休憩所/サッカーのコラム


 第二話 『 フランスへ向けてオーストラリア合宿で期待すること 』

 

 いよいよ、6月のフランスワールドカップに向けて新生岡田代表がオーストラリアでの合宿を始めます。メンバーは、イラン」との第三代表決定戦のメンバーから高木(広島)を除く23人に、復帰の服部(磐田)、鈴木(磐田)、新加入の増田(鹿島)、柳沢(鹿島)、岡中(G大阪)、俊輔(横浜M)を加えた29人で、9日から24日までオーストラリア代表戦1試合含む3試合の練習試合をこなしながら、戦術の確認と新しい戦術の徹底をはかって、3/1のダイナスティカップに望みます。

 ベースは、最終予選の中盤をダイヤモンドにした4−4−2を軸にして新しい選手の適性を図ると思いますが、フランス大会で当たる強豪相手では、押し込まれることも考えられるため、4−6−1の守備的な布陣も試されると思います。3−5−2という話しは有りますが、最終予選前半は左

サイドの相馬(鹿島)が上がるタイミングを見つけられずに、又、守備ラインがずるずる下がった事を考慮すると、もう一度やるとは思えないので、4−6−1を試すと思われます。

 フォーメーション的には、4−4−2の場合、

          城   中山          

            北沢             

        名波     中田         

            山口             

   相馬   井原   秋田   名良橋   

            川口             

 

 が基本となると思いますが、FWにカズ、呂比須、柳沢が争って、岡野はオプションとしての起用。北沢の位置を増田、森島ともしかしたら、柳沢の争いで、平野がどうからむか。名波の位置に俊輔や平野。中田は不動だと思いますが… 山口もこのフォーメーションだと不動だと思います。本田は守備になったときのオプションか?左SBは、相馬と服部の争い。右は名良橋に中西、中村忠の戦いで、センターバックは、井原、秋田に斎藤、小村、鈴木が挑みます。GKは、最終予選は能活が全試合守りましたが、ハイボールの処理に若干不安を感じましたが、楢崎、小島、岡中がポジションを奪うことが出来るか?

 次に、多分試すと思われる、4−5−1のフォーメーションですが、予想は下記のようになります。

 

            城              

     平野          中田       

         名波   服部          

            山口             

  相馬    井原   秋田   名良橋   

            能活            

         

このフォーメーションは、服部が相手中盤の選手にマンマークする形になります。アルゼンチン相手だとオルテガ選手、クロアチア相手だとボバン選手といった感じです。相手中盤にもう一人強い選手がいる場合は、名波選手に変えて、鈴木選手や本田選手といった起用も考えられます。

平野選手の所は、俊輔でもいいと思います。クロアチア戦は、あの位置にヤルニ選手という右サイドの選手がいますから、開始早々に平野選手の左足のキックを見せておけば、おいそれとは上がれなくなると思います。トップは、城選手のほかに、柳沢選手や呂比須選手の争いでしょうか?確実にキープできて、中盤の選手にボールを落とす動きが求められます。

 こういった事を踏まえて、まずダイナスティカップに望む20数人が選ばれます。しかしこれでフランスへの道が絶たれたわけではなくて、最終登録の6月までは最後のメンバーに残るためにJリーグでの活躍が鍵になってきます。

<補足>

 良く、代表のキャンプに呼んでおいて、1試合も試合に使わずにメンバーから外したり、使っても数分間しか使われずにはずした場合、監督に批判が集中しますが、個人的な見解として、練習で出来ないことは試合でも出来ないのは、どんなスポーツでも一緒だと思います。リーグ戦で光るものが有って、代表に呼んだが、同じチームメイトじゃないとそのプレイが出来なかったり、代表の戦術が理解出来なかったりしたら、試合で使ってもらえないのは当たり前だと思います。もしかしたら、試合になると良くなるのかと監督は冒険してみたくなるときは有りますが、冒険も勝ってる試合で、残り数分ぐらいしか冒険は出来ないと思います。その冒険で致命的なミスを犯す選手は、次の機会はなかなか呼びづらいのは当然の事だと思います。

そういった試行錯誤を繰り返して代表チームは完成していくのだと思います。(各個人の個人評価はまたの機会に書きたいと思います)

 

                                            第二話終了

                                            1998/02/04