ぱたぱたとしながらも何とかラストを迎えることのできたGURPS・GPM。ここではプレイ中に語れなかった裏話やGMの思惑をだるだると書いていくことにします。
これからPRGを遊んでみようと思う方の参考に…………なりませんね…………。
◆第一回
●演習
システムを起動すると、いきなり戦闘シーンから始まります。このパターンは大好きなので、またどこかでやるかもしれません。この戦闘はあくまでも演習なので、キャラクターが死亡しても、それは気絶として扱うことにしていました。
初期配置はPC側圧倒的に不利ですが、絶対に勝てないバランスにはしていません。
敵側NPCは、銃の扱いが苦手な(はずの)壬生屋、移動力以外はあまり驚異ではない新井木、やる気のない瀬戸口、ぽややん速水、一番怖そうな来須の五人。頑丈な若宮が前に出て、舞と茜が彼を援護。後方から滝川が射撃をして、負傷者は萌が治療するだろうと踏んでいたのですが、さっぱりでした。
みんな単独行動とりたがるし……。
手榴弾でも持たせておくべきだったかもしれません。この演習では、壬生屋と舞が思わぬ活躍をしてくれました。カラーイラストはこのシーンに決まりでしょう。……メックウォーリアー独立愚連隊のパクリとか言われそうです。
このあと、へっぽこ5人組は篁(たかむら)製薬で再訓練を受けることになります。戦闘に勝っていれば、強化型人工筋肉研究所の見学ツアーだったんですけどね。戦闘結果にかかわらず、PC達は篁へ行ことになっていました。ちがうのは待遇だけです。
岩田(=アリアン)との遭遇は果てしなく間抜けになってしまいました。これから起こる事件の前ふりだとか、状況確認をしっかりしておきたかったのですが、アリアン本人も言っているとおり、いきなり無視されるとは思いませんでした。
それでも、なんとか遠坂と篁に疑惑を持ってもらえたようなので概ねOKと言ったところでしょう。
◆第二回
●再訓練
暖かい罵声とともにPC達を迎えてくれた本多教官。もともとはプラントの主任さんなのですが、なんとなく軍人さんっぽい性格をしているので、今回の再訓練を担当することになりました。もともと別のシナリオに出す予定だった人物だったため、ある方と同じ名字になっていますが、これはただの偶然です。別の名字に変更してもよかったのですが、何かに使えそうだったのでこのままにしてあります。GMの都合によっては再登場するかもしれません。
一方、マッドエンジニアな空気を放ちまくっている島田技師。彼は元々軍に所属していました。士魂号のパイロットになりたかったのですが、致命的な虚弱体質(体力8)と、絶望的な射撃の腕(技能9)、そして優秀な頭脳(知力15)の為、適性検査場から兵器開発部へ直送されています。まさに文字通り。軍用車両でラボへ直行です。
この悲しくも笑えるエピソードは、適当な職員を捕まえれば誰からでも聞くことができる予定でした。誰も聞いてくれませんでしたけど……。
一時期落ち込みまくっていたようですが、すぐに技術系の面白さに目覚め、喜々として仕事をするようになります。知力が高いので、少し勉強(0.5CP)するだけでどんどん技能レベルがアップしたのでしょう。
3年後、軍を辞めて篁製薬に入社。軍からの発注で強化型人工筋肉の開発に取りかかります。基礎理論があらかた完成し、さて試作品を作ろうとした段階で彼を襲った事件。それがきっかけで、彼は士魂号に異様な執着を見せるようになります。
事件の具体的な内容は別のシナリオで明らかになる予定です。
食堂でPC達を襲撃し簡単に蹴散らされてしまった連中ですが、彼らは島田部屋に連行され、ある製品の実験台にされてしまいました。その製品とは……石鹸です。ただし、超強力な。
この石鹸、泥でも油でも人工血液でさえも強力に洗い落とす力があるのですが、同時に皮脂までもごっそりと持って行ってしまいます。さらに、長時間触れていると指紋くらい簡単に無くなってしまいます。現在の研究課題は「多少はお肌に優しく」。ただし、島田技師にその気はありません。ゴム手袋等でしっかりと防護しさえすれば、士魂号の装甲を洗うのには十分なのですから。
