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06.16
かなり疲れが溜まってきた。が、休める予定はどこを見ても見当たらないのがキツイ。いよいよ来週はフジワラダイスケとPOCOPEN & NISHIWAKIのリリース。本当は今日から始まる大阪での西脇一弘個展にも足を運びたいし、週末のAUPEのツアーにも着いていきたいが、それどころじゃない業務多数なことが分かり、諦めることに。気がつくと、原稿もたまり始めているし。
夕方まで家で原稿書きや調べ物。夜は朝日美穂レコーディングの続き。怒涛のコーラス録りが始まってしまった。これが時間がかかるのだ。それでも、今回は朝日が自宅でかなりコーラス・アレンジを詰めてきてあったので、数時間でほぼ録り終える。その後、中間部のストリングス・アレンジ。ペンタトニックで駆け上がる往年のフィリー・ソウルのような、はたまた筒見京平のようなラインをポロッと弾いてしまい、これが朝日に受けて、その線で行くことに。最近はベタが多いです。「スリル・マーチ」でやったような、抽象的な音響彫刻みたいなものは極力排して、フツ〜のアレンジ、フツ〜の音色でやろうとしている。それでも出てくる、他にはない匂いや手触りみたいなものがあれば、それでOKじゃないかと。まあ、こういうのは時期で変わってくるものでしょう。また、迷路のような実験に踏み込むこともあるだろうし。
深夜、帰宅すると立石さんから「家族写真」が届いていた。息子と娘がいたら、本当にこんな感じなのかも。なんかちょっとなごむ。今週は父と祖母の病院にも行かなくちゃ。

06.17
朝起きたら、MAPの小田晶房さんからメール。フォーク・インプロージョンのツアーが終って抜け殻、と言いつつ、示唆に富んだ長いメールをくれるのだから、凄い人だな。中に「人と知り合うってなにかを一緒にするってことは、いい意味でも悪い意味でもその人たちの人生の一部と関わってしまうことだと思っています」と書いてあって、そうだな〜と思う。これはとてもヘヴィなことだ。僕が満足や幸福を感じていることでも、彼や彼女にとってはどうだったのだろう? 果たしてベストだったのか?と考え出したりすると、どんどん分からなくなる。自分ひとりのことだけなら楽。でも、僕のまわりには愛すべき人達がたくさんいて、彼らと一緒に何かできることはとても幸福なんだけれど、時には期待外れの結果や残酷な結果もありうるわけで、そういう時には自分ひとりの不幸を受けとめるよりも、はるかにキツイというか、感情的に収拾がつかなくなる。そのことを思うと、関わる人をむやみに多くしてはいけないのだな、と小田さんのメールを読んで、あたらためて思ったり。
午前中は藤原大輔の8月のソロ・ツアー用のフライヤー・デザイン。裏でもろもろの発送業務などもした後、渋谷に。フライヤー入稿。顔なじみの印刷屋さんのSくんは、イヴェント・オーガナイザーもしていて、時々、誘いをくれる面白い人なのだが、先週、イヴェントの撤収中にステージから落ちて肋骨を折ってしまったそう。辛そうでした。入稿して、東急ハンズに買い物に行くと、いきなり、藤原大輔にバッタリ。今日は夕方から「ミュゼ」誌のインタヴュー取材。
タワレコ・オフィスでの取材はインタヴューワーが原雅明さん。原さんも一昨日の青山CAYのヒップホップ・イヴェントを終えたばかり。インタヴュー前にイヴェンターとしての苦労話も聞く。渡航費、滞在費がどこまでペイできるのか?と、8月にやる藤原大輔ツアーのことも頭に置きながら、聞いてみたり。でも、MAPの小田さん、福田さんにしても、本当に呼びたいアーティストを呼んでいるから、出来るんだろうな。原さんもアルバムをとても気に入ってくださったみたいで、昨今のクラブ系アーティストの動向と比較しての話とか、インタヴューを脇で聞いていて、とても参考になった。
終了後、ダイスケとスタジオに。21日の京都タワー・レコードのインストア・イヴェント用の仕込み。今回のソロ・アルバムの曲の中から、バックトラックを抽出して、CD-Rに。それからツアーまわり、8月にレコーディング予定のセカンド・ソロまわりの話など少しづつ詰める。PHATのデビュー作が2001年だったのだから、物凄いペースで彼はやってきている。「タユタフ」から「白と黒にある四つの色」までも六ヶ月足らず。そして、次のアルバムの準備ももう進めている。一方ではAUPEを立ち上げて、様々なセッションをもくろみ、最近はエリントンの曲だけをやる夜とか、ミンガスだけをやる夜とか、バリ・ジャズ(バリバリのジャズ)のセッションも始めている。彼はよく「健太郎さん、よく頭パンクしませんね」というが、僕が彼だったら、絶対、発狂しているな。凄い音楽家です。
