アバン


バカンスにロマンスはお約束かもしれませんけど、
いくらなんでもあの人を出すなんて反則じゃないんですか?
アキさんはしばらくトラウマになってたようで・・・

それはともかく、最近ナデシコに任されるお仕事ってちょっと変わったものばかり
これって期待されているのか、体のいい厄介払いなのかどっちなんでしょうか?
そろそろ私も活躍したいんですけど、ダメですか?

ああ、これってSecond Revengeのラストとほんのちょっぴり関係があったりしますのでそのつもりで〜



クルスク工業地帯


さてさて、前回テニシアン島を襲ったチューリップであるが、どうも兵器を運ぶための運搬カプセルだった模様。
で、今回もまた変なものを送りつけてきた。

送りつけられた場所はロシアのクルスク工業地帯
昔は軍需産業で栄えていて、主に陸戦装備が盛んだったところだ。
で、チューリップから現れたものを軍ではナナフシと呼んでいる。
あまりにも長い砲門らしきものが竹節虫に似ているのでその名前がついたのだが、その威力たるや。
攻撃に向かった連合軍の特殊部隊であるが、3回向かってそのいずれもが全滅したときている。

結局、手を焼いた連合軍はその対応をナデシコに打診した。
もちろん提督であるムネタケは大喜びしたわけであるが・・・



ナデシコ・ブリッジ


ムネタケ「ということで、今回の作戦は私達が任された。
 優秀なあたしと、そして私のナデシコが。
 この優秀なあたし達にだからこそ与えられた任務ってわけね」
ジュン「つまりナナフシの撃破が今回の僕たちの任務ってわけですね?」
ミナト「でも軍人さん達が失敗した作戦を私たちがどうやって・・・」
ユリカ「グラビティーブラストで決まり♪」
エリナ「そうか!長距離射撃!」
ゴート「近づかずに破壊すれば、そもそも被害は受けないか」
プロス「経済的な面からも賛同しますよ♪」
メグミ「それだとパイロットの皆さんとか危険な目に遭わなくて済みますよね♪」
ルリ「そうそう」
ミナト「メグちゃんもルリルリも素直にアキトさんがって言えばいいのに♪」
メグミ「そんな〜はっきり言えるわけないじゃないですか♪」
ルリ「・・・バカ(真っ赤)」
ユリカ「皆さん、直ちに作戦準備に取りかかって下さい!(怒泣)」

ということで作戦内容はさっさと決まったようだった。
だが・・・

ラピス「ユリカ、ユリカ」
ユリカ「なに?ラピスちゃん」
ラピス「匿名で艦長宛にメールが来てるけど読む?」
ユリカ「作戦準備中ですので後で読みます」
ラピス「わかった」
胡散臭そうなのでユリカはそのメールを読まなかった。
しかし読んでいたらその後の被害も少なかったのに・・・とみんな思うことになるのだが、それは後のお話(笑)



しばし後、湖畔そばの小山


ユリカ「ナデシコは山頂より浮上すると同時にグラビティーブラストを掃射。
 グラビティーブラストのエネルギーチャージをお願いします」
メグミ「相転移エンジン出力順調、各機関オールグリーンです」
ミナト「チャージ開始♪」
ルリ「ディストーションフィールド出力13%ダウン」

ラピス「ユリカ、また匿名のメールが重要度高で来てるけどどうする?」
ユリカ「作戦中です。後にして下さい」

メグミ「グラビティーブラストエネルギーチャージ完了まであと15秒」
ミナト「射程距離まであと20秒」

ラピス「ユリカ、また匿名のメールが『いいから早く読め、ユリカ!』って題名で来てるけど・・・」
ユリカ「いいから後にして下さい!!!」

ルリ「最終セーフティー解除確認」

ラピス「ユリカ、またまた匿名のメールが来てる。
 『ラピスが開封していいからその場で読み上げろ』って題名に書いてるから私が読み上げるね」
ユリカ「ほえ?」
ラピス「『ムネタケは話してないだろうが、そいつの射程はナデシコよりも長い。ディストーションフィールドも打ち抜かれるから即刻作戦を中止せよ!』・・・だって」
ユリカ「な、なんですと!?」

ミナト「敵射程圏内に捉えました」
メグミ「艦長、発射の命令を」
ルリ「敵兵器に強力なエネルギー反応」
ユリカ「ひょっとして?」

ズウォォォォン!!!!

敵から発射された黒いエネルギーの固まりがナデシコのディストーションブレードを奇麗に打ち抜いた。

メグミ「ディストーションフィールド消失」
ミナト「相転移エンジン停止!
 核パルスエンジンの推力全開〜〜」
ルリ「了解」
イネス「私の記憶が正しければあれはマイクロブラックホール砲ね。
 つまり超小型のブラックホールを人工的に生成して、レールカノンで打ち出すという奴。
 威力はご覧の通り、ディストーションフィールドでは防ぎきれ・・・」
ユリカ「そんな解説悠長に聞いてるヒマないんですってば〜〜
 ミナトさん、不時着お願いしま〜〜す」
ミナト「何とかやってみる〜〜」

数秒後・・・

ズドォォォォーーーーーン!!!!

