ビデオタイトル |
未知空間の恐怖 光る眼 |
ジャンル |
SF・サスペンス |
原題 |
VILLAGE OF THE DAMNED |
制作国 |
イギリス |
制作年 |
1960年 |
出演 |
ジョージ・サンダース |
制作社 |
MGM |
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監督 |
ウルフ・リラ |
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制作・総指揮 |
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原作・原案 |
ジョン・ウインダム |
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脚本 |
スターリング・シリファント |
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備考 |
モノクロ/78分 |
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ビデオ情報 |
ポニー |
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イギリスの片田舎ミドウィッチ村で、すべての住人が突然倒れてしまうという不可解な事件が起きた。警察や軍隊が出動するも、村に近づくだけで彼らも倒れてしまい、なすすべが無い。しかし、しばらくすると倒れた人々は何事もなかったように目覚めだした。一見平和を取り戻したかのようにみえたミドウィッチ村だったが、妊娠可能な女性たちがすべて懐妊していることが判明する。やがて、彼女たちは同時期に出産するのだが、子供たちはみな同じ色の髪と眼を持っていたのみならず、早い成長と高い知能、そして、全員が思考を共有していたのだった。そして子供たちは、独自のグループとネットワークを作り、その輪を世界へ広げようとする。 大人の目から見た、子供という理解しがたい存在による侵略は、その正体を明かさないためにサスペンス&ミステリータッチに進みます。しかも、侵略の手段が高度な知能と強い結束を主体とし、具体的な力の行使がマインド・コントロール程度という、強力な武器兵器を使わないという静かさ。そして何よりも、愛を注ぐべき自分の子供たちと敵対しなければならないという親たちの悲しさが、この作品に独特の雰囲気を持たせています。 最初のうちは子供たちを包囲していた大人たちが、いつしか自分達が包囲され、マインド・コントロールされないためにレンガの壁を築く。しかし、そのレンガの壁が徐々に崩れ去り、最後には・・・という演出も見事。このレンガの壁は、大人と子供という、もともとな同じなのになぜか違うという境界線なのでしょう。 ちなみに、原作の原題は「The Midwich Cuckoos」で、ミドウィッチのカッコー、つまりこの物語のメインとなる托卵(ほかの鳥の巣にたまごを生み、育てさせる)をストレートにあらわしているのですね。そこで素朴な疑問ですが、一応男女ペアの形態を見せる本作品の子供たち、どうやって子孫を増やしていくのでしょう。やはり、托卵(託児か?)のために、そして労働力として人類を残しておくのでしょうか。その先には、「人間そっくり」の世界が待っているのでしょうか。 |