アバン


まぁ幼い頃の思い出なんてとかく美化されたりしがちだけど・・・
アキトさん、本当に誰とキスしたか思い出さないつもりなんですか?

ともあれ、いくらメグミさんの独走を防ぐためとはいえ、全ての責任をユリカさんに押しつけたのは結構問題だったりします。ああ見えても一応艦長ですし。

さてさて、皆さんユリカさんをどうやって慰めるのやら(笑)

ああ、これってSecond Revengeのラストとほんのちょっぴり関係があったりしますのでそのつもりで〜



ナデシコ・ブリッジ


さてさて、ユリカがヘマをしたおかげで木星蜥蜴達に見つかり、せっかくの安全な水道を撤収する事と相成った。
この人が烈火のごとく怒り出すの当然だった。

「信じらんない!
 なにも自分から敵をわざわざ呼び込むことないんじゃないの!!!」
「・・・はい・・・」
「そんなことだから彼氏を他の女に盗られるのよ!」
「グサ!」(クリティカルヒット!)
クルー一同にもその一撃がトドメを刺したのがよくわかった。
見る見るユリカは憔悴していくが、エリナはそんなことお構いなしだった。

「大体、艦長ともあろうものが惚れた腫れたに浮かれていること自体、職務に対する責任の自覚が・・・」
「お言葉ですが・・・」
まだ続けようとするエリナをルリが止めに入った。
「ナデシコのオペレーションプログラム管理は私の職分です。
 いくら艦長にブリッジの留守を任せたとはいえ、『ネコふんじゃった』で自動迎撃のセーフティーが解けるなんて気づかなかった私のせいです。
 ごめんなさい。」
食事中の緊急事態のため、まだチキンライスのご飯粒をほっぺにつけたままのルリだが、ユリカの弁護にまわった。

ウリバタケ「もしかしてルリルリ、艦長を庇ったりなんかしてる?」
ヒカル「バカばっかも卒業か?」
ルリ「バカ・・・」

でも・・・
メグミ「何気なく自己擁護と艦長に追い打ちをかけてるような気がするのは私だけですか?」
ジュン「実は僕も・・・」

メグミちゃんにジュン君、君達の感想はたぶん正しい(笑)

ゴート「でもどうする?もう東の水道は使えないぞ?」
イネス「となると、岩礁の多い西側の水道を通っていかないと行けないわね」
ジュン「座礁の可能性は?」
ルリ「70%ぐらいになるかと」
プロス「頭の痛い話です、はい・・・」
彼らなりに作戦の続行を検討していたのだが、それもユリカを追いつめてたりする。(特に最後のプロスのソロバン(苦笑))

結局茫然自失としたユリカを除いてそれなりに今後の作戦が決められていくのであった・・・



ナデシコ・食堂


「ぼーーーー」
ユリカは箸の間からぼろぼろご飯を落としながら遅めの昼食を摂っていた。
全く覇気がない、その表情は痛々しかった。

それを物陰から見ているアキにアキトにルリにラピスなどなど
アキ「・・・ルリちゃん、やりすぎだよ」
ルリ「なんのことです?」
アキ「しらばっくれてもいいけど・・・可哀想に思わない?」
ルリ「艦長のことですから、そのうち復活しますよ」
アキト「いくらユリカだって・・・・(苦笑)」
ラピス「でもユリカ、なんかこのままだと『ケタケタ♪』とか『ウケケケケェ〜〜』とかいいながら笑い出しそうだよね」
ルリ「艦長、挫折らしい挫折をしてないんですから、このぐらい・・・」(←良心の呵責20%)
アキト「でもさぁ、あいつって落ち込むとそのうち暴飲暴食しだすんだよねぇ・・・」
ラピス「どのくらい?」
アキト「幼稚園で大人達のフードファイトに優勝しちゃった(汗)」
アキ「・・・ナデシコ食堂の食材なんて平らげちゃいそうね(汗)」
ルリ「いくら艦長でも200人分の食事を・・・」(←良心の呵責35%)
ラピス「そのうちユリカ、お相撲さんになるの?」

お相撲さんが指揮を執るナデシコを想像する一同・・・・

アキト「あいつの好物って、微妙にルリちゃんのと重なってるんだよね・・・」
アキ「そうそう、チキンライスとか、アイスクリームとか」
ルリ「う・・・」(←良心の呵責55%)
アキ「冷蔵庫の中、ニンジンとかピーマンしか残らなかったりして(汗)」
ルリ「うぐぅ・・・」(←良心の呵責75%)
アキ「というわけだから、励ましてあげましょ?」
ルリ「・・・わかりました」
ラピス「コクン」
アキト「・・・はい」

ということで、一同落ち込んだユリカを励ますこととなったのでした(笑)



ナデシコ・バーチャルルーム


誰も使っていない暗がりのバーチャルルーム
そこに・・・

ボワ〜ン!

