アバン


えっと、いつも元気に働くアキさんですが、彼女が普段どんな働きぶりをしているか知りたくありませんか?
ご本人は恥ずかしがっていましたが、今回は特別に紹介しちゃいます。
そうは言っても特別な事件も起きない、ただの日常のお話なんですけどね。

ああ、これって外伝なので黒プリ本編とは何の関係もありませんのでそのつもりで。



起床


アマガワ・アキの一日はやや遅い
別に女性にありがちな低血圧だから・・・というわけじゃない。
単に昨日の仕事が遅番だっただけの話だ。

ナデシコ食堂はコックが3人なのでローテーションを組める。
アキトが朝シフト、ホウメイが通常シフト、アキが夜シフトなのだ。
だから朝の仕込みとかはしなくて済んでいるが、そのかわり夜は後片づけとかなんとかが山ほどあるのでさして代わりはない。

とりあえず7時頃起床する。

「眠い・・・」
そう呟きながらもベットからムクッと起きる。
「アキ・・・」
「っと・・・静かに、静かに・・・」
隣に寝ているお姫様を起こさないように静かにベットを離れる。
お姫様とはラピスのことである。
彼女も比較的遅番のブリッジ勤務が多いのである。
子供を夜遅くまで働かせてどうする!って意見はもっともだ。
だから周りは通常シフトを組ませたがっているのだが、そうするとアキとの接点がなくなるのか彼女自身が嫌がっているのでこのようになっている。
最近はアキが食堂を閉める最後の料理を食べてそのままアキの部屋にお泊まりするのが定番になっている。

えっと、話は戻って
朝起きてアキがすることはまずお米を研ぐこと。
毎朝炊き立てのご飯を食べたいからだ。
昔はどこの家庭でも行われていたが今ではそれ自体が時間や施設など贅沢な望みになっているのかもしれない。
無論、ナデシコ食堂で炊き立てのご飯を出していないという訳じゃないのだが、やはりそこは料理人。一膳でも自分で作りたいという欲求は当然であろう。

で、お米を研いでからしばし水に浸して炊飯ジャーへ入れてスイッチポン。
毎日水加減とかお米の品種のブレンドなんかを試している。

で、ご飯が炊けるまでの間にシャワーを浴びる。
アキは朝シャワー派だ。
着ているパジャマを脱いでバスへ入る。
ちなみにアキは寝るときパジャマだ。ネグリジェではない。
なぜって言われると・・・元男の性だろう(笑)
今泊まりに来ているラピスもパジャマだ。
一時期はスケスケのミナト謹製おネグだったのだが・・・・無理矢理止めさせてアキとお揃いのパジャマを与えることでなんとかパジャマ派に戻ったようだ(笑)

えっとそれはともかく・・・・

アキはシャワーを浴びる。
やっぱりアキトと同じでくせっ毛のアキの髪は朝起きると寝癖爆発だからだ(笑)
それをシャンプーを使って洗ってまっすぐに戻していく。
まぁ、ほどほどにきれい好きかもしれない。
女の体のなせる性か?

シャワー終了
バスタオルで体を拭き、髪の毛を乾かしながら少しだけ涼む。
その後パンツ一丁で朝食の準備に入る。
誰かいたとしてもラピスだけなので結構くつろぎやすい格好でうろうろしているのだ。
ただし油断は禁物である。
たまにユリカが朝食欲しさに乱入してくる。彼女にはどんなに鍵をかけていてもマスターキーを使われるので始末が悪い(笑)
もっともラピedに頼めばキャンセルできるのであるが、そればっかりしていると怪しまれるので最近はなすがままだ。

・・・・話を元に戻そう。

アキの朝食はオーソドックスだ。
ご飯にお味噌汁、それに塩ジャケに香の物が少々
でもこれがシンプルでいてなかなか難しい。
味噌汁は合わせ味噌なのだが白味噌と赤味噌の配合を微妙に変えていたりする。
あとダシを何で取るかも重要だ。
煮干しをどれだけ入れればよいか、どの程度で引き上げるかによっても出汁の味は微妙に変わる。あと昆布ダシや鰹ダシなども試してみている。
自分の朝食は常に研究なのだ。

下拵えが終わり、あとは仕上げる段になってアキは服を着る。
そろそろラピスが起きてくるからだ。
良い匂いに誘われてラピスは起きてくる。

「むにゅ・・・・ご飯?」
「ご飯よ。さぁ顔を洗ってらっしゃい・・・」
「わかった・・・」
ラピスはごそごそ起きて洗面所に向かう。今日は比較的寝起きがいい方だ。
いつもは「おはようのキス♪」とか言って寝ぼけてアキを困らせる。

で、ラピスが顔を洗って戻ってくる頃には食卓には料理が並んでるという按配だ。

「では、手を合わせて」
「合わせて」
「いただきます」
「いただきます」
アキとラピスは両手を合わせてから食事を食べ始めた。このあたりは行儀を覚えさせようと心がけているアキである。

