アバン


まぁ危ない団体が増えつつあるのも問題なのですが、馬鹿が出来るのもそれなりに平和な証拠ではあるわけで。
別に足長おじさんが欲しいとは思わないですし、それが団体さんで現れても迷惑なだけですけれど、ハァハァしないだけマシなのでしょうか?

さてさて、後日談シリーズもそろそろ本題に入らないと、危ない人達のお話ばかりやっても怒られそうですし

え?危ないのはテンカワさんですか?

ああ、これって黒プリ本編とはひょっとしたら無関係かもしれませんのでそのつもりで〜



火星極冠遺跡地上


それは夢
夢だとわかる夢・・・
残念だけど夢だとわかる夢・・・

この頃、いつも夢に見る。そう、あの時の夢だ。
あの時、火星であの人と別れた時の夢・・・
人々が彼女に別れを言う。
行かないで、と懇願するも彼女は微笑みながら首を振った。

自分がいれば未来は変わらない・・・そう言う
自分は未来を知っているが故に、自分がいることはみんなの未来を縛ることになると

夢の中の自分は捨てられる子犬のように彼女を見上げるだけだった。
そして情けなくこんな台詞しか言えない。

「アキさん、俺・・・」

けれど彼女は優しく諭すように言う。

「大丈夫、あなたはもう一人で歩いていけるでしょ?」

自分はこんなにも情けない。彼女という道標が無くなるだけでオロオロおろたえて縋ろうとする。こんな男のどこが一人で歩けるというのか!
だから情けないとわかりつつ、台詞が口をついて出た。

「でも俺はまだまだあなたに教わりたかった・・・」

けれど彼女は静かに首を振る。

「君に教えることはもうないわよ」

わかっている。彼女は引き留められない。
自分の情けなさをさらけ出すだけだ。

「でも・・・」
「さぁ、顔を上げて」

彼女は情けない顔をして俯く俺の頬を掴んで上を向かせた。
そして彼女は俺の顔を覗き込むように微笑んでこう言う。

「あなたはこれからどんな困難にも耐えていけると信じているから私は安心して帰れるの。だから私を失望させるな!」
「は、はい!」
「よろしい♪」

そう言うと彼女は手を振りながら黒い汽車に乗り込もうとする・・・




え?



そう、この辺りから夢はおかしくなる。
いや、おかしいのは誰なのだろうか
そんなことを望んでいる自分なのだろうか?
それともこんな夢を見せようとしている誰かなのだろうか?

夢の中の俺は分かり切った質問を泣きながら彼女の背中に投げかける。

「あなたの正体は一体・・・」

すると何故か彼女は振り返って再び俺の顔を覗き込む。そして涙でぐしょぐしょになった俺の顎がそっと持ち上げられたかと思うと、静かに彼女の顔が迫ってきた・・・

突然の彼女の行動に驚く。
自分の唇の感触が信じられない。
すると彼女は静かに顔を離し、そっと一言だけ呟いた。

「私はあなたの青春の幻影・・・・・・」

それだけ言うと彼女ははふっと軽く微笑んで待っていたSLに乗り込んだ。
唖然とした俺だったが、SLの汽笛で我に帰った。

SLは発車する。
彼女は列車の窓から手を振っていた。
なぜかロシア人みたいな黒い帽子とコートを着ていた。
俺はそれを必死に追った。
線路のないその大地をSLは走り、そして宙に浮こうとしていた。
俺は必死に列車の窓から顔を出す彼女に寄り添うように走った。
寸暇も別れを惜しむかのように。

「アキさ〜〜〜ん」
「貴方なら一人でやれる。頑張って・・・」
「今までありがとう!」

やがてSLは宙高く舞い上がる。
SLはたなびく煙とともに空に消え去った。
まさに彼女は俺の青春だった・・・



おかしい


そう、根本的にこの夢はおかしいはずなのだ。
彼女は自分にキスなんかしないし、第一空飛ぶSLってどこかの漫画だ
けれど彼女とキスをするドラマティックな光景を望んでいたのか、何も考えずに物語の主人公に成りきっていた。
あろう事か、このまま目覚めたくないとさえ思ってしまっていた。

