10/21 ワンニャンスパイ大作戦「キャッツ&ドッグス」を観てくる。

 もしかして、日本語吹き替え版しか上映されてないのかな。たぶん原版でも同じようなセリフだと思うんだけど、ところどころ日本のアニメを意図した訳が気に入らなかった。おまけに器材トラブルで中断されるし・・・今時それはなかろうよ。

 細かいシーンは結構おもしろいんだけど、全体的に散漫な感じ。前編に見せ場を詰め込みすぎたせいか、中だるみしたままラストになだれ込んでしまったんじゃないかな。もちろん、ラストのほうがやってることはすごいんだけど、いまいちノリが悪かったと思うよ。

 忍者猫なんか思いの外ユニークな演出だったし、ロシアの殺し屋猫もかっこよかったのに、なんで猫にもっと活躍させなかったんだろうね。彼らが出てくるのがまさに前半まで。後半をしめるティンクルズ一味なんてアメコミの間抜けな悪役そのまんまだったよ。

 とにもかくにも、最後の戦いに最強のファイターを出さなかったのが惜しまれます。まあ、ネズミを使って世界征服するってのはグッドアイデア。あの「世界征服マニュアル」はよかったね。

 間抜けに擬人化されすぎた猫に比べて、犬はそれなりに犬らしく描かれてました。ほとんど本物の犬を使っているから当然なんだけど、秘密基地やら犬小屋の先進的な装備には度肝を抜かれたよ。

 もののはずみで事件に巻き込まれた民間犬ルーが、仲間に助けられて成長していくってのはパターンだけどね。エージェント犬のちょっとした過去に絡むドラマもよかったんだけど、あまりに人間との関わりが多すぎて、途中で気がそがれちゃうところが少なからずあったのは惜しまれるところ。

 これは騒動の中心が犬アレルギーの薬を開発する科学者とその家族だから、仕方ないといえば仕方ないんだけど。トム&ジェリーなんかが楽しいのは、人間がほとんど出てこないからなんだよね。

 古代から続く犬と猫と人間とネズミの世界の覇権をかけた争いは、パロディーを少しだけ盛り込んで大きなスケールの小さな物語でした。舞台が舞台だけに、季節とストーリーをちょっと変えてクリスマス向けにしたほうがよかったと思うよ。

 そして、いちばん強いのはメイドのおばさんたちだぜ!

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