「美味しい♪」
「ありがとう♪」
「おダシ変えた?」
「ん?煮干しを変えてみた。どう?」
「ん・・・よくわからないけど美味しい」
「あ、そう・・・(汗)」
まぁ微妙な味の違いはわかるはずがない。
料理番組じゃないんだから、んなにすらすらと料理の評論が出来るはずもない。

でもまぁ、アキ自身としてはちょっぴりダシの取り方に失敗したかな?とか思っていたりする。

食事が終わると食器洗浄機に食器を突っ込んでラピスに出勤の準備を促す。
「ラピスちゃんもお部屋に戻って支度をして」
「ん、わかった」
「じゃあとでブリッジで」
「わかった」
ラピスが部屋に戻っていくと今度はアキ自身の支度だ。

アキのメイクは薄目だ。
まぁ元が男だからあまり気にしないのだが、化粧をしないというのも怪しまれるので最低限のものしかしない。第一料理に障るような臭いのある化粧品は使わないのだ。
髪の毛を少しとかし、軽くルージュを引く。
アイラインとかは入れるのだが、結局はバイザーをかけているのでわからない。
けれど、
「女の子なら見えないところにも気を配るものよ!」
と言うミナトから仕込まれた一連のメイク術を律儀に実行しているところが微笑ましい。

「よし、今日も働きますか!」
支度が終わる頃には時計は9時30分頃、今日も忙しい一日の始まりであった・・・



ナデシコ プリンセス オブ ダークネス
アマガワ・アキの華麗な一日



幹部会議


アキは一度食堂に顔を出してからブリッジ近くの会議室に向かう。
朝のブリーフィングである。

アキ「遅れました。」
プロス「いえいえ、時間ピッタリですよ」
アキ「あれ?艦長は」
プロス「いつものごとくです、ハイ・・・」
アキ「またぁ?」

メンバーを見るとその様子が手に取るようにわかる。
ムネタケは何かイライラして当たり散らして
それをゴートがムッツリとした顔で聞き流している。
副操舵士のはずのエリナがユリカが来るのをイライラして待っている。
それを何故かジュンが謝っていたりする(笑)

アキ「・・・呼んできましょうか?」
プロス「いえ、そろそろいらっしゃるでしょうから・・・」
と、プロスが言うまでもなく・・・
ドタドタドタ!!!!!
廊下の辺りがうるさくなったと思ったら・・・

「はぁい!おっくれました♪
 私が艦長のミスマル・ユリカです〜
 ブイ!!!」

・・・・みんなわかってるって、あんたが艦長だって
毎回照れ隠しなのか、そういって誤魔化して入ってくるのだ。

エリナ「ミスマル・ユリカ、あなたねぇ〜」
ユリカ「えっとエリナさん、お土産です〜」
エリナの先制攻撃をユリカは買収でかわそうとする。

エリナ「あなたねぇ、そんなもので私を買収できると思っているの?」
ユリカ「ええぇ〜美味しいですよ。アキさんの一日限定50個のイチゴショートケーキ。
 今日もこれを買おうと思って食堂で並んでいたら遅れちゃいました。
 てへ♪」
エリナ「てへ♪・・・じゃないでしょうが!
 最近弛んでるんじゃないの?」
ユリカ「じゃぁエリナさんはケーキ要らないんですか?」
エリナ「そ、それは・・・」
ユリカ「要らないんですね?」
エリナ「それは・・・」
ユリカ「いいんですか?美味しいそうですよ?」
エリナ「ううう・・・・」
ユリカ「エリナさんは要らないんですね。それじゃ他の皆さんはどうします?」
エリナ「・・・だ、誰も要らないっていってないじゃないのよぉ」

ユリカにんまり、エリナ屈辱
勝者ユリカ♪




数分後・・・・


みんなでアキ特製ケーキをみんなでパクつく幹部の方々(笑)
ちなみにアキがみんなに紅茶を煎れてあげる。
しばしケーキに舌鼓を打つ。
さすがお嬢様、優雅なひとときが流れるが・・・・

ムネタケ「ってこんなことしている暇なんかないのよ!!!」
ユリカ「まぁまぁ提督ものんびりしましょう♪」
エリナ「のんびりってあなたねぇ!」
ユリカ「でもケーキ残ってますよ?もう要りませんか?」
エリナ「・・・要らないって言ってないでしょ!!!」
ジュン「っていうか、今日の議題ってなんなの?」
と、ようやくジュンが話を本題に戻す。
するとユリカからやっと本日の幹部会の議題が発表された。

ユリカ「本日の議題は・・・」
一同「議題は?」
ユリカ「クリスマスパーティーのことなんですけど」
一同「クリスマスパーティー?」
みんな一同、ガクッとくる。

ユリカ「ええ、私はコスパなんか良いと思うんですけど・・・」
エリナ「あ、あなたねぇ!!!」
ムネタケ「っていうか、コスパってなによ」
エリナ「そう、コスパって・・・え?」
違う論点に話題が進む(笑)

