2005.02.26(土)
13:30-15:50
ゼロックススーパーカップ
横浜F・マリノス対東京ヴェルディ1969 横浜国際競技場
天候:晴・寒
観客:約20000名
主審:上川徹
横浜Fマリノス2−2東京ヴェルディ1969
前半0−0
後半1−1
PK戦4−5
得点者
(横)72分大橋、87分隼磨
(東)68分ワシントン、91分ワシントン
PK戦
横浜|栗原○大橋○上野×ドゥ○隼磨○
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
東京|林健○ワシ○慶行○平本○李康○
警告
(横)52分栗原
(東)19分平野、50分李康珍
メンバー
<マリノス>
−−−清水範久−−大島秀夫−−−
−−−−−−奥大介−−−−−−−
ドゥトラ−−−−−−−−−田中隼磨
−−−那須大介−−上野良治−−−
−中澤佑二−中西永輔−栗原勇蔵−
−−−−−−榎本達也−−−−−−
68分清水→大橋
−−−大橋正博−−大島秀夫−−−
−−−−−−奥大介−−−−−−−
ドゥトラ−−−−−−−−−田中隼磨
−−−那須大介−−上野良治−−−
−中澤佑二−中西永輔−栗原勇蔵−
−−−−−−榎本達也−−−−−−
72分中西→遠藤
−−−大橋正博−−大島秀夫−−−
−−−−−−奥大介−−−−−−−
ドゥトラ−−−−−−−−−田中隼磨
−−−上野良治−−遠藤彰宏−−−
−中澤佑二−那須大亮−栗原勇蔵−
−−−−−−榎本達也−−−−−−
81分奥→山崎
−−−山崎雅人−−大島秀夫−−−
−−−−−−大橋正博−−−−−−
ドゥトラ−−−−−−−−−田中隼磨
−−−上野良治−−遠藤彰宏−−−
−中澤佑二−那須大亮−栗原勇蔵−
−−−−−−榎本達也−−−−−−
ベンチ:榎本哲也、河合竜二
<ヴェルディ>
−−−平本一樹−−ワシントン−−−
−平野孝−−−−−−−小林大悟−
−−−−−−小林慶行−−−−−−
相馬崇人−−−−−−−−山田卓也
−戸田和幸−林健太郎−李康珍−−
−−−−−−高木義成−−−−−−
80分戸田→塗師
−−−平本一樹−−ワシントン−−−
−平野孝−−−−−−−小林大悟−
−−−林健太郎−−小林慶行−−−
相馬崇人−塗師亮李康珍−山田卓也
−−−−−−高木義成−−−−−−
ベンチ:水原大樹、柳沢将之、町田忠道、森本貴幸
<試合展開>
主審の上川氏の笛で試合が始まりました。試合開始からビッグチャンスを得たのがマリノス、右サイドに深い位置に清水が流れた所で戻したボールを隼磨が受けて、更に右にカットインすると見せかけて、中央へドリブル、左足で上げたボールはDFにクリアされますが、そのボールをダイレクトでドゥトラがシュート、高木が横っ飛びで弾いてチャンスはついえます。その次はヴェルディの攻撃が光って、特に左サイドの相馬はスピードとクイックネスで勝負にいき、隼磨との主導権の取り合いは見応え十分でした。やや相馬に分が有るような感じでしたが、クロスを上げられても、DF陣が確実に競り合ってボールを跳ね返していました。ワシントンの長身をターゲットに攻めていきますが、中澤や栗原が確実に競って決定期をを作らせません。しかし、一度中西のミスからワシントンが独走気味にエリアに進出した際は、中澤が猛然とダッシュで追いつき、シュートシーンはなんとか榎本が足に当てて弾きます。前半終了間際にもワシントンがエリア内へドリブルで進出、栗原がついていましたが、フェイントで栗原と中西を完全に振って置いてきぼりにしての中央の平本へのボールは、榎本がなんとか出てボールをキャッチします。
マリノスは前半はなかなか中央のボール繋ぎが上手くいかなくて繋がらない感じがしました。奥が引き出そうと動くがなかなか上手く繋がらない感じで、大島もいい感じの動きはしつつも出てこないために少し下がってボールを受けるシーンも多く見られました。
後半は選手交代なしで試合が始まりました。マリノスがやや積極的になったような感じに見受けられました、47分にカウンターでマリノスが攻撃した際に中西のカットから前線に上がったのはチャンスになるかと思いましたが、中西がフリーで走りこむ途中で林に倒されてチャンスが消えます。主審はみていなかったようです。中澤や栗原も積極的に前に出るようになった際の50分にチャンスになりかけるプレイがあり、大島がDFラインの後ろへ抜けそうになった際は、李康珍にユニを引っ張られてファウルで止められてしまいます。このFKは栗原が狙うが大きく外れてしまいました。
