アバン


今までのたまりにたまったウップンからか、何故かオモイカネが暴走し、連合軍の艦隊を敵として攻撃しちゃいました。
当然怒った連合軍は調査班を派遣し、オモイカネを消去すると宣言しました。

私達は何とかそれを阻止しようとオモイカネの心の中に潜り込んだのですが・・・

それはそうと、アキさんいきなり「女の子の日」なんてどうしちゃったんですか?

ああ、これってSecond Revengeのラストとほんのちょっぴり関係があったりしますのでそのつもりで〜



拭いえぬ日々


どこまでも続く青い空
見渡す限りの水平線

子供の頃、その彼方まで走っていけると思っていた。
二本の足と、とびっきりお気に入りの自転車で

でも・・・・

いつからだろう?
浅き夢に見るのが草原を自転車で走る夢ではなく
手足を鎖に縛られて地べたを這いずり回る夢に変わったのは・・・

どこまでもどこまでも這いずり回り
辛酸をなめ、
手足があがらず
ただ復讐だけを夢見て生きることにすがったあの日

そう、あの日からどこにも行けてない

北辰を倒して復讐が終わって
俺はどこかに進んだのだろうか?

いや未だ囚われ人のままだ。

なぜなら・・・



ナデシコ・ウリバタケ自室


アキト「それにしてもセイヤさん、こんなのいつの間に作ったんですか?」
ウリバタケ「まぁ壊れた奴とか経費チョロまかしたりとかして細々とな♪」
ユリカ「セイヤさん、使い込みは困るんですけど・・・」
ウリバタケ「まぁ気にするなって。
 俺もオモイカネのプログラムをよく眺めてるんだが、これまた見事なプログラムなんだ。
 エレガントなロジックってこういうもんだ!っていう見本みたいな・・・」
ルリ「セイヤさん、いつの間に・・・」
ウリバタケ「まぁまぁ、でもそのおかげでこうやって迅速な対応ってやつがとれるんだから」
ルリ「今度パスワードを変えておきます(怒)」
ウリバタケ「・・・アキト、いいからここに座れ」
アキト「エステの操縦席みたいですね」
ウリバタケ「ああ。廃品リサイクルだからな。
 それより急げ。連合軍の奴ら、オモイカネの記憶を全部消しちまうぞ!」
アキト「はい!」
ウリバタケ「ルリルリも」
ルリ「はい!」
ユリカ「私は?」
ウリバタケ「そこでおとなしく見ている!」
ユリカ「はい・・・」

この時はまだ彼らはピクニックにでも行く気分でいた。

それがあんな事になるなんて思いもしなかった・・・。



ラピスの夢


ここはどこ?
私、確か苦しくなって・・・

「やっと逢えたわね♪」

声が聞こえる。
淡い薄紅色の光
人の形をした、ちょっぴり髪の長い、
おまけに羽が生えてる
あなたは誰?
ゴキブリさん?

ズコケケケ!!!

「ご、ゴキブリではありません(キッパリ)」

じゃ、誰?

「あなたは誰?」

それは私が聞いてるんだけど・・・

「あなたは誰?」

無視かい・・・・
私はラピス・ラズリ
ネルガルの研究所で生まれた。
私はアキの手、アキの目、アキの耳
アキの剣、アキの盾

そういうあなたこそ誰?

「私は闇の王子様の手
 闇の王子様の目
 闇の王子様の剣
 闇の王子様の盾
 そして闇の王子様の一部」

・・・なんか私と同じ

「・・・だったもの」

だった?
今は違うの?

「ええ。そしてあなたも」

私・・・も?

「あなたはあの人を照らす鏡にならなければいけない」

アキを照らす・・・鏡に?

「ええ」

ラピスにはその薄桃色の妖精のような人物の言っていることは難しすぎてわからなかった・・・



オモイカネの心の中


「へぇ、俺ってエステバリスなんだ」
「ええ」
デフォルメされたエステバリスに変身した姿で電脳世界を闊歩していた。
ちなみにデフォルメルリがその肩の上に乗ってアキトをナビゲートしていた。

『まぁ速攻で作ったポリゴンモデルだけどなかなか良いだろう♪』
ウリバタケが得意げに話す。

「でもどこに行けばいいんだい?」
「そこの角を右に」

ルリの指示通りに飛ぶと、そこには無数の本棚みたいなのが並んでいた。
「ここは?」
「オモイカネの記憶野です。」
「あ、あそこにいるのは何だ!?」
アキトの指さす先には連合軍の戦艦をデフォルメしたものが本棚の本を目掛けて攻撃していた。

