試合観戦記

2004.03.06(SAT) 13:30-15:30
XEROXスーパーカップ
横浜Fマリノス対ジュビロ磐田 国立
天候:曇、風
観客:名
主審:
岡田正義

<メンバー>

横浜Fマリノス

・布陣

試合開始 67分
9久保  36安
14奥      7由紀彦
2中西  10遠藤
5ドゥ  22中澤 3直樹 4波戸
1達也
9久保  18清水
23大橋      14奥
2中西  10遠藤
5ドゥ  22中澤 3直樹 4波戸
1達也

・サブ
21哲也、30勇蔵、6良治、23大橋、18清水

・交代
67分 OUT:安   IN:清水
67分 OUT:由紀彦 IN:大橋

ジュビロ磐田

・布陣

試合開始 69分 85分
26西野  8グラウ
10藤田   7名波   11西
6服部  23福西
14山西  2マコ  2秀人
1洋平
9中山  8グラウ
10藤田   7名波   11西
6服部  23福西
14山西  2マコ  2秀人
1洋平
9中山  8グラウ
11西   23福西   4河村
6服部  7名波
14山西  2マコ  2秀人
1洋平

・サブ
12山本、20大井、4河村、15森下、9中山

・交代
69分 OUT:西野  IN:中山
85分 OUT:藤田  IN:河村

<退場・警告>

横浜 中西、ドゥトラ、直樹
磐田 山西、福西、グラウ

<試合展開>

試合前
 2003シーズン30試合戦っての完全王者の横浜Fマリノスと、2003シーズントーナメントで5試合勝っての天皇杯勝者ジュビロ磐田との対戦となりました。2003Jリーグシーズン開始の1週間前に戦われるこの試合、マリノスはようやく怪我人や病人が戻ってきて今季のベストメンバーに近い布陣になってきました。国立で13時30分という、身体が試合時間にあまり慣れていない中での試合になります。

欠場 
U23最終予選:那須、坂田
怪我:柳、後藤


前半


ハーフタイム

後半

PK
磐田 グラウ  ○ GK跳んでから蹴るゆるいシュート
横浜 ドゥトラ ○ GKの逆をつくキック
磐田 福西   × 達也読みきりナイスセーブ
横浜 遠藤   × 右上枠外キック
磐田 秀人   ○ 手に触るが止められず
横浜 久保   × 左にちかい位置へキック。とめられる
磐田 名波   ○ 逆をつかれる
横浜 中西   ○ するどいシュートがネットに突き刺さる
磐田 服部   ○ 

