横浜Fマリノス/試合観戦記/1999年


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サテライトリーグ 

「 フォワード陣の攻めぎ合い 」 

99.5.16 対 名古屋グランパスエイト 東戸塚トレセン


 懐かしい思い出の有る、獅子ヶ谷から東戸塚トレセンに移って1ヶ月。
初めて東戸塚の練習場に足を運びました。横須賀線の東戸塚駅で友人と待ち合わせてバスに乗り込みます。バスは1時間に1本くらいしかなく、昼の時間帯はバスが1本も有りません。 雨が降っていたんですが、11時40分のバスに乗ってトレセンに向かいました。バスに数分揺られて”横浜スポーツマンクラブ”で下車します。ゴルフの打ちっ放し場の有るところの脇の道をを抜 けて行くと練習場が見えて来ます。グランドの反対側が林になっていて、獅子ヶ谷より広々としたグランド風景に感じます。クラブハウスとは反対側に見学所が有りましたが、獅子ヶ谷のように椅子が置いてあるわけではなく、柵に囲われた若干斜めの芝のスロープの有るところが見学所でした。見学者は、何も無いから立っているか?シートを敷くしか?ないんですが、雨が降っているために座る事も出来ずに、場所どりのシートを敷いて立ったまま時間を潰します。その時点での見学者は同じバスに乗ってきて いた10数人しかいませんでした。

∞∞∞

 時間が経つにつれ雨が止んできましたが、グランドには誰も出てきません。談笑しながら時間の経過を待っていると、入り口にJR東海のバスが 見えました。グランパスの選手が登場したようです。宮原君を始め、誰がメンバーにいるのか確認しに門のところへ行きます。門からバスを降りて行く選手を確認すると、宮原君はすぐに解りました。選手権で見たサラサラヘアーはパーマがかかっているようでした。その次に解ったのは富永康君で、さすがに背が高いです。もう一人の富永英君もメンバーに入っていて二人の富永は他の人より抜きん出て見えました。その他の選手は、この時は良く確認できませんでした。

 グランパスの選手がクラブハウスへ入って行くのを見て、見学所に戻りましたが、それからが大変でした。待っている間に雨足が強くなり ザーザー降りになってきます。傘を差しながら、止むのを祈ります。せっかく写真を撮れると思ったのに…。と思っていると祈りが通じたのか?試合開始時間の前には、雨が止んでくれました。
雨が小降りになりかけたころに、榎本君がサンゴイコーチと出てきてアップを始めます。どうやらエノが先発のようです。反対側のゴールでは、マザロッピコーチの元で富永康君が練習を行っています。マザロッピはフリエから移籍後始めての東戸塚ですから、グランドへ哀愁を漂わせていたんだろうか?

 フィールドの選手もピッチに出てきてアップを始めます。アップ中には雨もあがって、少し日が差して来ました。このままいけば写真が撮れそうです。アップのメンバーを確認するとマリノスのメンバーに誠史がいる事に少しほっとしました。グランパスは反対側でよく解らなかったんですが野口がいました。

 両チームともアップを行い、一度ピッチから引き上げてユニフォームに着替えて登場します。メンバーは以下のようでした。このころには見学席も約150人くらいの人手がいて、グランパスサポータらしき人も声を上げています。

横浜

 森(11) 一成(9)
 孝行(10)
路木(7) 誠史(8) 原田(6) 永山(3)
村上(5)  井手口(4)  田沢(2)
 榎本(1)

 サブ:一樹(14) GK鏑木(16) 
星(13) 鈴木崇(12).田中隼(15)

名古屋

富永英(10)  野口(11)
  滝沢(7)  伊藤卓(8) 伊藤健(9)
三原(6)   山道(3)
大森(5)  飯島(4)  小川(2)
  富永康(1)

サブ:新川(12) 矢部(13)
 宮原(14)  
岩田(15) GK嶋山(16)

