ビデオタイトル |
指輪物語 |
ジャンル |
ファンタジー・アニメーション |
原題 |
THE LORD OF THE RINGS |
制作国 |
アメリカ |
制作年 |
1978年 |
出演 |
クリストファー・ガード |
制作社 |
ソウル・ゼインツ・カンパニー |
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監督 |
ラルフ・バクシ |
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制作・総指揮 |
ソウル・ゼインツ |
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原作・原案 |
J.R.R.トールキン |
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脚本 |
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映像情報 |
カラー/133分 |
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DVD情報 |
ワーナー・ホーム・ビデオ |
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ビルボ・バギンスは自身を祝う誕生会から突如姿を消した。そしてビルボから指輪を受け継いだフロド・バギンスだったが、それには恐ろしい力が秘められていることをガンダルフから知らされ、3人のホビットと共に指輪を捨てる旅に出る。その途上で各種族の仲間を加え、旅は過酷さを増してゆくのだった。 実写をベースにアニメ処理を施すという、実に手のかかるロトスコープによって描かれた「指輪物語」は、その手間ゆえか、はたまた第二部「二つの塔」までの映画化権しか持っていなかったためか、中途半端な所までしか作ることができず、話の途中で終ってしまうのが実に残念。エンディングにナレーションを施すなどのフォローもないところをみると、続編を作るつもりだったのかと思われるんですが、残念ながらバクシ版としては作られませんでした。 また、ロトスコープだけあってくねくねとよく動くんですが、実写さながらのエキストラたちと、普通にアニメートされたフロドたち主要キャラとの絵の違いがあまりにも激しく、良くも悪くも実写+アニメの雰囲気になってしまいました。これには違和感というよりもフロドたちの疎外感を感じさせられます。きれいな背景画との対比は、どちらも決して悪くはないのですが、すべてが混在するとちょっぴり変な感じなのは残念でした。 とまあ少々ちぐはぐで思い切り中途半端の感は否めませんが、重厚なファンタジーの雰囲気はすばらしく、近代ファンタジーの基礎に映像でふれるには格好の作品だと思います。輸入盤しかないのが残念ですが、できれば続編にあたる「THE RETURN OF THE KING」とセットでご覧になることをおすすめします。直接の続編ではないらしく話のつながりはいまいちですが、顛末が描かれていますので。 余談ながら、DVD化にあたり「ロード・オブ・ザ・リング」の名が科せられたことは残念というほかはありません。僕の記憶が正しければ本来のタイトルは「指輪物語」。大ヒットした実写版に便乗していることは目に見えていますし、どちらにしろ複数形にするべきたった一文字を略していることには腹立たしさを覚えます。 |