ここで止めれば良いのに・・・ともう一人の自分は言うが、何故か目覚めなかった。
だから夢を見るのだ。

それは悪夢という名の夢

遠く消え去るSLから彼女の声が聞こえる。

「んじゃ、これから私の代わり、お願いねぇ〜♪」
「え?」

代わりってどういうこと?と聞こうとしたその時・・・

「我が生涯の伴侶よ・・・」

振り向くと爬虫類のような顔の男が頬を染めながら立っていた。

・・・熱い視線はまるで自分に注がれているようだ。

「給料の三ヶ月分だ。受け取れ」

そう言って彼はダイヤのエンゲージリングを取り出す

「ちょっと待て!俺は男だ!」
「・・・性別など些細な問題を気にするような心の狭い男ではない」
「気にしろよ!っていうか些細な問題じゃないだろう!!!」

爬虫類のような男は俺の台詞にも頬を染めながら事も無げに答えた。
こいつはそっち方面の趣味でもあるのか!?
そう思ったが、それは軽率な考え方だったようだ。

「待て、北辰!
 ナナコさんに求婚するのはこの俺だ!!!」

反対側から現れたのは白いガクラン姿に長髪の月臣元一朗であった。もちろん、手にはバラの花束があった。

「お前、やっぱりそっちの気があったのか!」

だが、彼は心外な様子で答えた。

「俺に男色の気などないぞ!失敬な!」
「じゃ、その花束は何だ!」
「もちろんナナコさんへの求婚の際にプレゼントをしようと」
「って俺に向けているじゃないか!それが男色じゃなくて何だ!」
「何を言っている?」

月臣は心底わからないといった顔で俺を見た。
俺はそんなに不可解なことを言っているのだろうか?
いや、そんなことないはずだ。

「じゃ、誰に求婚するつもりなんだ」
「もちろん」
「ほら見ろ!俺に求婚しておいて男色の気がないだと!?」
「さっきからお前の言っていることがわからん。
 男が女に求婚して何が悪い」
「悪くはないが・・・って誰が男が女に求婚しているって?」

いよいよ月臣は首を傾げて怪訝な顔をする。

「貴様は俺が婦女子に見えるのか?」
「見えるわけないだろう!」
「なら何がおかしい」
「だから、誰が男が女に・・・」

俺はそう言おうとしてふと気づく。
明らかに自分の声がおかしい。
何というか、声色が高いというか・・・

ふと自分の体を見る。

こんもりと二つの山がある・・・
触ってみる・・・
あ〜ん♪
って言っている場合じゃない!!!

頭を触ってみる
・・・なんか髪がすごく伸びている様だ。

アソコを触ってみる・・・無い〜〜(泣)

思わず振り返ってみると爬虫類の様な男がホッペにポッ♪っとなっている!
そしてもう一度月臣を見ると、彼もホッペにポッ♪っとなっている!

そこから導き出される結論はというと・・・

「アキ〜フカフカ♪」

ラピスちゃんがしがみついてくる。

「私の代わりってどういう意味ですかぁぁぁ!!!」

鏡を見てアキさんの姿になっている自分の姿に悲鳴を上げた・・・



ナデシコ長屋・アキトの部屋


ドスン!
今日もそこで土間に落ちて目を覚ました。

布団から飛び出して何回転もしたあげく、土間まで落ちているのだからかなり壮絶な夢だったのだろう。

アキトは思わず自分の体を触る。
胸・・・ない
股間・・・あった♪

「良かった、夢オチで」
テンカワ・アキトはあの夢が現実のモノではないことに心の底から喜ぶのであった。



ナデシコ プリンセス オブ ダークネス
後日談その2 君が望む悪夢



再びナデシコ長屋・アキトの部屋


「まったく、毎日毎日なんて夢を見るんだか・・・」

アキトは落ち込んだ気分で朝食を作る。

「ぼやくのは良くないよ。老けてきている証拠だって言うよ」
「ぼやきたくはないだけど、なんとも目覚めの悪い夢で」

アキトは包丁を持ってネギを刻む。味噌汁を作るためだ。
土間に飾り程度の調理場があるが、コックになるためには数をこなしたい。
日々これ精進である。

「寝覚めの悪い夢って何なんですか?」
「えっと・・・いや、止めとこう。自分でもあんな事を夢見るなんて頭がおかしいと思うし」

ネギをそのまま味噌汁の鍋に放り込むと、今度は魚の焼き加減を見てひっくり返す。
朝食は質素にご飯に味噌汁、焼き魚に香の物だ。

「気になる。話して」
「話してって言われても、笑われるから止めておくよ」

味噌汁のお鍋をぐるぐるかき混ぜて味を見る。
ダシを替えたけどちょっと煮干しをあげるタイミングが遅かったか?

「笑いませんよぉ。それよりもアキトさんが見た夢って言うのが気になります」
「まぁ途方もない話なんだけど、SLが空を飛んで行ってそれにアキさんが乗っていたって奴」

お皿に盛りつけを盛りつけ、香の物を小鉢に盛る。
そして卓袱台に持っていこうとする・・・

「まったく漫画の見過ぎじゃないの?」
「そうなんだよ、自分でも笑っちゃうんだけど、酷いのはそれからで・・・」

と、そこまで言ってアキトははたと気づいた。
料理に夢中になっていたから気づかなかったが自分の独り言に誰が相づちをうっていたのだ!?

