VAIO - Memory -------------------------------------------------->

このサイトを作成するにあたり、「これから改造する人の参考になれば」なんて大言壮語してしまったもので、何をどこから手を付けて良いものかちょっと困っていました。いろいろ考えた挙げ句、自分が歩んできた道を書くことにしました。
というわけで今回はもっともお手軽でかつその効果を体感しやすいメモリーのお話しです。装着に関するノウハウはLinkのページで紹介しているサイトで詳細に説明されていますので、ここでは物語風にご案内します。

メモリー増設計画 - 目的をはっきりさせよう
VAIOを手に入れたのは1998年7月でした。それまで使っていたDynabookの性能に限界を感じ、いろいろ検討した結果の選択でした。雑誌などでWin98が95に比べてメモリー食いだとは聞いていましたが、それまでWin95しか使ったことのなかった私は「64MBも搭載されてりゃ問題ないだろう」とタカをくくっていましたが、実際に使ってみると「これじゃあかん」と数日のうちに思うようになりました。
VAIOは7月に購入したにもかかわらず<冬のボーナス一括払い>で購入していましたのでまだ懐は寒くなかったこともあり、さっそくメモリー価格の市場調査に入りました。L510/BP2の最大メモリーは、SONYの資料によれば256MBとなっていますので、すでに装着済みの64MBをそのまま活かして+128MB(合計192MB)とすることにしました。

*現在では64MBに換えてバルクの128MBを装着し合計256MBになっています。

メモリー購入 - 価格調査はしっかりと
メモリーの増設にあたり、値段を調べたところ128MBのメモリーは21,000円前後が相場のようです(注: 1998年7月当時)。た、高い。その3年前にDynabookのメモリーがノート用とはいえ32MBで30,000円近くしたことを思えば安いのですが。メモリーは価格の変動が激しいので購入前によく相場を調べましょう。現在(2001年2月)VAIO L510/BP2で使用できる128MBメモリーはバルクで5,000円弱ぐらいで買えます。
少しビビッたものの、自らを奮い立たせて新宿西口ヨドバシカメラに向かいます。こういうときに勇気があるのが私の男らしいところです。マルチメディア館1Fはお客さんがいっぱいでざわざわしていますが、ときおり聞こえる「♪まあるい緑の - 」のテーマソングも私の心を励ますようです。人並みをかき分けるようにしてメモリーを売っているカウンターにたどり着きました。
「在庫ありますよ」と店員さんが奥の棚から持ってきてくれたのはアイオーデータのSN-S100-128M。箱はいわゆるVAIOカラーで彩られ、にわかVAIOオーナーの心をくすぐります。そして何よりキャッチコピーが泣かせます。箱の表面には、「VAIOユーザーのためのメモリ」と大きくゴシック体で書かれているではありませんか。ここまで言われたら買うしかありません。値段を確認すると、税込みで22,500円(注: 1998年7月当時)。事前調査と違いはありません。気付いたときにはカードを差し出していました。ちなみに今度は普通に翌月一回払いです。

メモリー装着 - 筐体の開け方に四苦八苦
普段なら他のフロアもぶらぶらするところですが、今日はそそくさと帰ります。家について箱を開けるとプチプチ袋越しに横長のメモリーとご対面。Dynabookのメモリーはノート用ということで正方形でしたので、この形のメモリーにを手にするのははじめてです。
ビニール袋を開ける前に念のため体の静電気を逃がすために金属に触れておくことにします。VAIOの乗っているテーブルの足をぺたぺたと両手で触り準備完了。ビニール袋からそっと出して作業のじゃまにならないところに置いておきます。
筐体からディスプレイ、プリンタ、キーボードなどのケーブルを外します。床に散らかっている雑誌などをのけて作業スペースを確保して慎重に筐体を開け、あれ、開かない。スリムな筐体を作るってたいへんなのね、などと妙な部分に感心しつつ、VAIOの説明書をよく読んでみても開け方に間違いはないようです。
「後側についているふたつのツメを押し下げながら、カバー部分を押す」。物理的にかなり難しい状況です。「この筐体ひとりじゃ開けられんのかい」などとつぶやきながら、苦労すること15分あまり。何とか開けることができました。あぐらをかいて筐体が飛んでいかないようにしながら、ツメを押してカバー部分が2ミリほどずれたところで持ち方を変えて引き抜くようにしました。くれぐれも無理はしないようにそっと、しかし大胆に開けましょう。またこのときに後でどのようにはめればよいか確認する事もお忘れなく。
VAIOの内部を観察します。メモリー装着用のスロットはCD-ROMやフロッピードライブの脇にふたつあります。そしてそのひとつに64MBが刺さっています。ちなみに64MBのメモリーの上にはHDDが鎮座ましましていて、これを換装するにはHDDをいったん外さなきゃいけないようです。今回は手前のあいている方のスロットですので問題ありません。
筐体を床において、さきほど買ってきたメモリーを装着します。ここでも念のためもう一度金属を触って体内に蓄積された静電気を逃がしておきます(注: 静電気がコンピュータ内部に伝わった場合、メモリーなどが壊れることがあります)。また、このときにメモリーを指す方向を確認しましょう。上下は間違えることはないと思いますが、表裏はメモリーだけを見てもよくわかりません。すでに刺さっているメモリーを見て確認してください。方向を間違えて無理矢理装着すると当然のことながら壊れます。
メモリーの表裏がわかったら、メモリーを押さえる白い留め具を左右に開いてスロットに直角に増設メモリーをあてがいます。よく聞くようにスルッとは入ってくれません。最初はやっぱり硬いもんですね。やさしくしてあげるのが紳士的なのかもしれませんが、ここは心を鬼にしてメモリーの上辺に両手の親指でグッと力を入れてやるとグググッという感じでスロットに入っていく感覚が指先に伝わってきます。そのままさらに押し下げると、さきほど開いた白い留め具が勝手に閉じてメモリーの切り欠き部分にカチッとはまります。
これでメモリー装着は完了です。先ほどの逆の順序でカバーを付けてできあがり。なお、カバーを付けるときにフロッピードライブやPCカードのイジェクトボタンを引っかけないように気を付けてください。