横浜 2 磐田 4

<試合結果・得点>

横 浜 1  奥
磐 田 1  福西

<試合雑感>
 1996年以来2度目のゼロックススーパーカップ出場です。試合に臨むモチベーションとして、磐田は絶対に勝ちたい(外面的に)横浜は翌週のJリーグへ向けての調整試合という側面がありました。横浜の選手は、先週上海で行われたA3への海外遠征で少し疲れが残っている中での試合になりました。磐田がパスワークを駆使して繋いでくるのに対して、横浜は受けてしまった感があり、カウンターでの攻めになってしまいました。カウンターの中でも、磐田は潰しに来るディフェンスをしていて、ボール奪う、人を止める、潰すという感じで、ボールを奪えなくても人を止めるディフェンスで、少しづつですが横浜のFKが増えてきます。その中で、由紀彦のFKからのボールから中澤が押し込んでゴールかと思ったんですが、副審の判定はオフサイド。走りこんでいる中で微妙な判定でしたが、副審は磐田寄りだったのでしょうね。半官びいきは有るのは当たり前ですから。哀しいいことにね。
 局面での人数かけてのボールの奪い合いから、パスを繋いでくる磐田に対して、若干後手を踏みながら最終的な場面で止めるシーンが多くラインが間延びして中盤をコンパクトに出来なくなってきて、そこを中西や遠藤が振り回されてしまっていたので、その位置での修正が欲しいところでした。ドゥトラにも複数の選手が止めに来ていて、リーグが始まると更なるドゥトラ対策をしてくるチームがあると思うから、チームとしてもドゥトラを生かす戦いを探っていく必要があるとは思います。
 あまり攻撃が出来ない中で向かえた後半。中盤のパスからエリアへ走りこんだ遠藤に対して、福西がうしろからエルボー。明らかに顔を狙っていっていますね。ヘッドしようとして腕を振り上げた形ではなく、狙って行っています。肩を押さえて飛ばせないようにしたって言い訳が出来るような形ではあったのですけどね。リーグでは赤紙当然なプレイだと思いました。岡田主審はシーズン前の試合ってことで黄色にした感じですが、余計な配慮と思ってしまいます。これで得たPKですが、奥が蹴りました。冷静にコース狙って決めて先制します。サポータへ向かってのガッツポーズが嬉しかったですね。そういえば試合前の選手紹介で一番磐田サポからブーイング浴びていたのが奥でしたね。移籍後磐田から奪った得点は通算2になりました。もう一つ試合前に昨シーズンを振り返るシーンが電光で表示されていたんですが、2003ファースト初戦、セカンド最終戦がピックアップされていて、磐田サポにとって二度と見たくないシーンが再現されていて痛快でした。
 試合に戻ります、1−0で迎えた後半40分に、ファウルでもなんでもないぶつかりで秀人が倒れました。プレイは続いていたのですが、岡田主審が止めます。止めたあとに秀人は少し痛がったふりをしながら自陣に戻ります。その場面から2分後、その秀人が右サイドをドリブル突破しながらグラウに入れて、直樹が振り切られてラストパスに福西が反応して同点ゴールが生まれます。やっぱ秀人の倒れからのリズムなんですよね。あれで掛かってしまった感じですね。あの痛がった選手がドリブル突破をするわけがないと意識の中にすりこまれてしまうのですよね。疲れた時間帯は思考はやや停滞気味になりますからね。磐田が良くやるプレイだからそれにひっかってはいけないのですけどねー。姑息な手段でも使っても何でもいいから勝ちに来るチームだから。そんな相手にだけは負けてはいけないのですけどね。それが日本サッカーとして当たり前になってしまうから。それは成長ではなく日本サッカーにとって、退化や停滞だと思うからね。
 同点のままゼロックスはPK戦へ、遠藤のPKって初めてじゃないかなー?10番を背負う責任からPK番に回ってくるのは当然と思って欲しいところですが、遠藤は”虫の心”ですからね。精神的にはそれほど強くない選手だから、PKを蹴らせるのはどうかと思っていましたが、蹴る前から失敗するかなー?と思っていたら、案の定でしたね。久保のは仕方がないですね。もっとコースを狙って欲しいところは有りますけどね。5番手は奥だったと思うけど、試合中にもPK蹴っている選手が蹴るのはやりづらい面はあるから、直樹か中澤だったかもね。那須がいたら那須が蹴っていたと思うけど、大橋を選ぶのは勇気がいるかなー??まあPK戦は運が半分くらいですからね。実力半分でね。2001年ナビ杯のPK戦、2000年天皇杯4回戦でのPK戦。それ以来ですかねー。マリノスのPK戦はね。

 さあ、これで、2004シーズン前の戦いが全て終了しました。リーグ戦が1週間後から始まります。それに向かって戦いつづけて欲しいです。

<選手評価>

・横浜
達也  6.5 :身体が動けて、いいセーブを見せた。
波戸  6.0 :由紀とのコンビはいいが、藤田番でオーバーラップは出来ず
中澤  6.5 :今シーズン初試合。体力的に心配だったが、破綻なく守備をまとめる。
直樹  6.5 :チームの象徴。戦う気力が前面に出ていた。熱くなりすぎての黄色は止めて欲しい
ドゥ  5.5 :上がりを磐田の二人の選手で見られている感があって、左サイドを崩しきれず、他選手のサポートも欲しいところ。
遠藤  5.5 :中盤を止めるので精一杯で攻撃に行けず
中西  6.0 :いいスルーパスもあったが、相手の中盤を止められず
由紀  5.5 :研究されているから止められる。
奥   6.0 :ボールを散らしながら奪い合いながら攻撃の起点になろうとしていた。
安   5.5 :決定期は1度あったが、力入りすぎて枠外へふかす。ショットONゴールが欲しい。下がってのポストプレイは秀逸。
久保  6.0 :シュートタイミングを読まれている感じだから更なるバージョンアップが必要。