ナデシコは平地になんとか胴体着陸することに成功したのであった。



ナデシコ・アキの部屋


「ユリカのバカ、やっぱりメールを読まなかったか・・・」
アキはメールの端末を抱えながらベットの上でひっくり返って溜息をついた(笑)



ナデシコ プリンセス オブ ダークネス
第11話 気が向けば「お約束」<前編>



ナデシコ・ブリッジ


ムネタケ「あれ、話してなかったっけ?」
ユリカ「聞いてません!どうしてそんな大事な事を先に言ってくれなかったんですか!!!」

『言ったらあんたたち引き受けなかったでしょう』
とムネタケは心の中で思ったが、無論そんなことはおくびに出さない。

とはいえ、フィールドを張るブレードは大破し、相転移エンジンもナデシコを飛ばすほどの出力は得られない状況。
こんな危険な状態でどうしろ?ってな惨状である。

ムネタケ「連合軍の特殊部隊もあいつにやられたの。」
イネス「半径100km以内に近づく敵は全て狙い撃ちね。
 幸いナデシコを破壊するだけのマイクロブラックホールを生成するには12時間はかかるからそれまでは安全ってことね。
 で、私の見解だけど・・・」
ユリカ「はいはい、解説ありがとうございました〜(汗)」
ミナト「ってことはエステで空からは危険ですね」
ゴート「空がダメなら地上だな」
メグミ「結局アキトさん達が危険な目に遭うんですね」
ルリ「・・・バカ」
ラピス「ムネタケ、後でしめる」

と、エステで陸から攻めることに体勢が傾いた頃・・・

アキ「艦長、艦長」
ユリカ「あ、アキさん。ご無事でしたか?」
ブリッジに入ってきたのはアマガワ・アキであった。

アキ「大丈夫よ。
 にしても酷くやられちゃったねぇ」
ユリカ「そのことなんですけど、ナナフシを地上戦で攻略するって事になってそれでエステの指揮についてご相談が・・・」
アキ「そのことだけど、私も相談があるの♪」
ユリカ「はい?」

ユリカはアキから手渡された作戦案を見て慄然とするのであった。



ナデシコ・ブリーフィングルーム


「作戦内容を伝える」
ゴートは相変わらず厳めしい顔で作戦書を読み上げた。
だが、集まったエステバリスパイロット達は不安げにキョロキョロしていた。
特にアキトがそうだ。
それもそのはず。
本来この場にいてゴートの代わりに作戦書を読み上げるはずの人物がいないからだ。

「フォーメーションは陸戦3機、砲戦2機
 陸戦担当ははスバル、アマノ、マキ。
 砲戦担当はアカツキ、テンカワ
 リーダーはアカツキに任せる」
「はいはい」
「ちょっと待って下さい」
アカツキの返事を遮るようにアキトが挙手をした。

「なんだ、テンカワ?」
「あの・・・・アキさんは?」
「そうだよ」
アキトの疑問にリョーコ達も賛同する。

そう、アキはこの場に来ていないだけじゃない。作戦の人員にも数えられていないからだ。
彼らの疑問にゴートは一言素っ気なく

「彼女は別のオペレーションを準備中だ」
「そ、それだけっすか?」
「ああ。向こうの方が時間が逼迫している。」
ゴートはそれだけ言うとまた作戦指示の続きを行った。

『いくら急いでるからっていっても・・・なにも言わずに行くなんて・・・』
とアキトは思う。
こういう時、アキという人物をふと遠く感じるときがある。
無性に不安になるときがある

『そう言えば、アキさんと一緒じゃない戦闘ってこれがはじめてじゃないかなぁ・・・』
その事実が自分を不安にさせているのだろう。
そう、アキトは思い込むことにした。
だが、その不安の芽は後々徐々に大きく育っていくことになる・・・

『不安にさせるつもりはないのだが、さすがにあのことは言えんなぁ・・・』
ゴートは不安げなパイロット達の顔色を見ながら、ブリッジでの出来事を話すに話せないでいた。



十数分前 ナデシコ・ブリッジ


「こんなの無茶すぎます!!!」
作戦書を一読したユリカは開口一番そう叫んだ。

ユリカ「いくらなんでもこんな危険な作戦に同意は出来ません!!!」
アキ「まぁ一種の保険よ、保険。アキト君達の地上班が任務を遂行してくれたら不要になるわけだし」
ユリカ「にしたって危険すぎます。いくらアキさんでも・・・」
アキ「あら?いくら私でも出来ないって?」
ユリカ「そ、それは・・・・」
アキ「艦長は私のこと、そんなことも出来ない無能なパイロットだって言いたいわけね?」
ユリカ「い、いや・・・そういう訳じゃ・・・」
アキ「言ってる!絶対そう言ってる!!
 艦長は疑ってるんだ〜〜
 私が出来もしないことを言って見栄を張ってるって〜〜
 そんなに信用なかったんだ〜〜
 およよよ・・・」
ユリカ「えっと〜〜あの〜〜」