プロス「コスパ・・・とは?」
ゴート「コスミックパンチ・・・か?」
エリナ「コスメティックパレット?」
ジュン「コスプレパーティーの略ですよ」
ムネタケ「コスプレって?」
ゴート「コスチュームプレイの略です」
アキ「ゴートさん・・・正確にはコスプレって短く言うときは主に漫画やアニメなどのキャラクタの扮装をすることを言います。
 んでコスチュームプレイって全部読むといかがわしい意味になります(苦笑)」
ユリカ「いかがわしいって?」
アキ「風俗などでナース服なんかの扮装しながらあちら方面の事を致すという意味になります(苦笑)」
ゴート「そ、そうなのか!?」
ジュン「ちなみにゴートさんの好きなコスチュームプレイは?」
ゴート「社長秘書・・・ってなにを言わせるんだ!!!」
エリナ「不潔!」
ゴート「待て!違うぞ!!!」

と、何かよくわからないことで今日も幹部会は終わるのであった(笑)



昼食時


アキ「遅れました〜」
ホウメイ「ああ、いいから支度をお願い〜」
先ほどの具にもつかない会議が長引いて厨房に入るのが遅れたアキ。
シェフのホウメイが忙しそうにこれから訪れる昼食の下拵えに躍起になっていた。
なんせ総勢200人分の食事である。
ある程度定食があるとはいえ、グルメなナデシコ食堂のこと、比較的メニューがばらけやすい。

そうなると入念に需要予測をして仕込みをしておかないと途中で食堂はパンクしてしまう。

さてさて、厨房の中での力関係であるが、シェフのホウメイがトップだとしてもアキは二番目の地位にいる。セカンドシェフと言ったところだ。
ホウメイもアキの腕は信頼していてほぼ中華はアキに任せっきりだ。
あとは見習いコックのアキトが野菜の下拵えをしている。
ホウメイガールズはアシスタントといったところ。
フルメンバーが揃うのは昼食か夕食のごく限られた時間だけ
アキにしてもアキトにしてもパイロットと兼務しているのでそれぞれローテーションの時間帯とピーク時以外はホウメイが店を切り盛りしている。

アキ「アキト君、おはよう」
アキト「あ、アキさんおはようございます」
アキ「どうしたの?まだ野菜いじってるの」
アキト「ええ、ジャガイモの皮むくのがなかなかうまくいかなくって」

アキトはたくさんのジャガイモと格闘している。
でもあまり進んでいないのかサユリが隣で手伝っていた。
見かねたアキが少し手本を見せてみた。

アキ「アキト君、それはナイフを持つ手が悪い。
 こう持つのよ」
アキト「え?こうですか?」
アキ「そうそう。で、左手はこう添えて、左手の方でジャガイモを回すように・・・
 どう、わかった?」
アキト「ええ。なんとなく」
アキ「そう?んじゃ後は反復練習だけ。体で覚えるのよ。
 大丈夫、アキト君は手先が器用だからすぐ覚えるわ」
アキト「そうですか?自信ないなぁ・・・」
アキ「ほれほれ、口より手を動かす!」
エリ「アキさん、お肉の仕込みお願いします」
アキ「はぁい。んじゃ頑張ってね♪」
アキト「頑張ります〜」

心細げにサユリと並んでまたジャガイモと格闘するアキト
・・・・ちょっとぐらいはうまくなっているかな?(笑)

アキはエプロンをつけて帽子をかぶる。当然髪は手早く結い上げている。
お団子状態だ。
放っておくとホウメイガールズ達がアキの髪で遊び出す。
三つ編みとかならいいのだが、この前なんかはルリみたいにツインテールにされて苦笑しっぱなしだったりした。
帽子の高さはホウメイより低い。まぁ順位付けですね。

だが格好が整うとアキのスイッチは一気に料理人の表情に変わる。
アキ「エリちゃん、今日のC定食はチンジャオロースです。表に看板かけといて。
 そうそうデザートは杏仁豆腐ですから忘れずに書いていてね。
 サユリちゃん〜戻ってきて」
サユリ「でもアキトさんのジャガイモが・・・」
アキ「アキト君、だから左手の方を動かして!ちゃんと芽は包丁の後ろで取る!」
ホウメイ「アキ坊、テンカワの世話焼きすぎじゃないのかい?」
アキ「済みません〜〜つい」
サユリ「でも私が杏仁豆腐を作って良いんですか?」
アキ「いいわよ。最近メキメキ腕あげてるわよねぇ」
サユリ「ええ、アキトさんの頑張っているところを見たらなんか触発されちゃって・・・」
アキ「良いコックさんになれるわよ。
 ほらほら、準備お願い♪」
サユリ「はい!」

