試合観戦記


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「 ダイレクトの意識 」

サテライトリーグ 2000.04.23
FC東京 対 横浜Fマリノス 西が丘
14時キックオフ

 

 今期のサテライトリーグも3試合目ですが、マリノスはいまだ勝ち点を上げられずにいます。アントラーズ、レイソルに敗れています。今日の試合は、FC東京と、それも昨年までJ2を戦っていたFC東京のホームスタジアムでも有った、西が丘で試合が行われました。

 西が丘はサッカー専用グラウンドとして、大学サッカーの聖地でも有ります。見る分には申し分の無いスタジアムでサテライトが日曜の昼間に行う事が出来るのは、この上ない幸せなので、試合を見に足を運びました。

∞∞∞

 西が丘に足を運ぶのは、昨年来なので8ヶ月以上経っていると思います。ゲートを入り、メインスタンドの横浜よりのところに場所を取りました。少しして、選手達がゴール裏から出てきてアップをはじめましたので、そちらのほうへ行き今日のメンバーを確認します。誠史が入っていてほっとしました。井手口は噂に聞いていたとおり怪我でいませんでした。一成がDFで入っていますが、後のメンバーはこの時点では解りませんでした、池田フィジコの元でアップを入念に行っていきます。
 FC東京も反対側のメインスタンド寄りでアップをはじめていますが、誰がいるのか?この時点では解りませんでした。選手達がアップをする場所を中央へ移したので、私も席に戻ります。しかし、同じアディダスのスポンサードで同じような青色を基調とした、トレーニングウェアのため、すごく似通った感じです。なんか同じチームが別でアップしているみたいでした(笑)

 程無くして場内放送で、今日のメンバー発表が行われます。マリノスの場合はメンバー表が張ってあるだけで何もやら無いから、こういったのは嬉しいです。メンバーは以下の通りでした。

FC東京 横浜Fマリノス

21 GK 遠藤
12 DF 梅山
 5 DF 古邊
 4 DF 山尾
30 DF 小林
25 MF 迫井
 6 MF 浅野
31 MF 星
17 MF 鏑木
29 FW 戸田
27 FW 松田

 1 GK 堀池
19 DF 北
32 MF 笠木
33 MF 三田
28 FW 榎本

 1 GK 榎本
 2 DF 村上
 3 DF 数馬(Y)
 4 DF 岡山
 5 MF 金子(Y)
 6 MF 原田
 7 MF 石川
 8 MF 誠史
10 MF 大橋
 9 FW マルドナード
11 FW 森

16 GK 鏑木
12 DF 蔵川
13 MF 大西
14 FW 深澤

 トップで出場していない、ラウール(マルドナード)が2トップの一角として入って、森と組みます。3バックは、村上が真ん中で右が一成、左がユースの数馬が入っていました。
 FCの方は、グランから移籍してきた浅野さんを久しぶりに見ました。青いユニが似合わないです(^^;

 両チームのフォーメーションは以下のようでした。FCは3トップでもないし、流れの中でポジションは流動的に動いていました。

FC東京 横浜Fマリノス

戸田
鏑木      松田
迫井   星
浅野
小林 山尾 古邊 梅山

遠藤

   森  マルドナード
大橋
誠史 原田 金子 石川
一成 村上 数馬

榎本

 選手がゴール裏下の控え室から出てきました。FCがホーム用の青いユにで、横浜が白いユニです。GKユニは同じデザインなんですが、FCが黄色を選択して、エノは赤いGKユニを来ていました。
 メインスタンド手前を歩いてきて、ハーフラインに来て整列し、挨拶をしてピッチに選手達が散ります。

 右から左に激しい風邪が吹く中で、前半はFCが風下の左のエンドを取り、横浜が風上の右のエンドを取り、横浜ボールで試合が始まります。

∞∞∞

 横浜ボールでキックオフ。最初に左の誠史を走らせますが、これはゴールラインを割り、相手ボールになります。しかし、試合開始から風上にものって横浜が攻勢に出ます。2分に左の誠史からの早くて低いセンタリングはラウール(マルドナード)に合わず。7分左で誠史が奪ったボールを、大橋とスイッチして誠史が逆サイドセンタリングは惜しくもオフサイドの判定。8分再び誠史が左から中へドリブルで切れこんでの”右足”シュートは枠の外に外れます。序盤からどんどん攻勢に出る横浜イレブン。その勢いのまま、9分にFCのDFがボール処理にもたつくのを、左サイドで森が奪い取って、GKが出てきたところを右サイドへパス。ラウールがどフリーのボールを丁寧にゴールへ流し込み横浜が先制します。