わざとらしく嘘泣きするアキであるが、ユリカはものの見事にオロオロし始めた。

ユリカ「あの〜信じてます。信じてますから〜〜」
アキ「嘘だ。その瞳は疑惑に満ちている〜〜」
ユリカ「そんなことないですよぉ〜」
アキ「心の底では絶対出来ないと思ってるでしょ?」
ユリカ「アキさんになら出来ます〜。
 アキさんに出来なかったら他の誰にも出来ませんよぉ〜」
アキ「本当?」
ユリカ「本当♪」
アキ「本当に本当?」
ユリカ「本当に本当♪」
アキ「本当に本当に本当?」
ユリカ「本当に本当に本当♪」
アキ「じゃ、作戦許可してもらえますね♪」
ユリカ「え?」

まんまとアキにハメられたことに気づくユリカ

ユリカ「それとこれとは・・・」
アキ「でも私には出来ると思ってるんでしょう?」
ユリカ「えっと・・・それは・・・」
アキ「思ってるわよね?」
ユリカ「・・・・・はい」
アキ「じゅ、作戦許可ということで♪」
ユリカ「うるるるるぅぅぅ・・・」
承伏せずにはいられないユリカであった(笑)

ルリ「バカばっか」

と、他人事のようにつぶやくルリ。
でも、彼女が巻き込まれるのはこれからだった。

アキ「そうそう、オペレータを一人貸して欲しいんだけど♪」
ルリ「オペ?」
ラピス「レータ?」
アキ「そう、ルリちゃんでもラピスちゃんでもどっちでもいいけど、ちょっと遠くまでお出かけするからおめかししてね♪」

その直後、ルリの心の中では永遠の時間とも思える程の葛藤が始まったのは言うまでもなかった(笑)



ナデシコ・格納庫


「換装急げ!追加バッテリーも忘れるな!
 アキセカンドはすぐに出発だぞ!!!
 ってそこ!陸戦と砲戦の作業も同時にするんだよ!!!」
格納庫ではしっちゃかめっちゃかの大騒ぎであった。
ウリバタケが大車輪で各所に指示を与える。

ウリバタケ「でもよぉ、アキちゃん。わざわざアキセカンドに空戦のバックパックを取り付けるなんて変な事しなくても、最初から空戦で行った方が早くないか?」
ウリバタケはアキに愚痴る。そりゃそうだろう。
確かに空戦のバックパックを取り付ければある程度飛べるようにはなるが、それも空戦フレームほどの特性は出ない。だが、アキはコックピット回りの調整をしながらお気楽に答えた。
アキ「そうも行かないの。今回の作戦はアキセカンドが必須だからね。
 運ぶいい手段がない以上、直接飛んでった方が早いし」
ウリバタケ「でもノーマルのバックパックはおいていくんだろ。
 向こうで動くのか?」
アキ「大丈夫。サリナさんにウイングユニットも含めて一式持って現地に直行してくれるように頼んだから」
ウリバタケ「げ!あのメカフェチ女か・・・」
アキ「腕だけは確かだから、向こうで調整してもらうわ」

そうアキは苦笑しながら、忙しそうに別の通信を入れる。

「もしもし提督?あっちの方の受け入れ準備は出来てるの?
 ・・・・なに?反対された?
 あんた准将なんでしょ?コネでも何でもいいから使ってねじ込みなさいよ。
 んなメンツだけで旧世界の遺物を大事に保存して悦に浸っている奴のことなんか知ったこっちゃないわよ。
 出来なかったら今度こそ玉なしにするわよ!!!
 ・・・それでいいのよ。じゃお願い♪」
「アキちゃん・・・」
「あら?ちょっとはしたなかったかしら、オホホホホ♪」

と、そこに・・・

ラピス「アキ、お待たせ♪」
アキ「ラピスちゃん、可愛いわね♪」

おめかししたラピスがやってきた。
ひらひらのふわふわのピンクハウスルックである(笑)

ラピス「ミナトが選んでくれた」
アキ「結局、ラピスちゃんが来てくれることになったんだ」
ラピス「うん。ルリ姉がなんかウンウン唸って埒が明かなかったから私がさっさと来た」
アキ「そう?しばらくの間私のお膝の上だけど我慢してね♪」
ラピス「お姫様だっこしてくれる?」
アキ「もちろん♪」
ラピス「ならいい♪」
アキ「じゃ、セイヤさん。後でゴートさんにラピスちゃんを迎えに来てくれるようにお願いしておいて下さいね」
ウリバタケ「わかったよ。気をつけて行ってきな」
ホウメイ「お〜い、お弁当。持っていきな!」
アキ「ありがとうございます。じゃ、行ってきます」