55分清水が戸田のアフターで倒されたシーンでは、高木がカブって栗原がヘッド狙いますが、ゴールの左に外れて惜しいチャンスを逃します。その後も早いパスを回して後ろから追い越す攻撃がマリノスに出てきてややペースが出てきたかと思いました。しかしその後は、ヴェルディが盛り返して前線まで行くシーンが増えていきました。
64分に早い攻めから左に開いた大島がボールキープ。あがって来た那須に預けたボールをダイレクトで中央の清水へ、ダイレクトのシュートが打ち切れず、DF二人に囲まれてチャンスを潰します。68分清水に代えて大橋を入れてそのままFWに入れます。しかし、大橋がボールタッチする間もなく、左CKからのこぼれから、平野がロビング、ワシントンが栗原のマークを受けつつ体を預けて、うまく目の前にトラップ。中澤も追いつかず、左足でゴール隅に決められてしまいます。マリノスは失点直後から、大橋が前線でうまく前線でアクセントになって攻撃に繋げるようになり、ドゥトラのクロスや大島のヘッドに繋げます。そして、72分、中盤でボールを受けた大橋がドリブルの緩急で、林と李康珍をふって左足でゴールを決めて1−1の同点い追いつきます。大橋に欠けていた積極性というのが出てきた瞬間は頼もしく思えました。
1−1となってから、マリノスはその前から準備していた遠藤をボランチに入れて、那須を3バック中央に下げます。同点に追いついたことで、ボール回しがスムーズになったマリノスの攻勢が続いてサイドに回してのクロスのシーンが増えます77分に右からのクロスを奥がシュートしますがしっかりに当たらずに枠を外します。相手ゴールから半円を描いて上野の散らしからサイドから攻撃に行く形はかなりよい感じに見えました。
85分にヴェルディは戸田に代えてルーキーの塗師が入り3−5−2から4−4−2の布陣に変更します。その直後、マリノスがゴール正面で山崎が林に倒されてFKを得ます。ボールの後ろには、大橋とドゥトラが並び、大橋が蹴ったFKはゴール右隅を襲い、高木がワンハンドで手に当てますが、こぼれを予測していた、山崎がボールに追いつき中央へ送ったボールに、隼磨が胸で押し込み2−1と逆転します。残り時間は2分+ロスタイムでこのまま試合が終るかと思われました。
しかし試合は終わりませんでした、きっかけはロスタイムの2分が1分くらい経った頃に、なんでもないキーパーからのパントキックを榎本がキックミスしてボールが上がらずに、ハーフ近くでヴェルディの選手に拾われます。そこからの繋ぎは一度はマリノスが跳ね返しますがチーム全体に嫌なムードが漂ったのは事実です。時間が91分50秒を指す頃に、小林慶行の放ったシュートかパスがワシントンにつながり、ワシントンはエリアの中で那須と中澤に付かれていましたが、それを振り切って身体を反転してシュートを決めて2−2の同点にします。
そして再び鳴ったホイッスルはPK戦へのホイッスルとなりました。
PK戦に入りました。ゴールはホームチームゴール裏で行われました。ゴールマウスに向かう金髪の姿に場内が驚嘆の声と嘲笑と歓喜の入り混じった声の両方が聞こえた感じがしました。
横浜 勇蔵 ○左側に決める
東京 林 ○榎本が動いてから逆サイドにころころと流し込む
横浜 大橋 ○豪快に左隅に決める
東京 ワシントン ○GK動いてから、左側に決める
横浜 上野 ×右に蹴って止められる
東京 小林慶 ○タイミングずらして浮かす
横浜 ドゥトラ ○左側に豪快に決める
東京 平本 ○右側上に決める
横浜 隼磨 ○ポスト上ぎりぎりに決める
東京 李康珍 ○右側上に決める
よって、横浜4−5東京Vにより、優勝賞金3000万の行方はヴェルディに決まりました。
試合後、メインスタンド前でチーム表彰が有り、準優勝チームに2000万が、優勝チームに3000万とトロフィーが、そして各選手にメダルと、優勝カップの贈呈が行われました。
<試合雑感>
昨年に引き続き、3回目のゼロックスーパーカップの出場です。今回は国立競技場が改修作業に入ってとの事で、横浜国際競技場での試合となりました。マリノスのホームスタジアムです。そのホームスタジアムで繰り広げられた戦いですが、マリノスは1週間前のA3を戦った中で以前の怪我人リストに、新たな怪我人を書き加える事になったために、何人かの選手が出られなくて、その中でのメンバーとなりました。ヴェルディも米山や戸川がスタメンから外れてやや本来のスタメンとは違うメンバーでの戦いとなりました。
