が空いていたので、そこを確保しました。1階席の一番上の位置ですが、テレビもあって電光掲示板も見える位置が取れて良かったです。
 席に着いて談笑しながら試合開始を待ちます。マリノスはセカンドからは試合前のピッチでのアップを行うことにしたようです。ファーストではやらなかったんですが、やはり試合直前のピッチでのアップは必要と言うことでしょうか?レギュラーメンバーを確認しますが、前日の紅白戦で聞いていたメンバーが入ってるようでした。

 選手のアップが終わると、電光に”横浜2002年決勝決定”の文字が出ました。横浜市の高秀市長がマリノスのタオルマフラーを首にかけ挨拶をします。ああ、今日正式決定したんだと思いました。ふと周りを見ると、決勝戦会場決定の号外を持ってる人が数名いました。小机駅では振る舞い酒などが出されていたようでした。この決定があったから、試合を一日早くしたのかな?なんて感じを持ちました。市長の挨拶とカウントダウン?が行われてる間にマッチデーを買いに行きました。表紙は上野キャプテンでした。

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 席に戻ると、両チームの先発メンバーが発表されました。マリノスは、出場停止の井原の変わりに井手口が出るという話しもありましたが、結局直樹をバックに下げて、ボランチを上野とアキで組む形にしたようでした。トップは、城とサンチョルのツートップでした。
 ジュビロは、金沢ジョーが先発する?という話しでしたが、結局奥をボランチに使ってきました。フォーメーションは以下のような感じでした。

横浜

 城  サンチョル
 俊輔  
 アツ           オニク
アキ 良治
 波戸  直樹  小村  

能活 

サブ 永井、孝行、神田、一樹、小澤  

磐田

高原 川口
藤田 清水
奥  福西
服部 秀人 アジウソン 久藤

尾崎

サブ:金沢、山西、前田、??、小林

 マリノスは、ナビスコでも使った4バックという話しもありましたが、結局3バックで行くようでした。左のアツ、右の永山が大きく前に行く形になっていました。

∞∞∞

 19時を回って選手達がピッチに出てきます。花火の怒号が鳴り開幕を盛り上げます。スタンドからも紙吹雪や色とりどりの紙テープが投げられていました。マリノスは上野がキャプテン。磐田は俊哉がキャプテンマークを巻きます。ピッチに選手が散りましたが、テレビ局の生放送の関係でいつもより長い時間がキックオフ前にとられました。この短い時間ですが、選手達が集中を切らさないで欲しいと少し感じます。

 エンドはいつものように前半はマリノスが手前から向こうに攻めるといった形でした
 ホイッスルが鳴り、ジュビロボールのキックオフで試合が始まります。ジュビロはいきなり川口のスピードを活かそうと、ボールを前へ蹴ってきましたが、落ち着いて直樹がヘッドで処理して、能活に返します。
 前半3分、この試合のキーポイントになる出来事が起きました。ジュビロの右CK俊哉が蹴ったボールは1度目はDFがタッチに逃げます。再度蹴り直しの2度目のCK。アジウソンに小村が競り勝ってこぼれたボールに、秀人と直樹が競りに行きます。浮いたボールを前の秀人がキープしようとしたところ、直樹が後ろからヘッドでタッチに出します。このプレイで主審のホイッスルが鳴り、秀人が足を押さえてうずくまります。秀人はタンカで外に出されていきます。数分後、治療して秀人はピッチに戻りましたが、結局駄目と言うことで前田に交代しました。
 これで得たジュビロのFKは俊哉が蹴りますが、DFがクリアして事なきを得ます。

 前半5分に最初のチャンスがマリノスにきました。アツが左サイドを駆け上がり、タッチラインぎりぎりを久藤との駆け引きに買って、マークを外してゴール前にセンタリング。ニアに飛びこんだ城にマークが集中する中、ファーでサンチョルがフリーになります。胸で1トラップして右足のシュート。ボールは惜しくもゴール右に外れました。送れて飛び込んできたハットが気になったのかも知れません。でもこういった決定期は必ず決めて欲しいです。