ツアー用のケーブル制作をダイスケがしている裏で、僕はさかなトリビュート用のミワカタツノリくんの曲のミックスを完成させる。楽器数が思いの外多くて、前にやった時は整理しきれない感じだったのだが、今日はまずヴォーカルを作ることにして、ヴォーカルとの関係ですべての楽器の立ち現れ方を考えていったら、すんなり思う方向に落しこむことができた。コレ、誰だ?って驚くだろうな。単に歌が上手いというのは違った、独特の声の響き、すごく芯の通った歌心を彼の声には感じます。
マスター作って、CD-Rに焼いて、などとしていたら、今日もアッという間に朝の4時。空けていく空に夏を感じる。

06.18
最近、スタジオに行くと、連日、デモが届いている。以前から週に1本くらいは来ていたけれども、最近は毎日のように、ポストに入っているのでビックリ。あるいは、メールで海外のアーティストからディストリビュートしてもらえないか?というオファーなども来る。急に増えた理由はいろいろ考えられるところではあるけれど、MEMORY LABの認知度が高まっていることには違いないだろうから、とりあえずは嬉しい。もちろん、デモを聞くのはいつだって楽しみ。
デモが増えるに従って、面白いものも少なくなくなった。最近は完全なアマチュアではなく、すでにCDをリリースしているミュージシャンや、過去にメジャーにいたミュージシャンからのコンタクトもあるし。でも、ちょっと面白いと思っただけで、こちらからコンタクトするわけにはいかないのは、昨日の小田さんのメールにもあった通り。過去、MEMORY LABでデモを聞いて、コレは出したい!と思ってコンタクトしたのは、新川忠だけだ。新川忠バンドで一緒にやっている森くんのnasicaは素晴らしいデモを送ってくれたので、会いには行ったのだけれど、その時点では新川忠のリリースの準備をしていたので、nasicaもMEMORY LABで引き受けるのは無理で、僕に出来るアドヴァイスをしただけだった。
最近、届いたデモの中にもかなり面白いものが2、3本あって、それはずっと記憶の片隅に残っているのだけれど、やっぱりコンタクトできる状況ではなかったりする。興味を持ちそうなメジャーのディレクターに聞かせてみようかな、と思ったりもするが、それも余計なことかもしれないとも思う。もう、いてもたってもいられない、というぐらいでないと、アクションを起こしちゃいけないんじゃないかなと。でも、デモは必ず聞いていますし、送って下さったミュージシャンの方々には感謝しています。
溜池のレコード会社でミーティングの後、秋葉原で注文してあったラックケースを受け取り、小物を買ったりした後、スタジオに。ERROR RECORDINGの改装はブツはもう揃ったのだが、余裕がなくて出来ないまま。現在、作業中のものが一段落するまでは無理そうだ。その間、居住性がさらに悪くなってしまうが。
昨日、ミックスしたミワカタツノリくんの曲を聞き直すが、かなり良い感じ。これで、さかなトリビュート用に僕がやらねばならない作業は一段落。共同制作者であるラフト・ミュージック笹岡さんに送るために集まった音源をコンパイルして、MDなど作る。
続いて、なかなか仕上げられずにいるPHARCYDE+PHATのミックス。が、もう一歩のところで機材トラブル。AD8000SEと888 I/Oの併用状態で、どちらかが発音しなくなるトラブル再発。ワードクロックの問題かなあ。いろいろやってみるが、リスタートして直っても、また再発するので、根本的なトブルシューティングが必要そうだ。なので、今日はもう諦める。
三軒茶屋で、無頼庵とのリハを終えてきた朝日とミーティング。リハのMDを聞かせてもらうが、こないだデモまで作ったデュラン・デュランの「リフレックス」はボツになったそう。ちょっとブラジリアンな、良いギター・アレンジだと思ったのになあ。6/29の下北沢440のライヴは2時間くらいやるので、BBSで過去のレパートーリからのリクエストを募っただが、予想以上にリクエストがたくさん来てしまって、全部は出来ませんよ〜状態に。この曲は次回にって残すのもアリでしょう、などと話す。あとは、良い音で良い音楽をゆったりと、そういう空間が作れるように、機材面などもいろいろ考える。マイク1本買っちゃおうかなあ。
