試合観戦記

2004.05.05(WED) 15:00-17:00
J1リーグファーストステージ第9節
横浜Fマリノス対東京ヴェルディ1969 横浜国際
天候:雨、寒
観客:約17000名
主審:太田潔

<メンバー>

横浜Fマリノス

・布陣

試合開始 68分
36安   11坂田
14奥
5ドゥ  6良治 8柳 10アキ
26那須 3直樹 2中西
1達也
36安   11坂田
14奥
5ドゥ  6良治 8柳 2中西
26那須 3直樹 22中澤
1達也
68分 79分
36安   11坂田
18清水
5ドゥ  6良治 8柳 2中西
26那須 3直樹 22中澤
1達也
36安   11坂田
18清水
5ドゥ  6良治 8柳 7由紀彦
26那須 3直樹 22中澤
1達也

・サブ
21哲也 22中澤 7由紀彦 11坂田 27雅人 18清水

・交代
68分:IN:中澤    OUT:遠藤
70分:IN:奥     OUT:清水
79分:IN:中西    OUT:由紀彦

東京ヴェルディ1969

・布陣

試合開始 45分
20飯尾  11平本
     32小林慶
6三浦  22平野 4林   2山田卓
3ウベダ 17戸川  5米山
21高木
9エムボマ  11平本
     32小林慶
6三浦  22平野 4林   2山田卓
3ウベダ 17戸川  5米山
21高木
62分 56分
9エムボマ  11平本
     32小林慶
6三浦  22平野 4林   8小林大
3ウベダ 17戸川 5米山
21高木
9エムボマ  25森本
     32小林慶
6三浦  22平野 4林   8小林大
3ウベダ 17戸川 5米山
21高木

・サブ
1水原 14富澤 8小林大 9エムボマ 25森本

・交代
45分 IN:9エムボマ   OUT:20飯尾
62分 IN:8小林大    OUT:2山田卓
56分 IN:25森本     OUT:11平本

<退場・警告>

横浜 
・警告 89分 ドゥトラ
東京
・警告 63分 ウベダ、78分 平野

<試合展開>

試合前
  3日前の5/5にACLビンディン戦を6-0の大勝で戦いを終えましたが、岡田監督の前へ前へ!という声で選手たちは攻め疲れも考慮された中での試合となりました。中澤選手が怪我から復帰してきましたが、雨で滑るピッチでは無理させることなく、ベンチスタートになりました。また久保選手も、欧州遠征後にリーグ戦は1試合戦いましたが、ビンディン戦での疲れを考慮して、また練習時に右膝に違和感を感じたという事でベンチからも外れました。連戦で疲れた中での戦いになりましたが、守備の約束事がはっきりさせることが出来る3−5−2の布陣でスタートしました。GKは守護神達也、3バックに、左から那須、直樹、中西。左サイドにドゥトラ、右サイドに遠藤、ボランチに良治とサンチョルを並べて、2トップに安と坂田を起用してきました。由紀彦はベンチスタート、古巣で出たかったであろう隼磨はベンチからも外れました。マッチデーとトレカは、その隼磨でした。

 試合前に、Charへのユニフォーム贈呈が行われましたが、背番号は”12”Charの文字が入っていました。チームテーマソングの作成も快諾してくれたらしく、セカンドステージには生でのお披露目があるとの事でした。YokohamaFIGHT!ON!以来になるのかな?入場時には少し雨が降っていましたが、試合開始時には雨は上がっていました。

M(マリノス) V(ヴェルディイ)
前半
44分 M 左サイド良治が抜けてゴール前にクロス、遠藤がヘッドで叩き込む 1−0。

ハーフタイム
(サッポロビールのキャンペーンギャルが来ていたのですが、水着姿で抽選会を行う。寒い中で水着姿になるキャンギャルの魂を見ました。)

後半
74分 V 右サイドを流れたボールをドゥトラが滑ったところ置いてかれて、フリーで中へ折り返され、米山がミドルシュート。1−1。
90分 ロスタイム4Mの表示
91分 M 達也のゴールキックから、中盤で繋いで、良治がドゥトラへ流す、ドゥトラが絶妙な位置へクロス、高木触れず、三浦の足に当たって浮いたボールを由紀彦が押し込む。2−1。
92分 M 相手のキックオフボールを素早く奪って、ドゥトラが、安へスルーパス。安が出てきた高木を交わしてゴールへ叩き込む 3−1。