ユリカ「アキト、ご飯〜私お腹ペコペコだよぉ〜」
ルリ「どうも、ご相伴に預からせていただきます」
ラピス「腹減った〜飯食わせ〜」
メグミ「ラピスちゃん、レディーはそういう言い方をしないものですよ!」
エリナ「まぁ朝食には貧相だけど、立ち寄ったついでだから食べてあげるわよ」

コケケケケ!

いつの間にか卓袱台を囲んでお腹の空いた雛のようにさえずっているのはユリカ以下5人の乙女達である(笑)

ユリカ「ダメだよ、アキト。お味噌汁こぼしそうになってるわよ」
アキト「っていうか、お前らいつからそこにいたんだ!」
ルリ「いつからっていうか、多分ずっと前からです」
ラピス「『まったく毎日毎日なんて夢を見るんだ』って辺りから既に」
メグミ「気づきませんでした?」
アキト「全然・・・」
エリナ「相当重傷ねぇ〜」
アキト「面目ない」

これまでずっと気づかなかったことを情けなく思うアキトであった。

ユリカ「まぁ気落ちしてもアレだからさっそく朝食にしましょう♪」
ルリ「そうです。ご飯も冷めてしまいますし」
ラピス「お腹減った」
アキト「まぁそうだな・・・」
メグミ「それじゃ手を合わせて♪」
エリナ「頂きます」
一同「頂きます」

みんな仲良く卓袱台を囲んで、手を合わせて一礼した・・・

「だから何でお前らがここにいるんだ!!!」

アキトは思わず卓袱台返しをかますが、5人はさっと卓袱台の上のお皿を取り上げてかわした。

ユリカ「悪い夢を見たからってカリカリしちゃダメだよ」
アキト「だから何でここにいるんだって聞いてるんだ!」
ルリ「理由は簡単です」
アキト「どういうこと?」
ルリ「今までナデシコ食堂でお食事をしていた私達が食事を作るという慣習を持っていると思いますか?」

・・・・・
確かに思わない
思わないけど・・・

アキト「だからって、何で俺の所に?」
ユリカ「だってアキトは私の旦那様だから♪」
メグミ「誰がユリカさんの旦那さんだっていうんですか!」
ユリカ「何って、私はアキさん直々にアキトを任されて・・・」
エリナ「任されたっていう割にはただ雛鳥のように口を開けて待っているだけなのは何故かしら?ミスマル・ユリカ」
ユリカ「いいもん!じゃ、私がアキトにスペシャル料理を・・・」
ラピス「エリナ!なぜストーブにガソリンを注ぐようなことを言うの!」
エリナ「ごめんなさい、気づかなかったわ」
ユリカ「プンプン!それってどういう意味ですか〜!!!」
アキト「だから・・・なぜ俺の部屋に来るんだ・・・」

アキトの質問を無視しながら少女達は口げんかを始めた。

ルリ「まぁ仕方がありません。
 約二名の方々はご自分のお部屋で料理を作ろうにも、キッチンは既に廃墟になっていますし」
ユリカ「どこが廃墟なのよぉ〜」
ラピス「廃墟というよりは人外魔境ね」
メグミ「そうそう、人外魔境っぽいですよね♪」
ルリ「・・・そういうメグミさんも似たようなモノですよ」

なるほど、ユリカとメグミはキッチンを破壊したのか(笑)

アキト「もしかしてルリちゃん達もキッチンを?」
ルリ「そんなことはしません。ただ・・・」
アキト「ただ?」
ルリ「台所に背が届きません〜」
ラピス「危ないからって包丁を持たせてくれないの」
ルリ「せっかく割烹着を着て『アキトさん、朝御飯が出来ましたよ、起きて下さい♪』ってしようと思ったのに・・・」
ラピス「料理したい!料理したい!料理したい!」

さめざめと泣くルリとラピス。
おチビちゃん達が料理をしてもユリカ達らの二の舞になるのでは?と思うのはアキトだけではないだろう(笑)

アキト「第一エリナさんは何でここにいるんですか?
 キッチンでも壊したんですか?」
エリナ「私がミスマル・ユリカみたいに不器用だと思うの?」
アキト「・・・思ってました」
エリナ「何ですって!!!」
アキト「じょ、冗談です〜〜でも、なんで俺の部屋にいるんですかぁ〜」
エリナ「もちろん、会長秘書の私は朝食を作る暇もないほど忙しいのよ」
アキト「ってエリナさん、ナデシコ長屋に住んでないじゃないですか!!!」

アキトが真っ赤になって怒るも、エリナはシレッとした顔で受け流した。
エリナに限らずアカツキやプロスらネルガルの正社員はきっちりとサセボの抑留を免れている。
ナデシコ長屋にいるのは後ろ盾のないはみ出し者ばかりなのだ。ある意味アキトみたいに貧乏くじを引かされた者ばかりのはずだ。
なのに何故かこんな所にいる。