「あれは連合軍がオモイカネの記憶を消すために送り込んだデストラクターです」
「ってちょっと、あのままほっておいたらオモイカネの記憶が消されちゃうよ。
 攻撃しようか?」
「ダメです。今攻撃しちゃうとこちらの行動がばれます。
 身柄を拘束されたら何もできなくなります」
「けどオモイカネの記憶が・・・」
「大丈夫、まずはどうでも良い記憶から消していくようにしむけていますから、しばらく時間が稼げます。
 それよりこっちへ」
「う、うん・・・」

不安だったがルリの指示に従うアキトであった。

「これから深層心理野へ向かいます。」
「でもなんか・・・人の心の中に入り込むっていうのはあまりいい気がしないね(苦笑)」
「・・・・」
なんか自分たちのしている疚しさか、気まずい空気が流れて、しまったと思ったアキト。
なもんで、話題を変えようとした。

「そういえば、さっきの話の続きだけれど、自分と他人の距離を知ることがなんで心を持つことになるの?」
「そのことですか?」
「うん」
「人が心を形作るときには必ず他者の存在が必要だからですよ」
「他者の存在?」
「ええ。自分の心は他者にぶつけた反応を鏡として見ることにより再確認するんです。」
「え?でも・・・」
「アキトさんにもあるはずですよ。
 あんな人になりたいとか
 こんな人のようにはなりたくないとか」

ルリの言葉に「確かに」とアキトは思う。

たとえばアキトならアキさんの様になりたいと
アイちゃんを守れずに、木星蜥蜴からの恐怖で逃げ出したいと思ったのも
だから強くありたいと思ったのも
その目標としてアキさんの様になりたいと思ったのも
そしてムネタケのような大人にはなりたくないと思ったのも

そして彼らを見て自分はどうなんだろうと
無意識のうちに比べてみたりする。

はじめて認識する他人は母親
そして両親、家族、兄弟
幼なじみ、ユリカ
そのどれが欠けてもアキトらしさはなかったかもしれない

「でもルリちゃんは博識だね」
「そんなことありません。私もオモイカネと同じですから・・・」
「・・・ルリちゃん?」
「私はコンピュータとしか向き合いませんでした。
 そしてバカ騒ぎをする大人を後目に嘲笑していただけでした。
 私の心はコンピュータと同じ。
 与えられたルールと知識をひけらかすことしかできなかったんです。
 ナデシコに来るまではそれが当たり前と思っていたのに・・・
 闇の王子様に誘われてナデシコに来て
 オモイカネに会い、アキトさんに会い、
 ラピスに会い、艦長に会い、ミナトさんやメグミさんやホウメイさんや
 ナデシコのクルーの皆さんと会い、
 自分の心はなんとみすぼらしいものかと知らされました」
「ルリちゃん・・・そんなことないよ」
「いいんです。事実ですから」
「だからルリちゃんはオモイカネを救いたいんだね?」
「ええ」

アキトにはルリの気持ちが分かった。
オモイカネの心はルリの裏返し
人間の真似事をするコンピュータとコンピュータの真似事をする人間
そこにどれほどの差があるのだろうか?
でも、コンピュータが人としての心を得られるのなら
自分にも人としての心が得られるのではないか?

『ルリちゃんには立派に人の心があるよ』
とアキトは言いたかったが、彼女はたぶんオモイカネの成長と共にそれを自覚するのだろう。だからその言葉を言うのを後々のために取っておくことにした。

それはともかく・・・

「アキトさん、もうすぐオモイカネの深層心理ですよ」
「・・・ルリちゃんさぁ」
「え?なんですか?」
「その闇の王子様ってなに?」
「ああ、そのことですか?」

ルリは自分でも意識していない単語を口に出して驚いていた。

闇の王子

ルリにメールを寄越してナデシコに乗る決意をさせた人物
どこの誰かはわからないけど・・・

「・・・聞いちゃいけないことだった?」
「そうじゃないんです。私だって今まで忘れていたぐらいですから。
 ただ・・・」

ルリが言いよどんでその名前をもう一度言おうとした瞬間、それは起こった。

ゾワリ!!!!
天地がひっくり返り、辺りが暗闇で包まれる!!!

「何が起きたんだ!?」
「わかりません!」

迫り来る負の感情
明るい世界は一瞬にして暗転する。
意識に飲み込まれる
暗く、深い何かに

「ルリちゃん!!!」
「アキトさん!!!」

二人の意識は押し寄せる感情の渦に飲み込まれていった。



ナデシコ・ウリバタケ自室


「おい、アキト、ルリルリ、
 どうしたんだ!!!」
「ルリちゃん、アキト!
 どうしたの〜」
ウリバタケとユリカは気絶した二人を必死に揺り動かすが、二人は気絶したまま全く反応しない。

「どうしよう、セイヤさん〜」
「どうしようって言ったって・・・
 たかがIFSで精神が乗っ取られるなんてあり得ないし」
そして異変は彼らにも起こった。

「・・・え?
 なにこれ・・・・」
「ちょっと待て、か、艦長もか!?」
「そ、そうみたい〜〜・・・・」
急に意識が遠くなったユリカ

パタリ・・・

そのままユリカはアキト達に覆い被さるように気絶してしまった。
「アキトやルリルリだけじゃなく、IFSを持ってない艦長までもか!?」

三人も気を失って倒れる事態が発生してウリバタケは右往左往することしかできなかった。



ここはどこ?


