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メモリーの増設も、CPUやHDDの換装もWindows98(以下Win98)環境下において効果を体感することができますが、私の使用状況においてはWindows2000(以下Win2K)で、よりその効果を確認することができました。具体的にいうと、標準的なL510/BP2のハードウェア構成ではWin2Kの稼働は「スムーズさ」に欠けているように感じられました。アプリケーションの起動などにWin98との違いが明確である一方、マウスの動作、クリック感など、操作感においてなにかしっくりこなかったのです。

Win2K導入計画 - なぜWin2K?
メモリー増設編でも書きましたが、Win2Kの導入により恩恵を受けられるかどうかは、その方の使用状況によります。Win98環境で特に不満のない方はWin2Kを導入してもさほど違いは感じられないかもしれません(私のように何とか自分を納得させてまで新しいものに飛びつきたいという方は別です)。
L510/BP2のWin2K導入にあたってはいくつか問題がありますが、その最たるものは、一部を除きプリインストールされているSONY製アプリケーションが使えなくなるということでしょう。これはリカバリーCD-ROMを使用してそれらのアプリケーションをインストールする際、そのPCがVAIOであるかどうか確認する機能あるためです。自分で導入したWin2KにはそのPCがVAIOである情報が含まないため、インストールできないのです(インストールはできるが起動できないという場合もあります)。その他にも問題がないか、SONYのサイトでチェックしておきます。とりあえずL510/BP2+Win2Kの使用にあたっては今のところ致命的な問題は報告されていないようで、ひと安心。
また、BIOSのアップデートとMemory stickドライブのドライバーも自分で入れてあげなきゃいけません。これらについてはファイル、使用法ともにSONYの公式サイトにありますのでそちらをご覧ください。BIOSのアップデートはしなくてもWin2Kの導入に支障はないようですが、デバイスマネージャーを開いたときにCOMポートに「?」マークが付いていて不気味なのでアップデートしておいた方がよいでしょう(BIOSをWin2K用に更新してもWin98の使用には問題ありませんでした)。
また、Linkのページに掲載されているL系VAIOの各サイトとその掲示板も読んでおきましょう。

Win2K購入 - いろいろあります、パッケージ
店頭に行くとWin2Kのパッケージには数種類あるので迷ってしまいます。サーバ用などを除き、個人PC用の<Professional>は以下の3種類があります。

(A) 通常版
(B) プロダクトアップグレード版
(C) 期間限定特別パッケージ版

将来完全なWin2K環境への移行を考えている場合は、(A)を購入するんでしょうが高いです。Win98を捨ててWin2Kのみをクリーンインストールすることができますがとりあえずそのときはそのときということでこれは候補から外します。
(B)のパッケージでもこのようなインストールは可能といわれていますが、インストールの途中でアップグレード対象(つまりWin98)のCD-ROMを要求される際、VAIOに付いているリカバリーCD-ROMでは認識されずインストールが中断してしまうという情報があります。ただし、自分はやっていないので詳しいことはわかりません(もしご存じの方がいらっしゃいましたら教えてください)。
(C)と(B)は同じものですが、実売価格が9,000円ほど違います(C)の方が安い)。後者は1999年にWinMeが発売された際、「選べるウィンドウズ」キャンペーンの一環として発売されたもので特別な価格設定がされています。私は迷わず(C)を購入。もちろんカードです。