エリナ「出勤前に寄ってあげているんだから感謝しなさい」
アキト「出勤前って・・・エリナさんの職場は平塚でしょ?」
ルリ「サセボとは新幹線で6時間はかかりますね」
エリナ「自家用ジェットで通勤よ〜良いでしょう♪」
メグミ「さすが会長秘書にして副操舵士ですねぇ」
ラピス「無駄の極地」

サセボと平塚を毎日往復・・・見栄っ張りもそこまで行けば芸である(笑)

ユリカ「っていうか、ジェット機通勤を許している会社なんてありません!」
エリナ「そういうミスマル・ユリカこそ!
 あなただって別にナデシコ長屋に抑留されなくてもいいのよ」
ユリカ「だって〜」
エリナ「だってじゃないわよ。あなたのお父様が根回しして抑留を免除してもらえるはずだったにも関わらず自主的にナデシコ長屋に居座って。
 とばっちりを食らったアオイ・ジュンまで抑留されちゃったんだから」

・・・まぁ中には頼まれもしないのにわざわざナデシコ長屋に居座っているユリカのような存在はいるのだが。

ユリカ「ズルはいけません。他のクルーの皆さんと平等に扱って欲しいんです!」
ルリ「単にアキトさんに会いたかっただけかと」
ユリカ「ルリちゃんまでそんなこというの〜〜」
ルリ「ゆ、ユリカさん、いたひでひゅ〜」

悔しかったからユリカはルリのほっぺたを引っ張る。
5人の来訪者らはその部屋の主そっちのけで騒ぎ始めた。

「で、結局はうやむやの内に居座られるわけね・・・」

アキトは溜息をつく。これから毎日彼女達の朝食を作らないといけないのか・・・

メグミ「でもホウメイさんの所よりは良いんじゃないですか?」
アキト「え?」
メグミ「私達みたいにナデシコ食堂の味が忘れられないクルーの人達が殺到したらしくて、他のクルーの方々に請われて早速食堂らしき事をされているみたいですから」
アキト「え、そうなの!?」
メグミ「まぁさすがのホウメイさんでもクルー全員は無理みたいなので、あぶれた人達は雪谷食堂とかに遠出しているみたいですけど」
アキト「へぇ〜」

少し意外な感じもしたが、それと同じくらいホウメイさんらしい感じもした。
そうか・・・ホウメイさんは以前と変わらず料理を作っているのか・・・

アキト「まぁ、料理の練習にはちょうど良いか」
ルリ「アキトさん♪」
アキト「その代わり食費は置いていってくれよ。こっちは貧乏なんだから」
ユリカ「やっぱりアキトは私の王子様♪」
アキト「わぁ!ひっつくな!」

とりあえずは平穏な日々。
ただし、この日から毎日見る悪夢さえなければ・・・



君が望む悪夢(?)


それは夢の続き
多分あの悪夢の続きだとわかる夢
なぜ自分はあの夢の続きを見るのだろうか?
あの夢の続きをみたいと思っているのか?
今日もいつものあの場面から始まる・・・

「アキさん、俺・・・」
「大丈夫、あなたはもう一人で歩いていけるでしょ?」
「でも俺はまだまだあなたに教わりたかった・・・」
「君に教えることはもうないわよ」
「でも・・・」
「さぁ、顔を上げて」

彼女は情けない顔をして俯く俺の頬を掴んで上を向かせた。
そして彼女は俺の顔を覗き込むように微笑んでこう言う。

今日は変な夢にしないぞ!変な夢にしないぞ!変な夢にしないぞ!
と念仏のように唱える。
だからシナリオは変わった。
けれどそれが良かったのかどうか・・・

「ロザリオを受け取りなさい」
「ろ、ロザリオっすか?」
「そう、今日からあなたはロサ・キネンシス・アン・ブゥトン・プティ・スール(紅薔薇のつぼみの妹)になるのよ」
「え?それって一体・・・」

そこまで言うと何故か場面は変わっていた。
場所は火星ではなくどこかの女学園のマリア像様の前
彼女はなぜかセーラー服姿

そして自分の姿もいつの間にかセーラー服になっていた・・・

「彼女があなたのスール(妹)になった子?」
「ええ、そうですわ、お姉さま」

自分の肩越しにアキさんは会釈する。
聞こえてくるのはどう考えてもお姉さまに思えないほど野太い声である。

「ごきげんよう。私はロサ・キネンシス(紅薔薇)です」

悪い予感がする・・・
とてつもなく悪い予感がする。
振り返りたくない。
夢なのだからここで目覚めれば良いはずであるが、何故か目覚めることが出来ず、体は自分の意志とは無関係に物語に従おうとする。

ギギギギギー・・・・

擬音を発するほどぎこちなく振り返るとそこには・・・

「これからもよろしくね♪」

そう、セーラー服姿の北辰がいた。
しかもとてもお淑やかなお嬢様然とした佇まいで!(爆)!