何者かがジャンプアウトしてきた。
しかも二人
怪しい装束に身を包んで(笑)
さっそく警報を出そうとしたオモイカネであるが・・・

オモイカネ「侵入者・・・」
???その1「シーーーー」
オモイカネ『あ♪る・・・』
???その1「ノンノン。ここではBlue Fairyと呼んで下さい♪」
???その2「はよ〜ん♪Snow Whiteちゃんだよ〜ん♪」
オモイカネ「お久しぶりです、Blue FairyさんにSnow Whiteさん♪」
二人の挨拶にオモイカネは嬉しそうな文字で答えた。
普段は猫かぶり状態にあるオモイカネであるが、本来の彼はユーチャリスに搭載されていたオモイカネ・ラピスeditionである。
昔のルリの手前、古い人格を真似るペルソナを走らせていたが、二人が現れて久々に本来の人格が現れた。

Blue Fairy「元気にしてました?ラピed」
オモイカネ『ええ、お二人ともお元気でしたか?』
Snow White「とっても元気♪」
Blue Fairy「という具合にただでさえ元気な人がいるのに、もっと暑苦しい人を二人も拾っちゃって大変なんです(苦笑)」
Snow White「Blue Fairyちゃん、それってちょっとひどいかも。プンプン!」
と、ほっておくと漫才を始める奥さん's(笑)

オモイカネ『・・・それよりお二人はなぜここに?』
Blue Fairy「忘れるところでした。実は・・・」
Snow White「そう!Blue Fairyちゃんってひどいんだよ!
 いくらActressちゃんとアキトが二人っきりになるからって、私を利用して阻止しようとしたんだよ!」
Blue Fairy「昔の私の行動を非難されても、若気の至りってやつで・・・」
Snow White「でもでも、それにしては酷いと思うよね?」
オモイカネ『そういわれましても・・・』
Blue Fairy「もう、いくら過去の私がやったこととはいえ、悪いと思っているからこうやって関係修復のために骨を折ってるんですよ?」
Snow White「・・・いいけど。それよりもラブラブなの?」
Blue Fairy「ええ、ラブラブです。ペンネーム『月野琥珀』の少女小説といえば、ハーレ○イーン・ロマンスを抜く部数を上げたと評判なんですよ?」

おいおい、副業で少女向け恋愛小説を書いてるのか?Blue Fairy君
Blue Fairy「ええ、ヒカルさんの手伝いをしているついでに書いたプロットが結構好評で♪」

まぁ、それはどうでもいいとして、Blue Fairyは懐から何かを取り出す。

Blue Fairy「えっと、ラピed、このデータをアキトさん達が行うバーチャルデータとして再生して下さい♪」
オモイカネ『いいですけど・・・これ、やばくないですか?』
Blue Fairy「大丈夫です♪アキトさんもアキさんも魅力が当社比200%UPの内容ですから♪」
Snow White「・・・・あの〜、私の名誉と精神的ダメージの回復が目的じゃ・・・」
Blue Fairy「あ、もちろん、Snow Whiteさんも193%UPです♪」
Snow White「・・・・微妙に7%少ないのはなぜ?」
Blue Fairy「ってことでラピed、よろしくお願いします〜♪」

とか言いながら、二人は帰っていった。
オモイカネの手元に残ったのはバーチャルルーム用のシナリオが一本。

そのタイトル『おねがい先生♪』を見て、オモイカネは本当にこれを実行して問題がないか悩み始めていた(笑)



ナデシコ プリンセス オブ ダークネス
12万ヒット記念特別企画
第9話 無敵の作戦「キスか?」<後編>



しばし後、バーチャルルーム


「どうしたの?アキト・・・」
「いいから、いいから」
アキトは落ち込むユリカをバーチャルルームへ引っ張ってきた。
んですかさずユリカにヘッドギアを装着させた。

「・・・って私も行くの?」
「発案者はアキさんですよ?私だってやるんです」
「だってルリちゃんは・・・」
「ラピスもやるからアキもやって」
「・・・わかりました」
その隣でアキやルリやラピスもヘッドギアをつける。

「ということで学園生活に出発します!」
アキトはヘッドギアをつけると再生ボタンを押した。

ただ、それが当初の予定とは違い、奥さん'sが持ってきたあの『おねがい先生♪』略して『おね先』であることはさすがに気が付かなかった(笑)



夜、裏山の湖


「???
 何でこんなところに?」
アキトは不思議がる。
学園生活のソフトのはずなのに、アキトはなぜか田舎町の裏山の湖に佇んでいたからだ。

と、ちょうどその時!
湖にはでっかい宇宙戦艦が現れ、
そこからキラキラ光を伴いながら現れた女性がいた!

黒いインナースーツと黒いバイザーをかけた髪の長い女性だった。

そして・・・その女性と目が合ってしまった・・・

「お、お化け!!!」
「お、お化けって、待ちなさい〜〜」
アキトはダッシュで逃げ出す!

アキトとお化け(仮)との追いかけっこ!
だが・・・

「止まらんか!このとんちんかん!!!」
バコン!!!!
後頭部に当たるバッテンマーク

『ひどいよ〜原作じゃ誘惑とか優しい方法だったのに、パロディーじゃ罵声を浴びせながらいきなり対テロリスト制圧用のゴム弾を使うなんて・・・』
と某キャラクターと同じ口調で恨み言を吐きながらアキトの意識は遠のくのであった。



学校、始業時間


ユリカ「どうしたの?アキト」
アキト「ん?何でもない・・・」
同級生であるユリカの声にアキトは何の気なしに答える。

ルリ「そう?頭の後ろ、タンコブ出来てる・・・」
アキト「ルリちゃん・・・痛いから触らないで・・・」
ルリはアキトの後頭部を撫で撫でしてタンコブの形を確かめる。

アカツキ「そう言えばアキト、お前昨日見た?」
アキト「なにを?」
アカツキ「UFOだよ、UFO!」
ジュン「昨日裏山の方が光って町中大騒ぎになってたんだ。知らないのか?」
アキト「あはははは・・・寝てたから・・・」
話しかけてきたアカツキ@NPCとジュン@NPCの質問に笑って誤魔化すアキト。

