10/01 闇に潜む敵に気をつけろ「S.W.A.T.」を観てくる。

 ロサンゼルス警察SWATでペアを組むギャンブルとストリートは、とある武装銀行強盗事件で命令違反を犯しながらも犯人を逮捕し、人質を救出する。しかし、二人はSWATから外されることになり、処分に納得できないギャンブルは退職、ストリートは保管庫係に左遷されてしまう。それから半年、SWATに復帰したホンド巡査部長のもとに新チームが結成され、ストリートもまた復帰する。SWATの訓練を受けて試験に合格したメンバーは過酷な任務をこなしてゆく。そんなある日、偶然逮捕された麻薬王アレックスを護送する任務に就くのだが、アレックスは取材に来ていたマスコミを通じて、逃がしてくれたら1億ドルくれてやると宣言してしまった。それと知ったギャングたちは護送車を襲うのだが、その中に警察の行動を熟知した元SWAT隊員が率いる一団があった・・・。

 てっきり麻薬王護送のために選り抜きのチームが組まれるだけのストーリーかと思いきや、これほどまでに多彩なストーリーが詰め込まれているとは思いませんでした。それでいてどのストーリーもセリフやナレーションに頼らぬ状況描写でありながら、説得力のある展開になっています。何よりもチームがならず者集団でも素人集団でもなく、きちんと警察内から集めていることに好感が持てます。チームが結成されるまではある意味長い前置きとも言えますが、決してそれとは感じさせません。挫折、復帰、成長、決着といった展開は、確かにちょっとお約束っぽい部分はありますが、それでもきちんと見せる作りになっています。まあ、この作品のクライムアクションとしてのおもしろさはなかなか言葉では表現しにくいので、ドンパチの好きな向きはすなおに劇場に足を運んでいただきたいところ。リアルでありながら、しっかりエンターテイメントしています。特に往年のTVドラマ「SWAT」のファンには無条件にお薦め。きちんと劇場映画としての作りながら、細かいストーリーの積み重ねはちょっとテレビドラマ風ですし、なによりもあのテーマソングが健在ですよ。

 余談ながら、チームは5人ポスターは4人ってあたりにちょっとしたヒントがあったりしますが、まあそれはそれとして。ミシェル・ロドリゲスって案外小さいのね。あいかわらず三白眼が怖いけど、けっこうかわいげがあったりします。それもさておき、「バイオハザード」の特殊部隊でもそうだったけど、リアルなSWATをきちんと演じていますね。ほとんどが勤務中なのですが、少しだけ挟まれた休日のカットがいい味出しています。しかし、満身創痍なのに別の現場に急行するってのはどうかと思うぞ。まるで他にSWAT隊員がいないみたいじゃないか。

戻る