「わぁぁぁぁぁぁぁ!
 ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!
 マリみてのファンのみなさま、ごめんなさい!!!」



雪谷食堂


ここはナデシコ長屋からしばらくしたところにある雪谷食堂だ。
アキトは料理の腕を磨くために昼間はここで働き始める事にした。
とはいえ、今日のアキトは料理に全然身が入っていない。

才蔵「どうしたお前、目の下の隈・・・」
アキト「い、いや、何でもないッス・・・」
才蔵「・・・若いからやりたい盛りだってのはわかるが、夜の方は程々にしろよ?」
アキト「よ、夜の方ってなんっすか!」
才蔵「いや・・・」

と当店店主である才蔵はカウンターの向こうを指さす。

「八宝菜お願いします〜」

店の方からユリカの声が聞こえていた。
彼女はまたアキトに引っ付いて来てウェイトレスをやっている。
そのユリカを指さしているって事は・・・

アキト「お、俺とユリカはそんなんじゃないッスよ!」
才蔵「あん?お前達まだやってないのか?」
アキト「やっているやっていない以前で・・・っていうか、才蔵さん、昼間から表現が・・・」
才蔵「キスぐらいはしたんだろ?
 まさか手も繋いでないのか!?」
アキト「いや、事故に近い奴を一回だけ・・・いや大昔のを合わせたらもうちょっと・・・」
才蔵「なら、やらせてもらえずに夜を悶々としているわけか?」
アキト「っていうか、そっち方面から離れて下さいよ〜〜」

才蔵から見たら二人は恋人同士に見えるらしい。
まぁユリカはアキトに対する好意を隠す様子は全然ないし、アキトも過度のスキンシップが嫌いなだけでユリカそのものを嫌っているわけではないらしい。

けれど今回はそういう若さ故の苦悩・・・というものとは違うようだ。

才蔵「なら何だって言うんだ?」
アキト「・・・思い出したくないんッス」
才蔵「まぁ無理には聞かねぇけど」

冷やかしても反応してこないところを見ると、相当憔悴しているのであろう。

「にしても・・・」

才蔵は憔悴しているアキトよりも、奥の茶の間でなにやら怪しい事をしているお子達に注意が行っていた・・・

ルリ「1円也〜2円也」

パチパチパチ

ラピス「ルリ姉、何やってるの?」
ルリ「これはそろばんって言うものですよ。プロスさんも持ってるでしょ?」
ラピス「それはわかっている。何の計算をしているの?」
ルリ「将来、私達はアキトさんのお店を手伝うのです。
 ここで店舗経営のいろはを研究しておくのです。
 まずは雪谷食堂の経理状況を分析します」
ラピス「わかった。なら私はホームページで世界中から注文を殺到させてみせる!」

張り切るお子達に才蔵は一言

才蔵「全国から注文を貰っても出前なんか出来ないぜ」
ルリ&ラピス「え?」

憔悴したアキトとどこかピントのはずれているおチビちゃん達と無駄に明るいユリカを抱えてこれから殺到してくるナデシコクルーという餓鬼をいかに捌こうか思い悩む才蔵であった。



君が望む悪夢(?)


目が覚めると自分の周りで誰かが泣いていた。
しかも一人ではない。
複数だ。

「え〜〜ん〜〜白雪姫が死んじゃった〜〜」
「魔女の毒リンゴを食べて死んじゃった〜〜」
「え〜〜ん〜〜え〜〜ん〜〜」
「どうしたら生き返るの〜〜」

目を開けてみると自分は棺に寝かせられていた。

・・・いや、寝かせられているというよりは縛り付けられていた。
しかも口は塞がれていた。

「むぅ〜!!!」

放せ!放せ!と縛られながらもジタバタと暴れながら叫ぶが、周りにいる者たちはあくまでもこちらを死んだ人間として扱うつもりのようだ。

よくよく見ると、そこは森で、周りにいるのはおとぎ話に出てくる小人のようであった。
その小人たち・・・7人いる。
それぞれユリカみたいな、ルリみたいな、ラピスみたいな、エリナみたいな、メグミみたいな、おまけでサユリみたいな、イネスみたいな顔だったりする。

・・・あまりにも嫌な予感がするので自分の姿を見てみる。

・・・白雪姫ですか・・・

アキトの嫌な予感は最近すごい精度で当たる。
それが夢だとわかっていても抗えないところが悲しい。

「そういえば王子様のキスがあれば生き返るって」
「でも王子様なんていないよ」
「向こうから王子様が黒い馬に乗ってやってくるよ♪」
「黒い馬?白馬じゃなくって?」
「それに黒いマントに黒いバイザーって一体・・・」
「しかもあんなにロングで黒髪の王子様っているの?」

・・・それを聞いていた白雪姫アキトはある人物を思い浮かべた。

いやいや、まさか、そんなはずはない。
今までの流れから行けばそんな美味しい展開になるはずがない。

「王子様、王子様、白雪姫様を助けて下さい」
「あなたの愛のあるキスで白雪姫様は目覚めるのです」
「お願いします」

そんな小人さん達の声を聞いて
余計なことはよせ!とささやく天使と
よし、あの人のキスだ!とささやく悪魔が白雪姫アキトの頭の中で格闘していた。

「ありがとうございます、王子様♪」

その言葉と同時に何故かアキトの心の中の悪魔が勝った(笑)

必死に目を瞑り死んだフリをして王子がキスをするのを待った。
すると見たことのある人物の影が自分の顔の上にかかった。
黒いバイザー、長い髪、黒いマント・・・
今度こそそうに違いない!

