4/1 「ナルニア国物語・ライオンと魔女」を観てくる。

 いきなり第二次大戦下のロンドン空襲から始まったのでえらい驚きましたが、なるほど、そういう時代背景があったのねと納得。このパートをきっちり描いているおかげで、ナルニア国への展開と、エドマンド君の役割がが非常に引き立っています。ややご都合主義な部分もありますが、もともと児童文学ならまあそんなもんだろうという程度。なので、どこまでドラマティックなものを求めるかにより、失望につながりかねません。

 しかし、この作品で特筆すべきは白い魔女。奇抜な魔法に冴え渡る剣の腕前、劇中でもっとも強いのは彼女に他ならないでしょう。自身の死の間際にあってなお表情ひとつ変えないのは、命の重さなど感じることなく、掟のみに生きる定めの表現ではないかと思われます。もっとも、血の通わない無表情さは、まるでチープな人形のように見えてしまうのが少々残念なところでもありますな。

 なかなか面白い作品だったのですが、戴冠式でちらりと現れた「丸メガネにヒゲの落書きをされた雌ライオン」がなんなのか、本編のどの部分よりも気になります。
検索して謎は解けましたが、これは原作ファンへのサービスでしょうなぁ。

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