BEFORE GET IN SLEEP

07.22
夏風邪もなんとか軽くなってきたので、今週から働こう、と心に決めたのだが、こう暑いとねえ。昼間は駄目でしょ・・・てことで、桜新町の中華料理屋でゆっくり飲茶など。さすがにビールは飲まなかったが。
夕方、涼しくなってきたので、自転車に乗って、下北沢へ。ライヴハウスやレコード店にフライヤー蒔き。いつも誰かに会う440の前では、今日はミリオン・アーティストを3組も抱える某社のA&Rチーフ、Sさんに会う。とある新興事務所のコンベンションだという。最近、レコード会社を辞めて、事務所を作る人が多いみたいだな〜。バンドを見つけて一攫千金・・・を夢見ても、世の中、そう甘くはないはずだが。
スペースシャワー・カフェの前を通ったら、中に知った顔。ハイラインのオグミンと青木くん。まだ勤務時間なのに、オグミンはビール飲んでいる。だって、こう暑くちゃ仕方ないでしょ・・・てことで、僕も誘惑に負けて、一緒にワインなど飲んだりして。今日こそはスタジオ・ワーク再開のはずだったのだが。
フライヤーが切れてしまったので、朝日を呼び出し。スペースシャワー・カフェまで500枚ほど持ってきてもらう。ひどい社長だね〜。4人でしばらくお喋り。と、そこにさっき会ったSさんから電話。コンベンションが終ったので、会いませんか?という誘い。いいでしょう、ワイン飲んじゃったし、もう。
Sさんと新宿にタクシーで移動。二丁目にあるワイン・バーみたいな店で、エスカルゴや鴨のコンフィなどをつつきつつ、ブルゴーニュを。音楽のこと、ビジネスのことをいろいろと話す。またたくまにブルゴーニュは空いてしまったので、次はボルドー。今日こそはまじめに働くはずだったのだが、流れには逆らえませぬ。それでも閉店間際のヴァージンとタワレコにフライヤーは置いてきましたが。ま、実働2時間くらい? 明日から頑張ろう!

07.23
さすがにそろそろ働かないとねえ。午前中は原稿書き。が、午後はしまった! 渋谷でミーティングがあるのを忘れていた。大遅刻で大ヒンシュク。今度、とあるプロジェクトで一緒に仕事するかもしれないプロデューサー氏が、明日にはイギリスに発ってしまうので、今日の午後に時間を作ってくれたというのに。
しかし、そのプロデューサー氏の名前を知らずに、僕はミーティングに来たのだった。「遅れてスミマセン」と三回ぐらい謝った後、顔を見て、気がついた。クマ原田氏! リンダ・ルイスと一緒に来日した時はブルーノートに観に行きましたよ! ブレックファスト・バンドもペンギン・カフェ・オーケストラも大ファンで!
なわけで、すっかり舞い上がりました。しかし、クマさんはとても気さくな方で、しかも、話が面白い! なにしろ、70年代前半からイギリスに渡って、それこそブリティッシュ・ロック・シーンの第一線で活動していたベーシストなわけですから、興味深い話がバンバン飛び出てくる。そんなクマさんが僕などの作っている音楽を気に入ってくれて、プロジェクトに誘ってくれたというのも感激でした。音楽の話もいろいろしましたが、言葉が楽に通じ合うというか、かけ離れた感じが全然しなかった。1時間ほど、ミーティングしたけれども、喋り足りない感じだったので、夜にもう一度、お会いする約束を。
スタジオに行って、夕方よりフジワラダイスケ・レコーディング。が、気温のせいで、今日はマックが不調。クーラーを全開にして、一生懸命、部屋を冷やすものの、なんやかんやとトラブルが続く。それでもなんとか、サックスのオーヴァー・ダビングは終えたり。
10時過ぎにクマさんから電話。うちのスタジオから目と鼻の先の青葉台にいるというので、ダイスケの車ですぐに会いに行く。フレッシュネス・バーガーでまたあれやこれや話す。クマさんの話はとまらない。リンダ・ルイスやサイモン・ジェフスやミック・テイラーやスノーウィー・ホワイトやリチャード・ベイリーや、それこそ夜空の星々みたいな人達と一緒にやってきたキャリアを紐解けば、そりゃあ、一晩中でも聞いていたい話があるでしょう。いやあ、一緒に仕事できる日が本当に楽しみ。
スタジオ戻ると、さすがにキーンと空気が冷えていて、マックも嘘のように快調に。ふたりでラッシュして、エディットの詰めとミックスの方針の確認。今日でアルバムの全体像もかなり見えてきた。マジにコレはいまだかつて世界のどこにもなかった音楽作品になります。もっとも、それをめざすのって、僕達にとってみれば、音楽家としての基本なのだけれど。

