試合観戦記


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「 南米での闘いへ向けて… 」

ジャパンユースサッカー/第一試合:3位決定戦
2000.1.23 
U19日本代表
 対
 
U19パラグアイ代表
 大宮サッカー場
12時キックオフ

 2001年に南米のアルゼンチンで行われるワールドユース選手権大会へ向けてのU19日本代表チームの戦いが始まりました。2000年にアジアユースが行われ、アジアからは4チームがワールドユース大会へ駒を進めることが出来ます。その大会へ向けての2000年最初の大会がこの大会でした。

 今大会から、例年の高校選手権の優秀選手で構成された選抜チームが出場していた、ニューイヤーユース選手権に代わる大会として位置付けられた大会でした。メンバー構成は高校選手権に出場していない各Jリーグチームの選手も入っていてコンディションの問題などが気になりました。今大会に望む選手18名も、昨年11月の柏での合宿を経て、1週間前に集められたメンバーの中から選抜された選手で構成され、はじめて合宿に参加したメンバーもいたためにコンビネーションの面でも大丈夫なんだろうか?と少し不安に感じていた試合でした。

∞∞∞

 その不安は的中して前日に行われたU19イタリア代表との試合では、フィジカルに歴然とした差が有るとは言え、1対1で負けつづけた挙句、コンビネーション不足も露呈し、失点を重ねるごとに選手たちが自信をなくすような試合振りをテレビ画面で見ました。(途中交代で田原君が入ってから少し持ちなおしましたが…)

 今日はそんな試合を見たくないと思いながら大宮まで足を運びました。大宮サッカー場に来るのは1年半ぶりのことでした。前回来た時は前回U19日本代表のアジア地区一次予選のブルネイ戦の時でした。今ほど本山選手や稲本選手がもてはやされていない時期で、懐かしく感じます。

 結構早めに自宅を出たことも有って、10時くらいに到着し、車を駐車場に止めて門のところに行くと、まだ開門していませんでした。当日券発売が10時15分からで、開門が10時30分になっていました。開門を待つ間に知り合いがいないか門のところを少し探しましたがいませんでした。当日券を購入して正門のところで開門を待ちます。開門されて弾幕を持った女の子達が中へ入っていきますが、私は正門の中の日本代表

選手ロッカー室前で時間をつぶしていました。前回もそうでしたが、試合前のアップをメインスタンド下のロッカー前でやることがあるために、それを見るために待っていました。待っている間に知り合いが来て談笑。U19日本代表の選手たちが到着してロッカーの中で西村監督のレクチャーを受けています。U19くらいだとまだ荷物や用具などは自分で運ぶ必要が出てくるため各選手たちが荷物を持ってロッカーに入っていきました。

 ほどなくして、ロッカーから出てきてトレーニングウェアを身につけた選手たちが小野コーチの掛け声とともにアップをはじめます。その姿を見てカメラを持った女子達が少し群がってきます.やはり女の子達も自分のお目当ての選手しか知らないらしく、試合のパンフレット見ながら誰が誰だか確認しながら見ている人が多かったようです。私も柏で見たメンバーは余り解らなかったんですが、高校選手権で出たメンバーは覚えていて、前日の試合のビデオとこの日購入したパンフレットを見ながら選手の名前と顔を確認していきました。アップは、柵で囲われたすぐ前の所でやっているため、良くわかりました。20分くらいアップを行って、ロッカーに戻って行きました。それを確認して私もバックスタンドの入り口へ移動していきました。

 バックスタンドへ向かい最前列の空いてる席を取って、日本の選手たちがアップを行ってるところへ移動して写真を撮ろうとしたら、知り合いに遭遇して一緒に観戦することになりました。前日も知り合いはきていて、対戦相手のパラグアイの情報などを聞きながら試合開始を待ちます。14時少し前に選手たちが入場。国家斉唱ののち選手たちがピッチに散りました。

 スタメンの選手は以下のようでした。

U19日本代表 U19パラグアイ代表
田原  寿人
 平本        
            原
駒野   松下 俊太      
 茂庭 阿部 青木

上野

良くわかりません

 日本のフォーメーションは基本的には3−5−2ですが、左サイドは平本君が結構外に膨らんで、駒野君がその分若干低い位置にいて、逆に右ウイングに入った原君が前に上がる形でした。中盤は松下君の1ボランチと言うより、俊太も低い位置まで戻っていて、3人が低い位置にいるような形でした。俊太

∞∞∞

 ホイッスルが鳴って試合が始まります。試合は、どちらとも言えないペースで、パラグアイの攻めと日本の攻めが交互に繰り返されます。何度か有った決定的なピンチはGK上野君の攻守もあって防ぎます。日本は、攻めるんですが、サイドに出すボールにミスが出て、どうもコンビネーションがうまくいきません。その中でFWの二人は、寿人君はスピード有る突破を数度見せていましたし、田原君は大きな体なのに繊細なテクニックも見せていました。但しそれが中々点に結びつきませんでした。そんな感じで前半は終了します。

∞∞∞

 後半が始まります。後半は平本君に代えて茂原君をメンバーに入れてきました。ポジションは平本君より中に絞った位置で松下君と並ぶような位置にいました。これで駒野君の上がりがしやすくなったように感じました。試合展開は同じような感じながら、やや日本のボールが繋がるようになってきました。後半17分には、寿人君に代えて前田君が入ります。そのままトップの位置に入ります。その数分後、25分にゴール前の混戦からパラグアイDFのクリアボールが田原君のもとへ、確実に落として右足でシュートしたボールは、GKの脇を抜けてゴールに突き刺さり日本が先制点を挙げます。そのすぐ後にパラグアイの選手がレッドカードで退場して数的優位を保つ日本の攻めが激しくなります。その勢いのままに交代で入った前田君が左サイドをドリブルで駆け上がり、角度の無い所からシュートを放ち2点目のゴールを挙げます。
 2点をあげた日本は選手を次々と交代させていきます。原君に代えて森崎君、田原君に代えて池田君と…前線の選手を外して守りの選手を入れる采配でしたが、後半41分に1点返されてしまいます。ペナルティエリア内で、GK上野君がフォーステップか、もしくはオーバータイムを主審に取られてパラグアイに関節フリーキックを与えてしまいます。壁を作りますが、1タッチしてシュートしたボールは、その壁の上を越されてゴールネットを揺らして2対1と1点差に追いつかれます。
 残り試合時間はパラグアイは攻勢に出てきますが、なんとか跳ね返してそのままタイムアップ。2対1で勝利を飾り4チーム対抗戦ながら3位になりました。

∞∞∞

 この試合を見る限り、コンビネーションの問題も含めてまだまだチームとしての熟成期間が短いと感じました、前回のチームはワールドユース準優勝と言う華々しい実績を残していますが、それに負けないだけの輝きを持った選手たちが集まっているのは間違いないです。今年Jリーグの各チームで揉まれ、再び結集した時に一回りもふた周りも大きなチームとなっていることを期待したいと思いました。

〜fin〜