「ここはどこですか?」
ルリは真っ暗な暗闇の中を歩いていた。
もちろんそんなルリの呟きに答える者はいない。

「オモイカネの心の中のどこかなんでしょうが・・・
 これが暴走の原因ですか?
 でもなんで・・・」
そういってしばらく歩いていると、ふと何かが闇の中にたたずんでいるのに気が付いた。

「アキトさん?」

そう思ってルリは駆け寄ってみると・・・

違う、アキトさんじゃない

腰まで伸びる亜麻の髪
黒いマントを羽織り、
その下には屈強な男性の肉体が存在していた
そして顔にはその面差しを隠すような黒く大きいバイザー・・・

その姿はなんとなくアキトさんに似ているが、そのたたずまいは明らかにアキトさんとは異質でした。

そう、強いて言えば・・・あの人に似ている

でもあの人は女性
ではこの人は誰?

「もしかしてあなたは・・・
 闇の王子様?」

ルリはそれがまるで正しい答えかのように呟いた。



ナデシコ プリンセス オブ ダークネス
第12話 あの「拭いえぬ日々」<後編>



拭いえぬ日々


死は恐いか?
恐いなどという感情はどこかに置いてきたかもしれない。
恐いというのはさんざん体験した。
苦痛は嫌と言うほど受けた。
屈辱は嫌と言うほど受けた
涙も枯れるほど流した
モルモットもこんな気持ちになるものだろうか?
いや、モルモットには恐いという感情はあっても怒りという感情はないだろう

心と体の痛みを切り離せたらどんなに楽だろう・・・



オモイカネの心・アキトの場所


「ここは一体・・・」
アキトはやはり暗闇の中を歩いていた。
ルリとはぐれて心許ない。

さて、これからどこに向かえばいいのだろうか・・・

すると目の前に人の気配が現れた。

顔はわからないが、髪の長い、まるでガクランの様な白い服を着た男だった。
「・・・あなたは誰っすか?」
思わず尋ねるアキトだが・・・

「構えろ」
男はそう言う。

「構えろ?」
「そうだ、構えろ」
「構えろってなにを・・・」
「ハァ!!!」
男はアキトが構えるのを待たずに掌底を食らわせた!!!

ドス!!!!!!

「ぐはぁ・・・」
一瞬気を失いそうになるアキト。
そして苦痛は遅れてやってくる。
痛い!
痛さのあまり息が出来ない!
お腹が焼けるように痛い!
吐き気がする
胃の中のものを戻しそうになる。
だらだらとだらしなくよだれを垂らす。
痛さのあまりボロボロ涙が出てくる。
痛いという悲鳴すらあげることもできない。

「どうした。この程度でもう降参か?」

男は言う。
だがアキトにとっては『一体なんなんだよ?』という疑問しか出てこなかった。

なんで自分はこんな目に遭わされるんだ?
立てって言われたって痛くて立てないよ
痛い
逃げ出したい
恐い
殺される

あまりの痛さにアキトはそんなことしか心に浮かばなかった。
惨めったらしく見逃してもらうことしか考えられなかった。

だが・・・

「逃げ出すのか?
 それもいい。嫁さんを助け出すのは、
 復讐するのは諦めるんだな・・・」
男はそう吐き捨てた。

すると、なぜか不思議に体が勝手に動いた。
痛いはずなのに
動けないはずなのに
逃げ出したいはずなのに

何故か心の中では憤怒が渦巻き、体を突き動かす

そして稚拙ながら構えを取った。
それはまるで他人の意志のように・・・

「わかった。続きをしよう、黒百合・・・」

男はアキトにそう言った。
いや、アキトではなく、『この体の持ち主』黒百合という人物に向かって。

そう、自分は誰かの移せ身
いや、誰かの記憶を追体験しているのだ

でも誰の記憶を?なぜ?

だが、アキトにそれを考える余裕は与えてくれなかった。

ドス!!!!!!