とかなんとか言っていると・・・

ミカコ「最初のお客さんです〜酢豚お願いします」
アキ「ああん、フライングか!了解しました」
早速オーダーが入り始める。
こうなると食堂は一気に戦場になる。

ジュンコ「ブリッジよりオーダーです。
 艦長とメグミさんがC定、ルリちゃんがチキンライス大盛り、ラピスちゃんがチャーシュー麺大盛りに餃子、ミナトさんがアキスペシャルです」
アキ「ミナトさん、アキスペシャル!?もう、この忙しいところに!
 エリちゃん酢豚あがったからお皿並べて」
エリ「ハ〜イ!」
アキ「アキト君、いつまでもジャガイモいじってないで出前よ!!!」
アキト「出前って、またブリッジですか!?」
アキ「そうよ。帰ったらまかない作ってもらうから、艦長達とおしゃべりしてるんじゃないわよ!」
アキト「そんなぁ、それなら他の人に行ってもらって下さいよ〜〜
 ユリカ達に捕まったらどうなるかアキさんも知ってるでしょ?」
アキ「女々しいこと言わない!早くそれを片づける!」
アキト「はい!!!」
アキ「はい、C定あがったよ!」
エリ「はーい!」

今日もナデシコ食堂は繁盛していた(笑)



戦闘訓練


今日も今日とて戦闘訓練を行う。
エステバリス隊長としてのアキの当然の責務だ。
なのだが・・・

アキ「番号!」
リョーコ「1!」
ヒカル「2〜♪」
イズミ「三振バッターアウト・・・ククク」
アカツキ「4〜〜」
アキト「5!」

アキは溜息をつく。
コイツらやる気があるんだかないんだか。
熱心なのはアキトとリョーコぐらいか。
そのアキトやリョーコに関しても動機が不純な気がして少しやりづらいアキである(笑)

仕方がないのでアキは彼らの気を引き締めるために訓練メニューを変更することにした。

一同「艦内ランニング!?」
アキ「そう」
ヒカル「え〜〜!!!めんどいよぉ」
イズミ「右に同じ」
リョーコ「お、お前ら!」
アカツキ「IFSで動かせるエステバリスで体力が必要あるのかい?」
アキ「・・・言いたいのはそれだけ?」
一同「うぐぅ」

ちょっとアキのお怒りモードに気圧される一同

アキ「んじゃ8時間耐久エステバリスシミュレーション大会してもいいんだけど・・・
 どっちがいい?」
にっこり笑ってさらりと言うアキ
一同は引きに引きまくったのは言うまでもなかった。

ヒカル「大体こんな事に何の理由があるんですか?」
アキ「体力作り」
一同「体力作り?」
アキ「そうよ。あなた達はIFSに頼りすぎて体力面が全然出来てない」
アカツキ「って、エステバリスに体力も減ったくれも・・・」
アキ「それが甘いって言うの!」

彼らの鼻先に指を突きつけてからアキは改めて言う。

アキ「いい?エステバリスに大事なのは確かにイメージングの能力。
 でもそのイメージングを生むのは普段の感覚。
 如何に平常心を保つか。
 でもそれには体力が必要になってくる」
アキト「体力が必要?」
アキ「そうよ。たとえエステバリスの操縦でも疲労してくる。
 疲労は冷静な判断を失わせる。
 じゃ、疲労しないためにはどうすればいいか。
 一分一秒でも戦場に留まっていられるようにすればどうすればいいか。
 それはひたすら体力を付けること。
 反復練習を繰り返すこと
 自分に自信をつけること
 そのためには自分に基本がなければどれも身に付かない。
 違う?」
アキト「・・・その通りです」
リョーコ「そう、そうだと思う!」
ヒカル「でもさぁ・・・」

感動的な場面でもやっぱりだらけ組にとっては大して役に立たなかった。

アキ「もう・・・んじゃ、こうしましょう♪」
アキはなにか一案を思いついたようだ。
その内容とは・・・

アキ「んじゃ私に艦内ランニングで勝てたらなんでも言うこと一つ聞いてあげる♪」

その台詞に一同目の色を変えた(笑)

アカツキ「じゃ、付き合ってっていったら?」
アキ「勝てたらね♪」
リョーコ「じゃ、特訓付き合ってくれるのか?」
アキ「勝てたらね♪」
ヒカル「ベタ塗り手伝ってくれる?」
アキ「勝てたらね♪」
イズミ「漫才のユニットを一緒に組んで」
アキ「勝てたらね♪」
アキト「その・・・料理を教えて・・・下さい」
アキ「勝てたらね♪」

それを聞いたみんなは俄然やる気を出し始めた。

「位置について、よーい、どん!」
号令一番、アキト達は一斉に走り出した。

やはり先頭を行くのはアキであった。
次に続くのはやはり欲に釣られたのか、アカツキとリョーコであった。
アキトは・・・
ヒカル「アキト君はアキさんを追いかけないの?」
アキト「いやぁ俺はまだまだっすから。
 とりあえず完走することを目指さないと・・・」
ヒカル「アカツキ君にアキさん取られても良いの?」
アキト「・・・アカツキに負けるアキさんじゃないですよ」
アキトはそうニッコリと笑っていった(笑)

