09/24 デジタルマネキン「ファイナル・ファンタジー」を観てくる。

 実写でもない、アニメでもない、この妙な違和感は変にリアルな人形劇だな。ただし、仏造って魂入れず、リアルさを追求して出来上がったのは汗もかかず息もしない無機質なデジタルマネキンだ。しわ、しみ、毛穴の表現が、フェティッシュ以外にどれほどの価値があるのかはなはだ疑問だ。キスシーンが難しかったって言うけど、そんなに必然性は感じないぞ。そんなところよりも、モブシーンのレゴブロックみたいな人間をもうちょっと作りこむべき。とても1億数千万人が生き残っているようにはみえなかったぞ。

 さすがに無機質なエイリアンとメカや背景はよくできていたけど、時代遅れのデザインと無意味なギミックには興醒めだね。とかなんとかいいながら、バギーはかっこよかったなぁ。普通に走っているうちは。

 ストーリーは、まあこんなもんでしょう。途中まで「エイリアン2」か「スターシップトルーパーズ」だなぁなんて思っていたら、おばけ退治だった。キャラクターが全てステレオタイプだし、脚本、演出、カメラワークなどなど、映画としての見せ所が全てゲームの域を出ていないのが残念でした。やりたいこととやるべきこと、もののみごとに間違えちゃってるよ。

 ところで、テーマの「命」ってどう描いたつもりなんだろう。ガイアを連呼しているけど思いっきり説明不足だし。あんまりこういう言葉を使いたくないんだけど、自己満足オタク作品にしか見えないんだ。この内容ならどうせならフルCGIの「宇宙の戦士」でもよかったんじゃないかな。

 まあ、面白いことは面白かったし、CGI人形になれればストーリーに集中することもできるんだけどね。次は生身の人間では作れない作品を希望。

 フルCGIではトランスフォーマーなんてのもあるからジャンルとしては初の作品ってわけじゃないんだけど、劇場作品としては今後の展開に期待できるジャンルだから、制作費回収できるといいね。

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