白雪姫アキトは期待に胸を膨らませてその時を待った。
この際、自分が女の格好だろうがかまうもんか!

影は刻一刻と自分に近づく。
それを胸の鼓動を高鳴らせて待つ白雪姫アキト

ドキドキドキ

だがほとんどすれすれのところでたまらず薄目を明けて王子様を見る。
しかしそこにいたのは・・・

「段々ナナコさんに似てきたではないか♪」
「お、お前は!!!」

薄目を明けた先に見えた顔は、王子様ルックの月臣の顔であった。

ムチュウ〜〜♪

「わぁぁぁぁぁぁ!止めてくれ!!!」
白雪姫は思いっきり絶叫したそうな(笑)



ナデシコ長屋・アキトの部屋


アキトは自室で悶々としていた。

そんなはずはない。
そんなこと考えているはずがない。
あれが自分の望みのはずがない。

いくらあの人に憧れていたからといって、そんな事を望んでいるわけじゃない。
憧れるというのは何も女性になりたいわけじゃなくって・・・

「やっほ〜アキト♪」
「鼻の良い奴」
「えへへ〜」
「いくら向こう三軒両隣に住んでいるからってなぁ〜」

夕食の準備をしていたアキトはその匂いに釣られてやってきたユリカに呆れる。
長屋の配置として、アキトの部屋の向かい側正面がユリカ、
その左右がメグミにイネス
そしてこちら側の両隣がルリとラピスという
ある意味前後左右を女性に取り囲まれているというか、がっちりロックされているというか・・・

そんな状況にアキトは溜息をつきながら料理をする。
おちおち悩んでいられやしない。
けれどその様子を見ていたユリカはというと・・・

「そういえばアキトって最近アキさんに似てきたね」
「なにぃ!?」

と、何の気なしに呟く。
しかし今のアキトにとっては天地を揺るがすほどの台詞に聞こえた。

「どこが似てるって!」
「い、痛い〜」
「だからどこがアキさんに似てるっていうんだ!」
「どこがって、料理をしているところとか・・・」
「な、なんだ・・・」

ユリカの台詞を聞いて一安心するアキト。

そうか、似ているって料理とかそういうことか・・・

「いえ、仕草とか雰囲気とかアキさんに似てきてますね」
「そうそう」
「る、ルリちゃんにラピスちゃん!?」

いつの間にか評論家モードで茶の間に鎮座しているのは二人のおチビちゃんズである。

「仕草とか雰囲気とかって一体どんな風に?」

アキトは恐る恐る聞いてみる。

「具体的にどうってことはないんですが・・・」
「ウットリ♪」
「ウットリって(汗)」

そう言われると・・・ルリは首を傾げるが、ラピスはなにやら一人で悦には入っている。
そんなに似てきているのだろうか?

「で、この髪の毛は誰の何ですか?」
「め、メグミちゃん!?」

いつの間にかやってきたメグミが目敏く1本の髪の毛を見つけていた。

ルリ「・・・長いですね」
アキト「ユリカのじゃないのか?」
ユリカ「私の髪の毛、もっと長いよ〜」

確かにユリカの髪の毛は腰まである。この髪はどう見ても肩胛骨あたりまでである。

アキト「ラピスちゃんのじゃ・・・」
ラピス「私の髪、ピンク色」
アキト「じゃ、ルリちゃんの・・・」
ルリ「私の髪は名前の通り瑠璃色ですよ」
アキト「えっと・・・メグミちゃんのじゃないの?」
メグミ「アキトさん、本当に私の髪だと思ってますか!」
アキト「・・・思わない」

自分の髪の毛と摘んだ髪の毛をアキトの前に突き出すメグミにちょっとたじたじのアキト。確かに髪質が全然違う。

「けどなぁ〜エリナさんはこんなに長くないし、ミナトさんやイネスさんはどちらかというと金髪だし・・・」

アキトは首を傾げる。どちらかというと亜麻色の髪の毛。
こんな髪の毛の持ち主など・・・

ラピス「アキの髪の毛みたい・・・」
アキト「え!?」
ユリカ「え?アキさん帰ってきたの!?」
ルリ「で、気配は残ってますか?」
ラピス「ん・・・全然ない」
ユリカ「そうか〜残念だなぁ」
アキト「ラピスちゃんってアキさん探知機なの?」

くんくん匂いを嗅ぐラピスに苦笑するアキト。
だが、苦笑している場合ではない事にアキトは気づいていなかった。

「っていうか、アキトさんの髪じゃないんですか?」
「え!?」

ギク!

