試合観戦記

2004.02.24(TUS) 19:00-21:00
アジアチャンピオンズリーグ グループG
横浜Fマリノス対ペルシク・ケディリ(インドネシア) 三つ沢
天候:晴
観客:3589名
主審:
Chan Siu Kee

<メンバー>

横浜Fマリノス

・布陣

試合開始 76分
29阿部  33北野
27山崎
32山瀬 28原  39三浦  41天野
34尾本  20勇樹  42加藤
21哲也
29阿部  33北野
27山崎
32山瀬 28原  20勇樹 41天野
34尾本  
3松田  42加藤
21哲也
85分  
29阿部
38坂井   27山崎
32山瀬 28原  20勇樹 41天野
34尾本  3松田  42加藤
21哲也
 

・サブ
3松田直樹、16佐藤浩、38坂井洋平、40加藤健太、43藤川裕司、44佐藤由将

・交代
76分 OUT:三浦  IN:松田
85分 OUT:北野  IN:坂井

ペルシクケディリ(インドネシア)

・布陣

試合開始
GK
27 ワユディ  

DF
5 ファン・カルロス・タピア  6 ジョコ・クスピト  
14 シスワントロ  

MF
3 ワワン・ウィディアントロ  7 ベルタ・ユアナ・プトラ  
12 ハリアント  19 ススワント  
25 クスヌル・ジュリ・クルニアワン  

FW
9 エケネ・マイケル・イケンワ  22 ムシカン  
 

・サブ
20 ヌガディオノ  2 アグス・スサント  
10 バミデレ・フランク・ボブ  11 ジョハン・プラセティア・ウィボオ  
18 アンディ・ヤヌアル・プリバディ  23 ハムカ・ハムサ  
24 ソレカン  

・交代
24分 OUT:6ジョン・クスピト  IN:23ハムカ・ハムサ
52分 OUT:22ムシカシ      IN:10バミデレ・フランク・ボブ
75分 OUT:7ベルタ・ユアナ・プトラ IN:24ソレカノ

 

<退場・警告>

横浜   
ケディリ 

<試合展開>

試合前
 この試合に臨むに当たっての、最大の試練は試合の遥か前に始まっていました。2003年のJリーグ覇者に課せられた2004年のご褒美として、ACLチャンピオンズリーグへの参加資格、そして東アジア3ヶ国のリーグチャンピオンが対戦する、A3チャンピオンカップへの参加が認められました。しかし、そのご褒美が試練としてチームに圧し掛かってきていました。当初の予定で、ACLケディリ戦が、2/24。そして、A3が上海で、2/22,25,28上海で行われることになっていました。
 その日程に関して、1月の終盤からスケジュール調整が二転三転し、一時はこの日の試合日変更が可能な予定でしたが、結局AFCからは変更不可のお達しがきて、見通しの甘かった、Jリーグ首脳陣のお詫びを飲む形で、一度も経験したことのない国内・国外での公式戦連戦に臨むことになりました。チームは、A3に主力選手を投入し、この試合は若手とユース選手を起用する方針で試合に臨むことに決めて、試合に臨みました。A3初戦後に選手を帰国させる話もありましたが、手術明けの直樹がベンチ入りすることになり、その方向の無くなったようでした。今季の支配下選手32名のうち、16名がA3出場、怪我や風邪で河合、柳、後藤、佑二を欠き、そして、U23最終予選を闘うメンバーに選ばれた、那須、坂田もいない中で、残りのトップ選手は10名しかいなく、そのうちGK2名が含まれていて1名が外れ、直樹が手術明けでベンチ入り、トップ選手8名にユース3名を加えて2004年国内初の公式戦を闘うことになりました。

 7名のユース選手のことを少し話をしておくと、2004年のJリーグ二種登録されている新三年生5名のうち3名(42加藤広樹、41天野貴史、38坂井洋平)がメンバーに名を連ね、そして新二年生を4名(39三浦旭人、40加藤健太、44佐藤由将、43藤川裕司)を加えたメンバーが加わりました。FWマイク/ハーフナーは残念ながら負傷で加わることが出来ませんでした。(バックスタンド中央で他のユース選手たちと応援していましたけどね)

欠場 
A3参加:達也、下川、中西、ドゥ、波戸、勇蔵、遠藤、奥、安、良治、隼磨、大橋、由紀彦、久保、安永、ジロー
U23合宿:那須、坂田
怪我:河合、佑二、柳、後藤


前半
00分 M(横浜) 横浜ボールでキックオフ
   P(ケディリ)
04分 M 山崎スルーパス。阿部オフサイド
05分 M 山瀬左足FK。阿部ヘッド枠外
11分 M 山瀬〜原へサイドチェンジ。中央で阿部つぶれて落とし、北野シュート。GKキャッチ。
13分 M 左から山瀬のボール、DFクリアが中途半端、北野が左から走りこみ、豪快な右足ミドルがGK脇を抜けて突き刺さり、1−0。(北野)
16分 M 山崎左サイドから初シュート。バー上枠外へふかす
21分 M 右サイドFK山瀬。尾本高いヘッドは右ポスト。跳ね返りを、再び左サイドから飛び込んだ北野が、今度は豪快に左足で叩き込み、2−0。(北野)
22分 M 北野中盤からミドルシュート。G左枠外。
25分 P 交代6→23
28分 P 左サイド深い位置へはじめて進出しクロス。勇樹ヘッドクリア。→左CK。
32分 M 山瀬FK壁に当たる
36分 P スローから、一瞬集中を欠いていたマリノスの裏を付き、哲也の裏へボールが行くが、尾本がヘッドでクリア。(勇樹が吹っ飛ばされる)
40分 M 山瀬FK。加藤ヘッド。枠外。
46分 P 長いワンツーから、9番が前へ出てシュート。バー上枠外。