 得点を取った事で更に畳み掛ける横浜。森が縦横に動いてDFにプレッシャーを懸けに行きます。10分に大橋のパスからDFラインの裏へ森が飛び出してシュートを放ちますが、これはGKが上へヒスティングで逃れます。これで得た右CKを誠史が蹴りますが、1度目はニアに蹴ったボールをDFクリアし、再度CK。2度目もニアに蹴りますが、これもDFが手前にクリア。大橋が拾って右の誠史に展開。誠史がゴール前へ早くて低いクロスを上げて、誰か触ればゴール!の軌道でしたが、そのままゴールラインを割ってしまいます。

 押しっぱなしの横浜でしたが、FCも時折早い攻めでサイドを付いてきます。15分の右CKはエノがゴール前でボールキャッチします。16分には、戸田が右サイドに進出して一成を交わしてゴール前へ早いセンタリング。これはエノが早い飛び出しでボールを押さえます。18分にもカウンターから左サイドの鏑木に出ますが、鏑木のセンタリングはDFがクリア。21分にもサイドをついて攻めますが、センタリングをDFクリア。この時にペナルティエリア内で誠史の手にボールが当たりましたが、故意のハンドじゃないため主審は流しています。この時間帯はFCの時間帯でした。
 24分にゴール前で一成がファウルをFCにフリーキックを与えてしまいます。ペナルティエリア右角の位置でした、浅野の蹴ったボールはエノが正面でキャッチして事なきを得ます。

 27分に左サイドにいた誠史に相手のボールが手に当たって今度はファウルを取られました。場内のFCサポが声高になりました(笑)
 30分、左サイドで一成が相手FWからボールを奪い取りましたが、その直後に足をかけられて、梅山にイエローが出ます。汚いプレイはやめて欲しいものです。ただでさえDFの選手が少ないんだから、怪我させられたらたまりません。

 31分に左サイド少し遠めの位置で得たFK。誠史が蹴りましたが、これは大きく枠を外れてしまいます。もっと正確性を!といいたいですが風の影響があったかもしれません。
 32分に同じような位置で、誠史に抜かれた昨年まで同じチームだった星に後ろから倒されてファウルを貰います。今度は、誠史と大橋が立ちます。大橋の右足で蹴ったボールは、ふわりと微妙なコースを飛んでいき誰にも触らずに、ゴール右サイドネットに突き刺さり横浜が2点目を入れます。大橋は誰かに合わすつもりだったみたいですが、ファインゴールでした。

 2点を奪って更に攻撃の意識が出てきた横浜。森が前線で掻き回し、大橋がダイレクトプレイでリズムをつくり、原田・金子が中盤のボールを広っていきます。34分のプレイはオフサイドになりましたが、FCのCKからカウンターに入り、エノが左に開いたラウールにスローで繋ぎ、森がポストに入って、一成から大橋を一度経由してダイレクトで前へ走りこんだ森へパス。森はボールを受けて、右サイドを駆け上がったナオ(石川)にパス。惜しくもこの時点でオフサイドになりましたが、一連の流れは綺麗なパスが繋がっていきました。
 前半は、この後も横浜が早い攻めで上がりますが、シュートまでは行かずに前半が終了します。

∞∞∞

 前半を見た感じでは、中盤で早いパスを交換しながら、攻めに行く横浜の構成が続きましたが、ラウールがどうしてもスピードが無いために、そこでボールが止まってしまい、その先の早い攻撃に繋がらない印象でした。中盤の原田が積極的に前へボールを奪ってバランスを取り、一成は高さを活かした競り合いは負けていなかったです。後半も同じような形でFWに深澤や蔵川を入れて掻き回して欲しいと思って見ていました。

