2004 横浜Fマリノス戦力分析(2004.01.22)
2004シーズンがまもなく始まろうとしています。昨年(2003シーズン)。Jリーグ両ステージ制覇した横浜F・マリノスには、アジアでの戦いへの参加権利が出来て、それに伴い試合数も増加。新たな戦力を獲得して、新しいシーズンに臨んでいきます。その2004シーズンのマリノスの戦力分析を行いたいと思います。
○スタッフ
2003シーズンからトップチームには新たに二人のコーチが加わりました。マリノスユースのフィジコからの昇格を果たした、篠田フィジコ。そして新たに雇った小阪アシスタントコーチ。2003シーズンからの陣容は以下のように変わりました。
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【2003年度 横浜F・マリノス コーチングスタッフ】 ■G M 下條佳明(しもじょう よしあき) ■監 督 岡田武史(おかだ たけし) ■コーチ 樋口靖洋(ひぐち やすひろ) ■フィジカルコーチ 池田誠剛(いけだ せいごう) ■GKコーチ ハーフナー ディド※新任 ■アシスタントコーチ 武藤 覚(むとう あきら)※新任 |
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【2004年度 横浜F・マリノス コーチングスタッフ】 ■G M 小山 哲司 (コヤマ テツジ) ※新任b ■監 督 岡田武史(おかだ たけし) ■コーチ 樋口靖洋(ひぐち やすひろ) ■フィジカルコーチ 池田誠剛(いけだ せいごう) ■フィジカルコーチ 篠田洋介(しのだ ようすけ)※新任 ■GKコーチ ハーフナー ディド ■アシスタントコーチ 武藤 覚(むとう あきら) ■アシスタントコーチ 小坂雄樹(こさか ゆうき)※新任 |
アシスタントコーチ、フィジコが2名体制になり、GMが変更になりました。フィジコ、アシスタントコーチが2名体制になったのは2003シーズンの怪我人増加の件があるのと、今年はアジアでの戦いが有るためにチームを2つに分ける場面が必ず出てきます。大会・試合によって登録メンバーが16名から20名前後になってきます、遠征するメンバーと残るメンバーが出てきますから、そのために2人体制を作ったのだと思われます。
また、GMが変更になりました。チームを長く見てきた下條GMが育成部門に変更になり、トップチームは、小山GMが見ることになります。小山GMは札幌時代に岡田監督とは旧知の仲でやってきました。実績面では今ひとつ結果を残していない人ですが、マリノスをどんな姿に変えて行っていけるのか動向を見守っていきたいと思います。
○選手
選手の陣容は、総勢32名になりました。移籍・放出選手が9名(マルキ、永山、一樹、三上、飯田、後藤、数馬、小原(レンタル)、本橋(レンタル?))。新加入選手が6名(安、永輔、原、山崎(新人)、後藤(新人)、隼磨(レンタル復帰))になります。新加入選手は、ポジションバランスも良く主力以外のところをうまく補強していった感じだと思われます。予想外だったのが、新人戦選手の獲得でしょうか?大学卒1名、高卒1名のルーキーの加入に留まりました。ここ数年マリユースからの継続的な昇格が途絶えたのに加えて、高卒新人をもう1名くらい獲得しておきたかった所でした。
現有戦力で、Jリーグ規定にA契約25人枠というのがある以上は、選手を獲得する人数は限られてきます。そういった場合は複数のポジションをこなせる選手の獲得が急務です。そういった意味でもいい補強だったのではないでしょうか?今シーズン後に現在のC契約選手(山崎、後藤、北野、山瀬、尾本)がA契約に移行する場合もありますが、そういったことを今後も踏まえて行って欲しいと思います。
背番号 | ポジション | 選手名 | 出身・前所属 | 生年月日 | 備考 |
1 | GK | 榎本達也 | 浦和市立工業 | 79.03.16 | |
2 | DF | 中西永輔 | ジェフ市原 | 73.06.23 | 完全移籍 |
3 | DF | 松田直樹 | 前橋育英高校 | 77.03.14 | |
4 | DF | 波戸康広 | 横浜フリューゲルス | 76.05.06 | |
5 | DF | ドゥトラ | 73.08.11 | ||
6 | MF | 上野良治 | 早稲田大 | 73.04.21 | |
7 | MF | 佐藤由紀彦 | FC東京 | 76.05.11 | |
8 | MF | 柳想鐵 | 蔚山現代/韓国 | 71.10.18 | |
9 | FW | 久保竜彦 | サンフレッチェ広島 | 76.06.18 | |
10 | MF | 遠藤彰弘 | 鹿児島実業 | 75.09.18 | |
11 | FW | 坂田大輔 | 横浜Fマリノスユース | 83.01.16 | |
14 | MF | 奥大介 | ジュビロ磐田 | 76.02.07 | |
16 | GK | 佐藤浩 | 名古屋グランパスエイト | 72.03.07 | |
17 | MF | 田中隼磨 | 東京ヴェルディ | 82.07.31 | レンタル復帰 |