<試合結果・得点>

横 浜  3  アキ、由紀彦、安
東京V  1  米山

<試合雑感>
 ロスタイムでの2得点は、盛り上がりましたねー。雨が降って選手の身体も重そうで全体的には動きが足らない中での試合でした。過密スケジュールが影響しているのは明白でした。ほんのちょっとの所で、身体の寄せやボールキープが出来なくてミスが起きるような試合でした。朝から降り続いていた雨もピッチには影響していると思えました。マリノスは布陣を変えた中では、中西がちょっとの判断ミスが有った位で全体的には大きなミスはなかったのですが、柳が自分の前に来る選手を捕まえきれていない印象がありましたが、ずっとつかずにコースを切るような守り方を指示されていたかもしれません。ヴェルディと布陣がかぶる中なので、アキと三浦、ドゥトラと山田卓が両サイドでマッチアップしている形でした。ヴェルディは三浦の突破力を活かしたいと思ったんですが、対面の遠藤を意識してかあまり突破に来ずに、結果的に右サイドは試合中にずーっと静かな展開が続きました。最初のチャンスはドゥトラのCKから那須のヘッドでしたが、フリーで放たれたボールは枠を外します。坂田や安の精力的な動きで何度もCKはありましたね。この日は由紀彦がいないことも有って、左右のCKはドゥトラが蹴っていました。途中で右CKは奥が蹴ったときもありましたが、案の定ラインを割ってしまいました。ヴェルディの前半の攻撃で覚えているのは遠目からミドルシュートでしたが、全部達也がキャッチして防いでいました。
 まったりした前半でしたが、終わりがけに先制点が生まれます。良治が左に進出してゴール前にクロス。アキがDFの視界から完全に消えている位置からゴール前に進出して珍しいヘディングでの得点を上げます。遠藤が右サイドからゴール前に進出してヘディングなんて、相手チームのみならずサポも騙されて、得点後は安コールが流れていました。それほど意外な得点の形でした。
 後半が始まると、ヴェルディはエムボマを前へ投入します。エムボマの何をするか解らない身体能力の怖さは有りますが、前線の運動量ががくんと落ちましたので、うちの3バックに余裕が出てきて、直樹の上がりが少しづつ増える結果になります。試合始まったタイミングで自陣で奪ったボールをパスを10本くらい繋いでドゥトラのクロスから安のヘッドに繋げたシーンが有りましたが、安が中盤で落とした所からのはじまりで見事な攻撃の形でした。後半になって柳の守備が良くなってきたことも有って、良治が更に前へのパスで貢献できるようになってきました。坂田のオフサイドになりましたがパスは見事でした。坂田のキープから安に出してアキがフリーで進出してれ高木をおちょっくったシーンは爽快でしたが、DFに防がれてしまいます、またその直後にも坂田のダイレクトボレーがありましたが高木に止められてしまいます。その後、中澤、清水を連続で投入して、少しづつ布陣を変えていきます。流れ的に危ない場面は全然無かったんですが、追加点のチャンスを逃しつづけていると落し穴が待っているのは自明の理。タッチラインでDFウベダに代えてFW森本を投入しようした所、ドゥトラが滑ってボールとろうとしたところを、小林慶に奪われてフリーで上げられて米山に決められてしまいます。達也は那須がブラインドになっていたと思いますが、万歳は止めて欲しいなー。そしてヴェルディの交代はFW平本に代えてFW森本投入。
 得点が欲しいマリノスは中澤が入った時点で右サイドに位置していた中西に代えて由紀彦投入します。その由紀彦が期待に答えてくれました。何でそこにいるの?という感じでゴール前に進出来ていて、ドゥトラの珍しい低いクロスが、GK高木のぎりぎり手が届かないコースに行き、アツの足に当たって少し弾んで由紀彦の前へ、もう身体ごとボールをゴールに押し込むような感じで、詰めていき。ロスタイムに逆転。そしてキックオフから、観客も試合をあまりみていないなかで、安がGKをかわして無人のゴールへ叩き込み追加点を上げて3−1で勝利!!

 いやあ、だからサッカーは止められない。最後まで諦めない限りは何かが起きる、選手たちはひたむきに頑張る姿に頭が下がります。



<選手評価>

・横浜
達也 6.0 :フィードミスも無く安定した内容。雨で滑るピッチやボールでも安定感を見せました。しかし万歳はいただけない。正面なんだから手に当てなきゃね。
中西 5.5 :ちょこっとした判断ミスが命取りとなるので気をつけて欲しい。
那須 6.0 :可もなく不可もなく。左センターバックで潰し役に徹する。
直樹 6.0 :ラインこんとーるをしながら守備陣をまとめる。大きな空振りは無理するところではないから自重して欲しい。
柳  5.5 :ボランチでちょっとフラフラ癖が有ったように思う、相手攻撃陣にもっとはっきりとチェックを行ってほしい。終盤はFWに上がる。
良治 7.0 :攻撃参加や散らすボールが効いていた。遠藤へのアシストへの進出は見事。
アキ 6.0 :右ウイング起用、アツ&平野の攻撃をほぼシャットアウト。珍しいヘディングシュートで今季初ゴールを上げる。
ドゥ 6.0 :失点に繋がった滑りはちょっといただけないが、逆転のグラウンダーのアシストで相殺。
奥  6.0 :左右に動きながら危ないスペースをカバーしていく。目立たなかったが効果的な動き。
坂田 6.0 :スペースに流れてプレッシャーをかけ続ける、惜しいシュートもあり。
安  6.5 :前線でキープしながら、周り生かす。ロスタイムの追加点は素早かった。チームメイトとの抱擁でようやくチームに馴染んだ感じを受けた。