ラピスを膝の上にのせてホウメイからお弁当をもらうと、アキセカンドは静かに発進していった。もちろん、ナナフシとは正反対の方向に。

ウリバタケ「アキちゃんの保険、使わないに越したこたぁないんだがなぁ」
ホウメイ「ま、なるようにしかなんないよ」

二人をしみじみ見送るウリバタケ達であった。



ナデシコ・ブリッジ


ルリ「私は残ってアキトさんのサポートを・・・
 いやいや、お姫様だっこをされて旅をするというのも絵になります」
ユリカ「あの〜〜ルリちゃん」
ルリ「でもでも、いまこの時を逃すと艦長とメグミさんに一歩先んじられて・・・
 しかし、向こうに行った方がヒロインの風格が漂うかもしれませんし・・・」
ユリカ「あの〜〜もうラピスちゃんが立候補して行っちゃったんですけど・・・」
ルリ「いえいえ、私がここにいないとアキトさんはいざというときに・・・
 でもでもあっちに行かないと武者姿にさせられて・・・」

ルリがユリカの指摘に気が付くのは理由が一巡した頃であったそうな(笑)



ナデシコ・パイロット控え室


ヒカル「にしても、アキさんどうして先に行っちゃったんだろうねぇ」
リョーコ「そりゃ、隊長には隊長なりの深い考えが・・・」
イズミ「隊長、どこにいったいちょう?」
アカツキ「考えても仕方ないでしょ?
 僕たちは与えられた仕事をするだけ」

口々にそういうパイロット達。
だが、アキトはそんなこと聞いても釈然としなかった。

アキト「なんか、それって冷たい・・・」
アカツキ「おや、テンカワ君はアキさんの事が気になるのかい?」
アキト「気になるのはそんな事じゃなくって・・・」
アカツキ「じゃなくって?」
アキト「なんていうかさぁ、アキさんが何を考えているかわからないっていうか・・・」
アカツキ「他人の心なんて一生わからないよ。
 ただわかった気分になって相手と繋がっていたいと思うだけで。
 本当に分かり合えるなんてそれは幻想と思った方がいいよ」
アキト「幻想ってなんだよ!分かり合えた方がいいじゃないか!!」
アキトはアカツキの突き放した言い方にムキになる。
なんかそれは自分のアキに対する気持ちを否定されたようで、
アキの自分たちに対する気持ちを否定されたようで、

いやそれ以上にその事実を認めるのが怖かったからかもしれないから・・・

アカツキ「人の心をわかるなんて傲慢な考え方だ。
 止めた方がいい」
アキト「なんだと!」
アカツキ「アニメの見過ぎかい?」
アキト「そんなんじゃない。
 だって俺達・・・」
アカツキ「俺達?」
アキト「仲間じゃないか!!!」

アキトは叫ぶ。
しかししばらくの後・・・

ヒカル「な、仲間〜〜♪」
イズミ「ラピス・ラズリの声優さん、仲間・・・なんちって」
アカツキ「じゃ、仲間思いのアキト君は補給物資担当♪」
リョーコ「バカ野郎・・・」

ゲラゲラ笑う一同
アキトは確かにクサイ台詞だとは思うけど、なぜそんなに笑われるかわからなかった。

彼らが笑った理由・・・
アキトはあとでさんざん思い知らされることになる。



ナデシコ・格納庫


「お前ら、エステにはこれから追加バッテリーをつける。
 これによってナデシコのエネルギーラインからはずれても活動できる。
 が、ローラーダッシュやスラスターを噴かせたりすると途端に消耗しちまうぞ。
 向こうまでギリギリのバッテリーしかないんだ。
 地道に歩いていけ!
 余計な戦闘は可能な限り避けろよ!」
「ほ〜〜い・・・・
 って、仲間ってのはクサイよなぁ。
 でもそんなに笑うことか?」
ウリバタケの指示を聞きながらコックピットで最終調整をするアキト。

仲間、
信頼のおける仲間たち
友情・・・とまではいわないけれど、それがあるから命を預けることが出来るんじゃないのか?

そう思っていたけれどみんなは違うようだ。

「補給物資担当はアキトだ!!!
 ドンドン積み込め!!!」
ウリバタケの号令で交換用のバッテリーや何から何まで積み込まれるアキトの砲戦フレーム。ちょっぴり情けない。
これが仲間ってこと?思いっきり違う気がする。

と、悩んでるアキトの元に・・・

『アキトさん』
「め、メグミちゃん!?」
『オンリー回線だから誰も聞いてませんよ』
「・・・そ、そう」
『アキトさん、なんか辛そう・・・』
「そ、そう?」
『悩みがあったら相談に乗ります。』
心配そうにのぞき込むメグミのウインドウにアキトはふと思ったことを聞いてみた。