・・・・たぶん夢だと思う

目が覚めたらベットの中だった。
だからUFOだと騒いでいる街の喧噪を寝ている最中に聞いてしまったから変な夢を見たのであって、あの女性のこともたぶん夢の中のことだと・・・
アキトは何となくそう思い込もうとしていた。

しかし・・・

ユリカ「そう言えば、担任のハルカ先生が産休をとってお休みするから、今日代わりの先生が来るって聞いたけど・・・」
アキト「へぇ〜誰なんだろう?」
ルリ「たぶん数秒後にわかると思います」
アキト「どうして?」

キンコンカンコン♪

ルリ「始業時間だから」
アキト「あ、ははは・・・」
アキトの気のない笑いと同時に・・・

ガラガラ・・・
教室のドアを開けて入ってきたのは・・・

「うひょぉぉぉ!!!」
「かっくい!!!」
クラスの一同(男性メイン)からどよめきが起こる!
それもそのはず、入ってきたのは亜麻色の滝のように流れる長髪、そして整っているであろうと思われる顔立ちの上に黒いバイザー、黒いジャケットに黒いズボン、およそ教師には見えないカッコイイ女性だったからだ。

「え〜〜ハルカ先生の代わりに今日からあなた達の担任を務めさせていただきますアマガワ・アキと申します」
その渋くいい声でしゃべる女性の自己紹介に周りはまたざわめく。
窓の外を眺めていたアキトはその声に聞き覚えがあることに気づき、何となく教壇を見やる。

すると・・・

アキト「・・・・あ〜〜!!!!」
アキ「・・・・あ〜〜!!!!」

互いに指さし会う二人!!!

だが、アキの方は慌てず騒がず
「あ、UFO!!!」
と叫んだ。

「え?」
とクラス全員の視線が向いた瞬間、アキは素早く銃を抜きはなった!!!

ペコン!
ふぎゃ!

0.1秒の世界によるクイックドロー
窓の外を見た生徒達が教室に視線を戻す頃には、誰にも気づかれることなく銃を懐にしまい込むアキ。

アカツキ「先生、UFOなんていないじゃないですか〜〜」
アキ「ゴメン、鳥と間違えたみたい。あははは・・・・」
クラスのみんなが不審がるのを愛想笑いで誤魔化すアキ。
だがクラスの生徒がアキの不審げな行動を訝しがらなかったのは、既に別の事象が発生していたからだ。

ユリカ「アキト、ねぇどうしたの?アキト!」
アキト「きゅうぅぅぅ〜〜」
おでこを真っ赤に腫らして倒れているアキトに思わず駆け寄るユリカ。
アキ「あ・・・彼、貧血みたいねぇ。誰か保健室にでも連れていってあげて♪」
ユリカ「じゃぁ、私が連れていきます♪」

ということでアキは無事に秘密を守りきることが出来た(笑)



夕方・保健室


おでこに一撃を食らったアキトはそのままずっと眠っていたようだ。

『おっかしいわねぇ。記憶を消したつもりなんだけど・・・』
うつらうつらしながらだが、まどろみの中で女性のそんな声が聞こえた。
そうすると、途端におでこの当たりがヒリヒリしだした。
「・・・・いってぇな・・・」
「お目覚め?アキト君」
おでこをさすりながらようやく起きたアキトだったが、目の前には黒い格好をした女性が座っていた。

「驚いたわ。突然倒れるんですもの」
「あ、あなたは・・・」
「私は今日からあなたの担任になったアマガワ・アキよ。
 よろしく♪」
と黒系の服装に身を包んだ女性はにこやかに手を差し出した。

だが、目に留まったのは黒いバイザー

はて?
どこかで見たような・・・

「あ〜〜!!!昨日のお化・・・」
「何も見てないわよね?」
アキトの口に銃身をぶち込むアキ!
アキトは涙を流しながらうなずくしかなかった。

アキ「まったく、なんで記憶操作が効かないの?」
アキト「ふぁふふぇふぇふふぁふぁい」(←助けて下さいと言いたいらしい)
アキ「騒がないで私の話を聞いてくれる?」
アキト「ふぁい」
涙ながらにうなずくとアキはようやく銃を仕舞った。

アキ「えっと、驚かせてごめんなさいねぇ。出来るだけ穏便に済ませたかったんだけど・・・」
アキト「全然穏便じゃなかったんですけど・・・」
アキ「何か言った?
アキト「いいえ!!」
アキ「で、単刀直入に言うけど、昨日見たことは秘密にして欲しいの」
アキト「・・・秘密にしなければ?」
アキ「ドラム缶を抱いて湖の底♪」
アキト「秘密にします!秘密にします!」
アキ「・・・冗談よ」
全然冗談に聞こえませんでした、アキさん(苦笑)

アキ「出来れば記憶操作で何とかしたかったんだけど、どうもあなたにはかかりが悪いらしくて・・・」
アキト「あなたって一体・・・」
アキ「事情を説明しないといけないわね。実は・・・」

とアキが真実を話そうとしたそのとき!