中澤 6.0 :肩の脱臼からの復帰。交代で出てディフェンスラインを引き締める。
清水 5.5 :トップ下に入る、ボールにプレッシャーかけるが、若干から回り。
由紀 6.5 :得点が欲しい場面で、交代で右サイドに入る、値千金の決勝ゴール。あの位置にいることが大切。今期初得点。

・主審
太田 6.0 :久しぶりに主審が全く目立たない試合を見た。やっぱ影のコントロールですよ。主審はね。

 

<選手コメント>

・遠藤選手
オフィシャル
ヘディングシュートでのゴールはJリーグ初めてです。それ以前にさかのぼっても、ちょっと記憶にはない。アツ(三浦)とのマッチアップとなったが、下がるなという指示を受けていた。後ろのスペースは気になったが、前に行くことを意識していた。お互いにプレーを知っているから、お互いに読み合っていた感じ。ヘディングは相手の頭になかっただろうね(笑)。
J'sgoal
ヘディングでのシュートはプロ初ですね。今日はマッチアップがアツ(三浦)だったのでお互い良く知っているだけにやりづらかったです。ただ、彼の中に僕のヘディングってのはなかったんだろうね。(笑)
今は毎試合メンバーが違うからその都度動きを変えなくちゃいけない。ただ、みんなそのことを良くわかっていると思うのでやれているんでしょう。こういう勝ち方をすると勢いも出てくると思う。あのまま引き分けで終わっていたら・・・。
−ジュビロへの意識?
うーん、ジュビロとやるまでは負けられない。追っかけていく方がラクだと思います。

・松田選手
オフィシャル
チームとして、この3−1は大きい。個人的には疲れがたまってきて集中力が落ちやすくなって入るが、昨年ケガで出られなかったことを思えば、そんなことは言ってられない。どんな試合でもチームのため、サポーターのため、そして自分のためにやらなくてはいけないと心得ています。だから、どんなフォーメーションでもどんな戦術でも構いません。ジュビロのことを意識する前に、
誰が出ても勝てるサッカーをするようにしたい。

J'sgoal
前半耐えたことが大きい。今のうちは点をとられても取れるっていう自信がある。
−森本については?
まだ何とも言えない。やっぱりエムボマの方が何かやりそうっていうのが正直なところだね。うちは厳しい戦いの中、だれが出ても変わらずにやれる強さが出てきている。

・中西選手
オフィシャル
前半は攻守の切り替えがうまくいかずセカンドボールが拾えなかった。ハーフタイムで、話し合って修正して後半はまずまずのサッカーはできたと思う。スリーバックも戸惑わずにやれました。ロスタイムで立て続けにゴールを奪えて勝てたことは次に繋がります。
相手がドローでもいいという雰囲気も感じられただけに、あそこから勝ち点3をもぎ取れたことでチームのムードはまたよくなるはずです。

・佐藤由紀彦選手
オフィシャル
やっぱり、
数字というか結果です。いくら内容が良くとも、ゴールかアシストと得点を記録しないと十分なアピールとはならない。常に頭から出たい気持ちは持っているけど、この状況から逃げずにやっていくことで、さらなる成長につなげたい。サイドからのクロッサーではなく、ペナルティエリア内でゴールに絡むのも自分のスタイル。というかこのほうがボクの本来のスタイルだと思っている。とにかく、きょうはチームの勝ち点3に貢献できてうれしい。

・安選手
J'sgoal
−今日のような勝利は気持ちがいいのでは?
そうですね・・・。たくさんお客さんが来ているし、簡単に勝つんじゃなくてハラハラさせるような、そういう試合のほうが喜んでもらえるかなと、そういう試合ができて良かったんじゃないですかね。(笑)
−3点目の得点シーンは?
ドゥトラとタイミングと自分の出るタイミングがぴったり合ったから生まれた得点でした。うまくタイミングがあいました。
−自身のコンディションは?
そうですね、シーズン最初の頃に比べて良くなってきています。自然に結果もついてきている。
−父親の自覚が好調の理由でもあるのですか?
そうですね。父親になったことが関係ないといったらウソになりますね。大事な仕事、父親になったことがプレーの助けになっていると思います。
−次節は古巣の清水ですが?
前に所属していたチームと言うことですが、特別な感じはないです。とにかく勝たないといけない相手としか考えていない。

・中澤選手
J'sgoal
−怪我からの復帰戦、感想は?
1‐0で難しい展開で入ったのですが、勝利に貢献できて良かったです。ただいきなり点が取られて焦りましたけど・・・前線の選手ががんばってくれて返せて良かったです。
−準備は早めからしていたのですか?
後半からエムボマが入ったので、出ることを想定して早めから準備はしていました。
−古巣との対戦でしたが、ヴェルディとやってみて感想は?
ヴェルディも決して悪くないと思います。開幕からここまで調子は上向いているなと思います。
−森本選手とやってみてどうでした?
一回しか局面がなかったから。ただ、その時は後ろから松田の指示があったので2人で止めました。エムボマの方が強いよね。

 

 

 

 

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