 前半8分には、ジュビロが決定期を迎えます。右サイドでボールを繋いでいき、俊哉がペナルティエリア外から能活のポジショニングを見て、ループシュートを放ちます。ふわっと上がったボールは、能活の頭を越えていきますが、左ポストに当たります。前にこぼれたボールは、福西が猛然と飛び込んできますが、左手にボールを当ててホイッスルが鳴りました。完全に故意の手を出したプレイなんだから主審はきっちりイエロー提示して欲しいです。腕が伸びきった状態でハンドなど普通ないです。
 このプレイの後、秀人が前田に交代します。

 前半11分。ハットとサンチョルのヘッドの競り合いから、マリノスにFKが与えられます。ゴールからは少し遠い位置でしたが、俊輔が狙います。が、ボールは大きく左上に外れるミスキックでした。

 この後は両チームとも細かなパスミスやトラップミスが増えてきてどうもボールを繋げない時間帯が続きます。交代で入ったジュビロも前田が気合いの入ったプレイで城やサンチョルにぶつかっていきます。(ほとんどファウルだった様な気が…?)俊輔もボールを持つと中盤だろうがなんだろうが奥や福西が寄ってきて身体ごと潰しにきます。奥は相変わらず汚いプレイが目に付きます。何人の選手壊せば気が済むんだろうか?クラッシャーはフィールドにはいて欲しくないです。

 前半20分にマリノスゴール前で、アキが清水を倒して磐田にFKが与えられます。アジウソンが狙ったシュートは壁を抜けますが能活がキャッチします。

 前半22分にようやく奥にイエローが出ました。アキのドリブルを中盤で潰したプレイでしたが、足首にタックルに行った危険なプレイでした。ようやくアキも復帰してきたんだからこんなプレイでいなくなってほしくないです。少し足首押さえて立てなかったので心配でした。奥は早くフィールドからいなくなって欲しいです。

 前半26分磐田が左サイドから突破を試みます。川口がオニクを交わしてペナルティエリアへ進出。抜かれたオニクが後ろからボールへトライをしたところ、川口が両足を揃えて前へ倒れます。主審のベルコーラさんは何事もなかったかのようにプレイを流します。両足揃えてるんじゃダイブと判定しても良いプレイだと感じました、昨年の山形での対戦で同じ様なプレイでPKを貰ってるから、再びやったんでしょうけど、主審が今回は上川じゃないから笛は吹いて貰えませんでした。残念でした川口君。もっと足技を練習しましょうね。

 この後は若干磐田がボールを繋いでくる展開になりますが、ボランチの上野、アキのカバーリングと3バックが安定して決定期を作らせません。

 そして前半36分ついに均衡が破れます。左サイドアツのスローインから、俊輔が右サイドスペースへパスを送ります。オニクが余裕を持って、右サイドからセンタリング。ニアに飛び込んだサンチョルの上を越えて、ファーサイドへ飛んだ城の所へ、城はDFに寄せられがらもGKとは逆サイドへヘッドを叩き込み。マリノスが先制します。城が一番好きな右サイドからのセンタリングにヘッドで合わすという形でした。

 続いて37分。マリノスに追加点が入ります。磐田のボールで再開した試合ですが、マリノス自軍右サイドでボールを奪って、小村が前線へフィードします。磐田のDFとGKの間に通ったパスは、GK尾崎の不必要な飛び出しの前で城がボールをカット。右サイドの角度の薄いところから無人のゴールへ流し込み、DFが追いつけず、2点目が入ります。城のボールを取ってからのシュートの正確性が見事でした。

 2点を連続で奪ったマリノス、攻撃への積極性が出てきて前線でのサポートが良くなり出します。磐田の中途半端な3バックの両サイドを突いていきます。
 しかし、前半はこのままタイムアップ2対0で試合は後半に入ります。

∞∞∞

 後半開始早々の1分に、アツが右サイドドリブルで駆け上がり、DFが薄いのを見ると、中央へドリブルして右足を降り抜きます。GKが伸ばした手の先を抜けていきますが、惜しくも右ポストに当たってしまいます。跳ね返りを城が押し込みに行きますが、ゴール右へ外れてしまいます。決定的なチャンスでした。チャンピオンシップを睨むと、ここで大量得点して磐田への印象を良くしていきたいところでした。

 磐田も単発な攻撃を出してきていますが、後半4分の右からのセンタリングから高原のシュートは、波戸がコースに入ってゴールラインへクリアします。磐田は俊哉の縦横無尽な頑張りが目立ちますが、他の選手が目立たずに攻撃が形になりません。