「アキさんってどこに向かったか知ってる?」
『ギク!』
「ギク?」
『えっと〜私も知りません〜〜かな?』
「かな?」
『かなじゃなくって知りません、です♪(汗)』
何となく怪しい態度のメグミだがアキトはギリギリ気づかなかったようだ(笑)

『・・・気になるんですか?アキトさん』
「そりゃ。何も言われなかったのがね。
 なんか信頼されてないって感じで・・・」
『気にしすぎですよ、アキトさん』
「そうかな?仲間だと思っていたのに、あの人の考えていることを全然わかってないって思い知らされたらやっぱり・・・」
そう言って塞ぎ込むアキト。
するとメグミが・・・

『じゃ、アキトさんは私のこと好きですか?』
「な、なんですと!?」
『私アキトさんのこと好きです。アキトさんは私のことどう思ってますか?』
「そ、それは・・・」
『オンリーですから本当のこと言っていいんですよ?』
「そんなこと・・・今は言えないよ・・・」
『そうでしょ?』
「え?」
『そんな簡単に言えないですよね?
 でも私とアキトさんは仲間じゃなくなったんですか?』
「そ、そんなことない。そんな・・・」
『でしょ?全てを話せるってことと、相手を信頼していることはイコールじゃないんじゃないかと私は思いますけど』
「そうなのかな・・・」
メグミの励ましにちょっぴり気分が明るくなるアキトだった。

とはいえ・・・

『で、アキトさんは私のこと好きですか?』
「え?」
『え?じゃないですよ。オンリーなんですから恥ずかしがらずに言って下さい♪』
「い、言わなくちゃダメ?」
『ダメです♪』
「あ、ゴメン、キャッチが入ったから!!!」

さりげなくファイナルアンサーを求められて慌てたアキトは大慌てでたまたま入ったキャッチにすがりついた。

だが、こちらも決して救いの糸ではなかった。

「ゆ、ユリカか・・・」
『嬉しい♪私のこと待っててくれたのね♪』
「待ってない、待ってない。」
『オンリーだから恥ずかしがらなくていいのよ♪』
ユリカもなんか、メグミと同じ顔をしていたりする(笑)
「お前も、『アキト、なんか辛そう』・・・か?」
『よくわかったわね。さすが私達は以心伝心♪』
「違う!」
『恥ずかしがらなくても・・・』
「恥ずかしがってない!
 それよりアキさんってどこに向かったか知ってるだろ!」
『ギク!』
「やっぱり」
『えっと〜私は知りません〜〜』
「うそつけ!」
『・・・信じてあげようよ、アキト』
まじめな顔をするユリカに思わずドキッとするアキト

「・・・ってお前は何も聞かされてないのに信じられるのか?」
『私はアキトが何も言わなくても私のことを好きだって信じてるよ♪』
「誰がいつそんなこと言った!」
『言わなくてもわかるよ』
「言われなくてもわかるのか?
 なんで信じられるんだ?」
『信じるって事は自分に対する誓いだから』
「誓い?」
ユリカは少しにっこりして答える。
『そう、それは相手を信じるんだって自分に誓うこと。
 艦長は何でも出来るって思っているかもしれないけど、その逆。
 指示は出来てもナデシコを実際に動かすのはミナトさんにルリちゃん達
 戦闘をするのはアキトやアキさんにリョーコさん達
 艦を直すのはセイヤさん達
 私に出来ることは指示して・・・
 みんなが上手く出来るような環境を整えて・・・
 そしてみんなが上手くやってくれるように信じるだけ』
「不安にならないのか?」
『なるよぉ、そりゃ〜』
「なんか意外だ・・・」
『それってちょっと失礼!
 でもね、信じるってそういうことだと思うの
 たとえ不安でも信じていられるように、自分の心に誓うこと
 いつまでも信じ続けるんだって守り抜く誓いの言葉だと思うから・・・』
「強いんだな・・・」
『そうかなぁ、えへへへ(テレ)』
アキトに誉められてクネクネ喜ぶユリカ。

信じる・・・か
信じられたらどんなに心が楽になるだろうか
アキトはそう思う。

でも、その感傷は長く続かなかった。

『で、アキトは私のこと好き?』
「え?」
『好きなんでしょ?
 ね?ね?』
「い、いや、そ、それは・・・
 ゴメン!キャッチが入ったから〜〜」

いきなり直球を突きつけられて狼狽するアキトは大慌てで入った別のキャッチにすがりついた。

だが、今回も決して救いの糸ではなかった。

「げ、ルリちゃん・・・」
『げ!って何ですか?』
「これってもしかして・・・オンリー回線?」
『そうです。それがなにか?』
「いや、もしかして『アキトさん、なんか辛そう』・・・かな?」
『よくわかりましたね。ポッ』
「いやぁ、何となく・・・」

アキトは美少女三人を保留ウインドウで待たせながらこの事態をどのように収拾すればよいか悩んでいた(笑)



