11/24 トイレの花子さん「ハリー・ポッターと秘密の部屋」を観てくる。

 ホグワーツ魔法学校の2年目、開かれた「秘密の部屋」とは、ハリー・ポッターを待ち受けるワナとはいかにっ。でも大丈夫、だってハリーは特別なんだから。

 まあ、ストーリーなんてそんなもんでしょう。イベントの全てが先が見えてしまう予定調和なので、スクリーンの中が他人事に思えてしまったらもうだめ。対立キャラの見せ場がほとんどないため、ハリー達がピンチに陥って見えることもありません。そもそも、ただ出ているだけのキャラが多すぎて、つまらないオールスターキャストのようでもあります。

 しかも、おそらく凝ったつもりの構成が逆効果で、場面転換が不明瞭、あるいは唐突すぎて、学園生活と本筋との流れがあちこちで変わってしまいます。この一貫性のない展開のおかげで、「秘密の部屋」の謎解きそのもののドキドキハラハラワクワクが希薄になってしまいました。おまけにまるでショートコントのようにちりばめられた、センスのかけらもないギャグの数々にも辟易。事の真相をセリフのみで説明させてしまうのも大きな減点。ドラコとニンバス2001といった小さなエピソードもさることながら、本筋の謎と鍵がまるでこじつけのようで思わず脱力。一つ一つのイベントを丁寧に描いていた前作のスタイルはどこへ行ってしまったのでしょうか。

 残念ながら私にはのめり込むほどの魅力が感じられなかったシリーズ第2作ですが、そういう穿った視点からでなければ、というよりもハリー達3人組にのみ楽しみの見いだすのであれば十分に面白いし楽しめるはず。エクスカリバーもどきがとあるカットで曲がっている(見える?)とか、秘密の部屋の入り口をあんな場所に作ったのは変質者としか思えないとか、リチャード・ハリスが撮影の時点で素で半死半生だったとか、バシリスクがどうにも勘違いした造形だろうとか、巨大グモ大襲来に失笑を隠せなかったとか、ロックハートはまるで不要だろうとか、ロンがただのコメディーリリーフに成り下がってしまったとか、ハーマイオニーラヴとか、ハグリッドって実は案外若かったのかとか、ハリーは実は礼儀知らず(ウィーズリー家の主人に自ら挨拶をしないで食事しているのはおかしい。ハリーが好きになれないのはこういうところが多々あるから。それは転じて原作者にもいえるのではなかろうか)とか、これっぽっちも思っちゃいませんって。

 まあ、僕のレビューは話半分にして、楽しく鑑賞してください。

MOVIX清水に一筆啓上、「ハリー・ポッターと秘密の部屋」のパンフレットだけパンフレット売り場で売らないのはどういうことか。混雑しているグッズ売り場に並んでまでは要らないから、結局買わなかったけど。

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