「ア・キ・ト♪
 カバン持ってきたよ。一緒に帰ろう♪」
ユリカの声である。

まずい。
アキトとふたりっきりでいるところを見られたら・・・

アキ「ラピス、私達をボソンジャンプさせて!
 最優先事項よ!」

アキがそう叫ぶと、桃色の犬の着ぐるみを着た小さな妖精のような女の子が現れた。

ラピス「ラピ〜」(←了解と言いたいらしい)

するとアキトとアキはボソンのキラメキに包まれてその場から消え去ってしまった。



湖の底、戦艦ユーチャリス内


ラピス「ラピ〜」(←到着♪と言いたいらしい)
アキ「ありがとう、ラピス♪」
アキト「あれ?ここは?」
アキトは見慣れない所に連れてこられて戸惑った。

アキ「ここは私の艦『ユーチャリス』よ♪」
アキト「艦って・・・これはまるで・・・」
アキトは辺りを見回す。
まるでSFチックなその内装

アキト「これってアカツキ達の言ってたUFO?
 先生って本当に宇宙人?」
アキ「ちょっと違うわね。正確には未来の地球から来たの」
アキト「未来?」
アキ「そうよ。ご先祖様♪」
アキト「ご・・・先祖!?俺が?先生の?」
アキ「そう♪自己紹介が遅れたわね。
 私は23世紀からやってきたあなたの4代目の子孫、テンカワ・アキ。
 こっちはこの艦のAIでラピス。」
ラピス「ラピ〜」(←よろしく♪と言いたいらしい)
しばし狐に摘まれた顔をするアキト。
だが、すぐにそれも収まった。

アキト「・・・なるほど子孫の人ですか。よろしくお願いします。」
アキ「やけに素直に納得したわね。もっと疑うかと思ったのに・・・」
アキト「だって便利な道具を出して未来のお嫁さんを変更するためにやってきたんでしょ?」
アキ「私はどこぞの猫型ロボットかぁぁぁ!!!」
アキト「違うんですか?んじゃ、俺がモテすぎるから、未来の人口増加が・・・」
アキ「D○A2ネタなんて誰も知らないわよ!」
アキト「でもWジャンでも連載してたし、TVアニメにもなったし」
アキ「たぶん読者さん知らないと思うけど・・・一応、某猫型ロボットの目的に近いわ」
アキト「やっぱり不運なお嫁さんと結婚しちゃったから?」
アキ「うん」
素直にうなずくアキ

アキト「誰ですか?」
アキ「○○さん」(←○の中にはアキトが結婚したら不幸になると思われる方の名前(ユリカを除く)を入れよう♪)
アキト「・・・・・マジっすか?」
アキ「マジ・・・」
アキト「で、結婚すると幸福になる女性は?」
アキ「えっと・・・ミスマルさんちのユリカちゃん」
アキト「それもマジっすか?」
アキ「マジっす」

なんだか、とんでもない事態にがっくり肩を落とすアキトであった(笑)



CM中


CM中に面々は秘匿回線でおのおのひそひそ話をしていた。

アキ「こら、ラピed!この話はなんなのよ!!」
オモイカネ『なにって言われても・・・』
アキ「何気なく私の秘密がほとんど真実に近い形でストーリーに盛り込まれてない?」
オモイカネ『でも、このシナリオ、あの人達の置き土産だから・・・』
アキ「あの人達って・・・あの二人?」
オモイカネ『・・・はい(苦笑)』
アキ「・・・仕方ない」
がっくりうなだれるアキであった。

ルリ「同じ系統のキャラってだけで友人その1ってのは釈然としません」
ラピス「私もっと悲惨。セリフも『ラピ〜』しかないし。
 友人その2でも良いから活躍したい」
ルリ「でも、友人その2なら配役からいってアカツキさんとラブラブになる予定ですよ?」
ラピス「やっぱりこのままでいい・・・」
ルリ「・・・まぁいいです。しばらくしたら私の重大な秘密が明らかになるはずですから(キラリ)」
でもルリちゃん、残念だけどそんな先までストーリー進まないから(苦笑)

ユリカ「えっと・・・なんかアキさんがヒロインのような気がするのは私の気のせい?」
アキト「気のせいだよ。」
ユリカ「そうかなぁ、微妙に引き立て役のフラれキャラの様な気がするんだけど」
アキト「そんなことないって。」
ユリカ「でもなにげにアキトって嬉しそうな気がするのは気のせい?」
アキト「き、気のせいに決まってるじゃないか!!!」
嬉しそうにどもるアキトであった(笑)

ってことで続きをどうぞ♪



夜・体育倉庫


ボワ〜ン
ユーチャリスからボソンジャンプで戻ってきた二人だが、なぜか体育倉庫に到着した。

アキト「あれ?何で体育倉庫なんですか?」
アキ「あれ?何でかな・・・ラピス〜〜」
ラピス「ラピ〜」(←呼んだ?と言いたいらしい)
アキ「何で体育倉庫にジャンプさせたの?」
ラピス「ラピ〜」(←だって学校に戻れとしか言わなかったから♪と言いたいらしい)
アキ「あのねぇ・・・」

ガチャガチャ!

