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CPUの換装は以前使っていたダイナブックのときからの憧れであると同時に、L510/BP2を購入することに決めた大きな同期のひとつでした。ご存じのようにデスクトップにおけるCPUの換装に比べて、ノートブックのそれはいろいろな困難を伴います。もちろんショップに頼んだり、自分ではんだごてを握って挑戦されたりする方もいらっしゃいますが、私には経済的技術的に困難でしたし、もし換装できたとしても、もともと装着されている無印Pentium100MHzから(せいぜい)120MHzという換装はリスクやコストに見合うとは考えられませんでした。
昨年の秋、L510/BP2を購入して1年が経ち保証期間が終了したこともあって、いよいよ待望のCPU換装にとりかかったのです。

Katmai or Coppermine - 何に交換できるのか?
CPU換装に憧れがあったとはいえ、予備知識がありません。もともとPentium3が装着されているとはいえ、Pentium3ならなんでもいいのか、それとも何か条件があるのか。例によってインターネットで調べます。そうするとPentium3にはコアと呼ばれる部分の違いによりKatmaiとCoppermineという2つの種類があり、L510/BP2は前者が採用されていること。両者の間には作動電圧やFSBの違いがあり、装着には注意が必要であるようですが、Katmaiコアの600MHzであれば比較的楽に換装できそうだということがわかりました。
Katmaiコアでもっとクロック数の高いものがあればよかったのですが、それ以上はCoppermineコアのものしかなく装着にあたっては(当時は)あまり情報がありませんでした。CPU交換にあたっては「もとのCPUの倍の周波数をもつものに交換」というのがセオリーのようですが、メモリー以外交換したことのない私にはリスクが大きく感じられ、とりあえず最初の一歩としてKatmai600MHzに換装ということに決定しました。
余談ですが、Katmaiコアの850MHzがあるPCショップのサイトで通販されていたのを発見しました。しかし、新宿のいくつかのショップで聞いたところ「ウワサは聞いたことがあるが現物は見たことがない」ということでした。通販していたショップに直接確認をとったわけではないので真偽のほど未だにわかりません。

CPUの購入 - 新品がない!
購入するCPUが決まったのでネット上で市場調査をします。と、KatmaiコアのPentium3はすでに製造中止のようで、価格表にこのCPUの名前を掲げても在庫切れで入荷時期未定ばかりでした。ウムム。でも、「店に行くと結構あったりすんだよね」とタカをくくって新宿に出向いて店頭調査をしましたが、やはりありません。
改造初心者としてはあまり気が進まなかったのですが、最後の手段として中古パーツを扱っている店に行ってみることにします(新宿はよくぶらぶらしているので何がどこに売っているかはだいだい知っていました)。そうすると、ありました。愛しのKatmai 600MHz。お値段は、20,180円(税別)。新品のCoppermineコアの値段を見るとクロック数で比較して高いような気もしますが、これは安全料と思って購入。もちろんカードです。一応保証期間は設定されていましたが、家に帰ってちゃんと動くのかどうかちょっと心配でした。

CPUの交換 - 意外と簡単
CPUの包みとともに心配ももって帰ってきたわけですが、家に帰ってさっそく装着してみます。例によって開けにくい筐体をなんとか開き、CPUとご対面。「今までお世話になったね」などと思いながらもともとのCPUを外します。L510/BP2のCPU装着はスロット(Slot1)と呼ばれる方式で黒いカンペンケースのような形状の箱にCPUが内蔵されておりファンもくっついています。この筆箱の両脇にあるツメを少し開くようにして「カンペンケース」を引っ張るとスポッと抜けます。ファンの電源ケーブルも取ってしまいましょう。
後は新しいCPUをそのまま逆の順序で装着するだけ。ファンの電源ケーブルもお忘れずに付けてやりましょう。注意深く進めることは必要ですが、作業自体は上記のようにあっけないほど簡単です。

使用インプレッション - 実感できるかな
CPUの換装が終わったら筐体を閉じ、各ケーブルをつなぎ直してさっそくPCを立ち上げてみます。電源スイッチを入れると電源ランプが点灯し、BIOS、そしてピボッと音がしてWindowsの起動へ。その後は通常通りそのまま起動できました。ラッキー。中古品でしたがなんのトラブルもなく無事に換装作業は終わりました。
さて、使用感ですが、違いはあまりわかりませんでした。ちゃんとベンチマークを取っておくべきだったのかもしれません。
とはいえ、憧れのCPU換装を経験し、450MHzから600MHzへと200MHzのグレードアップを果たしたのでPC改造初心者の私は非常に満足しました。

さらなる換装 - Coppermineへそしてさらなる改造へ
装着から3ヶ月ほど経った去年の年末のこと。いろいろな掲示板を見ていると情報を得て「これは行けるかも」と思い、Coppermineの850MHzに換装しました。作業自体は、同じSECC2のスロットタイプなので簡単です。
ただKatmaiとCoppermineでCPUの作動電圧が違いますので、起動時にBIOSのエラーが出ます。エラー表示を回避するためにBIOSの設定変更が必要なので、詳細はL系VAIOの情報を提供しているサイトをよく読んでください。私の環境では今のところ順調に動いています。Katmai600MHzは売り、万一の際に備えて標準装備の450MHzを手元に残してあります。
肝心の効果ですが確かに600MHzより早くなった気はしますが、明確に体感できるまでにはいたりません。最初からKatmaiを挟まずに850MHzにすればよかったのかもしれません。
ただし、当然のことながらPCはCPUだけで動いているわけではないので、CPUの周辺環境もそれなりに整えてやればさらに快適になるのでは?と思いHDDの換装も視野に入ってきたのでした。■
Revised on April 3, 2002
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