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11.25
ふと気がつくと原稿がたまりにたまっていたりして、今日は一気に片をつけようと思ったのだが、そこは月曜日。あれやこれやの連絡などがあり、あっちこっち走り回る羽目に。
夕方、スタジオにフジワラダイスケ来訪。土曜日にやった「月」のミックスを聞いてもらう。基本線は気に入ってもらえたので、ふたりで手直し。機械と人間のリズムの絡みを微調整。途中、僕は外出せねばならなくなり、シークエンスのオートメーションはダイスケに任せる。
渋谷で雑用三件こなした後、スタジオ戻って、ミックスの続き。朝日がやってきて、プロモ打ち合わせ。なんんかんので深夜になり、帰宅後、また原稿。

11.26
レコード・レヴューとコンサート・レヴューをと3000字弱のコラムを入稿。まだレヴューが3本残っているが、聞くのが楽しすぎて、なかなか書けず。
夕方、スタジオに行って、昨日やりかけだった「月」のミックスを最終仕上げ。続いて、「ゴルゴ」のロング・ヴァージョンに着手。ミックス・バランスは変えずにやろうと思っていたのだが、8月と11月ではやっぱり気持ちが変わっていて、ドラムの音作りから変えたくなってしまった。が、ちょっと今日は集中力に欠ける感じだったので、早めに切り上げる。PHATのアルバムは8曲までミックスが終って、あと3曲。マスタリングまであと6日。

11.27
PHATの3人が来訪。ミックスダウンのチェック。いろいろと細かい注文が出たりして、4曲もやりなおすことに。つ〜ことは、あと7曲に逆戻り。ベーシックは出来ているので、何とかなるとは思いつつも、今週末は不眠不休だな。問題はグルーヴ。ミックス・ダウンして音を研ぎすます過程で、演奏がもともと持っていたグルーヴから離れてしまうことがある。3人の耳はそこに非常にデリケートなので、それぞれの曲想に関して、かなり深い話し合いに。
ダイスケとヌマちゃんが帰った後、ケースケとふたりでベースの編集作業。が、アクシデント・ウィル・ハプン。レコーディング末期には必ずやってくるマーフィーの法則? 先日から挙動のおかしかったTEACのDATレコーダー、DA45HRが完全に壊れる。テープを飲みこんだまま、プレイボタンがロックされた状態で動かなくなり、何度、電源を入れ直してもウンともスンとも言わなくなった。勘弁してよ。飲みこんでいるのはマスターの1本。まあ、それはセーフティーコピーもあるから何とかなる。DATレコーダーも他にあるのだが、ただ、このDA45HRは24BITで録音再生ができる世界で唯一の機種。今回はほとんどの曲を24BITマスターにしているので、コイツが壊れてしまうと、マスターを聞き返すことすら出来ないのだ。マスタリングまであと5日。TEACから貸し出してもらえるだろうか?
夜は滝瀬さんのところへ。まだ終っていなかった朝日美穂マキシのマスタリング。問題はやはりグルーヴ。滝瀬さんに一度、マスタリングしてもらったCD-Rを僕がプロトゥールズに取り込んで、EQを上書きして、YAMAHAのCDR1000に録ったものが、ともかくグルーヴが良い。それをリファレンスにして、滝瀬さんに再度、お願いするのだが、同じEQバランスになっても、同じグルーヴは出ない。レベル・ギリギリのところでEQしたり、CD-Rに録ったりする中で、サチュレーションがかかって、それがオケの一体感を出しているところがありそう。でも、僕がEQしたCD-Rをソニック・ソリューションに直に取り込んでも、世代落ち感は明らか。他の曲との差がついてしまう。1時間半くらい作業して、ちょっと別の解釈でOKテイクを作ったものの、CD-Rと聞き比べて朝日がNG出し。彼女は「私の音楽はグルーヴ命。声や楽器の音色よりもそっちを取る」と譲らない。
さらに2時間くらいいろいろ試した末、ようやく彼女がOKを出すグルーヴに。最後の最後はミッドハイのEQのポイントが2.9Kか、3Kかという選択に。そんなの聞き分けつくのか?というレヴェルだが、朝日はうちのスタジオでEQしてみた時も、滝瀬さんのところでも常に3Kが良いという。楽器音色的にはもう少し下に下げたいのだが、2.9Kにしただけで「グルーヴが出ない」。再生装置が変わっても、何日か経っても、この判断がまったく変わらないのは凄いな。
しかし、この曲のマスタリングは難しかった。トータル十数時間はかかったかも。こんなにわずかなEQで印象が変わってしまう曲も珍しく、そのあたり、ミックスの時点でもう少し、なんとか出来なかったのかと考える。勉強になりました。

11.28〜29
スタジオ直行して、PHATのアルバム「タユタフ」のラストスパート。ミックス、ミックス、ミックス。28日の夜にフジワラダイスケ来訪。ここに来てダイスケが粘り、「キューポラ」という1曲のスネアの鳴りに数時間を費やす。深夜、まっち棒でラーメン食べた後、ひとりでスタジオに戻り、ソファでミックス聞きながらウトウトしていたら朝になり、そのまま帰らず、作業再開。
素晴らしいことに29日の午前中にTEACのサービスが来訪。DA45HRをサッと解体し、20分くらいで「直りました〜」。助かった〜。でも、昨日、16BITのDATで落した曲をもう一度、24BITで録りなおさねばならない。その作業をしていると、前の曲のアナログ・セッティングで、次の曲のプロ・トゥールズ・データを鳴らす瞬間がある。コレが時々、異常にカッコイイ。通常では考えられないバランスだったり、思わぬエフェクトがかかっていたり。聞いているうちに「月」の別ヴァージョンが作りたくなり、そんなことやっている場合ではないのに、昼までかかっていやっていたり。
午後3時ころ、一度、帰宅。雑用済ませて、2時間ほど仮眠。スターバックスのダブルショットのラテで気合い入れて、スタジオに戻る。しかし、家もスタジオも荒れ果てて来ましたな。ミックス、ミックス、ミックス。深夜、フジワラダイスケと韓国鍋をつついてウハウハ。今日は明るくなる前に帰れました。

11.30〜12.01
朝から晩までフジワラダイスケとミックス、ミックス、ミックス。もう何日やっているのか分からなくなってきた。
PHATのセカンド・アルバム「タユタフ」は12曲入り(75分!)の大作なのですがが、同じ曲を3、4回、ミックスしなおしたりもしているので、合計30ミックスくらい作ったかも。日曜の夜遅く、ツアーから帰ったヌマちゃん来訪。3人で全曲の上がりを聞くが、ヌマちゃんからダイスケとは正反対の意見も出たりして、日付がマスタリング当日になった頃から、さらに2曲やりなおす。でも、ミックス〜マスタリングにおいてはヌマちゃんの意見はいつもブレがなく、ポイントを突いてくる。ダイスケがソファに沈没している中、朝までかかって「タユタフ」、「キューポラ」の2曲のミックス。「キューポラ」はもう5度目くらいのミックス。
でも、深夜のミックスは爆音で聞くことが出来ないので、セッティングを注意深く保存して、2日の午前中に聞き返すことに。これから3時間くらい寝られるかな。