結果はその通りで、アキはアカツキ達を離れず追いつかせずを繰り返し決して休ませないように走り続けた。
ゴールに辿り着いた時、死にそうにクタクタになったアカツキ達を後目にアキだけは一人息も乱さず戻ってきた。

『アキさんって強いはずだ・・・』
そうアキトは思うのであった。



おやつ時


ユリカ「3時のおやつ♪」
ミナト「3時のおやつ♪」
メグミ「3時のおやつ♪」
ルリ「・・・・3時の・・・・おやつ・・・」
ラピス「アキのおやつ♪」
エリナ「・・・・・食べてあげるわよ、おやつ!」
リョーコ「・・・隊長のおやつ(真赤)」
ヒカル「3時のおやつ♪」
イズミ「おやつがやっつ・・・なんちって」
アキ「・・・なんか餌を待っている雛鳥の親になった気分・・・」

既にナイフとフォークを持ってテーブルに雁首を並べて待っている乙女達を眺めてアキは溜息をつく。

彼女達がどこで聞きつけたのか知らないが・・・
アキは最近デザートに凝っていたりする。
毎日毎日色々なデザートを作ってお店に出す研究をしているのだが、それを最初はホウメイガールズやアキトだけに振る舞っていたのだ。試食用に。
それを誰がどこでどう聞きつけたのか知らないのだが、最初はラピス当たりがひょっこり試作会に参加し、次にルリが参加し、気がつくとあっと言う間に広まって今ではこの始末。

別に彼女達に食べさせるために作っているわけじゃないのだが、これだけ期待されると無下にも出来ず、さりとてお金の問題を口にすると
ユリカ「予算なら私が認可しちゃいます♪」
エリナ「ミスマル・ユリカ!それは公私混同よ!!!」
ユリカ「じゃ、エリナさんはアキさんのデザートを食べたくないんですか?」
エリナ「そ、それは・・・」
ユリカ「エリナさんは食べたくないんですね?」
エリナ「う・・・・」

とかいうやりとりがあってアキのデザート試食会は半ば既成事実化されてしまっていたりする。

アキ「えっと・・・今日はマンゴープリンです」
一同「わぁい♪♪♪」

と喜び勇んでプリンにパクつく乙女達。
だがその後ろで・・・

サユリ「私のマンゴープリン・・・」
エリ「今日マンゴープリンをリクエストしたの私達なんですよ〜〜」
ミカコ「なのに私達が食べられないなんてなぜなんですか〜〜」
ジュンコ「食べたかったなぁ・・・マンゴープリン」
ハルミ「不条理です」
アキ「ごめんなさい。また今度ね〜〜」

厨房の裏でアキはホウメイガールズ達に平謝りをする。
既に試食とは言えない量を作ることは少ない時間の合間を見て作っているアキには無理だったりする。
そのおかげで今までご相伴に預かっていたホウメイガールズ達が一番割りをくっていたのだ。

と、そこにアキトがあれあれ?と言いながら入ってきた。

アキト「あれ?ここに置いてあった・・・」
アキ「アキト君、どうしたの?」
アキト「いえ、俺もアキさんを真似てプリン作ってみたんですけど、」
アキ「え?アキト君も作ってみたの?」
アキト「ええ、ここに置いといたんですけど、知りません?」
アキ「そこに置いてあったのなら彼女達に出しちゃったんだけど・・・」

誰に出しちゃったんだろう・・・
と調べようとした矢先

一同「ごちそうさまでした♪」
アキト「ああ、奇麗に食べてしまった・・・」
器はなめるように奇麗になっていました。

で、事情を話すアキト達・・・・

ユリカ「やっぱり愛のなせる技♪私の食べたのがアキトのプリンなんだ♪」
ルリ「・・・たぶん私です。今日のはいまいちだったので」
メグミ「んじゃルリちゃんはアキトさんのプリンはアキさんより凄くまずいって言いたい訳ね」
ルリ「そんなんじゃありません!」
ミナト「そっかなぁ、アキさんにしては今日のマンゴープリン失敗っぽいかも」
ラピス「・・・アキのプリンは美味しい!」
リョーコ「そうだ、そうだ美味しかったぜ!」
ヒカル「そうかなぁ私もイマイチだった気が・・・」
イズミ「マンゴーだけにまんごつく・・・なんちって」
エリナ「で、結局誰がアキト君のマンゴープリンを食べたの?」

その質問に何故か全員挙手

アキ「それって全員私のプリンがまずかったって言いたいの?」
ユリカ「そういうんじゃないんですよ〜〜(汗)」
ルリ「そうです。僅差です」
アキ「私の腕ってアキト君と大差ないって言いたいのね〜」
ミナト「そ、そういうわけじゃないのよぉ」
アキト「やっぱり俺のはまずかったっすか・・・」
メグミ「そんなことありませんよ。アキトさんの美味しいです〜♪」