久しぶりにその日のうちに家に戻り、アレコレCDを聞く。2003年ももう半分過ぎたのか、などと思いつつ。

06.19
早起きして昨日からの続きでCDをガンガン聞く。メタリカ爆音で聞いたりすると、ガンガン聞いている感、盛り上がる。意外に音圧ないように、歌詞がちゃんと聞こえるように作られているように思えたが。
午後は朝日新聞試聴室選考会議。キハチ・チャイナはもう飽きたな、と思いつつ。有楽町駅前のレバンテは10年以上、毎月通っても飽きなかった。冬になると蛎フライが楽しみでねえ。復活して欲しいなあ。
税務署行って、理解しきれない仕組みに頭悩ませたりした後、家で原稿準備など。夜にスタジオに。exPHATの鳥越啓介が久しぶりに来訪。いろいろ話す。ケースケもソロ・アルバム作るかも。ガンガンやれ!とアドヴァイス。PHATのライヴ・アルバムも早く何とかせんとイカンなあ、と話しながら思う。
車で送ってもらう間、FLEX LIFEのライヴ・テープを聞かせてもらう。ベースがケースケで、ドラムスが佐藤ダイちゃん。まんま、ちょっと前の朝日美穂バンドです。FLEX LIFEのライヴ観たいな。

06.20
今日は朝早くからいろんなことがあって、そのひとつひとつは、驚くことだったり、慌てることだったり、大変なことだったり、面倒なことだったりしたのだけれど、でも、なんだか、いつになく人間らしい、フツ〜の生活感を味わった日でした。音楽とはほとんど関係ないことばかりだったから、ここに書くような内容じゃないけれど。あ、僕はほとんど日々のありのままをここに書いてはいますが、目的はMEMORY LAB WEBSITEに人を集めることだったり、めまぐるしい日々の中で自分がいつ何をしたのか、記録を残してしておくためだったりするので、ほとんど触れることはない日々のプライヴェート・ライフだってありますよ。当然だけれど。
遅い午後からは仕事モードに戻り、ディストリービューターに届け物。JASRACに許諾申請。朝日宅に寄って、昨日、調律したというピアノ使って、アレンジの相談。渋谷でフジワラダイスケのフライヤー5000枚を受け取り、スタジオに運んで、その仕分け作業。あちこちに宅急便送ったり、その裏ではAUPEの関西ツアーを遠隔操作したり。
帰宅後、メールで嬉しい知らせがあり、ガッツポーズしたり、しみじみしたり。キツイことはいろいろあるけれど、僕はこの世には美しいものがたくさんあるのを知っているし、どんな時代だって、それは失われるはずはない、とまだ信じていられる。美を求めることによって、まだやっていける、ここに立っていられるのだと思ったり。あしたから、またガンバロ。

06.21
8時起床。オレも頑張る! 今日から生まれ変わる!というゆうべの決心を実行に移す。公園に出て、ダンベル・ウォーキングを軽く2キロ。軽すぎたので、もうちょっと行こうと5キロ。調子出ちゃって7キロ。さすがにジョギングはまだやめておいたけれど、行けるぜ、今年も、という手応えは掴む。家に戻って、軽く筋トレ。半年間、運動していなかったので、2キロほどリバウンドしているが、絞るのにそんなに時間はかからないでしょう。
やっぱり去年、オレとしては生まれて初めてというぐらいのトレーニングをした成果は大きくて、肉体的にも精神的にも自信がついた。半年間やめてはいたものの、ずっと感覚的に残っていたものはあって、身体の中からそれがフ〜ッと蘇ってくるのが最高に気持ち良かった。筋肉量を増やせばリバウンドしにくいというのは本当で、冬の間、あんなにチョコレート食べまくっていたのに、リバウンドも最小限だったし。
午後は家でCD聞きながら、いろいろ考えごとなどして過ごす。さかなのトリビュート・アルバムを貫く言葉を思いつく。いや、思いついたというより、カヴァーという範疇を越えたカヴァーが多い収録曲を並べていくうちに、メッセージが立ち現れてきたといった方がいいかもしれない。MEMORY LAB WEBSITEもちょっといじり、SUMMER SALEをスタート!