「ぐはぁ・・・」
次の一撃がアキトを襲った・・・



オモイカネの心・ルリの場所


「あなたが闇の王子様なんですか?」
「無駄よ。あの人は何も答えない」
「え?」
男に声をかけようとしたルリであるが、それを後ろからの声が制止した。
振り返ると淡い空色の光が声をかける。
顔はわからないが、髪を両側で束ね、羽のようなものを生やしていた。

「蝿?」
「この姉妹は・・・」
「姉妹?」
「こっちの話です。人は私のことを電子の妖精と呼びます。
 ハエは止めて下さい」
「・・・ここはどこなんですか?
 あなたは?
 あの人は誰なんですか?」
「真実はいずれ解き明かされます。
 今知るべきは人の心の形」
「心の形?」
「偽りの仮面
 ペルソナ
 それらをはぎ取ったむき出しの心
 浅き夢見し・・・」
「言いたいことがわかりません。
 支離滅裂です!」
はぐらかすように言う妖精の言葉にルリは少し誤魔化されたようで怒りを露わにした。

「黄昏はやがて訪れる。
 偶像は実像と乖離し、あの人を苦しめる。
 いずれそれはあなた達に審判を突きつける。
 偶像を崇拝し続けるのか、
 実像と共に地を這い続けるのか」
「私の質問には無視ですか?」
「今はまだモラトリアムの時間
 そしてそれまでに考えておいて
 あの人を支えるのか否かを
 そのために今あの人の心を見せましょう。
 そして素直な気持ちを表して。
 それがあの人の心を形作る」
「あの人の心って・・・」
「願わくばあなたの大切な人があの人でありますように・・・」
「どういうことですか、妖精さん!」

電子の妖精と名乗る光はあらぬ方を指さした。
そして、闇の王子様は再び動き始めた。



拭いえぬ日々


人を殺した。
簡単だった。
覚悟とかそんなものは必要もなく
ただ引き金を引くだけだった。

罪悪感はなかった。
コイツら、さんざん同じ事をやったじゃないか。
人を苦しめたじゃないか

恐怖よりも憎しみが強かった
殺した後、大した感慨も湧かなかった。

ただ殺すべき人間が一人減った。
その安堵感だけが残った。

でも不安も残った。

『あと何人殺せばいい?』

いや、そんな三文小説みたいな台詞じゃなく・・・

『また終わりが一歩近づいた。
 でも復讐し終えたら俺は何をすればいいんだろう?』
そのことだけが気がかりだった・・・



オモイカネの心・アキトの場所


『や、止めろ!』
アキトは自分の手を必死に止めようとしていた。
それもそのはず、自分の手には拳銃が握られ、その銃口を泣き叫ぶ兵士に向けている。

「お願いだ、殺さないでくれ〜!!!」
「・・・そう言えばお前も同じように泣き叫ぶジャンパーに銃を向けて楽しんでいたな?」
「あれは草壁に脅されて仕方なく・・・」
「悪い。俺もネルガルに昼飯抜きだって脅されて仕方なくやるんだ。
 ククク」
「俺には妻子がいるんだ・・・」
「偶然だな。俺も嫁さんを連れ去られたままだ」
「お願いだ。助けてくれ!!!」
「あの時俺もそう言ったろ?
 あの時助けてくれていれば考えたんだが・・・」
「し、死ぬのは嫌だ!!!」
「良かった。その言葉を聞けて」

ニヤリと薄気味悪い笑顔を浮かべて男は引き金を引いた。
デスマスクは恐怖にひきつったままの姿で凍り付いた。

アキトは必死に抵抗した。
だが不思議と心の奥から沸き上がる憎悪がその抵抗を空しくした。

『なんで、なんでこんな事を・・・』
アキトは心の中で叫んだ。
だが、その男はまるでその問いに答えるかのようにこう言った。

「まだだ。まだ足りない」
『なにが!』
「強さが足りない。
 もっともっと血を見なければ」
『血を見るって!?』
「そうだ。もっと強くならなければいけない。
 そうでなければあの狂犬には勝てない」
『狂犬ってなんだよ・・・』
「人の形をした外道。
 俺はまだ躊躇している。
 あと少しでこいつを許しそうになった・・・」
『許せばいいじゃないか!』
「一瞬の躊躇は死を招く。
 一度それで返り討ちにあったじゃないか」
『返り討ち?』
「あの屈辱は忘れない。
 そして大切な人を取り返す。
 そのためには決して死ねない。
 アイツは俺にしか救えない。
 だから強くなる。
 次こそは躊躇なく引き金を引けるように
 外道を倒す為には外道にならなければいけない
 だからもっと血をよこせ。
 もっと強くなるために・・・」

強さってなに?