アキ「だからってよりによってなんで体育倉庫なんかに!!!」
アキト「先生、外からしっかり鍵がかけられてます・・・」
アキ「・・・しょうがないわねぇ。ラピス、もう一回ボソンジャンプ!
 今度は校庭。最優先事項よ!」
ラピス「ラピ〜」(←怒られたから帰る〜!と言いたいらしい)
アキ「ちょっと、こらラピス!そんなことですねないで・・・」

あっという間にラピスは怒ってユーチャリスに帰ってしまった。

アキト「先生・・・ひょっとして俺たち・・・」
アキ「と、閉じこめられたようねぇ(汗)」
開きそうな扉は全て調べてみたけど、よっぽど用務員さんのセキュリティー管理が行き届いていたのか、どこもキッチリ外から施錠されていた(笑)




数刻後


二人は跳び箱に寝そべりながら、何とはなしに互いの身の上話をしていた。秘密を守るためにも相互理解を深めようということらしい。

アキト「先生・・・」
アキ「ん?」
アキト「先生はなんで過去の世界にやってきたの?」
アキ「・・・・」
アキト「未来ってそんなに悲惨な世界なの?ほら、最終戦争とかハルマゲドンとかが起きちゃって・・・」
アキ「それは漫画の見過ぎ。
 別に大したことはないわよ。ただ普通に文明が進歩していっただけ。
 まぁ戦艦が月や火星ぐらいには自由に行き来出来るようになったけどねぇ」
アキト「んじゃ、テンカワ家が没落の一途を辿ったとか・・・」
アキ「そんな理由じゃ過去へのボソンジャンプなんて許可されないわよ」
アキト「なら、なんで・・・」
アキ「特異点が発見されたから」
アキト「特異点?」
アキの言葉に首を傾げるアキト。

アキ「そう、君は戸籍上18歳でしょ?」
アキト「!!!
 なんでそれを・・・」
アキ「ある日、一人の少年が丸二年、行方不明になっていた。
 そして2年後その子は保護された。
 だけど保護されたときその少年は2年前と同じ格好をしていた。
 まるで行方不明になったのが昨日のことのようだって新聞に書き立てられた・・・」
アキト「どうしてそれを・・・:」
アキトは秘密にしていた事実を言い当てられて驚いた。

彼が叔父のセイヤを頼ってこんな田舎町に越してきたのはそのためだった。

アキ「君は誤って2年後にボソンジャンプしてしまったの。
 でもそれは本来起こるべきではなかった事象なの」
アキト「起こるはずがなかった?なぜです?」
アキ「そ、それは・・・」
口ごもるアキ。
アキト「それは?」
アキ「いやぁ、2年前、初任務で過去の監視にやってきた際、ユーチャリスで擦ったのが実は自分のご先祖様で、意識不明の重体を負わせてしまった為大急ぎで輸血したら、なんとボソンジャンプできるようになっちゃって、おまけに治った直後に突然ボソンジャンプしちゃった・・・な〜んて言ったら信じる?」
アキト「・・・・って、ありゃあんたの仕業かぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
アキ「ひぃぃぃ、ごめんなさい!!!」
激怒するアキトに平謝りするアキ。

しかし、ウル○ラマンかDrス○ンプのようなネタだねぇ(笑)

アキト「って特異点とかなんとかっていうのはハッタリだったんですね?」
アキ「いや、それは本当で、あの事件を基点に歴史が二つに分離しそうなの。
 まぁウチの家系が書き変わるならだけならまだしも、本来23世紀初頭からしか発達しないボソンジャンプ技術が21世紀から研究されだすと歴史のカタストロフィーが起こりかねないの」
アキト「だから俺の監視って訳ですね。
 でもなんでユリカと結婚なんですか?」
アキ「それはミスマル・ユリカと結婚することによりあなたの体の中のボソンジャンプ因子が抑制されるという・・・・・」
アキト「・・・・それ今思いついたでしょう?」
アキ「・・・・ゴメン。単にあなたが曾曾おばあさんと結婚してくれないと私が生まれなくなるから」
アキト「そんなこといったらセ○シ君は・・・」
アキ「某猫型ロボットネタは止めなさい!!」

スパコーーン!!
ハリセンでアキトにツッコミを入れるアキであった(笑)

と、そこに救いの神が現れた。
ガラガラガラ!!

ウリバタケ「よう、アキト。元気してたか?」
体育倉庫の扉を開けて現れたのはアキトの叔父ウリバタケ・セイヤ@NPCであった。

アキト「セイヤさん、どうしてここに?」
ウリバタケ「こんなこともあろうかと!ってね。お前の制服に発信器をつけといた♪」
アキト「セイヤさん、それプライバシー侵害・・・」
ウリバタケ「まぁ堅い事言うなって。そういうお前さんだってお楽しみだったんだろ?」
アキト「え?」

ウリバタケはニヤニヤ笑う。
それもそのはず、女性とふたりっきりでこんな所にしけこんでたら誰だってそう思うだろう。疑われても仕方がないくらい近寄ってた二人は慌てて飛び退く。

アキト「これはそんなんじゃなくって、それよりセイヤさんはどうやって倉庫の鍵を?」
ウリバタケ「鍵か?いやそこら辺を歩いている用務員さんに借りて・・・」
アキト「用務員さん?」
プロスペクター「いやぁお二人とも仲がおよろしいですなぁ。
 テンカワ・アキト君にアマガワ・アキ先生。
 ですが、契約書・・・もとい校則では不純異性交遊は即退学なのですが・・・」
アキト「こ、校長・・・」
ウリバタケ「え?」

プロス校長@NPCの言葉に凍り付く一同。
だが、すぐに復活したウリバタケがとっさに機転を利かした。

ウリバタケ「不純じゃありませんよ」
プロス「不純じゃないですと?
 教師と生徒が逢い引きしているのが不純じゃないとしたら、一体なんなのですか?」
ウリバタケ「たとえ教師と生徒でもそれが法律に則った夫婦なら不純でもなんでもないでしょ?」
アキ&アキト「はぁ?」

思わず目が点になる二人。
だが、ウリバタケは調子を合わせろと視線で合図していた。

ウリバタケ「カミさんが配属先を内緒にしていたもんだから、コイツ感極まりやがったんですよ」
プロス「ですが、テンカワ君はまだ16歳じゃ・・・」
アキト「・・・俺、18歳です!」
プロス「え?」

口を滑らせてしまったアキト
退学及び退職させられるとはなはだまずかったアキ

なんかなし崩しに結婚しちゃう事になった二人だが・・・
いいのか?ご先祖様と子孫の関係で結婚しちゃって!?