ちょっと昼寝した後、スタジオに。PHARCYDE+PHATのミックスを仕上げようとするが、相変わらず、プロ・トゥールズがトラブル含みで、今日も諦める。途中、小田晶房さんと長いメールのやりとりをしたり。3年くらいかけた短い言葉のやりとりで、お互いなんとなく感じていたこと、疑問に思っていたことをぶちまけた感じ(といって、とても穏やかに)。6/29の朝日美穂ライヴを小田さんが見に来た時にまた話せるかな。思えば、朝日美穂がリットー・ミュージックに送ってきたデモに反応したのは、僕以外には当時、サンレコ編集部にいた小田さんだけで、彼がアクシアのコンテストで朝日に「サウンド&レコーディング・マガジン賞」を与えたんですよね。あれから8年です、とメールに書いてあって、そんなになるのか、と驚く。
祐天寺のカレー屋でゴールデン・イーグル飲んで、運動した日特有のボ〜ッとした気持ち良さを味わって帰宅。早く寝ます。あすは走るぞ。

06.22
夏ですね〜。今日からはジョギング、と思って公園に。が、さすがに半年のブランクは大きく、足がついていかない。肺もついていかない。スローペースで2キロ走るのがようやく。よく去年は6キロも走っていたものです。でも、続けていきさえすれば、今年はもっと走れるようになるかも。
さかなトリビュート用のミワカタツノリくんの曲の仕上がりがなにしろ良くて、毎日、5回くらいは聞いてしまう。自分でミックスしたものをこんなに聞き続けるのは珍しい、というか聞いていると、どこか直したくなってくることが多いのだけれど、そういうこともまったくなくて、なんかもう、気怠い夏の午後にぴったりなのです。
郵送事務など、あれこれした後、遅い午後に、朝日宅に行って、機材搬出。初台のスタジオで6/29のための通しリハ。いろいろと調整。完全ソロで2時間もやるというのはやはり大変です。初めてだし、多少のハプニングはありそうだな。4時間リハしたら、卓の前に座っているに過ぎない僕もグッタリ疲れました。あ、今朝のジョギングも効いたのか。
朝日宅に機材を戻した後、池の上の光春に大根餅を食べに行く。ここの大根餅は、日本で食べられる大根餅としては、ぶっちぎりでサイコ〜。いや、台湾でもこんなおいしいのは少ないんじゃないかな。豚の角煮や空芯菜の炒めなども頼んでビール。運動した日はともかくメシが旨い。
雨が降り出したので、早めの帰宅。あしたは走れないかな。帰ったら、また小田さんからメールが来ていた。旧来の音楽界のシステムが役に立たなくなっていることを感じている人は多いはずだが、次の何かのために動き出す人は多くはない。でも、何かやらないとね。沈む船にしがみついていもしょうがないのだから。僕は僕の幻想で、小田さんは小田さんの幻想でやみくもにやっているに過ぎないかもしれないけれど、続けていけば、数年後には違う地平には出ているだろうって、そこのところの展望や野望は近いかもしれないと思った。最近、僕はマジに思うのだけれど、世界制覇したいんですよ。できないはずない、とも思うんですよ。そう言っても笑わない人がいてくれるだけで、めちゃめちゃ勇気も湧きます。