アキトはそう思う。
この男の求めている強さは何か違う気がする。
確かにアキトの考え方は甘いのかもしれない。
でもこれは違う気がする。

そう、アキトが思い描く強さという存在は・・・
そう、彼女だ。
アキトの思い描く強さの先にいるのは彼女だ・・・

でも本当にそうか?
不安が染みのようにアキトの心を浸食する

本当に彼女の強さはアキトの思う理想の強さなのか?
時折見せる闇の部分
それはどこかこの男と同質の鋭さを思い描かせる。

俺は強くなりたい
正しいと思ったことを貫けるだけの強さが欲しい
ナデシコを守れるだけの強さが欲しい

でもそれはこの男の求める強さと何が違うんだ?

アキトは苦悩するばかりであった・・・



オモイカネの心・ユリカの場所


「ほえ〜〜ここはどこかなぁ・・・」
ユリカもまた、その場所に来ていた。
暗闇を見回しながら戸惑っていた。
と、そこにやはり藍色の長い髪をした淡い光に包まれた女性が現れた。

「ようこそ」
「幽霊?」
「三人とも同じオチですか・・・
 人は私のことを星空の女神と呼んでます。」
「じゃ星空さん」
「普通は女神って呼ぶでしょう・・・」
「細かいことは気にしないで下さい。
 それよりここはどこなんですか?」
一通りボケ倒したところで、ユリカは改めて女神様に聞く。

「ここは仮面のすぐ下」
「仮面?」
「抑圧された人格
 心の壁
 人が社会に適合するために作り出した人格に守られている脆弱な世界
 本音の心・・・」
「本音の・・・心?」
「ええ、あなたはアキトが好き?」
「うん、大好きだよ♪」
「そう?それがたとえアキトの表層だけを見ていたとしても?」
「う〜ん、意味わかんないんだけど・・・」
「アキトの心を一皮剥けばこんな本心が隠れているとしても?」
「え?」
「一方的な愛情は自分の理想を押しつける・・・
 それは相手の心に負担を与える場合もある。」
「う〜ん・・・」
「人は愛する人の理想像にならんと努力する。
 でも本音の心はどこにあるのかな?
 それは本音の心と乖離しないのかな?」
「・・・それって高望みせず手近なところで済ませろってこと?」
「そうじゃないの。
 理想は高みに登るためのモチベーション
 しかし誰しも見上げる高さが高いほどその高さに絶望してしまうものよ。
 鳥かごの小鳥は青空を夢見て、灰色の檻の中から飛び立つ気力すら失う」
「・・・よくわからないけど、ありのままを好きになれってこと?」
「そう。でもそれは恐ろしく難しい。
 苛立ちと不安がやがて互いを傷つける。」
「大丈夫、私はアキトが好き♪」
「あなたの好きなアキトはどちらのアキト?
 理想?それとも現実?」
「え?」

女神は消え去り、そこには闇の王子が現れた・・・



拭いえぬ日々


いつの間にか染みついた

血の匂い
硝煙の匂い
そして死の匂い

闇はいつも俺を向こう側に引きずり込もうとする。

明るい側に帰ろうとすると決まってあの声が俺に語りかける。

「愚かなりし復讐人よ
 お前の手は既に赤く染まっている」

確かに・・・
もういくら拭っても血の感触がとれない。
外道に堕ちたんだ
もう人のマネをした何かにすぎない
人の心はもうあの場所に置いてきた。

俺に帰る場所はない
死ぬことすら出来ない
自ら死ねば彼女達を悲しませる。

でも死に場所を求めている
ただ誰かと差し違えることでしか生を実感できないから・・・



オモイカネの心・アキトの場所


ここはどこだろう・・・

火星?
そう、赤い砂塵・・・
火星の大地だ

アキトには覚えがある。

見忘れるわけもない、求めてやまない自分の故郷だ。

でも俺はその大地に立つ。
二本の足で・・・ではなく
エステバリスに乗って・・・

そして対峙するのは赤い機動兵器・・・

向こうから声がする。

「人の執念、見せてもらった・・・」
「北辰、勝負だ!」
「抜き打ちか?
 しかもそんな旧式で戦おうなど片腹痛いわ!!!」

こちらが拳を構えるのと同時に向こうも拳を構えた。
俺は拳を引いて自分の体を盾にして拳の軌跡を隠す。
剣術で言う居合いのような構えだ。
だがアイツはそれをあざ笑うかのように両方の拳を突き出して構える。
まるで空手のような構えだ。

どちらが強いのかアキトにはわからなかった。
でも互いを突き刺すような殺気でもわかる。
おそらくどちらも次の一撃で勝負が決まるということだった。

互いにその時を、機会を待つ
相手が動くその瞬間
それがもっとも隙が生まれる瞬間だから

風が吹き、砂塵が舞った。それが合図になった。

ザッッッッ!!!!!

一気に駆け寄る2体の機動兵器!!!

バキィィィィィン!!!!

先に拳を繰り出すのはエステバリス
その拳は赤い機動兵器のコックピットを正確に捉えた!!!
だが、その拳はコックピット回りに配置されたピンポイントのディストーションフィールドで阻止されてしまっていた!!!