 横浜のフォーメーションはトップチームと同じ3-5-2です。この試合で活躍したFWが次節広島戦でサンチョル(累積警告で出場停止)の代わりにメンバーに入ると思われるので、攻めぎ合いが見られると思って 期待します。先発は高さの一成とスピードの森でした。孝行がトップ下に入っています。左右のウイングは左に路木、右にオニクが入って、ボランチの位置に誠史とハラディが入ります。3バックは左から村上、井手口、田沢の3人が守ります。
 対する名古屋は、高いFWの富永英君を前線に置いて、野口のスピードと、左右のウイング(滝沢、伊藤健)を活かすようなフォーメーションでした。ボランチから下は良く解らなかったです。

∞∞∞

 雨も上がって試合が試合が始まります。試合開始からいきなりマリノスが左サイドを突破して、路木のセンタリングから一成を経由して孝行に渡りますが、ゴール前で相手DFに倒されてしまいます。若干ゴール正面から左サイドのFKのチャンスでした。メンバーを見るとフリーキックを蹴るのは誠史しかいません。誠史がボールをセットして蹴ったボールはクロスバーに当たり、惜しくもゴールはならなかったです。
 その後は、両チームとも中盤でのボールの取り合いの時間が続き、(この時に、ピッチの外に井原さんと愛犬リックが登場して、その隣に俊輔がいるというシュチュエーションでそちらを見ていたのであまり試合を見ていません)
 前半17分にマリノスのスルーパスがFW森に渡り、ペナルティエリアに突進した所に、GK富永康君が足を払ってしまい、レッドカードで1発退場。マリノスにPKが与えられます。グランパスは慌ててサブGKのユースの嶋山君をアップさせて、伊藤健に代えて出場させます。
 マリノスのPKは、自らPKをもぎ取った森君が蹴ってマリノスが先制をします。

 10人になったグランパスですが、野口を左ウイングの位置に置き、富永英を1トップにして攻撃を仕掛けてきます。10人とは思えない中盤からのプレッシャーでマリノスが押されていきます。26分には左サイドの突破から大森が狙いますが、ゴールの右へ外れます。対するマリノスも27分に岡山のポストプレーから誠史が左足で狙いますが、きっちりヒットせずにGKにキャッチされてしまいます。

 前半31分にグランパスが田沢のファウルでゴール前でFKのチャンスを得ます。伊藤卓が蹴ったボールは壁に当たってクリアしますが、そのボールをサイドから飯島がセンタリング、中央飛び込んだ選手がスルーして反対側にいた野口がダイレクトで合わせて同点に追いつかれます。さすがに1タッチゴーラーは健在です。

 同点に追いついたことで、グランパスが波状攻撃をしかけてきますが、それを冷静に対処して、前半39分に逆転します。右サイドに開いた一成からのセンタリングをゴール正面の森が合わせて2対1と逆転します。このプレイは中央にいた森はオフサイドポジションでしたが、右サイドの一成は違うポジションだったので一瞬グランパスDFの足が止まったようでした。

 更に畳みかけるマリノスの攻撃陣。前半44分には、カウンターから森にボールが渡り、右サイドをドリブル突破、中途半端なGKのポジションを見て、少し浮かしたシュートでゴールを決めて3対1とします。

 グランパスもコーナーキックから富永英の頭に合わせるボールで数度チャンスを得ますが、得点できず、逆にそのカウンターからマリノスがシュートまで持っていく展開が続きます。GK交代もあってかなり長めのロスタイムを取って、前半が終了しました。

∞∞∞

 ハーフタイムには、愛犬リックの元にえりこ夫人も来て、井原さんと遊んでいます。なんかそこだけ違う時間が流れているようでした。俊輔はいつの間にかいなくなっていました。
 グランパスの宮原君のプレイを見たいと期待していたんですが、いっこうにジャージを脱ぐ素振りを見せないので、後半頭からの出場は無さそうです。

∞∞∞

 後半が始まります。メンバー交代はマリノスが右サイドにいたオニクから一樹に代わります。オニクが付けていたキャプテンマークもそのまま一樹が巻きます。グランパスは、小川から新川に交代していました。
 後半試合開始して、グランパスが攻め込みます。早々に右CKを得ますが、榎本がクリアして逃げます。マリノスも後半5分にゴール正面でFKのチャンスを得ます。誠史の蹴ったボールはクロスバーの上に行ってしまいます。
 後半6分にグランパスが三原から矢部に交代。11分には、マリノスがハットトリックの森から星に交代。星君はようやく肩の脱臼の大怪我から復帰したようで、動きは良かったです。
 後半14分右サイドを素晴らしいスピードで駆け上がり、ゴール前へ切れ込んでシュートを放ちますが、惜しくもバーに当ててしまいます。一樹はサテにいるとやはり動きが違うと感じました。後半21分には誠史に3度目のFKのチャンスが巡ってきましたが、GKにキャッチされてしまいます。井手口から鈴木に交代。

