OWNER'S LOG

08.04
朝、起きたら弟から携帯に着信アリ。朝6時頃だったので気がつかなかった。こりゃヤバイと病院に向かうが、途中、電話で話したら、オヤジの容体急変というわけではなくて、何のことはない伝言でした。まったく。でも、せっかくなので病院まで行って、オヤジの顔だけ見てくる。
スタジオ行って、先日から不調のマックのメンテ。原因は気温。冷却効果を上げるべく、内部の掃除をして、置場所を変えるなどしたらスッカリ快調に。こないだやったLOVADELICのミックスを仕上げる。自分的にはかなりの出来かと。夕方、コニーがやってきて、細かい直しをした後、マスターに落す。

08.05
昨日やったLOVADELICのミックスがかなり気に入っていて、何度も聞き返す。ミックスでいかにグルーヴを出すか。そのあたりがまたちょっと上手くなった気もする。昔は山口泰にミックスしてもらうと、なぜグルーヴが変わるのか不思議に思ったものだけれど、今はEQでグルーヴは変えられるのだ、というのが僕にも分かってきた。転んでいるドラムがスムーズになり、走っているヴォーカルが楽器と噛み合うようになり、タイミングなど一切、変えなくても、ガラリ聞こえ方が変わるのだよね、EQとコンプとリヴァーブとディレイの組み合わせ方だけで。サウンド・デザインとしてのミックスは、機材の知識があれば誰でも出来るだろうが、グルーヴを作るミックスは音楽的理解がないと出来ない、かも。
父の容体は安定してきた。先週、母の決断で薬の点滴をひとつ中止した時には、これを外したら、す〜っと血圧が下がっていって、今夜にも天国に召されていくのかなあと思って、家族で見守っていたのだが、なぜか、数値は変わらず。その翌々日あたりから、血圧も血中酸素濃度もむしろ良好になってしまった。こんなことがあると、僕の薬嫌いに拍車がかかりそう。
今日からは点滴だけでなく、胃にも食料を入れられる(自分で食べるわけではないが)ようになった。危篤状態は脱したということか。もちろん、予断は許さないけれども、なんかね、一昨日、父の目を覗き込んだ時、もうちょっと生きてやろうという欲を感じた気がしたのだ。骨と皮だけのちっちゃな身体になっちゃっているのに。

08.06〜07
どうも体調優れず。ゆっくり休みたいが、そうも行かず。もろもろ雑務に追われる。

08.08
藤原大輔@新宿ピットイン。今日はライヴ・レコーディングをするので、アップルズ黒田くんにトランポ、セッティングを手伝ってもらう。新車で登場の黒田くん。PRO TOOLSで録ろうかどうか迷ったのだが、結局、ADATにする。レコーダーをステージ上に乗せなければならないピットインの環境だと不安が多いし、フリーズしてもステージ上じゃ、ジャ〜ンなんて再起動音を立てるわけにもいかないもんね。
が、そのかわり今日は新兵器が出動。STUDERの12チャンネルのポータブル卓を購入したので、12チャンネル分はマルチボックスからこれに受ける。あとはDRAWMER1960とORAMのMWSで4チャンネルで計16チャンネル。ゴージャスでしょう、音の入口は。
しかし、空は台風で荒れはじめているし、道路は大渋滞。しかも、会場に到着しても、昼の部の人達がまだ演奏している。セッティング〜リハの時間は2時間もない。楽器を組み立てて、マイクを立てて、すべての回線がPAとレコーディング両方に来ていることを確認するだけで1時間以上はかかりますから、もうパニックです。それでも何とか簡単なサウンドチェックまではこぎつける。開場時間は相当押してしまいましたが。
本番の演奏については、僕はライヴの間中、ヘッドフォン・モニターをしていたので、客席にどう見えていたのか、聞こえていたのかは分かりません。しかし、POCOPENを加えた「白い部屋」は圧巻でしたね。実は前回のMOTION BLUEのライヴの後、この曲について、僕が疑問を投げかけたことがあったのでした。POCOPENがあまりに決め事だけを歌う、客演ヴォーカリスト的になり過ぎていて、藤原のトリオがインプロヴィゼーションに入っていってしまうと、POCOPENの居場所がなくなる。歌のパートと演奏のパートの繋がりがしっくりしないので見ている側も集中しにくい、というようなことだったのですが、もちろん、これは大変な難題を投げかけたわけです。藤原、POCOPENともに考えこみ、その後もメールのやりとりなどして、演奏の仕方を話し合ったようでした。
そして、今日のこの1曲の演奏たるや・・・僕はもうステージの片隅で泣いてしまいました。4人全員が物凄い集中力でそれぞれの音を聞き、イマジネーションをめぐらせた演奏で、構成も自由な拡がりを見せて、1曲18分にもなっていた。POCOPENはハーモニカをポケットに忍ばせてきていて、トリオの演奏に切りこみ、後半にレコードにはない朗読風のパートを付け加えたり、藤原のサックスとレスポンスするスキャットを聞かせたり。数日前の僕の一言に対してかくも真摯に応えてくれて、しかも、それがこんな風に出来てしまう(リハもしてないのに)のですから、なんと素晴らしいミュージシャン達なのでしょう。
一部が終わった時点で、やった!という感じでみんなで握手したのも、この1曲のトリオならぬ、カルテットでの演奏が出来たからでした。そして、二部ではPOCOPENがさらに「SUNNY SPOT LANE」と「LUNA」を歌い、もうひとりのゲスト、サックスの上村さんとのセッションでスパークし、最後は僕の好きな「THINKING WITHOUT LANGUAGE」でしっとりと。気がつけば、終演は11時近く。たまには打ち上げでもしたいところですが、機材トランポがあるので、急いで搬出。黒田夫妻とともに、スタジオに戻る。
これで「白と黒にある四つの色」のツアーを終了ですが、8/10のカリー番長@三軒茶屋グレープフルーツムーンでも、aupe+宮本貴奈、鳥山健明の演奏があります。これはまた凄そう。頂上決戦も楽しみだけれどね、カリー番長の。

08.09
朝日美穂レコーディング。僕のスタジオは日光が入って明るいのがとりえなのだが、さすがに真夏の日中は集中力を欠きがち。夕方になってからでないと調子出ない。歌録りを続けるが、あと、もう一歩。ここからの詰めが難しい。

08.10
チボ・マットのゆかちゃんとミホちゃんから連続してメールが来る。不思議だな〜。こないだ、ゆかちゃんと偶然、会ったのに続いて、ミホちゃんとも今月は会えそうです。10月にスモーキー&ミホのアルバムがフォーライフから発売。僕がライナーノーツを書きます。
スタジオに行って、昨日の続き。が、あすから藤原大輔セカンド・ソロのレコーディングなので、早めに切り上げる。ダイスケがあすはうちに泊まる予定なので軽く掃除など。しかしまあ、一体、幾つ並行してレコーディングしているのでしょうか? 今年は夏を味わう間もなさそうだなあ。