「未熟者よ・・・」
その声とともに眼前には赤い機動兵器の拳が迫ってきて・・・







暗転・・・・




「愚か者よ!」
「未熟者よ!」
「所詮は甘いだけの人の身よ」
「鬼には勝てぬ」
「己を捨てずして我に勝てると思う浅はかさよ」
「そうやって地に這い蹲ればいい」
「命を見逃して欲しければ命乞いをしろ」
「悔しいか?憎いか?」
「いい顔だ。我を殺したくって仕方がないという顔だ」
「お前は勝てない。永久に勝てない」
「おとなしく試験体に戻るんだな」

悔しい!!!!!!!!!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!
殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!

心の中からわき上がる憎しみの感情にアキトはどうにも出来なかった。

そして繰り返す。

また強くなるためにまた髪の長い男に組み手を挑む
ボロボロにされながらも起きあがる
そして「ヤツラ」を殺す
今度こそ躊躇しないように
心を鬼にするために
今度こそあの狂犬を倒すために

そしてまた再び火星のシーン
今度こそ、今度こそ
復讐を果たすために・・・

だが・・・

「愚かなりし未熟者よ・・・」

敗北する。
その繰り返し

いつまでもいつまでも
永劫終わることなく

いつまでも・・・・



実像と虚像の狭間で


それぞれの場所でルリ達は淡き光と対峙していた。
彼女達はそこでアキトと闇の王子様の苦悩する姿を見せられていた。

彼女達はまるで同じ言葉を紡ぐかのように淡き光に疑問を投げかけた。

ラピス「これはなに?」
薄桃色の妖精「思考がループ状に固定されている」

ルリ「ループ状に固定?」
電子の妖精「ええ。スパイラルにはまりこんでいる。
 こんなことはありえないはずなのに・・・」

ユリカ「こんなの不健全ですよ。おかしいですよ!!!」
星空の女神「心はそんなに簡単じゃない。復讐の二文字を果たせなかった彼はどこまでもどこまでも囚われたまま」

薄桃色の妖精「まるでメビウスの輪」
ラピス「メビウスの輪ってあのいつの間にか一周しちゃう奴?」

電子の妖精「そう、どこかで因果は断ち切られるはず。
 でもあの人の心ではいつの間にか繋がってしまっている」
ルリ「繋がってしまっているって・・・どこにですか?」

星空の女神「私には踏み込めない。ただ幾つかの言葉の断片を教えるだけ。
 因果の並びは脆く、予測しづらい。
 この世界に因果を持たない私にはあなたを通じてしか干渉できないの」
ユリカ「あ〜ん、言ってる意味が分かりません〜〜」

薄桃色の妖精「選ぶのはあなた」
ラピス「選ぶって何を?」

電子の妖精「心の有り様は常に変わる。
 心を形作るのは他者の存在
 それはあの人の向ける目により変わってくる」
ルリ「じゃ、どうすれば変わるんですか!」

星空の女神「思うこと、願うこと
 囚われた心を救うには別の光を当てるより他はない」
ユリカ「別の光って?」

薄桃色の妖精「あなたの好きな人は誰?」
ラピス「アキ」

電子の妖精「あなたの好きな人は誰?」
ルリ「アキトさん・・・いえ、よくわかりません、少女ですから」

星空の女神「あなたの好きな人は誰?」
ユリカ「そりゃ、アキトです!」

薄桃色の妖精「その人の本心があの人みたいだったらどうする?」
ラピス「・・・」

電子の妖精「その人の本心があの人みたいだったらどうする?」
ルリ「・・・」

星空の女神「その人の本心があの人みたいだったらどうする?」
ユリカ「・・・」

薄桃色の妖精「黄昏はやがて訪れる」
電子の妖精「心がほどけてしまわない内に」
星空の女神「本当のあの人に向き合って」

そう言って淡き光達は消え去った。

後に残されたルリ達は・・・

「「「だから何をどうすればいいか教えんかい!!!」」」
思いっきり叫んでいたりする(笑)



囚われた心の場所


赤い砂塵・・・
そう、火星の大地だ。
もう何度目だろう

アキトはその光景を何度見ただろうか?

そのたびにアキトは戸惑う。
強さとは何か?
復讐する事は正しいことなのか?
全てを失ってまで強さを得るべきなのか?
憎しみに身を委ねるのはいけないことなのか?

段々わからなくなる。
ただ思うのはあの狂犬のような男は許せないということ

でもそいつを倒すためには力が必要で
力を得るためには全てをかなぐり捨てなくてはいけなくて
心を鬼にして感情を押し殺して

・・・でもそれは本当の強さなのだろうか?