とかなんとかすねた二人を必死になだめる乙女達であった(笑)

正解は・・・・

ホウメイ「テンカワもまだまだだねぇ〜」
ホウメイさんがつまみ食いしていたので全員アキのプリンを食べたのでした(笑)



アキの特訓


アキは毎日決まった時間にトレーニングを行っている。
メニューは結構ハードだ。
主に体力を作るものばかりだ。

腕立て伏せ、腹筋、背筋それぞれ100回、
50mダッシュ50本
柔軟体操などなど
ベーシックなところをあらかたこなすと今度は技術訓練だ。

最近よくやっているのは射撃ルームでの射撃訓練

時折同室になるのがゴートである。

アキ「あら、ゴートさんも?」
ゴート「なんだお前もか」
アキ「一日一回は撃ってないと腕がなまっちゃって」
ゴート「というかお前、よくリボルバーなんてごつい奴使ってるな。
 女なんだからベレッタとかのほうがいいだろう。弾数も多いし」
アキ「あ、それ偏見〜〜
 いいじゃない。ジャムる心配もないし、なにより威力があるし」
ゴート「いや、反動が腕に来るだろう。」
アキ「ご心配なく。そんなヤワな鍛え方してませんよ〜だ」

ベーと舌を出しておどけるアキ

それを証明するかのようにおもむろにリボルバーを取り出すと
アキ「セット!」
と叫ぶ。

すると的が遙か向こうに飛び出してくる。
ほんの一瞬のことである。
だがアキはすかさず狙いをすませて引き金を引いた。

ダンダンダンダンダンダン!!!

的がこちらにやってくる。
動く的に対し穴は奇麗に一つ。
弾は別にそれた形跡はない。
ということは全弾命中である。

アキ「どう?」
ゴート「ほう、まるでその銃が手に馴染んでいるみたいだな」
アキ「まぁねぇ、苦楽を共にしたし・・・」
ゴート「ふぅん・・・でも俺はこっちだな!」
アキが愛おしそうに愛用のリボルバーを撫でてるとゴートは負けじと銃を取り出す。

アキ「ゴートさん、ライフル取り出すなんて反則〜」
ゴート「そうか?敵はこちらの武器に応じて手加減などしてくれん。
 ならば使える銃で一番性能のいいものを選ぶのが正しい選択だ」
アキ「それはそうだけど、なんかこうロマンってものが・・・」
ゴート「ロマンか・・・女のお前の口から聞くとは思わなかった」
アキ「あら、女がロマンを口にしちゃ悪い?」
ゴート「俺の知っている女性達はロマンなんてものを意に介さないリアリストばかりだからな」
アキ「あ、それミナトさんにいいつけちゃおうかな〜〜」
ゴート「う、べ、別にミナトのことを言っているわけじゃなくて・・・」
アキ「あら、んじゃ別に付き合っている女性がいるわけだ♪」
ゴート「茶化すな!そんなことより勝負でもするか?」
アキ「あらおもしろそう」
プロス「それはおもしろそうですなぁ〜」
アキ&ゴート「うわぁ!!!」

いつの間にか背後にプロス参上!

アキ「プロスさん、いつの間に〜」
プロス「お二人がいい雰囲気でしたので入りづらくて」
ゴート「何を冗談を、ミスター」
プロス「いえいえ、アキさんの射撃の腕を見ていたら久しぶりに血が騒ぎまして。
 これでも昔は『踊るソロバン使い(ソロバンダンサー)』としてならしましたもので」

『いやソロバンと射撃とどんな関係が・・・』
しみじみ言うプロスをよそにアキ達は心の中で突っ込んだ。

ってことで何故か射撃勝負を行うことになった。

アキ「んじゃ飛んでくるクレイをいくつ落とせるかの勝負で良いですね?」
ゴート「ああ」
プロス「かまいませんです」

で、勝負の結果ですが・・・・

ゴート「納得行かん!!!」
アキ「私とプロスさんで同数か〜もう少しいけると思ってたんですけどねぇ」
プロス「いえいえ私も現役を遠ざかっておりますからこれが精一杯ですよ」
朗らかに握手し合う二人をよそに一人負けをしてご立腹のゴート

それはそうだろう。
ライフルを使いながら、リボルバーとソロバンに負けた日には。
っていうか、プロスさん、ソロバンでどうやって射撃を?