次回予告


「新婚さんいらっしゃい♪」

次回も必ず見てね。最優先事項よ♪



現実世界のユーチャリス


Snow White「・・・・これってどこが私の魅力193%UPなの?」
Blue Fairy「次回に期待ですよ。次回に♪」
Snow White「っていうか、既におねティネタからはずれてきてるような気がするんですけど・・・」
Blue Fairy「そんなことないですよ。」
Snow White「そう?既に物語が破綻しているような気が・・・」
Blue Fairy「大丈夫ですよ♪」
Snow White「どうせパロディだからっていい加減に書いてない?」
Blue Fairy「一発逆転ホームランですから♪」
Snow White「・・・いいけど。それよりもこのまま行くといつまでたっても先進まないよ?」
Blue Fairy「そうですね。さっさと核心に突入しましょう♪」

ってことで続きをどうぞ



アキのマンション


で、結局成り行き任せに婚姻届にハンコを押してしまった俺とアキ先生。

セイヤさんに
『プロスの旦那は細かいところまでチェックしそうだから婚姻届とか出しておいた方がいいな。あと一緒に暮らした方が無難だぞ』
とか言われてその通りにしている自分も情けない。

幸い、アキ先生のマンションが居候しているセイヤさん家のすぐ隣だから便利はいいけど・・・
いきなり同棲・・・もとい同居をしてもいいのか?自分の子孫と!?

「あ、ユリカちゃんと結ばれたらいつでも離婚してあげるからね♪」
とかアキ先生は気楽にいってくれるけど・・・
でもそのとき、俺はいきなりバツイチ!?
そのことをアキ先生に話したら
「大丈夫。私の戸籍ってば偽造だから、『私の』経歴に傷がつく訳じゃないし♪」
思わず『自分だけきったねぇ!』とか思ってしまったりした。

とはいえ、
「おい、アキト。羨ましいぞ。
 あんな美人の先生をゲットして、しかも同棲できるなんて♪」
と言って奥さんにお尻つねられているセイヤさんじゃないけれど、他人から見たら羨ましいんだろうなぁ。

でも俺はそんな気にはなれなかった。

そう、たとえ奇麗に並ぶ二組の布団を見たとしても。
片方に俺が寝ていて、もう片方にアキ先生が寝ていたとしても。

いや、別に子孫とかどうとかっていう罪悪感がない訳じゃない。
でも俺だって健全な男子だ。
ましてや相手はセイヤさんですら羨む美人だ。
そのアキ先生がすぐ隣で寝息をたてていたとしたら、男なら誰だって手を出したくなるだろう?
よく漫画とかで好きだった相手が親同士の再婚により義理の兄妹になるってやつがあるけど、あの主人公達もこんな感じで気持ちを抑えているのだろうか?

いやいや、そうじゃなくって
たとえ血が繋がっていなかったとしても、今の俺じゃアキ先生に手を出したり出来ないと思う。
それは意気地がないとか・・・半分ぐらいはそうだけど・・・そういう事じゃなくって・・・・

「アキせんせ・・・」
カチャリ!!!
「!!!!」

鼻先に突きつけられる銃口!
「クーーーー」
でも本人は無邪気にすやすや眠ってる。

アキ先生は昔の癖だって弁解してたけど・・・
『かつてのっぴきならないところでライフル抱えながら眠った』とかって話してくれて、そんな体験をしたことには同情したりもするけど・・・
ただの寝返りだけで、寝ぼけて冷たい銃口を突きつけられたら、どんなに興奮した男でも一発で萎えると思うんだけど、みんなはどう思う?

あと一歩進んだらどうなるか、試してみるだけの勇気を俺は持ち合わせていなかった・・・

こうして俺の眠れない日々は今日も続くのであった(汗)



学校・アキトの教室


アキト「ふわぁぁぁ〜」
ユリカ「アキト、寝不足?」
アキト「ん・・・まぁね。」
アキトはユリカの問いに物憂げに答える。

だが、そこにチョークが飛んでくる。
アキ「アキト君、私の授業って退屈?」
アキト「いえ、そんなことありません・・・」
アキ「んじゃ、この数式を解いてみて」
アキの雷が落ちた。

でもクラスのみんなは囃し立てる。

アカツキ「いいなぁ、テンカワばっかり当てられて♪」
ジュン「なんか、こう依怙贔屓というか、目をかけられてるというか・・・」
アキ「ほう、あなた達も当てて欲しいと?」
アカツキ&ジュン「は〜い♪」

