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皆さんは多分「グローバル」とか「ボーダレス」という言葉を耳にされたことがおありだと思います。ここで申し上げるまでもなく、「国際化」ということに関して、国と国との単位であった国境という意識が薄くなり、情報が飛び交うことにより地球が一体化しつつあるという認識に基づいた言葉であろうかと思います。日本青年会議所が使っていた言葉ですが、まさに「地球市民」とか「宇宙船地球号」という用語がぴったりな時代となってきました。
ここにおいて、これまでの「国家」という枠組みでものを語るのではなく、地域単位でものを語る時代がやってきたのではないでしょうか。たとえば、「ニース」といえば、ほとんどの人が保養地であり、風光明媚な土地ということが頭に浮かぶと思いますが、その土地がフランスにあるということがわかる人は少ないのではないでしょうか。わが国でも、「金沢」といえばわかっても、それが何県にあるかといえば一瞬考え込むようなものでしょう。つまり、これまでの行政とか国家の枠を超えて、地方の地域が特色を持って全世界に発信して行く時代となってきたようです。
近年、「グローカル」という言葉が生まれています。もちろん造語ですが、先のグローバルと、地域という意味のローカルを掛け合わせた言葉です。ここで言うローカルは、あくまで地域であり、決して脱都会という意味の田舎ではありません。東京も、ニューヨークもローカルなのです。今、まさにこのグローカル時代を迎え、私達は、そして地域はどのように対処し、行動して行くべきなのでしょうか。
最近では、各地で地域を見直す運動が高まり、前回の特集で述べたような多くのNPO団体が地域のまちづくり運動を行っていらっしゃいます。このような状況は地域のまちづくりにとってはたいへん好ましいものです。しかし、これらの団体はNPO法が成立したとはいえ、法の詳細の未整備のためまだ社会的に認知されているものは少なく、またその活動資金や活動範囲も限定されざるを得ない状況のものがほとんどです。
真のボトムアップのまちづくりとは、このようにそこに住んでいる住民が、自らのまちを考え、行動して行くのが最善であり、最高の方策であるのは間違いありません。そしてそこには行政も、国家も口を挟む余地はありません。しかし、前述のような状況が見られれば、何らかの手を下すこともやむをえないことでしょう。活動面での支援はもとより、団体が認知されることを助け、多くの住民をそれに巻き込むことが出きれば、行政の守備範囲も狭くなり、より有効なハード、ソフトの整備ができるのではないかと思います。
一例として、私は今熊本市に対して新たな行政のシンボルマークまたはCIマークの作成を提案しています。どこの市でも、市章があります。しかし、私の提案はそのような伝統に基づくものではなく、現代のZ旗とでもいえるような、21世紀を迎えるにあたっての、地域のまちづくりの方向性を表すシンボルマークです。市民の提案によって、市民全体がそのマークのもとに自分達のまちを作っていけるようなマークを作ることによって、市民の意識を高揚させ、市民本位の、本当に総意に基づいたまちづくりが行えるようなマーク。そういうマークがあってもいいと思っています。
最近の登録商標法の改正によって、このマークは商標登録することも可能ですし、またそうやって行政が市民のまちづくりを支援して行く決意を表明することによって、私達の町はよりすばらしいものとなり、世界の中の地域として認知されるような特色を持つようになるに違いありません。そしてそれは、世界にひとつしかない、本当に自慢できるまちとなるのではないでしょうか。
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