 ハーフタイムに、席を移動して横浜のゴール裏に移動しました。東京はGKを後半から堀池に代えてきて堀池の守るゴールの裏での観戦にしました。少しFCサポがいてうるさかったです。反対側に行けば良いのに、、、(まあ正GK堀池の動きを見たかったんでしょうけど…)

∞∞∞

 後半が開始されます。前半と違って風上が東京。風下が横浜になります。見ている場所がゴール裏なので、東京側の攻めは後半は良く解りませんでした。横浜の攻めの事だけを書きます。

 後半開始から東京が猛攻を見せますが一成を中心とした守りで守ります。エノも身体能力を活かした守りでゴールを割らせません。
 15分に横浜は、右サイドからナオが中央にドリブルで上がるが、DFにクリアされてしまいます。19分にゴール正面でフリーキックのチャンスを得ます。誠史が狙いますが、ゴール右へ外れます。(東京サポからも”和製ロベカル”と言われていましたから、知ってる人は知ってるんだと、少し安心しました(^^;;)直後に、ナオに代えて深澤投入。同じ位置に入ります。
 25分にはラウールに代えて、大西を入れます。大西はようやく怪我から復帰した模様です。

 選手は交代してるんですが、交代した選手をなかなか使う事が出来ずに右サイドに入ったマサの所にはなかなかボールが行かず、左の誠史も良いポジションを取ってはいますが、こちらもFCの中盤でのプレスが早くなったせいか?ボールが出てきません。悪い流れだな、と思っていると、後半31分にエノがペナルティエリア内でバックパスを手で取ってしまいます。間接フリーキックをFCに与えてしまいます。早いリスタートをFCがしましたが、これは主審がプレイを止めてるため、やり直しになります。FKはゴール前に流したボールをシュートしますがDFがブロックして失点を防ぎます。

 32分には、横浜に久々のチャンスが産まれます。大西がドリブルでゴール前までに切りこみ、ペナルティエリア直前に足をかけられてファウルを得ます。ゴール正面でのFKを得ます。ここで誠史の左足が炸裂するか?と思いましたが、壁に当ってしまいます。

 この後はFCが猛攻をしかけてきますが、粘り強い守備で応対します。しかし38分に東京の榎本にミドルシュートで1点を返されてしまいます。

 40分に誠史に代えて、蔵川を投入します。誠史は一人で反対側のタッチからロッカールームに消えていきました。その後もFCは攻めますが、スコアは動かず、2対1で横浜が勝利をものにしました。

∞∞∞

 試合後の挨拶に来る選手たちは良い顔をしていました。深澤や大西は、まだまだといった感じでしたが、やはりトップチームが優勝争いしている中で、石川や外池が途中交代で長い時間プレイしているのがサテの選手たちの高いモチベーションに繋がったと思いました。オシーは来ていませんでしたが、選手たちのプレイを見て欲しかったです。

 試合後、ロッカーに一度引き上げましたが、クールダウンをするために選手たちが出てきてピッチでダウンをはじめます。この時に見ていて解るのが選手たちの脹脛や足首にまいているテーピングの量です。やはり昼間の暑い時間帯の試合ですから疲労も溜まるだろうし、怪我明けの選手は気を使っているんだな〜と思いました。ストレッチが終わって締めの言葉を池田フィジコが話してダウンが終わります。めいめい引き上げていきます。西が丘にはあまり無いお風呂がスタジアムに常設されているので、これからお風呂に入って汗を流すんでしょう。

 外側のバス待ちの所の反対側にお風呂があるんですが、何故か?窓が開いていました。そのままでは中を覗く事は出来ないんですが、少し背伸びして見たら中が覗けてしまいます。写真撮って思わずフォーカスしてしまおうかと思いました(爆)

 その後は、マリノスバスが出ていくまで、見送りました。FCはバス組と自分の車で来ている選手がいたようです。浅野が家族と来ていたらしく、奥さんと子供をつれて帰って行く姿は微笑ましかったです。

 少し風が強かった西が丘ですが、この風の様に、サテからトップに”新しい風”を吹き込むためにデビューする選手を早く見たいです。

〜fin〜