結果は2−2の引き分けに追いつかれてのPK戦敗戦と言う展開は、昨年のゼロックス杯での磐田戦をほうふつさせる展開となってしまいました。しかし昨年と違って、良かったのは先制されて一度は逆転まで持っていった、それも交代した大橋や山崎という若い選手の力で逆転したことに価値があります。しかし同点に追いつかれたシーンでは、2−1になってからの約5分間の戦いを間違えていたのと、やってはいけないミスからチーム全体がやや動揺した結果ではないかなと思いました。少しチャレンジャー精神というのが失っているんじゃないか?2年連続王者という肩書きに溺れているんではないのか?怪我人が多いのを敗戦の言い訳にしてるんじゃないのか?とか邪推してしまう結果となりました。やや後味が悪い失点の仕方から、PK戦での行方は決してしまっていたのかと思われます。
しかし、カップ戦は岡田監督が試合前日にインタビューで話したように、あくまでJリーグに始まる前の準備試合ということで、相手も研究しないし、自らの力だけで何処まで出来るかを図る試合という位置付けでした。来週から始まるJ1でのリーグ戦では違うモチベーションを持って戦いに臨めるかと思います。個々の選手で反省する場所はして、チームとしては連戦となる戦いに全力で望めるようにチーム一体となって頑張って欲しいです。
<選手評価>
選手名 | 評価 | コメント |
榎本達也 | 5.5 | ロスタイムに痛恨のキックミス。至近距離からのシュートを何本か止めたのは有ったが目立ちすぎ。PK戦はやりづらそうに見えた。心の準備が出来ていなかったか? |
中澤佑二 | 6.0 | ワシントンを良く抑えていたが、最後の場面でやられてしまった。左センターバック。 |
栗原勇蔵 | 5.5 | どんな相手でも同じような対応が取れる様になってきたが、集中が切れるような守りがあり。FKは枠に行くように練習して欲しい。蹴るのはOKだが。 |
中西永輔 | 6.0 | 3バックの中央で、カットインから上がりなど場内を沸かせてくれた。足の持病により途中交代。 |
那須大亮 | 5.5 | ボランチ、バックでもやや中途半端なプレイあり、周りとの意思疎通をもっと図って欲しい。それが出来る選手と思っているから。 |
上野良治 | 5.5 | ボールをサイドに散らすのは○だが守備に入ったときに狙いを絞らせてもらえなかった。相手のパス回しが良かったのもあるが。 |
田中隼磨 | 6.5 | 対面の相馬との激しいマッチアップに火花を散らす、行かれたシーンも有ったが、得点でお返し。胸で押し込んだ1得点。 |
ドゥトラ | 5.5 | やや精彩を欠く、コンディションが悪く持ちすぎで囲まれるシーンが何度もあり。 |
奥大介 | 5.0 | 消えている場面が多すぎた。サイドに行き過ぎて、パスを引き出せず、周りもうまく使えなかった。 |
大島秀夫 | 6.0 | ポストプレイの巧みさと、ダイレクトで難しいパスにシュートを合わせる姿に、先への期待が膨らむ。 |
清水範久 | 5.5 | フリーで走りこむ場面も少なくボールが出てくる場面も無かった為に、持ち味が消えていた。中盤に戻ったり、走り回ってはいたが。1度有った決定期は決めて欲しい。 |
大橋正博 | 7.0 | 交代で流れを変える、自らドリブルで勝負してゴールを決める姿に頼もしさを感じた。欠けていた積極性をいよいよ発揮する時が来たか! |
遠藤彰弘 | 5.5 | 中盤を落ち着かせる役で入ったが、ゲーム自体の変化は無し。攻撃にもあまり絡めず。 |
山崎雅人 | 6.0 | 短い時間でも攻撃に絡み隼磨へのアシストを記録。 |
岡田武士(監督) | 6.0 | 怪我人が多い手ごまの中で力を発揮。 |
上川徹(主審) | 6.5 | ゲームを壊さずに無難な出来。流す場面も大きなゼスチャーが出来てきたように感じた。 |
<選手コメント> ・J'sGOAL ○田中隼磨選手(MF) ○中西永輔選手(DF)
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