ナデシコ・ブリッジ


メグミ「各エステバリス出発しました」
ルリ「まもなくナデシコのエネルギーラインより離脱します」
ユリカ「ナデシコの修理は?」
ウリバタケ『12時間じゃ終わらないことだけは確かだな』
ミナト「となると操舵士の私は暇よねぇ〜」
ムネタケ「それはいいとして・・・」
真面目に仕事をしているはずなのにムネタケはこめかみをひくつかせていた。

ユリカ「なにか問題でも?」
ムネタケ「なにかじゃない!あんた達、その格好は何!!!」

そう、いまユリカ達は20世紀後半の陸軍の制服を着てたりする。
メグミ「この方が作戦司令部って感じが出るからって。
 これ、セイヤさんのコレクションなんですよ♪」
ジュン「にしてはミナトさんとかよくサイズが合いましたねぇ〜」
ユリカ「ビシ!」
一同「ビシ」

メグミ「さすがにルリちゃんに合うのはなかったみたいですけど」
ミナト「ルリルリ、武者姿可愛い♪」
ルリ「・・・・」
ジュン「ルリちゃん、ひょっとしてイヤだとか?」
ルリ「・・・大人ですから。これも給料分のお仕事だと思って我慢します」
アキト『ルリちゃん、結構似合ってるね♪』
ルリ「・・・ビシ!(ポッ)」
結構イヤそうだったルリだが、アキトに誉められて少し嬉しそう

エリナ「まぁ、可愛い♪」
ゴート「まぁなかなか似合ってるが・・・」
プロス「結構結構」
一部の方にも大変ご好評♪

ムネタケ「んなことあるわけないでしょ!!!
 あんた達わかってるの!
 ここは軍隊なの!遊びじゃないのよ!!!」
メグミ、ミナト「え〜い。剥いちゃえ♪」
ムネタケ「ちょ、ちょっとあんた達何するの〜!!
 やめて〜〜!!!」

数十秒後

メグミ「やっぱり提督には落ち武者が似合いますよね♪」
ミナト「うんうん、何気なくルリルリとお揃いの鎧が可愛いかな?」
ルリ「ガーン!!!!!
 脱ぎます!キノコとペアルックなんて嫌です〜!!!」
ムネタケ「って誰がキノコなのよ!!!」
ルリ「ラピスのバカ!!!」

ルリはアキの方についていかなかった事を真剣に後悔していた(苦笑)



アキセカンド・コックピット


と、こちらは上空を飛行中のアキセカンドのコックピットの中
ラピス「くちゅん!」
アキ「ラピスちゃん、風邪?」
ラピス「ううん」
アキ「どう、窮屈?」
ラピス「そんなことない。
 お姫様お姫様♪」

ラピスはアキにお姫様ダッコをされてご満悦であった。



行軍後、途中の河原


えっと、原曲をそのまま書くとJASRACさんに著作権料を払わないといけないので替え歌で勘弁して欲しいです(笑)

いちにいさんしぃ、にいにいさんしぃ♪
いちにいさんしぃ、にいにいさんしぃ♪
海を越えて行くぞ〜♪ (←海なんかないって)
縦笛吹いてぴーひゃらら〜♪ (縦笛って何?)
みんなで歩け〜ば、エステバリスは素敵さ〜♪

いちにいさんしぃ、にいにいさんしぃ♪
いちにいさんしぃ、にいにいさんしぃ♪
川を潜って行くぞ〜♪ (←潜ってどうする)
背面泳法すすすいのすい〜♪ (背面って・・・)
みんなで泳げ〜ば、エステバリスは素敵さ〜♪

たまには休息、たき火を囲め♪
囲めばみ〜んな、フラダンス♪ (←フォークダンスじゃ・・・)

・・・などとくだらない替え歌を歌いながらエステバリス部隊は野を越え山を越え、川を渡って地雷原を踏み越えて一路ナナフシの元まで律儀に歩いて進んだ(笑)

でまぁ、程良いところでとりあえず休憩
場所は見晴らしのいい河原。
ここでとりあえずたき火を起こしてキャンプをすることになった。

「中華鍋は火の周りがいいなぁ〜」
アキトはとりあえず先ほどのブルーな気分を紛らわすように料理を始めた。

アカツキ「せっかくの野外キャンプで中華料理とはねぇ〜」
ヒカル「どうせならバーベキューとかだよねぇ」
アキト「んなこと言うなら食うなよ!!!」
アカツキ「そうプリプリ怒りなさんな」
アキト「大体作戦行動中だぞ?んなに弛んでていいのか?」
ヒカル「んなに気が張ってたら持たないよ?」
イズミ「英気を養ってえい気分・・・なんちって」
アキト「何だと!?」
アカツキ「落ち着けよ、テンカワ君。
 ヒカル君達の言うとおりだよ。
 警戒を解いているわけじゃないんだ。
 ならリラックスできるときにはリラックスする。
 リーダーの命令だよ」
アキト「ふん!!!」
さんざん言われたアキトはふてくされ、怒って川辺の方に移動してしまった。