清水  5.5 :ボールが出てこなかったし、スピード生かす場面もなし。集中守備で囲まれてしまった。
大橋  5.5 :ミスキック、ミスパス多く、ゲームの流れに乗れず。

・主審
岡田  5.0 :岡田判定と思われるのを何とかして欲しいですね。磐田選手倒れて止めすぎ、すぐに立ち上がるの解っているんだから全て流せ。

<選手コメント>


・オフィシャル
修正点が見えました。Jリーグにつながると思います。間延びして相手の中盤が空いていたということと、攻撃の起点ができなかったというのが課題だと思う。シュートもあまり打てなかったのでもっと打てば良かったです。何度かいい場面もあったけど、修正点の方が多かったです。内容的に今日はいい感じにはいっていたんですけど、やっぱりあそこで点を入れられたということは修正点です。まだあと1週間あるんで、修正できます。Jリーグに気持ちを切り替えて良い内容のサッカーができるように頑張りたいです。
・J’Goal
−今日の試合はいかがでしたか?
 修正点も見えたし、あそこで逃げ切れなかったのはJリーグにつながると思う。また切りかえてがんばりたいと思います。
−修正点というのを具体的に教えてもらえますか?
 ちょっと間延びしていて相手のボランチのところが空いていたという事と、攻撃の起点になれなかったということですね。まあもっとシュートも打たなければならないと思います。
−コンビネーションはどうですか?
 何度かいいところはあったんですが、修正点のほうが多いですね。
−A3のころと比べるとどうですか?
 そうですね、やっぱりA3のほうがフィジカル的に激しいチームが多くて、こうやってつないでくるチームはなかったですね。まあ、戦い方的にはいい感じではありました。あそこで点を入れられたというのは修正点ですね。
−前の二人のFWのコンビはどうでしたか?
 ちょっと離れている部分もあったですが、縦の関係になれば楽に展開できたと思います。まだJリーグ開幕までに1週間あるのでそれまでに切りかえてがんばりたいですね。


直樹
・オフィシャル
ジュビロはすごく中盤が上手いから、自分たちのラインも押し上げきれないところがある。チームのDF同士のコンビネーションもまだまだ完璧ではない。そういう意味でも今日の試合は、課題が見えたという点ではすごく良かった。味方同士の指示、距離間など、バランスがまだまだでこれからの課題だと思う。どんな試合でも課題というのは出てくるものだから、これからどんどん少なくしていきたい。
・J’Goal
- 今日の試合を振り返って。
残念です。
チーム自体はいいところもあったし、悪いところもあった。自分個人としては最後の15分、集中力が足りなかった。失点のシーンでも集中が足りなかったところがあった。
- 自分としては久しぶりのJリーグ、期するところもあったのでは?
そうですね、そういう意味でもこの試合どうしても勝ちたかった。
−対戦相手ジュビロについては?
やっぱりうまいなと。あのような点の取り方も上手かったし、やっぱり強いチームですね。
− 開幕に向けては?
今日の試合で、課題が出たし、自分自身の課題もあった。そこを開幕までに修正していきいきたい。相手は強いレッズだし、集中して勝ちたいと思う。

波戸
・オフィシャル
課題は、攻撃の時のビルドアップとか前への飛び出しとかになってくると思う。A3から点が全然取れていない。その辺は開幕へ向けて修正しなければいけないところだと思う。
 サイドからの攻撃をねらっていたけれどなかなかさせてもらえなかった。今日はA3からの悪い点が出たと思う。