ハーフタイム

後半
00分 P ケディリキックオフ
07分 M 北野がチャージで痛むがすぐに立ち上がる
07分 P 交代 22ムシカシ→10バミデレ・フランク・ボブ
09分 M 山崎倒され右サイドFK山瀬。ゴール前合わず。
16分 M 山瀬ドリブル左サイドで抜いていくが挟まれ倒される、FK山瀬。ゴール前に送ったボールを、阿部、北野が連続シュートするがブロックされる。
21分 M 左から山崎ドリブルで入って、阿部とのワンツーからGKの脇を冷静に抜いて、3−0。(山崎)
22分 P 原アフターチャージ受けて、7イエロー。
27分 M 右サイド天野クロス、阿部の後でフリーで北野ヘッド、左ポスト当たりゴール前へのこぼれ、阿部低空ヘッドで押し込み、4−0。(阿部)
28分 M 左山崎が切れ込んで、クロス。阿部の早いシュート。GKはじく。
29分 P 左CK、9ヘッド。バー右外
31分 P 交代 7ベルタ・ユアナ・プトラ→24ソレカノ
31分 M 交代 39三浦→3直樹(勇樹がボランチに上がり、直樹がセンターに入る)
35分 M オフサイドライン抜けて阿部がGKと1対1。GK位置を見てテクニカルな右足シュートは僅かにゴール右横外れる(スタンドからブーイング)
38分 P 5イエロー
40分 M 交代 33北野→38坂井(阿部ワントップ)
41分 M 遠目からのFK直樹が蹴るが、当たり弱し
42分 P 25イエロー
42分 M FK直樹蹴る。
45分 ロスタイム3M

<試合結果・得点>

横  浜 4  北野2、山崎、阿部
ケディリ 0

<試合雑感>
 国内公式戦初戦は、一見してサテライト?というメンバーでの、戦いになりましたが、選手たちは声を出し、気持ちを出して、岡田監督曰く”ひたむきに戦ってくれた”とのことで、それがスタンドにも熱く伝わってくる非常に好ゲームでした。GKの哲也、ディフェンス中央に入った勇樹が試合開始から声を出しつづけ、ボランチの原、トップの北野も大声でポジション取りやプレスのタイミング等に声を出しつづけてチームメイトを鼓舞して、荒くチャージに来るケディリを交わして攻撃に繋げていきました。
 自分は、メインスタンドに陣取っていたのですが、前半目に付いたのは、右サイドハーフに入った天野@41番で、果敢なスペースへの飛び出し、ボール奪取でスタンドからの歓声を浴びていました。その代わり、チャージを受ける場面も多く、何度も悪質なファウルで倒されて、目を覆いたくなるようなシーンも有りましたが、本人は、”危ない場面は先に飛んで交わしていました”とケロッと話していたようで、スタンドで見ている自分たちより老獪な知識や技術を持ち合わせていたようでした。選手たちは声を出しながらボールを奪って前へ行く気持ちを何度も出してくれて、人もボールも良く動く流動的なサッカーが出来ていました。加藤広樹@42番は190以上の高さを生かしたセットプレイで脅威を与えつづけましたし、三浦@39番もボランチの位置でのバランス取りやプレスに貢献していました。
 ケディリの9番の高さやパワーに勇樹等が吹っ飛ばされる場面もありましたが、ケディリは全体的に動きが足らなかったようで、やはり30度近くある場所からの、10度くらいの場所への移動での戦いは厳しかったようで、後半にエースのボブ@10番が出てきていましたが、コンディション不良が明らかで全然動けていなかったです。

 ACLは、これで2戦2勝です。ケディリホームになると逆に強力なツートップが威力を発揮する可能性があるので、その試合は注意が必要になります。5/19アウェイで戦う試合が予選最終戦になります。その試合で、予選リーグを突破出来るようにまだまだ続くアジアでの戦いを乗り越えて行って欲しいです。

 

 

<選手評価>

*は、ユース

哲也   6.0 :何をやってくるか解らない相手だから細心の注意を集中してやってほしかったが、上を越されたのは反省して欲しい。プレイ機会は少なかった。
加藤広* 6.5 :190オーバーの高さを遺憾なく発揮。セットプレイでのゴールが欲しかったところだが、求めすぎか?
尾本   6.0 :攻撃をシャットアウトする力を見せる。
勇樹   6.5 :3バックの中央で、いつものように声を張り上げてディフェンスラインをコーチングをする。
天野*  6.5 :右サイドで観客を沸かせるプレイをし続ける。
山瀬   7.0 :左サイドハーフで、確実にボールを繋ぎ精度の高いセットプレイでも威力を発揮する。後半数人を前にしてのドリブル突破は見事。アグレッシブな姿勢もGOOD。
原    6.0 :ボランチで守備中心で守りを固める。声も良く出ていた。
三浦*  6.0 :早いパス回しと、プレスで中盤で効果的な動きをする。
山崎   6.5 :トップ下で運動量多く動き回る。公式戦初出場初得点。
北野   7.0 :2得点。早い時間での得点でチーム全体を乗せるきっかけになる。プレスも前からかけてチームを助ける
阿部   6.0 :1得点、いい動きはしていたが、シュート前での冷静さが欲しい。作るところまでは良い動きをしているが、、。

直樹   5.5 :手術明けでの登場。チーム全体がぴりっとした感じに、本人のプレイはまだまだコンディションが整っていない感じ。
坂井*  6.0 :トップ下左に入るが、プレイ機会少なし

 

 

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