「それは秘密です、ハイ」
にっこりウインクするプロスであった。



夕食時


さてさて、夕食時になると昼食時とはまた違った忙しさがある。

アキ「アキト君、タマネギの皮むきは?」
アキト「まだです〜〜」
アキ「いつまで野菜いじってるの!
 さっさと終わらせてこっち手伝って!!!」
アキト「は、はい!!!」
ミカコ「今日のアキさん、いつにも増してピリピリしてるね・・・」
ジュンコ「そうそう、どうしたんだろう・・・」
アキ「そこ、おしゃべりしない!!!」
ミカコ&ジュンコ「は、はい!!!」

一同を叱りつけながらアキは黙々と手を動かす。
普段も夕食時は厳しいのだが、今日は一段と厳しい。
何故かと言えば、昨日の料理に問題があった。

「・・・・・・・・・・・まずい!」
昨日出した一皿が原因であった。

理由は色々あって、いい材料が揃わなかったのが一番の理由なのだが、アキはそれを理由に味の悪い料理を出したくはなかった。
普通ならまずいと思われるその食材をなんとかソースと調理方法でカバーしようと悪戦苦闘したのだ。

だが、一度躓くとトコトン躓くもので、

「オーブンで2分っと・・・」
「あ、それは普段の火加減じゃダメ!」
とか・・・

「オリーブは大さじ1杯っと・・・」
「このお魚にはそれ多すぎ・・・」
とか・・・

「付け合わせはブロッコリーの温野菜っと・・・」
「それは止めて〜〜」
と、散々な出来になってしまった。

もちろん、それを手伝った彼らに悪気は全然ない。
むしろいつもの手順としてはよくやった方だった。
でも結果は・・・

「アキさんの料理にしてはまずいね・・・」
という評価を多くのクルーからもらってしまった。
アキは誰も責めなかった。
自分を責めた。
手際よくみんなに指示を出せなかった自分を
だから今夜はその雪辱戦なのである。
そのためにも肩に力が入りすぎていたのかもしれない。

アキ「アキト君、早くソテーして!」
アキト「はい!」
アキ「ミカコちゃん、お肉解凍まだ?」
ミカコ「もうちょっとです〜」
アキ「アキト君、ソテー雑よ。もう少し丁寧に!」
アキト「はい〜!!!」
アキ「サユリちゃん、フルーツのシロップ、ちょっと甘い!」
サユリ「はい、調整します〜!」
アキ「アキト君、そんなに時間かけてどうするの!
 丁寧にするのと、時間かけるのとは違う!」
アキト「すみません!」
アキ「あんた、本当にやる気あるの!!!」
アキト「それはその・・・」

まるで自分の苛立ちをアキトにぶつけているみたい
そんな風にみんなが思い始め、厨房内の空気が最悪になりかけたその瞬間・・・

ホウメイ「テンカワ、代わるよ」
アキト「ホウメイさん・・・」
アキ「ほ、ホウメイさん・・・」
いきなりアキトのソテーを代わって作り始めたホウメイ。
それはアキの望み通りのソテーであった。

でもホウメイはホウメイで別の料理に取りかかっているはず
なのになぜ?

アキ「ホウメイさん、ご自分のオーダーがあるんじゃ・・・」
ホウメイ「んなにぴりぴりした雰囲気の皿を出したらナデシコ食堂の名が廃るよ」
アキ「えっと・・・その・・・」
ホウメイ「完璧なものを作りたいお前さんの気持ちは良くわかる。
 でもねぇアキ坊、完璧なんて言葉はあっても実物はどこにもないんだ。
 みんな完璧を求めてる。
 でも永遠に完璧なんてものは作れやしない。
 そんなものがあればあたしは自分の作った料理に満足して料理人をとっくに辞めてるさ・・・」
アキ「ホウメイさん・・・」
ホウメイ「料理なんてそんなもんさ。
 完璧な料理なんて存在しない。
 だから昨日より今日、今日より明日
 そうやって良い料理を作りたいんじゃないのかい?」
アキ「そのとおりです・・・」
ホウメイ「この業界で死ぬまでやりたいんだろ?
 ならそんなにピリピリしてちゃ身が持たないよ。
 先は長いんだ。まずは料理をすることを楽しまなきゃ」
アキ「はい!」

その後、ナデシコ食堂がどうなったかは言うまでもない



就寝時


食堂での閉店作業を終えて自室に帰ってくるとラピスが待っていた。

ラピス「あ、アキお帰り〜〜」
アキ「ただいま〜〜ああ、疲れた」
ラピス「ご苦労・・・さま・・・」
帰ってきたアキを出迎えたラピスだが、少々深夜に近い時間だからだろうか、少し眠そうである。まぶたは半分閉じかかっている。

アキ「ラピスちゃん、無理して待っていなくてもいいのよ?」
ラピス「そうはいかない。今日もお勉強を教えてもらうの!」
アキ「・・・眠そうよ?止めた方がいいんじゃないの?」
ラピス「ううん、やるの!!!」
こういうところがラピスは頑固である。
仕方がないので疲れて頭は回っていないが、ラピスの勉強を見てやるアキであった。

ラピス「じゃ、先生よろしくお願いします〜」
アキ「はい、よろしく・・・って先生は恥ずかしいから止めて〜」
ラピス「ダメ!教えてもらうときは先生って呼ばなければいけない。
 塔矢アキラも『お前と呼ぶような奴が何を言っても聞く耳は持つまい』と言ってるし」
アキ「言ってるしって・・・」
某碁漫画の登場人物の台詞を言って一人納得するラピス

と言うより、お約束として先生と生徒をやりたいだけじゃないのか、ラピス?