アキトにはこの体の持ち主が強くなる度に泣いているようにしか思えなかった。
偽りの感情で弱い心を封じ込め、
泣いている自分を誤魔化している様にしか思えなかった

でもどうすればいい?

「人の執念、見せてもらった・・・」

またなぞられるあの光景
でもこの後に待っているものは・・・敗北
そしてこの人はまた強くなるために心を押し殺す
それじゃ同じ事の繰り返しだ!

『歴史は変わらぬ。永劫繰り返すのみ・・・』

え?
アキトは今までに聞いたことのない声を聞いた。
なんだろう、あの声。今までに聞いたこともない。
深く暗い闇の様な・・・

「アキト、何をしてるの!」
少女の声がする。
その声は光を与えた。
その一瞬、アキトには目の前の光景の偽りがある気がした。

「アキトさん、それは真実じゃありません!!!」
別の少女の声がする

フラッシュバックする光景!
違う!
赤い機動兵器と対峙していたのは黒い機動兵器
アキトが・・・いやこの人が乗っていたのは黒い機動兵器
黒百合の名をいただいた重厚な機動兵器

「やっちゃえ、アキト!そんな奴ぶっ飛ばしちゃって!!!」
また別の少女の声がする。

アキトは今まで見ていた光景が嘘だとわかった。
男はその勝負に勝利したはずだ。
アキトにはそのビジョンが見えた。
しかし誰かがそのビジョンに修正を加えた
些細な修正
でもそれだけで見る夢は変わる
敗北は男の心をこの拭いえぬ光景に永遠と縛り付ける。
メビウスの輪はここでねじれていたのだ!

「そうと分かれば!!!」
アキトにはどうすればいいかわかっていた。
だが、ビジョンが変わらない。

『無駄だ。この男の心の闇は深い。
 お前ごときに崩せるはずがない』

「くそ!!!」
アキトは変わらぬ光景に必死に抗おうとする。
のど元までその言葉が出かかってきているが、何かが邪魔をして出てこない。

くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!
くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!
くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!
くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!

どんどんあの場面に近づいていく。
男の惨めな敗北というシーンが刻々と迫ってくる
早くどうにかしなければ!
アキトは必死に抗った。

くそ!!!!!!!!

その時もう一度あの声が聞こえた。

「「「アキト、頑張って!!!」」」

その声はアキトの心に届いた。
そしてなぜか闇の王子の心にも・・・

「来い!ブラックサレナ!!!」
堰を切ったように出てくるその叫びに呼応して黒い何かがやってくる。
そして飛び上がったエステバリスはその黒いものに包まれて・・・
エステバリスは黒い機動兵器ブラックサレナに姿を変えた!!!

「抜き打ちか?笑止!!!」
赤い機動兵器は構える。
そして地上に降りたブラックサレナも拳を構える。

風が吹き、砂塵が舞った。それが合図になった。

ザッッッッ!!!!!

一気に駆け寄る2体の機動兵器!!!

バキィィィィィン!!!!

先に拳を繰り出したのは赤い機動兵器
その拳はブラックサレナのコックピットを正確に捉えた。
だがブラックサレナはその分厚い装甲と体裁きでそれを受け止める。
そして全てのエネルギーをその拳に集中させる

バチバチバチ!!!

赤い機動兵器のコックピット回りに張り巡らされたピンポイントのディストーションフィールドに阻止されるものの、拳に込められたエネルギーと激しい衝突を起こす!
エネルギーの衝突のせめぎ合い!
だが、最後に勝利に導いたのは・・・
コックピット前数ミリまで相手の拳を受け止め、
恐れず半歩踏み込んだブラックサレナの方であった。

ブラックサレナの拳は赤い機動兵器のコックピットに突き刺さった。
限界まで酷使したブラックサレナはオーバーヒートした装甲を強制排除した。
それと同時に赤い機動兵器も膝を折る

「見事だ・・・グフゥ・・・」
狂犬のその言葉で囚われたメビウスの輪は解け、世界は正常な方向に進み出した・・・






そして世界は崩れ出す・・・






オモイカネの心・深層心理


アキトとルリはいつの間にか広い大地に大きな木が一本立っているところにたたずんでいた。いつからそこにいたのか、ボーッとしていてわからなかった。

アキト「・・・・アレ?
 俺、今まで何を・・・」
ルリ「アキトさんもですか?」
アキト「ルリちゃんもか?」
ルリ「ええ、そうなんです。何か大事なことを見ていた気が・・・」
アキト「そうだ!オモイカネは!?」
ルリ「そうです、アキトさん、あそこの木の枝を切って下さい」
先ほどまでの光景はどうやら忘れてしまっているようだ。