スパパン!
当たったのは問題ではなく、チョークである。

アカツキ&ジュン「痛い!!」
アキ「あなた達にはチョークで十分。ほら、アキト君は前に来て問題を解く!」

仕方なくアキトは席を立って教壇に向かう。
もちろんみんなからはやし立てられながら。

問題を教えるフリをしてアキはアキトの耳元に顔を近づけて囁く。
アキ『アキト君、どうしてもっと積極的にユリカちゃんにアタックしないの!』
アキト『そんなこといったって・・・』
アキ『いい?あなたとユリカちゃんが結ばれてくれないと私が困るんだからね。』
アキ『でも・・・』

アキトは思う。
こういうことは自然の成り行きというか、そういう盛り上がりでするもので、アキ先生から常にプレッシャーをかけられた中でするのはとっても難しいのだ。

なにより・・・

アカツキ「いいなぁ、アキトの奴。アキ先生からマンツーマンの個人レッスンを受けるなんて!」
ジュン「そうだそうだ!」
ルリ「なにげにいい雰囲気ですね・・・」
ユリカ「う、でもユリカ負けないもん!」

『アキさんのそういう行動って絶対逆効果だと思うんですけど・・・』
その事実を告げようかどうか思い悩むアキトであった(汗)



昼休み・屋上


「アキト君、お待たせ♪」
「なんッスか、アキ先生?」
俺はアキ先生に屋上に呼び出された。
「なにって・・・恋のプライベートレッスン♪」
「え?」
先生のゾクッとする妖艶な微笑みに思わずドギマギしてしまう(笑)

「レッスンA♪」
「えっと・・・」
「早くこっちにいらっしゃい♪」
「はい・・・」
情けないが、先生の言うとおりに近づく。

「さぁ左手は相手の腰に、右手は相手の顎に軽く手を当てる」
「当てるって・・・」
「早くする!」
「はい!」
恐る恐る細いアキ先生の体に手を回す。
震える手が何とも情けなかった。

「少し相手の顔を自分の方に向けるように動かす。」
「そしたら相手の目を見て安心させる。」
「で、そのまま・・・」
なぜかアキ先生の唇だけが視界一杯に広がり、アキ先生の言われるがままその細い腰に、小さな顎に手をかける。

そして
『いいのか!?アキ先生は子孫だぞ!
 でも、これってアキ先生も合意の上だし、
 それに据え膳食わぬは男の恥とも言うし、
 でもでも・・・』
とか心の中で天使と悪魔が囁きながらも、俺はアキ先生の唇の魔力に逆らいがたく引き寄せられてしまうのだった。

10cm
5cm
4、3、2、1・・・・

俺のファースト・・・
そう心臓の鼓動は最高潮の時!!!

キンコンカンコン♪

カチャリ!!

冷たいモノがまた鼻先に・・・

「あの・・・アキ先生?」
「はい、今日はここまで。残念だけどお昼休み終わり♪」
あとちょっとで、かするかもしれないとドキドキしながらやったのに、予鈴のベルを合図に直前の5mmのところで拳銃を突きつけられてしまった。

「じゃ、放課後にこの続きよ♪
 今度は本番だから頑張って・・・」
といいながら先生は無情にもさっさと屋上を出て行った。

お預けを食らわされた犬ってこんな気分なんだろうなぁ〜と力無くうなだれるアキトであった(笑)



放課後・教室


放課後、今度こそは!とアキ先生の言うとおり放課後に教室に残って待っていると、現れたのは・・・先生ではなく、ユリカであった。

アキト「・・・ユリカ、何か用か?」
ユリカ「え?アキトが呼び出してくれたんじゃないの?」
夕暮れ迫る教室でユリカは自分が貰った手紙をアキトに見せた。

う、あの手紙は・・・
誰の仕業かは見なくてもわかっている。

『アキト君、ファイト!』
窓の外に隠れているアキ先生が拳でぐーを見せているのを横目で捉えた。
たぶん本人はキューピットのつもりなのだろうが・・・

『とほほ・・・昼間のアレはこういう意味だったのね』

「ねぇねぇ、アキト。お話ってなに?」
俺は現実に引き戻された。

そう、遠くから応援しているアキ先生の為にも(?)、俺は今、目の前に存在しているこの女性を口説き落とすという難作業を強いられていたのだ。
とっても不本意であるが・・・

『何が悲しくてまだ好きでもないユリカを口説かないといけないんだ・・・
 どうせ口説くなら同居している大人の女性を・・・子孫だけど・・・』

などと思ってしまうのだが、それを顔色に出そうものなら、どっからか銃弾が飛んできかねない状況の中、これは甘受しなければ行けない最優先事項だったりする。

窓の外からはアキ先生が盛んにジェスチャーでサインを送る
『昼間あれほど練習したでしょうが!
 ばっと抱きしめて、がばっとキスしちゃえばいいんだから!!!』

そう、練習しました。キスの練習を。
アキ先生を練習台にして。
でもあれなら練習しない方がかえって良かったように思う(汗)

「アキト・・・?」
「いや、あの・・・なんか落ち込んでるように見えたから・・・」
俺は口から出任せをいう。
なんか安っぽい恋愛小説のフレーズをとっさに思い出したからだが・・・

ユリカ「・・・そう見える?」
アキト「いや、何というか・・・」
ユリカ「やっぱりアキトはこんなドジでグズでノロマな亀は嫌いよね」
アキト「いや、そんなことはないけど・・・」
ユリカ「ううん、そんなことないわ!
 だからアキトはアキ先生なんかに浮気しちゃうのよ!」
アキト「う、浮気って・・・」