18 | FW | 清水範久 | ジュビロ磐田 | 76.10.04 | |
19 | FW | 安永聡太郎 | ラシン・デ・フェルロ | 76.04.20 | |
20 | MF | 金子勇樹 | 横浜Fマリノスユース | 82.05.29 | |
21 | MF | 榎本哲也 | 横浜Fマリノスユース | 83.05.02 | |
22 | DF | 中澤佑二 | 東京ヴェルディ1969 | 78.02.05 | |
23 | MF | 大橋正博 | アルビレックス新潟 | 81.06.23 | |
25 | MF | 後藤裕司 | 岐阜工業高校 | 85.08.20 | 新加入 |
26 | DF | 那須大亮 | 駒沢大学 | 81.10.10 | |
27 | MF | 原信生 | セレッソ大阪 | 79.09.06 | 完全移籍 |
28 | FW | 山崎雅人 | 国士舘大学 | 81.12.04 | 新加入 |
29 | FW | 阿部祐大朗 | 桐蔭学園 | 84.10.05 | |
30 | DF | 栗原勇蔵 | 横浜Fマリノスユース | 83.09.18 | |
31 | GK | 下川健一 | ジェフ市原 | 70.05.14 | |
32 | MF | 山瀬幸宏 | 横浜Fマリノスユース | 84.04.22 | |
33 | FW | 北野翔 | 横浜Fマリノスユース | 84.11.20 | |
34 | DF | 尾本敬 | 八千代高校 | 84.07.21 | |
35 | MF | 河合竜二 | 浦和レッズ | 78.07.14 | |
36 | FW | 安貞桓 | 清水エスパルス | 76.01.27 | 完全移籍 |
ひとつ気になるのが年齢バランスのことで、ある年代に選手が固まっています。今年などと数年は主力選手が活躍する時期はいいのですが、ある程度になってくると一気にガクッて戦力が落ちる可能性があります。そういったことを踏まえて、今後の強化の方向性を決めて戦力の充実を果たして欲しいと思います。最年長は下川選手になります。
生まれ | 年齢(2004.01現在) | 選手名 |
1970 | 33 | 下川 |
1971 | 32 | 柳 |
1972 | 31 | 佐藤 |
1973 | 30 | 永輔、ドゥトラ、良治 |
1974 | 29 | 遠藤 |
1975 | 28 | 久保 |
1976 | 27 | 安、波戸、由紀彦、奥、ジロー、安永 |
1977 | 26 | 直樹 |
1978 | 25 | 榎本達、佑二、河合 |
1979 | 24 | 原 |
1980 | 23 | |
1981 | 22 | 大橋、那須、山崎 |
1982 | 21 | 隼磨、勇樹 |
1983 | 20 | 坂田、哲也、勇蔵 |
1984 | 19 | 阿部、山瀬、北野、尾本 |
1985 | 18 | 後藤 |
○予想布陣
2004シーズンは、32名の選手層があるわけですが、この選手達がどういったポジションで戦っていくのか考察を行いたいと思います。まずはシーズン当初での布陣がどうなっていくかですが、2月に行われます、A3やACLの試合は、U23代表選手やフル代表選手が抜ける可能性が多いにあり、現在も良くわかっていません。岡田監督も早く方向性を決めて欲しいと思っているのでしょうが、その選手達がいない場合のポジションを考えてみたいと思います。また、韓国代表にも呼ばれる可能性の高い、柳選手、安選手のことも考慮して布陣を考えていこうと思います。
2003ベーシック布陣(1st) | 2003ファーストステージJリーグ開幕戦の布陣。磐田を4-2と撃破した布陣。那須をボランチに抜擢。久保、マルキ、由紀彦の新戦力が活躍。 |
久保 マル 奥奥 由紀 那須 遠藤 ドゥ 直樹 佑二 波戸 哲也 |
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2003ベーシック布陣(2nd) | 2003セカンドステージの基本布陣。直樹が怪我で河合が台頭。波戸の負傷もあり、柳が右SBにてほぼフル出場。柳はスクランブルで前線に上がり強烈なヘッドで決定的な仕事をこなす。 |
久保 マル 奥奥 由紀 那須 遠藤 ドゥ 河合 佑二 柳柳 哲也 |
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2004ベーシック布陣(1st-4バック) | 2004ファーストステージの基本予想布陣。4-2-2-2です。 直樹は手術明けのリハビリで間に合わないと思います。また安に関してはコンディションが今ひとつなので無理かなーって思っています。U23代表は最終予選で抜けています。 |
久保 ジロ 奥奥 由紀 柳柳 遠藤 ドゥ 河合 佑二 波戸 達也 |
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2004ベーシック布陣(1st-3バック) | 2004ファーストステージの3バック基本布陣。勇蔵が1角に入って、柳がボランチへ。U23代表は最終予選で抜けています。 |