警察に引き渡されたとき、五人の顔は異様なほどぱさぱさだったと、その場に居合わせた職員は涙声で語っています。彼の顔も、粉を吹いていたりするわけですが。
◆第三回
●戦闘
この回はほとんど戦闘シーンのみ。島田技師の語り以外はほとんどシナリオらしいものはありません。PC達には幻獣の怖さと士魂号の強さをじっくりと味わって……もらうつもりが、士魂号(と滝川)の強さをGMが味わう羽目になりました。
まず手始めに用意したのがゴブリン6体。調整中とはいえ、士魂号があれば全く怖くありません。あまり賢くないゴブリンの行動パターンは、「近くのヤツを蹴る!」これだけです。物陰に誰かいるかなんて考えませんし、敵っぽいのが出てくればわらわらと寄っていきます。当初の目論見は、派手に弾を消費させることだったんですが、弾薬の管理をすっかり忘れていました。
突如として現れたもう1機の士魂号。パイロットは島田技師です。この時点で島田士魂号は、人工筋肉強化薬と謎の技術でパラメータが卑怯なくらい上昇しています。
さて、この「謎の技術」ですが、本文で島田技師が言っているとおり、幻獣に由来するもののようです。シナリオで語られることはありませんでしたが、本多教官は島田技師の見張りを兼ねていました。島田がこの技術を手に入れるに至ったいきさつは、また別のシナリオで明らかになる予定です。
初期配置のゴブリンがいなくなると、いよいよ幻獣軍団の登場です。サイコロを3つ振って登場数を決めたのですが、やぁ、たくさん来たものです。舞じゃありませんけど、一体どこにいたんでしょうね?
重装壬生屋と副座速水&岩田の登場シーンはGPMのOPを意識したり、自分の趣味を前面に押し出したりと楽しませてもらいました。ミサイル命中数判定で舞に10以上出されたらどうしようかとも思いましたけど、ほどよい目を出してらってほっとしています。
本文では全く振るわなかった島田士魂号ですが、それなりに強力な能力を持たせてありました。PC士魂号のHPを吸い取って自分を回復したり、体力を消費して体液を吐き出して防護点を低下させたり、6Dの刺しダメージを与えるレーザーを撃ったり………………当たらなきゃ意味無いんですよね……。
いやな感じで生えてきた腕や頭は特に役に立つような働きはしません。ただし、足だけは転倒判定が有利になります(1本毎に+1。最大+5)。ちぎれた部位はほっとけばそのうち溶けてしいますが、ちょっかいをかけると3Dの叩きダメージを喰らいます。
被害を出すことなく事件を解決したPC達はプレハブに帰還後、芝村準竜師に頭をなでてもらい(+3CP)、さらにご褒美までもらいました。事件そのものは表沙汰にできないため、2階級特進! とか、見たことのない勲章! と言うわけにはいきませんが、「準竜師の一筆」を1枚ずつもらえます。
●準竜師の一筆
陳情時にこのアイテムを使用すると、1回に限り必要発言力2000までの物資を請求できます。提案時に使用することはできません。また、換金も不可能です。1枚1枚が芝村準竜師の直筆で、送った相手の名前まで書いてあるため(○○くんへ等)他のPC、NPCに譲渡することもできません。
島田技師は、本来ならば二度と日を拝めないような待遇となるはずだったのですが、大量の幻獣を殲滅した功績が買われて、罪は問われないことになりました。また、芝村の働きにより事件そのものの存在が記録から抹消されています。そんなわけですから、彼には報酬はありません。もっとも、無罪放免となったのが報酬と考えることもできるでしょう。
幻獣の力を利用して士魂号を強化するというアイデアに芝村は強く興味を持った模様です。島田技師が芝村の息がかかった研究所に移されたらしいとの噂が聞こえてきますが、真偽のほどは定かではありません。