・「みけつくに」の変わった条例 |
「福井県小浜市、食のまちづくり条例」 平成13年9月26日
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なんだか、名前からして楽しそうな条例だね。
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いわゆる、まちづくり条例の一つなのですが、ちょっと変わった規定がいくつかあります。
まず、前文前半が法律らしくない文章なので、紹介したいと思います。
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前文
小浜市に暮らす私たちは、先人が守り育ててきた優れた自然環境と伝統文化に感謝し、さらに磨きをかけ、未来につなげていくことが必要です。
若狭おばまには、古く、飛鳥・奈良の時代から、宮廷に食材を供給した、全国でも数少ない「御食国みけつくに」としての歴史があります。平安時代以降は、「若狭もの」という呼称のもとに、京都の食卓をも支えました。その歴史と伝統は、今も脈々と受け継がれており、若狭おばまは、食に豊かなまちとして発展してきています。
(略) |
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ホントだ。なんだが、観光案内のパンフレットを読んでいるみたい。
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あと、ちょっと変わった名前の大使が登場します。
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第21条 (観光および交流)
第1条
市長は、食のまちづくりにより、市の活性化を図るため、適正な観光振興および交流人口の増加を図るため、次の各号に掲げる施策を講じるものとする。
第4号
域外において、市の魅力を的確に伝えるために、各界で活躍する者を御食国みけつくに大使に任命し、広報活動を行うこと。 |
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「みけつくに大使」!なんだか強そうだね。 |
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「どういうことかな?」と考えてしまう条文もあります。 |
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第14条 (施策への協力)
滞在者は、市が推進する産業の振興、環境の保全、福祉および健康の増進、教育および伝承、観光および交流、安全で安心な食のまちづくり等に関する施策を理解し、協力するよう努めるものとする。 |
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「滞在者」って誰のこと? |
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第3条第2号によると「観光その他を目的として小浜市を訪れる人々」のことを意味するようです。
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じゃあ、観光客も「食のまちづくり」に協力しなければいけないんだ。
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具体的にどんなことに「協力」しなければいけないのか、この条例からは不明です。 |
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食べ物の味見とかだったたら、喜んで協力しちゃうな。  |