 後半23分に右サイドの星のセンタリングを、中央の一成を飛び越して逆サイドから走り込んだ孝行の足にぴたりと合いますが、ポストに当たり一成の後ろ足に当たって外に行ってしまいます。この時間になってくると10人のグランパスが足が止まりだして、ディフェンスラインの裏へ飛び出す選手を捕まえきれなくなります。但しマリノスも一成の動きが緩慢に見えてしまい、前線でもう一つコンビが合わない時間が続きます。

 そんな時間にようやく、グランパスの宮原君がジャージを脱いでユニフォームに着替えてピッチの外で待ちます。早くボールがきれないかな〜と思っていてもなかなかボールが切れずに、結局3,4分タッチラインで待っていたようでした。野口と交代します。

 交代して早々に右サイドの中盤に位置して、誠史がボールを持っているところに突っかけに行きます。東福岡OB対決です。誠史はボールをすぐに叩いて、奪い合いの状況にはなりませんでしたが、楽しそうな構図でした。
 宮原君はグランパスのCKも任されていて、後半26分には右CKも蹴っていました。ゴールには結びつきませんでした。

 後半30分に一成に代えて田中投入。一成がいなくなってから誠史が前線へポジションを取ってゴールを狙います。後半32分には、誠史がラインを抜け出してGKと1対1になりますが、グランパスGK嶋山君が身を挺して防いで得点させません。
 しかし、後半35分にはディフェンスラインの裏へ出たボールを孝行がGKの飛び出しより早く拾ってGKも交わしてゴールに叩き込み4対1とします。これで完全に足が止まったグランパスDFライン。後半36分には、左からの誠史のセンタリングをゴール正面で星がスルーして、右サイドから上がった一樹が豪快に蹴り込み5対1。更に40分に孝行がゴール前で受けたボールをDFと競り合いながらもゴール左に蹴り込み6対1として試合を完全に決めます。

 このままタイムアップ。6対1でマリノスが勝ちました。前半早々で相手が10人となって難しい試合でしたが、結果的に圧勝となりました。

∞∞∞

 選手は、センターラインへ挨拶後、見学席の近くまで来て挨拶をしてくれました。
 その後、同じピッチでクールダウンのストレッチを繰り返してクラブハウスへ引き上げていきました。グランパスの選手もクールダウン後、ピッチを引き上げていきクラブハウスへ入っていきました。

∞∞∞

 今日活躍した、森、星、孝行の誰かが次節の広島戦でベンチにはいるか?又は先発で出場する可能性があると思っています。エースストライカーの負傷をチャンスと捕らえて、出場した選手には頑張って欲しいです。決して多くないFW陣ですが、切磋琢磨して「点取り屋」目指して頑張って欲しいです。

 試合後、ジャージに着替えた宮原君が建物の外から、イデと何事か話しかけています、それがエノに代わり、誠史に代わり話しをしています。門から遠くて聞き取れる物じゃありませんでしたが、何を話していたんだろうか?他の選手が出てくるまで長い時間かけて話しをしていました。
 GKコーチのサンゴイとマザロッピも仲良さそうに話しをしていました。入り口に群がる女の子がしきりに選手に声を掛けていましたが、こちらまでくる様子もなく、野口を初め何人かの選手がタクシーで帰っていきます。富永康君がクラブハウスから出てきたときが、一番の歓声が上がり人気の高さが伺えます。宮原君と手を振りながらバスに乗り込み、ほどなくしてバスが動き出しました。門に群がってる女の子達は、グランパス目当てだったらしく、バスが通り過ぎるのを見送って帰宅の途につきました。私も次の予定もあって、引き上げました。帰りは知り合いの案内で歩いて東戸塚の駅まで帰りました。

次にここに来るのはいつになるんだろうと?思いながら、誠史の姿を思い浮かべながら…。

 

〜fin〜