ルリの何気ない一言がアキトの心拍数を大幅に引き上げた。

「ん・・・色はそっくりですねぇ〜」
「め、メグミ・・・ちゃん?」

メグミが拾った髪をアキトの髪に並べてみる。
確かに同じ色だ。

アキト「な、何言っているんだいメグミちゃん〜〜
 俺の髪はそんなに長くないじゃないか〜〜」
メグミ「そうですか?」
ルリ「確かに長さが合わないですね」
アキト「そ、そうだろ?アハハハ〜〜・・・」
ユリカ「アキト、声裏返ってるけど・・・」
アキト「アハハハ・・・そんな事ないって〜〜」

夢のせいじゃないけど、すっごく心当たりがあるアキトは冷や汗をかきながら苦笑した。
いや、まさか・・・ねぇ・・・

ペチペチ!

幼い手がアキトの胸をパンパンと叩く。

アキト「ら、ラピスちゃん・・・何をやってるんですか?」
ラピス「ん・・・育ってない・・・」
アキト「育ってないって・・・何が?」
ラピス「う〜ん〜」
しきりにアキトの胸を触って考え込むラピスに冷や汗を流すアキト。

『お願いだから悪い予感を増幅するような事は止めてくれ〜』

と心の中で叫ぶアキトであった。



夢の終わり・夢のつづき


そんなはずはないんだ・・・
俺はそう呟く。
けれどそれは必ず俺を裏切る。

そこは暗闇。
俺は一条のスポットライトを浴びせられ、パイプ椅子に座らされている。

そして裁判でもするかのように周りを取り囲む様にスポットライトが差した。

まずはユリカだ。

「あはは、アキト、市松人形みたい」
「い、市松人形みたいってって何だよ。俺が女の子みたいって言うのかよ」
「そうじゃなくって、いつの間にか髪の毛が伸びてるやつあるじゃない」
「え!?」
「ほら、寝ている間にいつの間にか髪の毛が10センチも伸びている呪いの市松人形だよ〜〜」

ユリカは何故か俺の髪の毛を指さす。
自分の背中は見えないけれど、触っているとなにやら髪の毛が伸びている気が・・・

次にスポットライトが当たる。
そこにはメグミが現れた。

「この髪の毛は誰のモノですか?」
「お、俺のじゃないよ〜」
「いえ、これはあなたのモノです」

メグミちゃんは俺の髪の毛を引き抜いてさっき拾った長い髪と比べてた。
どう考えても二つは同質のモノだ。

「この髪が伸びたんですね!そうなんですね!」
「ち、違うよ!違うって!」

また新たなスポットライトが当たる。
今度はラピスであった。

「育った?」
「な、何が・・・かなぁ〜」

ペチペチ

「だ、だから胸の辺りを叩かれても・・・」
「ん・・・ふかふかまでまだまだ」
「だ、だから、俺は男だから胸なんか膨らまないって(汗)」
「いや、だいぶ育ってきた」
「え!?」

ラピスが一回叩く毎に胸の隆起が1mmずつ膨らんでいく様に思えた。

「大きくな〜れ♪」
「ら、ラピスちゃん〜止めてくれ〜」

また新たなスポットライトが当たる。
今度はルリであった。

「これはあなたの願望ですよ」
「ち、違う!」
「あの人になりたい、あの人のようになりたいと願う願望ですよ」
「確かにあの人のようになりたいと思っているけど・・・」
「人は無意識に願望通りに行動してしまうんですね」
「だからって何で髪が伸びたり胸が大きくなったりするんだ!」

ルリに詰問されて思わずアキトは叫ぶ。

「それは些細な事ですよ」
「些細な事ってあっさり言われても・・・」
「肝心なのはこれがあなたの望んだ結末だと言う事ですよ」
「結末って、俺が望んでいたのはあの人のようになりたいってだけで、何もあの人そのものになりたい訳じゃ・・・」
「っていうか、女性になりたいってはっきり言ったらどうですか?」
「誰も女性になりたいんじゃない!」