07.24
渋谷の某雑誌編集部でミーティング。昨今、どこへ行っても景気の良い話はないわけで、出版業界も大変そう。書店からのオーダー数がこの1年間で50%減ったそうで、レコード店も書店も同じような状況ってことですね。僕のように音楽業界と出版業界で生計を立ててきた人間が生きにくくなるのも当然。しかし、今日のミーティングは未来に向けた話ではあり、モチベーションを高めて終える。
夕方より朝日美穂レコーディング。というか、まだまだMIDIすら動かさないプリプロ。とある曲のアレンジを検討。例によって、僕がギターを抱え、こんなリズム、こんなコードというのを次から次に試す。結果、しっとりしたオリジナルとは似ても似つかない、超アッパーな方向に向かう。AOR〜フュージョンな感じの分数和音と転調で味つけ。レイ・パーカー・ジュニアが好きなのよ、僕はいまだ。
家に帰って、そのレイ・パーカー・ジュニアのレコードを探すが、見つからず。CDにはなっているのかな? 「ウーマン・ニーズ・ラヴ」とか。深夜、久しぶりにヴィデオを観る。「ジーパーズ・クリーパーズ」。感想は・・・暗くてよく見えなかった。

07.25
午後、渋谷でミーティング。ひとりで何から何までやってしまおうという傾向の強い僕ですが、昨今はパートナー探しもしている。岡村靖幸トリビュートみたいに、ハイラインとバウンスとコラボレーションして、良い結果を得られたこともあったしね。メジャー・ディールを探すばかりじゃなくて、インディー同士のコラボレーションで面白いことやっていくというのもアリでしょう、これからは。というわけで、今日は某FM制作会社の人といろいろと前向きな話。
雨が上がったので、昨日から某所に置きっぱなしになっていた自転車を取りに行き、一度、帰宅。日が暮れてから再び外出。ブルーノートにダーティー・ダズン・ブラス・バンドを観に行く。ハコがハコですから、ニューオルリンズ音楽の泥臭い部分や魔術的な部分は控えに控えての演奏ではあったものの、グルーヴの柔らかさには感心することしきり。ソロやリフを吹かない時の(つまり、自由にお囃子入れる感じの時の)各ホーン・プレイヤー達の位置の取り方、マイキングを含めたバランスの作り方は絶妙ですな。トロンボーンの奴だけがちょっと若気の至りでハミ出していたが。
ひとりでワイン飲んで観ていたら、実は朝日も来ていて(そういえば誘ったんだった)、ブルーノートの後はやっぱりカフェよりラーメンでしょ、てことで西麻布まで歩く。かつてDJの選ぶラーメン屋NO.1に輝いた「かおたんラーメン」は僕のラーメン・チャートの中でも別格。物凄い混雑で店内では食べられず、店の外で食べるが(僕の椅子は大きな醤油缶だったりして)、台風が去った星空の下で食べるのはこれまためちゃめちゃに気持ち良く、ささやかな至福。
家帰って、今日は「ムーラン・ルージュ」を観ようとするが、ワインの後のビールが効いて、20分と持たず爆睡。というわけで、相変わらず働いていませんね、今週も。

