04/12 クローンの逆襲「ネメシス S.T.X」を観てくる。

 サイボーグ犯罪捜査官の話ではなくって、スター・トレック10作目、ネクスト・ジェネレーションの最終章。

 いきなりですが、私はカーク船長のシリーズ以外は嫌いです。邦題がまだ「宇宙大作戦」だった頃のファンだからというのもありますが、何のことはないピカード艦長、というかパトリック・スチュアートの無表情さが、アクティブな役に合っていなくて嫌いなのです。

 ということを踏まえなくても、今回の敵役、ピカード艦長のクローンの背景が空っぽで、ストーリーに何の深みもないお粗末さ。クルーの結婚式のためにエンタープライズ号がクルーごと祝宴に向かうというのも、任務のついでという説明がないこともあっておかしな話。ピカード艦長の祝辞も、正直言ってくだらなすぎて笑えない。そんな和気藹々な雰囲気の中、クルーと艦の安全を考えないラストにはびっくりだ。テレビシリーズ1話分を薄く延ばして戦闘シーンで補っただけじゃないかという印象。

 だから、敵役にカタルシスが無ければただのどんちゃん騒ぎにしかならないのだよ。ピカード艦長のインナー・スペースなんて見ても、誰も楽しくないと思うぞ。これじゃデータがあまりにかわいそうだ。いっそのこと、はったりをかましてサイボーグ犯罪捜査官の話にした方が面白かったんじゃないか。

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