ラピス「じゃ・・・」
そんなアキの感慨を置き去りにしてラピスは本日のテキストを取り出す。
取り出したテキストは・・・

『漢字ドリル』

・・・・えらくベタなネタやねぇ・・・・

ラピス「なに?絵日記の方が良かった?」
アキ「いやそんなつもりは・・・ってなんで私のモノローグにつっこむ?」
ラピス「なんとなくそんな顔していた。」

まぁそんなこんなでラピスはさっそく漢字ドリルをやり始めた。
なぜ漢字ドリルかというと・・・
漢字以外はラピスの敵ではないのだ。
そりゃそうだろう。相手はマシンチャイルドだ。
数学はおろか物理学、科学その他諸々、記憶するだけで良い教科は軒並み彼女は好成績を誇る。そうじゃなければナデシコのオペレータなど務まらない。

でも漢字は別だ。
普段IFSのお世話になってメールなりワープロなりを仕上げているラピスにとってペンを手にとって紙に字を書くと言うことははなはだ難作業なのだ。

アキ「ラピスちゃん、また鉛筆をグーで持っているよ・・・」
ラピス「あ・・・・そう?」
アキ「はい、鉛筆はこう持つの」
ラピスは鉛筆をグーで持ってぐりぐり書いているラピスの持ち方を直す。
が、これが慣れるまでが難しい。
こればっかりは繰り返して覚えるしかない。

ラピス「の、の、の、の、の・・・・・」
アキ「そうそう、ゆっくりでいいのよ」
ラピス「の、の、の・・・の、の・・・・・」
アキ「・・・ラピスちゃん?」
ラピス「の・・・の・・・・・・の・・・・・・・・・・・」

パタリ・・・・
単純作業だったためか、ラピスはそのまま寝息についた。
『やっぱりこうなったか・・・』
やる前からわかっていたことだが、ラピスが睡魔と戦うのは大変苦手なのだ(笑)

アキは仕方がないのでラピスをベットまで連れて行って軽く起こす。
アキ「ラピスちゃん、お風呂どうする?」
ラピス「ん・・・・寝る・・・・」
アキ「んじゃパジャマに着替えて・・・」
ラピス「・・・着替えさせて」
アキ「甘えないで、着替えて!」
ラピス「・・・ケチ〜」
半分眠りながらも甘えて拗ねるラピスは微笑ましかった。

ラピスは着替え終わったところで力尽きていた。
やれやれとラピスをベットに寝かせる。
そしてアキは就寝までの自分の時間を過ごす。
今日の料理の反省とレシピのまとめ。
アキト達パイロットの訓練結果のまとめと明日の訓練プランの立案
また自らの訓練の方向性の再検討
それら艦長への報告書のまとめ
それらをテキパキとまとめるとお風呂に入ることにした。

たまには一人で入るお風呂は良い。
いつもはラピスも一緒に入るので彼女がのぼせないようにするのが大変だ。
体も洗ってあげないといけない。
それはそれで悪くない時間なのだが、たまには一人でのんびり入りたい気もする。

「ああ、良い気持ち〜〜」
お風呂に肩まで浸かり暖まる。
身体中の疲労が和らいだ気がする。

でもアキは思う
少し前までは・・・男の体だったが・・・こんなにのんびりした環境ではなかった。
火星の後継者と戦う毎日
殺伐とし、他人を憎むことで明日への生きる糧を得ていた頃

たぶんこの平穏もつかの間かもしれない。
いつかモラトリアムは終わり、黄昏は訪れるかもしれない。
でも・・・
でも・・・

お風呂をあがるとラピスが寝返りをうって寝言を漏らした。
ラピス「アキ・・・・大好き・・・」
アキ「ラピスちゃん・・・」

アキはラピスの隣に添い寝をするように眠る。
また明日頑張るために・・・・

こうしてアキの日常は過ぎていった。



ポストスプリクト


ということで黒プリ外伝をお届けしました。

えっと元々この作品は人気投票応援イベントの小説掲示板に連載したものを加筆したものです(ほとんど誤字、センテンスの調整だけですが(汗))

アキの一日ということでいくつかのエピソードをおよそ100行程度で書いていったものです。まぁ最終的には1本にまとまるように構想はしていたんですが(笑)
なるべく100行ということで掲示板形式でも読みやすく、1本1本見ただけでもおもしろいものを目指したつもりですが、なかなか・・・

でもアキちゃんの普段書かない日常が書けて結構おもしろかったです。
また機会があれば(笑)

ってことでおもしろかったなら感想をいただけると幸いです。

では!

Special Thanks!!
・カバのウィリアム 様
・日和見 様
・kakikaki 様
・SOUYA 様
・ray 様
・Dahlia 様