07.26
午後、スタジオで新川くんとミーティング。アルバムのアート・ワークに関して、ちょっとシリアスな話に。意見が分かれて膠着状態になる、なんてことは僕は嫌というほど経験しているから、モノを作っていく上ではあること、と思うわけだけれど、自分の作品だけに向かっている人にはキツイかも。でも、ここを通らないと、先には進めないわけで、まあ、どこかで弁証法的止揚に行き着くでしょう。
家に帰って、暑い日中は昼寝したり。夕方からサイクリング。あちこち行く。深沢不動尊近くの商店街とは言えない程度の商店街の中に、なんと、ギター・ショップを発見! こんなところに、いつ出来たんだろ? とりあえず、覗く。フルムーン・ギターズという名前で、中に入るとバジー・フェイトンの写真があちらこちらに。なるほど、フルムーンなわけだ。
店主とあれこれ喋ると、僕もバジー・フェイトン・マニアですから、だんだん深い話になってしまうわけで、向こうも気がついた。「あの〜、ひょっとして、健太郎さんですか?」「あ、いや、まあ、そうなんですけれど」「中学生の頃から読んで、めちゃめちゃ影響受けました」というのは、「ミュージック・マガジン」の原稿ではなくて、70年代終わり頃、僕が「プレイヤー」で働いていた頃の記事。そういえばやったなあ、バジー・フェイトンやスティーヴ・ルカサーやロベン・フォードのインタヴュー。「全部、スクラップにして取ってありますよ」というわけで、いきなり、二十年以上前に自分が書いた記事のスクラップが深沢町内に出現。不思議なことがあるものです、生きていると。
しかし、自分が昔やった仕事をそんな風に憶えてくれている人がいるというのは幸せなことで、思い返せば、僕も高校生の頃、「ライトミュージック」に田中唯士(S-KEN)が書いていた記事などにはめちゃめちゃ影響受けているし、そういう意味ではていねいに仕事したものは、ちょっとした音楽雑誌の記事だって残るんですよね、誰かの中に。そして、それが次の何かに繋がっていく。何をやるにせよ、売れる売れないよりも、残る残らないが本当の価値なのだ!ということをひょんなことで再確認させてもらいました。
さらにサイクリングして、等々力や九品仏も回り、自由が丘でインドネシア製のすだれなど買った後、久しぶりに「MURA」に行って、紅茶とカレー。今日もまたゆっくりしてしまいました。まあ、こうなったら、今週は夏休みってことにしてしまおうか。

07.27
今ひとつ冴えないままの7月ですが、理由が分かってきた。ルーティンにはまりかけているのを自分でうすうす気づいているからだ。だから、仕事を片付けようとする前に、この方法で良いのか?という自問自答が割り込んでくる。これを解消するのは簡単ではない。あ、簡単な時は簡単で、1枚のCDやひとつのソフトウェアがさっと解消してくれることもある。ともあれ、フレッシュさを取り戻すには何らかの刺激が必要。夏の間に見つけたい。
夜、渋谷で朝日とイーティング。今度、行う写真撮影について。ヘアメイクやカメラマンは彼女自身が手配しているのだが、「こんな感じで撮りたいんですけれど」と差し出されたサンプルは、コレ、日本じゃないじゃん? 海外ロケしたいってこと? でも、アレコレ考えているうちに、日本じゃないような場所があるのを思い出した。しかも、祐天寺町内。あしたロケハン行ってみましょう。
渋谷の街で上田禎くんにバッタリ。聞けば、今日はニノ・トリンカのワンマンだったそう。近くでやっていた打ち上げにちょっと顔を出して、久しぶりに鹿島くんやチャコちゃんとお話。ニノ・トリンカはセカンド・アルバムのレコーディング終ったそう。頑張るな〜。楽しみです。

07.28
お昼は三軒茶屋グレープフルーツムーンで「東京カリー番長」。実はこのイヴェント、僕は今まで行ったことがなかったのだが、いや、楽しかったです。ところで、カリー番長って4人組のグループなんですね。今日はそのうちのサッカリンの作るキーマ・カリー。デザート番長のデザートは抹茶のムース、クランベリー・ソース。どちらもグ〜でした。PHATの演奏はレコードに入っている曲はやらず、すべて即興。1曲やってはカリー番長とダラダラとお喋り。ではまた1曲という緩〜いスタイルが日曜の午後のイヴェントらしく、お客さんもすごく楽しんでいた。
久しぶりにスタジオに。まずは、もろもろファイル整理など。夕方、朝日が祐天寺まで来たのでロケハン。とあるところで撮影許可をお願いするが、快諾してもらえた。ラッキー!
祐天寺に新しくできたエイジアン・カフェ発見。かなり穴場感のあるところで、夕方はそこでダラダラ。ビール飲みたいがぐっとこらえる。が、ダラけた気分を引き締めるには至らず、結局、スタジオ・ワークははかどらず。