メモリー増設成功の確認 - きちんとできたかな
筐体を閉じて、外したケーブル類をつなぎ直して、Win98が起動したらデスクトップの「マイコンピュータ」を右クリック。「システムのプロパティ」の右下の方に認識されているメモリーについて表示されます。ここでもともと搭載されているメモリーと増設した分のメモリーの合計が表示されていれば、私の例でいうと64MB+128MBで192MBとなっていれば成功です。お疲れさま。
ちなみに、メモリー増設直後にWin98を起動して「なんだよ、起動時間が早くなるどころか以前より時間がかかってるんじゃないのぉ」と思ったあなた。怒らないでください。Win98を起動する際に「メモリーチェック」というものを実施しています。つまり、「このメモリー安心して使えるのか?」とシステムが確認しているわけです。確認しなければいけないメモリーの搭載量が増えた分だけ「メモリーチェック」にも時間がかかるというわけです。
でも、ここで少し待っている時間を補ってあまりあるくらい、各アプリケーションの起動終了やWin98の終了は早くなっているはずです。

おまけ - Win98の設定変更で安定度を向上させよう
上まででメモリー増設は終わりました。メモリーの増設とは直接関連はありませんが、メモリー増設ほど劇的な効果はないもののWin98の設定を少し変更することでシステムの安定度を向上させることができます。その設定のポイントはふたつあります。難しいものではないのでハードをいじった余勢をかってやってみてはいかがでしょうか。

まず、ひとつ目は「ハードディスクの設定」変更です。この設定変更によりシステムが使用するメモリー領域が大きくなります。
Win98が起動した状態ですべてのアプリケーションを終了し、「スタートメニュー」-「設定」-「コントロールパネル」を開き、「システム」をダブルクリック。「システムのプロパティ」が開いたら、「パフォーマンス」タブをクリックし、さらに左下の「ファイルシステム」というボタンを押します。そうすると「ファイルシステムのプロパティ」画面が開きますので、「ハードディスク」タブをクリックして、以下のように設定を変更します。

1. コンピュータの主な使用目的: ネットワークサーバー
2. システムの復元に使用するディスク領域: 最大
3. 先読みによる最適化: 最大
* 2番目と3番目は初期設定ですでに最大になっているはずです。

設定を変更して「OKボタン」を押すと再起動を促されますのでそのまま再起動して完了です。

もうひとつは、「ディスクキャッシュの最適化」です。これには、リカバリーCD-ROMが必要となります。Lx10/BP2の場合、2枚目のCD-ROMを用意してください(「EXTRA」フォルダがあるCD-ROMです)。
すべてのアプリケーションを終了させ、CD-ROMをドライブにセットし、エクスプローラなどでCD-ROMの内容を表示し、「EXTRA」-「TOOLS」-「MTSUTIL」を開きます。
ずらずらとならんだファイルの中から「mapc_on.inf」を見つけたら、これを右クリックして「インストール」をクリックしてください。クリックした後はHDDのアクセスランプが少し点滅するぐらいで特に変化がありませんがインストールは終了しています。念のため、Win98を再起動して完了です。この設定により「USERリソース」が若干増えます(私の環境ではWin98起動直後のUSERリソースは80パーセント台前半になりました)。■

Revised on March 13, 2002
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