09/01 フロリダの夏「ワイルド・スピードX2」(吹き替え版)を観てくる。

 元警官とその友人が逮捕をまぬがれ前科を消してもらうことと引き替えに、趣味のストリートレースの腕を活かして麻薬取引の潜入操作をする話。

 えーと素朴な疑問なんですが、スタッフもキャストも車に愛情があるんですか? 僕にはそれがあんまり感じられず、けばけばしく飾り立てて無駄なギミックだらけの改造車を、コンピュータゲームのような編集によって迫力があるように見せかけているだけにしか見えなかったんですが。ドライバーも吠えまくってはいるけど、嬉々としている風には見えなかったし。ニトロを使った時のワープみたいな視覚効果にはずっこけたぞ。それと、「本物のスタントを見せてやれ!」ってのはどういう事だ? レーサーではなくスタントマンだったのか? まあ、そういう質実を追求するハードさと、アウトローとしてもレーサーとしてもストイックさがなかったのは残念ですが、必然性があろうとなかろうと車を走らせ続けてくれたおかげで退屈はしませんでした。犯罪ドラマとしても特筆する部分はありませんが、麻薬王にしてはすこぶる規模は小さいながらまあそれなりに収まっていたし。ただし、ねずみを使った拷問だけはやめてほしかったな。せっかく痛快に進めていたのに、あれのおかげで急に汚くなってしまった。これじゃスラッシュかホラーじゃねぇかよ。麻薬組織も警察も出し抜こうとするのなら、悪徳警官らしく拷問ではなくきちんと取引させるべき。裏切った時の脅しは、もっと別の形で出来たはずだよ。残念ながら、結果的には尻尾振って警察のところに行ったようなもんだがね。でもまあ、水着やドレスよりもTシャツにジーパンが似合うエヴァ・メンデスが、こういう映画にぴったりの魅力を振りまいていてよかったな、と。だって他に見るとこなかったんだもん。そうそう、大事なことを忘れてた。あの金はマネー・ロンダリングするものだったはずなので、くすねても使うとばれるよ。

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