 前半10分には、磐田ゴール前で俊哉がサンチョルを体ごと倒しに行ってマリノスにFKが与えられます。ゴール正面より左サイドでのFKでした。アツの右足から蹴られたボールは、壁より手前のコースを辿ってゴール前へ、DFに寄せられながらも小村がニアサイドで合わせてヘッドでゴールを叩き込み3点目を上げます。得点後得意の看板キックのパフォーマンスを見せて喜びを露わにします。小村にとっては今シーズン初ゴールでした、喜びもひとしおでしょう。ゴール後、普段の生活から仲のよい波戸君と喜びのポーズをしていたのが印象に残りました。

 後半13分磐田は川口を金沢に代えてフォーメーションを少し代えてきます。清水を前に出したようでした。

 3点リードしたマリノスですが、攻撃を何度もしかけていきます。後半21分には城のドリブルから俊輔へパスし、俊輔はループを狙いますが、GKにキャッチされてしまいます。更に後半22分には、ゴール前の細かなボールの繋ぎからゴールを狙いますが、磐田の選手に行く手を阻まれて倒れたのを、ダイビングと取られて、俊輔にイエローが提示されてしまいます。更に塚点を狙う姿勢はいいんですが、イエローは貰わないで欲しいです。

 マリノスの攻撃ですが、サンチョルが左サイドタッチライン際でオフサイドラインを見ながらいるので、カウンターから確実にそこへ繋いでチャンスを作っていきます。27分にはカウンターから右サイドフリーになったサンチョルへパスが出て、低いセンタリングがゴール前へ入ります、俊輔がシュートを打ちますが、ゴール右へ外れます。

 後半31分には、サンチョルに代えて孝行がピッチに入ります。

 後半32分にマリノスゴール前で、奥がドリブルで進出。小村が応対しますが、ほとんど何もしていないのに奥がかってに倒れてホイッスル。磐田にFKが与えられます。奥は倒れながら何事もなかったように足を伸ばしながら小村の足を蹴りますが、小村は相手にせず。相変わらず汚い奴が奥。アジウソンが蹴ったFKはゴールの上へ外れます。

 後半33分磐田、久藤から山西に交代します。

 後半36分波戸にイエローが出されます。磐田の早いフリーキックを止めようとして、提示されてしまいました。毎回思いますが、ホイッスル後のボールの蹴るリスタートの位置は主審はちゃんと直して欲しいです試合がスピーディというのは解りますが、磐田はあまりにもリスタートの位置が違いすぎます。5メートルほど離れたところから再開したこともありました。後半43分にはアツにもイエローが提示されてしまいます、少し遊んだボールを俊哉に取られて後ろからいった行為に対してイエローを提示されてしまいました。勝ってる試合に無駄なイエローだと思いました。
 能活も一度ゴールキックの遅さを注意受けていましたから、危ないと思っていましたが、大丈夫でした。

 試合の方は、ロスタイムを2分取ってこのままタイムアップ。セカンドステージ開幕戦を3対0で勝利を飾りました。

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 試合終了後の挨拶に選手達が来ます。城はヒーローインタビューで連れて行かれました。バックスタンドで挨拶してから、ゴール裏へきますが、どの選手もいい笑顔です。ゴール裏ではいつもは看板の手前で挨拶を行うですが、この日は看板を越えて、スタッフが人垣を作ってる手前まで来て選手が挨拶してくれました。
 能活はサポータに向かって何度も手を振っていました。
 孝行は何を思ったのか?ゴール裏に挨拶に行ってから早々に控え室に戻ろうとしたのを、他の選手からメインスタンドのお客さんに挨拶しなきゃという事で呼び返されていました。何か約束でもあったんだろうか?

 城はインタビュー後、ゴール裏近くまで挨拶に来ていました。今回からHP社とスポンサー契約をしたらしく、マンオブザマッチとして賞金10万円とHP社のノートPCが選手に手渡されるそうです。マリノスにもPC使いが増えてくれることを祈ります(^^)

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 セカンドステージを、ディフェンディングチャンピオン相手に勝利を収めたことで、次節から乗って行けそうです。次節から鹿島、浦和、名古屋と続いていきますが、確実に勝ち点3を取る試合を期待したいです。43000人入った横浜国際から人混みと一緒に気持ちよく帰宅の途につきました。

〜fin〜