リョーコ「・・・テンカワ」
リョーコは心配になってアキトの後を追った。

アカツキ「リョーコちゃん、やっぱりノーマルに戻った?」
ヒカル「ないない。リョーコも焦ってるだけだよ♪」
アカツキ「まだまだ若いねぇ」
イズミ「わ、かわいいリョーコ・・・なんちって」
たぶん彼らはアキトやリョーコの苛立ちがわかっている。
でもそれで動揺をしても仕方のないことも知っている。

兵士が与えられた仕事をする。
それは単純で機械的に行える人間味のない簡単なことのように見えるが
実は一番重要で難しく
時には命まで左右することを彼らはきっと知っているのだ。



クルスク・川辺


アキト「あ、リョーコちゃん」
リョーコ「まぁ、お前は作ってばかりだったから飯まだだろ?
 とにかく食え!」
川辺に座ってぼぉ〜っとしているアキトの横にリョーコがやってきた。
そして真っ赤になりながらドカ盛りのチャーハンの皿をアキトに差し出した。

アキト「そんなに食えないよ」
リョーコ「いいから食え。
 いざというとき力が出ねぇぞ」
アキト「・・・・うん。
 美味しいな、このチャーハン」
リョーコ「バカ野郎、それはお前が作ったんじゃないか」
アキト「あ、そうか・・・」

どちらともなく二人は笑い出す。
それがとりあえず二人の気負いを取り除かせたようだった。

リョーコ「その・・・なんだ。」
アキト「モグモグ・・・ん?」
リョーコ「アキさんのこと・・・心配か?」
アキト「そりゃ・・・ね(苦笑)
 今までなんでも話してくれていたから余計かな?」
リョーコ「なんでも話す・・・か。
 そりゃ勇気のいる事だな」
アキト「勇気?」
リョーコ「いるさ、勇気。
 教える方も聞く方も」
アキト「聞く・・・方も?」
リョーコ「そうだよ。たとえばイズミやヒカル達の過去なんて俺もちょっとしか知らない。たまにあいつらが愚痴って話してくれるのを知っているだけで」
アキト「仲間なのに?」
リョーコ「だから余計さ。
 触れて欲しくないこと、触れられたくないこと、
 それを話すことは勇気がいる。
 そしてそれを聞く方も勇気がいるのさ」
アキト「聞く方にも勇気がいる?」
リョーコ「そうさ。自分が相手にとってどんな存在なのか、
 どこまでのことを話してくれて、どこまでのことを話してくれないのか
 無遠慮に聞いて今までの関係が崩れないのか?とか
 崩れたら所詮そこまでの関係だったのかな?とか
 マジ怖いときもある」
アキト「・・・確かにそうかも」
リョーコ「見守ることしか出来ないこともある。
 踏み込む勇気がいるときもある。
 何が大事かなんてオレにもよくわかんないけど・・・
 自分が不安だからって相手の気持ちを全部知りたいっていうのはオレは違う気がする」
アキト「・・・・」

アキトはリョーコの言いたいことは何となくわかった気がした。
リョーコがアキに対して持っている感情も
でもそれを心が消化するには彼が未成熟だったのかもしれない。

・・・いや、そんな暇がなかったと言うべきか?

変化はすぐそこで起こったからだ!

アキト「!!!」
リョーコ「敵か!?」
彼らの見たものは対岸の茂みに光る無数の光であった・・・



ナデシコ・ブリッジ


ナデシコのブリッジにも向こうのエステバリスから送られてきた映像が映し出された。
無数の光の正体、それは・・・

ユリカ「戦車!?」
プロス「確かクルスク工業地帯は主に戦車などの陸戦兵器が盛んだったと聞きます」
ジュン「戦車って?」
ウリバタケ『2世代ほど前の陸戦兵器だな。今のエステには大した驚異じゃないが、数がまとまるとバカに出来ないぜ』
若い世代のユリカやジュン達には戦車と言われてピンとこないだろう。

第二次世界大戦には陸戦兵器の主力であった。
その走破性や装甲、火力から絶対の破壊力を持っていた。
ただしその後武装ヘリやバズーカー砲などの兵器の発展により必ずしも絶対的な力を誇らなくなった。

確かにバッタを上回る機動力を持ち、ディストーションフィールドを展開できるエステバリスには驚異ではない。
だが、それなりに数がまとまり、エステバリス側もバッテリー駆動という制限された状況下では十分驚異になる。

ちなみにゴートは今ラピスの帰りの足を確保するためにひなぎくでアキ達の後を追いかけていた。

プロス「敵地の兵器を有効利用。敵も経済的な戦闘を目指しているわけですねぇ」
ユリカ「感心している場合じゃありません!
 アキト!」
その映像は既に開始された戦闘を映していた。



クルスク・河原


アカツキ「ここはリョーコ君達に任せて僕たちはナナフシに直行だ」
アキト「そんなこと出来るか!」
アキトはアカツキの制止を振り切ると砲戦フレームの銃火機の砲火を開き始めた。

ダダダダ!!!