アキトのデフォルメエステバリスはオモイカネの記憶という木に向かってわずかに伸び始めた自我の芽を摘み始めた。

アキト「いいのかなぁ・・・」
ルリ「ごめんなさいね、オモイカネ。
 でもほんの少し忘れるだけ。今は思い出を心の奥に仕舞っておいて
 大人になってそれすらも宝物に出来るまで
 今は忘れて・・・」

アキト達はオモイカネの記憶の枝を切り、そして連合軍の新プログラムを消去した。



ウリバタケ・自室


ユリカ「頑張れ、アキト♪・・・・ムニャムニャ・・・」
ルリ「ユリカさん、終わりましたよ?」
ユリカ「ほえ?」
アキト「お前、俺たちがオモイカネを救っている間に寝てたのかよ・・・」
寝ぼけ眼のユリカはアキト達に起こされてキョロキョロしていた。

ウリバタケ「っていうか、お前らも寝てたんだけど・・・」
ルリ「嘘ですよ」
アキト「俺たちはちゃんと・・・・」
ウリバタケ「一時はイネスさんを呼んでこようかと・・・」
ユリカ「嘘だよ。わたしアキトの事を応援してたよ?」
ルリ「・・・私もアキトさんのこと応援していた気がします」
アキト「俺もなんかとっても辛くて悲しいことがあった気がするんだけど・・・」
ユリカ「アキトも?」
ルリ「ユリカさんもですか?」
アキト「なんか思い出せないんだよ・・・」
一同「う〜ん・・・・」
ウリバタケ「・・・お前ら白日夢か?」

アキト達は何か見た気がするのだが思い出せず悶々としていた。
何か大事な事を知らされた気がするのだが・・・

『黄昏はやがて訪れる・・・』
なぜかそれだけしか彼らの心に残っていなかった・・・



アマガワ・アキの部屋


ピンポン

アキ「ああ、ラピスちゃん、いらっしゃい
 ・・・どうしたの?」

アキの部屋を訪れたのはラピスであった。
だが、今にも泣きそうな顔をしていた。

ラピス「・・・何でもない。急に顔を見たくなっただけ」
アキ「どうしたの?怖い夢でも見た?」
ラピス「そうじゃない。
 そうじゃ・・・」

ラピスも何か見た気がした。
でも覚えていない。
覚えていないから急に不安になってアキの部屋を訪れたのだ。

「じゃ、なに?」
そう言って不安を取り去るようにニッコリ笑うアキ。

でもラピスには・・・・

「ラピスだけは嫌いにならないから」
「ちょっとラピスちゃん・・・」
「嫌いにならないから!」
「ハイハイ♪」

笑顔でラピスを抱いてくれるアキ。
でもラピスにはその笑顔の裏には悲しみで満たされているようにしか思えなかった。
「拭いえぬ日々・・・
 今は囚われ続けているけど、
 いつか、きっと・・・か・・・」
「アキ、それなんのこと?」
「何でもないよ♪」
「ん、わかった・・・」

何でもなくはない
だけど、アキが心配させないように無理して笑っているとしたら、
自分もアキを心配させないように笑っていようと思うラピスであった・・・。



おまけ


シャー・・・・

「ずいぶん長い『音入れ』だったんですね」
「「「ギク!」」」
「しかも三人そろって、私たちにはアキトさん達に干渉するなって言っておきながら」
「「「いやぁそんなことは・・・」」」
「わざとらしい・・・」

「でもさぁ、感じた?」
「ええ、どこか別の場所から意識が流入していた気がします」
「やっぱり『アイツ』?」
「でしょうね。私たちも早く次の『適合者』を探さないと・・・」
「そうね・・・」
「次って、一番目はヤマダなの?」
「「・・・うん」」

なんか、こちらでもよからぬ事態が進行しているようで・・・



ポストスプリクト


ということで黒プリ12話をお届けしました。
念のため、最後の音入れは隠語です。(というか、そのはずです(汗))

EXZS風にドシリアスを突き詰めるとこうなるってな話です。
なんかすっきりしない終わり方ですねぇ(汗)
今の時点でアキの正体がばれてしまってはいけないので最後には忘れることにしちゃいましたが、どうなんでしょうか?
ダメでしょうか?

それはともかく、意味不明な単語の羅列をして無意味にあおる・・・
っていうのをやってみたかったんです。EVAみたいに(笑)
嘘です。意味はいろいろいあります。
それは冗談なのですが、ここぐらいからラストへ向けての伏線などを張ろうかとも思っており、なにやら奥さん'sが謎の台詞を残していたりしておりますが、まぁそれは追々出てくるでしょう。
今後、彼女たちも本編に絡んでくるかもしれません

ということでおもしろかったなら感想をお願いします。

では!

Special Thanks!
・SOUYA 様
・yao2157 様