っていうか戸籍上、あっちの方が本妻だからユリカと付き合うのはいわゆる不倫になるわけで・・・

でも・・・

「ゴメンね、アキト。こんなバカな私で・・・」
ユリカのその一言がなぜか心に突き刺さった。

『元気の出るおまじない、してあげるよ♪』
ふと思い出した、あの言葉。
思い出の中で小さな女の子がかけてくれた言葉だ。
あれで自分も元気が出たように思う。
だから目の前のユリカを見ているとどうしても励ましたくなって、それで・・・

「ユリカ!元気の出るおまじないしてやる。
 目をつむれ!」

ガバ!!!
思わずユリカの肩を掴む。
そしてアキ先生に言われたように相手の目を見つめる。

ユリカは静かに目をつむり、アキトは恐る恐る顔を近づける。
なんかアキ先生の『そうだ!そこでブチュ〜と行け!!!』ってオーラがヒシヒシと伝わるが・・・

10cm
5cm
4、3、2、1・・・・

でも・・・・そういえば、あの女の子の顔って・・・
このシチュエーションにおいてようやくアキトの記憶が戻ってきた。
『元気の出るおまじない、してあげるよ♪』
確か、あのセリフを言って俺にキスしたのは・・・

『バカ、何やってるんだよ!!!』
なんか、ナメクジみたいなのが口の周りを這うみたいな感触に驚いたっけ・・・
『あははは♪元気が出た♪♪♪』
その後、確か押し倒されて、それでもっと・・・

あれ?

アレってひょっとして・・・・ユリカ!?

と、接触直前になって思い出した俺だが、既に惰性は接触を止める事を拒否していた。
だが、その接触を阻んだのは・・・

「ダメ・・・」
アキトの唇を手で覆って止めるユリカ。
窓の向こうでアキ先生もあんぐりしている。

ユリカ「アキト、私を励まそうとしてくれてるんでしょ?」
アキト「いや、まぁそうだけど・・・」
ユリカ「わかってる。でもこれは私自身で乗り越えなければいけないことなの。
 それはアキトがアキ先生より私のことを好きになったときにして。」
アキト「・・・ああ」
ユリカ「それに・・・」
アキト「・・・それに?」
ユリカ「やっぱりファーストキスはロマンティックにしたいよね♪」

ファーストキスって・・・
お前、あのときディープな奴を何度もかましてきたじゃないか・・・

ユリカ「私、アキ先生に負けないぐらい頑張ってアキトに見直してもらうから!
 期待して待っててね♪♪♪」
とか言って、勝手に悩みを自己完結させたユリカ
元気満点で部屋を出て行ったのであった・・・(笑)



バーチャルルーム


バーチャルプレイ終了・・・

ユリカ「なんかすごく惜しかったような気がするけど・・・
 まぁいいか♪
 頑張ってお仕事しましょう♪♪♪♪」
ユリカはなぜか納得した様子でバーチャルルームを元気に出て行った。

残ったのは付き合わされた面々

ルリ「・・・えっと、私の秘密は?
 アキトさんと同じ境遇ということで一気に親密度が増すという展開は?」
ラピス「私、『ラピ〜』しかセリフなかった・・・」
アキ「ああ、これでアキ×アキトの同人誌が増える〜〜」
アキト「ユリカの奴・・・50歳とかになってもファーストキスとか言ってるんじゃないのか?」

まぁそれぞれに精神的ダメージを受けていたようで(笑)



その後の展開は


とまぁ、お疲れモードの人達が量産されたりしたけれど、復活したユリカの指揮が冴えまくり、無事国連の親善大使(シロクマ)を救出出来たりします(笑)

ムネタケが簀巻きにされてベーリング海に放り込まれた・・・かもしれませんが、アキとアキトの二人はその際もぐったり疲れて活躍しなかったのだけは確かの様です(笑)



おまけ


Snow White「なんか、あそこで結ばれて欲しかった気がするんだけど・・・」
Blue Fairy「ここで結ばれたらストーリーが終わっちゃうじゃないですか」
Actress「ねぇねぇ、この続きは?」
Pink Fairy「私は活躍するの?」
Secretary「っていうか、どっちと結ばれても問題があるような・・・」
Blue Fairy「ふふふ、読みたいですか、続き?」
一同「読みたい♪」

奥さん's、続きなんて書きませんから、さっさと未来に帰って下さい!!!



ポストスプリクト


ということで黒プリ9話をお届けしました。
なんとか前半と後半の辻褄が合ったねぇ・・・
最初に振っておいたキスのネタもなんとか上手く繋がったみたいだし・・・
え?無理矢理こじつけすぎる?
その通りです。済みません(汗)

えっと〜〜β版から読んでた方々、1ヶ月以上、間が空いて申し訳ありません(汗)
ひょっとして本公開になったら既に旬のネタではないかもしれませんが・・・(苦笑)
何をとち狂ったのか、いきなりおねティネタを開始するやつ。
おかげでまた中編を作るのかと思ってしまった。(遠い目)

いいのか?某BSを見ていたか、4月25日からDVDになる作品を読んでないとわからないネタを書いて・・・
まぁいいか。わからなくてもたぶんおもしろいだろう(汗)

ともあれ、あくまでもバーチャルルームでの出来事ですので、今後もアキ×アキトになるなんて期待しないで下さい(笑)

ということでもしもおもしろかったなら感想をお願いします。
次回は・・・リベ2が終わったから・・・なるべく早く書けるように頑張りましょう

では!

Special Thanks!
・カバのウィリアム 様
・アキラ 様
・AKF-11 様
・kakikaki 様