08/12 大江戸体操選手権「RED SHADOW 赤影」を観てくる。

 いたずらに大風呂敷を広げ、詰め込みすぎであわただしい作品が多い昨今、これほど牧歌的なアクション大作には清々しささえ感じる・・・わけがなかろう!

 大江戸世界体操選手権、いや江戸ではないんだけどそれはさておき、久々に本気で頭を抱えてしまう作品に脱力することしきり、感無量。一部日本映画の伝統にして蛇足なカット、環境映像のごとき風景カットを延々と挿入することも忘れていないぞ。あまりに真剣さに欠けるギャグ演出の中、根津甚八と陣内孝則のシュールさが光っておりました。藤井フミヤもよかったけど、舞の海はきわどかった。あの死に様は薬師丸の八犬伝だぜ。シドニー新体操の銅メダリスト、アリーナ・カバエワには、次のオリンピックにはぜひとも忍者装束で挑んでいただきたい。奥菜恵のあやつるハリボテ戦車、失笑を通り越してロボット三等兵を彷彿とさせられるぞ。ま、全身網タイツにガーターベルトのショーパブ忍者あすかは些少の目の保養になりましたなぁ。ええ、敵役と同じようにフトモモに視線をはわせてしまった自分がいとをかし。チッ、日本を席巻している萌えロリに惑わされちゃならねぇぜ!

 ここでは語りきれないほどの山のようなツッコミどころを引っさげ、ぼくらの心に残る赤影像をぶち壊して現われたRED SHADOW、さくや妖怪伝をも上まわる情けなさに脱帽だ。続編ではぜひとも伝説の隕石剣VSムラマサの死闘をミュージカルで描いていただきたい。

 こんな作品だけど、いつもテレビの時代劇で切られ役の悪役専門役者演じる竹之内の腹心、影が薄いながらも気を吐いていました。もっとも、某国営放送でこの人の特番を組んでいたからよけいに印象に残ったんだけどね。でもね、ひげのせいでほかの作品を降ろされるぐらいなら、この作品を降りたほうがよかったよ思うよ。

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