・オフィシャル
100%ではないけれど、時間的なものも考えるとコンディション面も良くなってきています。決して悪い方ではなかったと思います。
 (久保選手とのコンビについて)開幕へ向け、課題はまだ残っている。やっぱりもっともっと一緒に練習、試合をする時間が必要だと思います。ただ、お互いの動きをもっと理解するための時間が必要だけど、試合をやる度に良くなっているという実感はあります。これから更に良くなることでしょう。
・J’Goal
- 敗戦となってしまった今日の試合ですが、振り返って。
満足のいくプレーではなかった。振り返っても悔しさが残るプレーが多かったです。
- 具体的に課題としてはどんなところを感じた?
チームの戦術に関していえば、自分の動きがまだあっていないところがあった。そのあたりに関しては、時間が必要かなとも思う。自分と久保のツートップに関しては、実感として良くなってきていると思うし、それが動きにも見えてきていると思う。このツートップはこれから良くなっていくし強力になっていくと思います。
- ジュビロに昨シーズン、エスパルスで一度も勝てなかった、どうしても勝ちたい相手だと話していましたが、今日はまたもや敗れてしまいました
非常に残念です。ただ、これからJリーグが始まってそこでの試合が残っています。次こそは倒したいですね。
- シーズンに向けての抱負は?
最大の目標は、昨年の優勝チームとして、連覇すること。そしてその連覇のために力になりたい。そして、個人としては多くの得点を入れていきたい。

中西
・オフィシャル
今日は相手に押し込まれていて、両サイドが抑えられた部分もあったと思う。サイドが抑えられた時にどう攻撃するかがまたこれからの課題だと思うので、練習でやっていきたい。
求められているポジションで出ようと決めてこのチームに来て、今すごく充実している。来週からJリーグが始まりますけど、いろいろなポジションで出ることになると思う。頑張って結果を出したいなと思います。あと一週間気合入れて頑張りたいです
・J'Goal
結局PK勝負で負けはしたけど、開幕のレッズ戦に今日の反省点を活かしていきたいと思う。この1週間、気合いを入れてがんばります。
- チームにはなじみましたか?
A3やACLなど大事なところでゲームに使ってもらっているので、思ったより早くチームになじんできている。ここまで開幕に向けて良い準備ができている。疲れはあるけど、コンディション的には8〜9割といったところです。
- プレー内容については?
ジュビロのようにボールを繋いでくるチームには、1人1人飛び込んでいくのではなくて、チーム全体で守備をしたり、攻撃をしなくてはいけなかった。でも結局パスで抜かれてしまったり、縦に抜かれる局面もあった。
- 前に上がっていくシーンもありましたけど?
今日は守備的にいくというポジションでしたが、チーム全体として前にいく時間が少ないと感じていたので、思いきって前に出ようと思いました。
- 守備に関してはどうですか。
得に大きな問題はないと思う。個人的には守備にまわったときの回りとのコミュニケーションやカバーを修正したい。

中澤
・J'Goal
DFはある程度僕が入っても崩れなかったのでうれしかったですね。最初チームに入れないかなと思っていました。入ったことでバランスが悪くなるんじゃないかとか思ったんですが(よかったです)。ディフェンスに関しては簡単に球を取られすぎたということがありましたね。まあ、開幕に向けて悪い点がいっぱい出たので、それはよかったですね。これから2部練(習)に代わるんで、その2回を有効に使って悪いところを直せればいいですね。
−課題というのは?
 中盤がだいぶルーズになって回されていたので、もう少しコンパクトになって取り所を決めていかないと。ダラダラと回されてしまったのでね。相手のよさをつぶせなかったですね。
−ラインについては?
 まあ、ラインに関してもみんなが無意識にコンパクトにしようとしていたんですが、なかなかそれが全体として統一できなかったですね。
−リーグ戦に向けて、負けたというのは気分が重たくなるんじゃないですか?
 うん、まあ、PKでも負けは負けなので、こういう悔しい思いを次のジュビロ戦まで持ち続けたいし、次に戦うときはいいサッカーやれるようにしたいですね。

 

 

 

 

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