08/05 お笑い三匹組「アイス・エイジ(吹き替え版)」を観てくる

 マンモスのマンフレッドは氷河を避けて南下する仲間たちとは逆に、一人北を目指していた。その途中、ふとしたことからお調子者のナマケモノ、シドと出会う。そのころ、サーベルタイガーたちは仲間の復讐のため、人間の赤子を狙っていた。しかし、追い詰められた母親は赤子と共に滝つぼへと身を踊らせる。その下流へと偶然通りかかったマンフレッドとシドは赤子を助けあげるが、力尽きた母親は流されてしまった。気のいいシドは赤子を人間のもとに送り届けようとするが、マンフレッドは乗り気ではない。そんなところへ赤子を探していたサーベルタイガーのディエゴが現われ、成り行きから3匹は共に赤子を人間のもとへ返す旅に出る。しかしディエゴには良からぬ算段があったのだった・・・。

 まず最初に断っておきますが、私はこの赤ちゃんの造型があまり好きではありません。見ていれば慣れるかと思いましたが、結局かわいいと思えずじまいだったため、この作品のおもしろさを十分に感じられなかったと思います。そうそう、真夏に真冬(といっても氷河期)の映画を観てもいまいちピンとこなくて、あんまり寒さ厳しく感じられませんでした。納涼というよりはクリスマス向けなんじゃないかな?

 三匹+一人のアドベンチャーはそれなりにおもしろいものの、スラップスティックは思ったよりも控えめ。大きなアクションはいくつかあるものの、もっとドタバタと盛り上げたほうがよかったんじゃないかな。おまけにシドとマンフレッドがなぜ人間にこだわるのかが今ひとつ不明なため、ただの珍道中記になってしまいました。マンフレッドには、群で暮すはずのマンモスがなぜ一匹だけでいるのかを想起させるくだりがあるんですが、確かに心を揺さぶられるものの人間に組する要因にはなりえません。どちらかというと、赤子に向かって言った「おまえも大きくなったら俺たちを狩るのかな?」が強調されるだけ。その点、目的のはっきりしたディエゴが心変わりしていく様は感じるところがあるものの、彼の最期は正直言って不満。風が吹いたら桶谷が儲かる的なオープニングと同じパターンを繰り返す、物語そのもののラストもだからどうしたなんですけどね。人間と動物たち、敵対しこそすれ親しみを感じさせるには赤ちゃん一人ではちょっと弱かったかな?というわけで、テーマは十分伝わるものの人と動物を同一ラインにすえるのはなかなか難しいなと思うのでした。リスは冬場に食糧を蓄えようとしないだろうとか、動物は昔も今も火を怖がるだろうとか、細かいツッコミは無しです。

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