インストールの準備 - パーティションを作成する
同じパーティションにインストールするという方法もありますが、何らかの理由でWin2Kをアンインストールしなければならない際いろいろ面倒なので違うパーティションにインストールすることにします。L510/BP2は標準では約13GのHDDをひとつのパーティションで使っていますので、これを分割しなければなりません。市販のパーティション分割ソフトを使っても構いませんが、なければインストールの前にWin98の起動ディスクを使って分割することもできます。SONYのページにFDISKの使い方について詳しい説明がありますのでそれを参考に。
なお、FDISKを使ってパーティションを作成変更すると、それまでのデータはすべて消えてしまいますので、かならず必要なデータに関してはバックアップをとっておきます。
パーティションは基本的にふたつあれば、Win98とWin2Kをそれぞれのパーティションにインストールすることができますが、たとえばもうひとつパーティションを作成してそこに<my documents>や各アプリケーションのデータを置くことも考えられます。そうすれば、たとえば、Win98上で受信したメールを、Win2K上で読んで返信するといったことも可能になります。
また、Win2Kのアプリケーションインストール用、さらにページファイル(Win98でいう「スワップファイル」)用のパーティションを作る手もあるようです。これらに別のパーティションを用意することで、Win2Kのインストールされているパーティションが断片化するのを防ぐ目的がありますが、私がこのことを知ったのはすでにインストールを完了した後でした。ざんねん。
ちなみに私は、C、E、Dの3つのパーティションを作成し、Win98のインストールにC、Win2KにD、そして共用データ用にDドライブを使っています。
FDISKを使ってパーティションを作成したらCドライブにWin98を復元します。バックアップソフトとCD-Rなどを利用して復元するのが楽ですが、私はビンボーでCD-RもバックアップソフトもないのでリカバリーCD-ROMから再セットアップしました。

インストール上の注意点 - インストール方法やパーティション指定
デュアルブートでのWin2Kインストールの場合は、Win98を起動した状態でWin2KのCD-ROMをセットします(もちろんすべてのアプリケーションは終了させておきます)。時間はそこそこかかってしまいますが、インストールの作業自体はとても簡単で途中で聞かれる質問に答えていくだけ。
しかしふたつだけ注意する点があります。これを間違えると、Win98を上書きアップグレードしてしまったり、せっかく作ったパーティションにインストールできなくなってしまいますから注意してください。
まず、Win98上でWin2KCD-ROMを挿入した後、どのようにWin2Kをインストールするかどうか聞いてきますので、「Windows2000を新規インストールする」を選びます。「推奨」されている他方を選ぶと、Win98を起動できなくなります。
もうひとつは、ライセンス契約の後のオプションを選ぶ画面です。「言語」、「詳細」、「ユーザー補助」の3つのオプションが選択できますが、「詳細オプション」と書かれたボタンを押して再下段の「セットアップ中にインストールパーティションを選ぶ」にチェックを入れます。
この後は、具体的にインストールするパーティションを聞いてくる画面をのぞき、適切な答えを返してやればコンピュータがせっせとがんばってくれます。
最後に名前などのユーザー情報を入力して基本的なインストールは終了。
ちなみにWin2Kには「サービスパック1(以下SP1)」というバグ修正モジュールが用意されていますのでアプリケーションをインストールする前に導入しましょう。<Windows Update>でも利用可能ですが、ファイルの大きさがハンパではないので、常時接続でない方は雑誌のオマケCD-ROMを利用した方が現実的です。

*現在ではさらに新しい修正モジュール「サービスパック2(以下SP2)」が公開されていますのでそれを導入した方がいいでしょう。なお、SP2にはSP1の内容はすべて含まれているのでSP2をインストールすれば別途SP1を使う必要はありません。

アンインストールの注意点 - 残ったファイルのお掃除
なんらかの理由でWin2Kをアンインストールしなくてはならなくなったときは、使用しなくなったファイルの掃除もしなくちゃいけません。Win2K自体はインストールされているパーティションをフォーマットすればサヨナラできますが、これらの掃除をしないと次回Win2Kの再インストールができなくなったりします。
まずブートドライブからきれいにしましょう。Win98の起動ディスクを使用してPCを起動したら、1枚目のディスクを再度挿入し、プロンプトの後に以下のようにタイプしてエンターキーを押すだけです。標準状態のブートドライブに戻ります。

sys a: c:

次にCドライブに残ったファイルのお掃除です。次のファイルを削除します。ただし、万一のこともあるので、いきなり削除せずにフロッピーにでもバックアップしておきます。Win98が無事に再起動できることを確かめたら捨てちゃいましょう。

C : boot.ini
C : ntldr
C : ntdetect.com
C : bootsect.dos

これできれいになりました。■

Revised on March 13, 2002
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