指摘するルリに思わず反論するアキト

「嫌よ嫌よも好きのうち」
「違う!」
「否定は肯定の裏返しですよ」
「だから違うって〜〜」

他にもスポットライトが当たった。
今度はエリナさんとイネスさんのコンビであった。

「エリナさんもイネスさんも彼女達に言ってやって下さい。俺は別に・・・」
「お姉様〜♪」
「な、何を言っているんですか、エリナさん!?」

エリナはスリスリとアキトにしがみつく。

「アキさんをお姉様と呼びたかったんです。ロザリオを私に下さい〜♪」
「ってそんな百合モノの小説を握りしめて何を言っているんですか〜エリナさん!」

既にこの状況が夢である事は明々白々である。
こんな事エリナさんが言うはずがない。
けれど何故か目覚めない。
まるで自らの願望であるかのように・・・

「イネスさんも何か言って下さいよぉ
 ・・・ってイネスさん?」
「ふふふ、あと邪魔なのはその股間に付いている不浄なものだけね♪」

いつの間にかイネスの姿は手術服姿になっていた。
手にはメス・・・いや、はさみに切り替えたようだ。

「ちょっと、それで何を切ろうと・・・」
「他の部分は大体改造が終わったから後はそれを切るだけだし」
「って、うぇぇ!!!」

自分の姿を改めてみるとアキに生き写しになっていた。
改造っていつの間に!

「最後の仕上げだね♪」
「そうそう♪」
「これで完璧♪」
「これがあなたの望んだ世界そのままです」
「お姉様〜」
「痛くないからね、お兄ちゃん。・・・いえ、お姉ちゃん♪」

女の子達が口々にそう言いながら迫ってくる。
特にイネスのはさみが不気味に光る。

「さぁ女の子になりましょう♪」
「い、嫌だぁぁぁぁぁ!!!」

アキトは思いっきり絶叫した。



深夜・ナデシコ長屋アキトの部屋


グワバァ!

布団を跳ね上げるように目を覚ましたアキト

・・・周りは暗かったが先ほどの場所とは違い、確かに自分の部屋だった。

「良かった〜夢だったのか〜」

そう、ようやく夢から目覚められた。
見慣れた自分の部屋を確認して確かにアレは夢であることに安心した。

「そうだよなぁ〜そんな事思っているはずないはずじゃないか〜」

安心して頭をかくアキト。

だが・・・

「あ、あれ?」

か、髪の毛が寝癖たっぷりの短い髪じゃない。
何故がうなじ辺りまで髪がある。
いや、それだけじゃない。
髪の毛はもっと先まで続いている。
そのまま撫でていくと、髪は肩から肩胛骨にまでかけて伸びている

たら〜り

冷や汗が頬を伝う。

そんなはずじゃ・・・
そんなはずじゃ・・・
そんなはずじゃ・・・
そんなはずじゃ・・・
そんなはずじゃ・・・
そんなはずじゃ・・・
そんなはずじゃ・・・

心拍数はドンドン上がり、悪い予感は際限なく増幅する。

確認する勇気はない。
見てしまって、それが本当だったら自分は立ち直れないだろう。
けれど首は静かに下を向く。

夢が現実になるはずないじゃないか
夢が現実になるはずないじゃないか
夢が現実になるはずないじゃないか
夢が現実になるはずないじゃないか

ギギギギギギギギギーーー

まるで擬音でも発するかのようにぎこちなく顔を下に向けるアキト。

そこで彼の見たものとは・・・

パジャマの上から見てもわかる盛り上がった双丘・・・

「ギャアァァァァァァァ」

アキトの叫び声が長屋中に轟いた。



しばし後、アキトの部屋


ザーーーー

トイレの水を流した音の後、アキトの部屋のトイレからラピスが出てきた。
パジャマ姿の彼女は眠い目を擦りながらアキトの布団に潜り込んだ。
もちろんそこにはさっきの悲鳴で気絶したアキトがいる。

「ムニャムニャ〜アキ、お休みなさい〜」

寝ぼけ眼の彼女はアキトの胸にしがみつくように眠る。

と、その時

「ラピスったら、またアキトさんの部屋に潜り込んでるんですね!」

入って来たのはルリだ。

「まったく、またアキトさんにカツラとパット入りブラを勝手に着けて添い寝したんですね。もう〜」
「だって・・・抱き心地が悪いと眠れないし〜」
「アキさんシックもいい加減にしなさい!帰りますよ!」
「え〜でも〜」
「アキトさんが気づいたらショックを受けるでしょ!さぁさぁ!」
「え〜〜ん」

アキトのカツラとブラを外したルリはラピスを引っ張って自分達の部屋に戻っていった。もちろんアキトに気づかれないように。

毎夜、このような事が繰り返されているとアキトが知るのはしばらく後の事であった(笑)



ポストスプリクト


ということで黒プリ後日談その2をお届けしました。

じわじわと女性になっていく恐怖って奴をサスペンス風にお届けしました(笑)
実はラピスがアキさん恋しさに女装させて添い寝していたのを夢に見たってオチですが(苦笑)
まぁたまにはこんなネタも良いのではないでしょうか?(笑)

特に事件は起きないんだけど端々でナデシコキャラのその後なんかをかけていけたらなぁ〜と思っております。

ほとんどギャグばっかりですけど(苦笑)

ということでおもしろかったなら感想をお願いします。

では!

Special Thanks!!
・Chocaholic 様
・kakikaki 様