久保 マル 奥奥 ドゥ 柳柳 遠藤 由紀 河合 佑二 勇蔵 哲也 |
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2004ベーシック布陣(ACL-4バック) | 2/11ACL初戦の予想布陣。フル代表、U23代表がいない場合の布陣。安がジロの変わりにFWに起用するかも? |
安永 ジロ 大橋 由紀 柳柳 遠藤 ドゥ 河合 永輔 波戸 達也 |
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2004ベーシック布陣(A3-4バック) | A3の予想布陣。フル代表がいない場合の布陣。安がジロの変わりにFWに起用するかも? |
安永 坂田 大橋 由紀 那須 遠藤 ドゥ 河合 永輔 柳柳 達也 |
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2004ベーシック布陣(ACL-4バック) | 2/11ACL初戦の予想布陣。U23代表がいない場合の布陣。安がジロの変わりにFWに起用するかも? |
久保 安 奥奥 由紀 柳柳 遠藤 ドゥ 河合 永輔 波戸 達也 |
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2004ベーシック布陣(4バック) | フル代表、U23代表、韓国代表がいない場合の布陣。 |
安永(阿部) ジロ(山崎) 大橋(山瀬) 由紀(原) 良治 遠藤(勇樹) ドゥ(原) 河合 永輔 波戸 達也 |
ポジション別考察
各選手をポジション別に割り振りました。選手によっては持ち味が違う選手もいますが大体で当てはめてみました。起用される可能性があるポジションとしてね。原選手などはユーティリティな選手ですが力が今ひとつ判りかねています。永輔は何処でもこなせる身体能力の高い選手です。
CK等で、佑二、柳、久保、永輔が最前線へ並んで、そこへドゥトラや由紀彦からの正確なクロスがピンポイントで当たる場面を想像するとワクワクします。そこに安や遠藤などのミドルシューターが枠をきっちり外さずに蹴れるようになれば金棒ですよ。
ポジション | 型 | 選手名 フル代表 U23代表 韓国代表 |
FW | FWポスト型 | 久保、安永、阿部、柳 |
FWスペース型 | ジロー、安、坂田、北野、大橋、山崎 | |
MF | トップ下 | 奥、安、遠藤、大橋、山瀬、後藤 |
右サイドアタック(ハーフ) | 由紀彦、ジロー、原、隼磨、波戸、遠藤、大橋、勇樹 | |
左サイドアタック(ハーフ) | 奥、原、ドゥトラ、隼磨、山瀬、後藤 | |
右ボランチ | 遠藤、柳、勇樹、隼磨、良治 | |
左ボランチ | 那須、柳、勇樹、原、河合 | |
DF | 左サイドバック | ドゥトラ、原、永輔、尾本 |
右サイドバック | 波戸、柳、隼磨、勇蔵、直樹 | |
センターバック | 佑二、直樹、河合、那須、永輔、尾本 | |
GK | 達也、哲也、下川、佐藤 |
○試合スケジュール
全試合出場すると、年間で60試合近くの試合になりますが、日本代表、U23代表の兼ね合いも有って、選手によっては出場出来ない試合も出てくると思います。
大会など | 日程 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
A3 NISSAN CHAMPIONS CUP 2004 (A3 NISSAN チャンピオンズカップ 2004) |
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AFCアジアチャンピオンズリーグ |
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2004ゼロックススーパーカップ |
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2004リーグ戦 |
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2004ナビスコカップ | <予選リーグ>
<決勝トーナメント> 準々決勝:9月 4日(土) 準決勝 :10月 9日(土) 決勝 :11月 3日(水・祝) <予選リーグ> 16チームを4グループに分け、各グループでホーム&アウェイ方式の総当たりリーグ戦を行う。
<決勝トーナメント> 各グループ上位2チームにより、1回戦制のノックアウト方式でトーナメント戦を行う。 |
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天皇杯 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
サテライトリーグ |
今年度、獲得のチャンスがあるタイトルは、以下の6つのタイトルです。Jリーグのファースト、セカンドも含めると8つのタイトルへのチャンレンジです。欲張って”やったろう”じゃないですか。
A3杯
ACL杯
Xerox杯
Jリーグ杯
ナビスコ杯
天皇杯
2004.1.23 Write by rick