アカツキ「落ち着け!
 砲戦フレームは対ナナフシ攻略の切り札だ。
 ここで無駄弾を使うんじゃない!!」
アキト「バカ言うな!あんなに敵がいっぱいなんだ!
 陸戦フレームだけで相手に出来るわけないだろう!
 仲間を見捨てられるか!!!」
アカツキ「止めろって!」
アキト「うぉぉぉぉぉ!!!!」

アキトはアカツキの制止を振り切ると砲を撃ちまくった。
たくさんの敵を目の当たりにして興奮し、自制心が働かなくなったのかもしれない。
だが、仲間を見捨てて先に進むなんてアキトには出来なかったのだ。

だが、それが逆に味方を・・・リョーコ達だけじゃない。
ナデシコやアキ達を窮地に陥れるなんて気がつかなかった。
アキトにはまだ
『仲間を信頼する』
という言葉が意味する本当の理由をわかっていなかった。

アキトはただその場の自己満足のために銃弾を撃ち続けるのだった・・・



ロシア某所・旧ミサイルサイロ


アキ「ほら到着♪」
ラピス「もうちょっとこのまま飛んでいたい」
アキ「あははは。
 そうしたいのは山々だけど、エステのバッテリーも残り少ないし、作戦準備時間もあまりないから・・・」
ラピス「・・・我慢する」

とようやく目的地にやってきたアキセカンドとアキ達。
その眼前には既に老朽化した軍事施設が建っていた。

そう、20世紀の遺物、冷戦時代の負の遺産
大陸間弾道ミサイルサイロ
何故こんな所にやってきたかというと・・・

『こら!!!
 人を呼びつけて置いていつまで待たせるのよ!!!』
「やぁ、サリナさん。ご足労かけました」
ウインドウを開いていきなりがなり立ててきたのはエステバリス設計者、サリナ・キンジョウ・ウォンであった。

地上には少し大きめの高速輸送艇が着地しておりその横で手を振っているサリナの実影が見えた。

サリナ『やぁ、じゃないわよ。人がせっかく休日をくつろいでいる最中にいきなり呼び出してウイングユニットを持ってロシアくんだりまで超特急で来いだって?
 あんた何様のつもりよ!!!』
アキ「まぁまぁ、それよりもそちらにウイングユニットが残ってて助かりました」
サリナ『そりゃ、発明家たるもの日々製品の改良には努めるものよ』
なんとか話題を逸らして機嫌をなおした模様(笑)

サリナ『それはどうでもいいから、早く降りてきなさい。
 時間、あんまりないんでしょ?
 アキセカンドを調整する時間も必要だし、なによりここの官僚軍人の説得をしなさいよ。
 私を敷地内に入れようともしないんだから!』
周りに軍人がサリナを見張ってて居心地が悪そうだった(笑)

アキ「ムネタケ提督からそっちの将軍に話がついてるんじゃ・・・」
サリナ『そんなんでここの石頭達が納得するわけないでしょ!
 セクショナリズムが激しいったらありゃしない。
 何でもいいからあんたお得意のペテンと脅しでこいつらを説得しなさい』
アキ「そんな酷いことはしませんよ(シレ)」
サリナ『間に合わなくても知らないわよ?』
アキ「大丈夫。サリナさんの腕なら絶対に間に合いますってば♪」
サリナ『そりゃそうだけど♪』
とかなんとか言いながらアキはエステを降下体勢を取る。

アキ「ラピスちゃんにもちょっと頑張ってもらうわよ」
ラピス「アキ、こんな所まで来て何をするの?」
ふとラピスは疑問を口にした。

「攻めること火のごとく、駆け抜けること風のごとく・・・かな?」
アキは一つウインクして微笑んだ。
そう、これがアキの保険だった。

ってことで後編に続きます。



ポストスプリクト


取り敢えず前編ですので前回と同様にポストスプリクトは女アキトことアマガワ・アキさんへのインタビューという形式に変えさせていただきます。

アキ「・・・おお、今回はやけにシリアスだねぇ」

−そりゃ、今度こそカッコイイのにしないと(笑)

アキ「・・・・萌えってのはなしよね?」

−ええ、なしです

アキ「私が活躍するのよね?」

−ええ、活躍します

アキ「良かった〜♪また北辰なんか出てきたらどうしようかと・・・」

−でも皆さんに前回ご好評だったんですよね、萌えってやつが

アキ「え?」

−なら今からシナリオ変更して北辰、アキさんに迫る図っていうのを・・・

アキ「やらんでいいわぃぃぃぃ!!!!!!!!!(木連式柔炸裂!!)」

−・・・・・・というわけで後編をどうぞ。

ちなみに後編に北辰さんは出ませんのでご了承を(笑)

Special Thanks!
・アキラ 様
・梟 様
・北の国から 様
・たた 様
・カバのウィリアム 様
・Dahlia 様
・kakikaki 様