[平成 9年第 2回 6月定例会]-[06月13日-04号]-P.141

・マスタープランについて
・まちづくりの基礎について
排水接続同意書の取り扱いについて
市道管理について
地籍調査の推進について
・人づくりについて
ケーブルテレビの活用
通信ネットを活用した人づくりについて
幼稚園の空き教室を活用した子育て相談について
創業者の支援について
・歴史と文化を生かしたまちづくりについて
祭りの開催時期について
お城まつりの内容について
メディアを活用した観光誘致について
熊本城の復元・整備計画について
・効率的な執行体制について
下水道の建設廃土について
西部環境工場について
消防指令管制システムについて
熊本港とその周辺の関連について
本市のマークについて 

◆下川寛 議員 平成クラブの下川寛でございます。まずもって、本日登壇の機会を与えていただきました先輩並びに同僚議員に心から感謝申し上げながら質問を進めてまいりたいと思いますが、恒例によりまして、質問の前に若干本日の私の質問のテーマをお話しをさせていただきたいと思うわけでございます。

 インターナショナル、グローバル、こういった言葉をよく耳にされることかと思います。国際化ということが言われて久しいわけでございますが、一九六〇年に端を発しましたこの国際化というもの、近年若干趣を異にしてまいりまして、国際化のスピードが急速に進展をしてまいった。それだけではなく、さまざまなシステムがいろんな形で急速な展開を見せておるわけでございます。

 ボーダーレス化、脱国境化という動きが近年非常に強くなってまいりまして、大きな国のシステムだけではなく、中小企業や個人といったところまでグローバル化をしてまいっているわけでございます。

 これまで社会の中で言われていた国際化とかインターナショナルという言葉は、いわば国対国、自国と海外というような感覚が非常に強かったわけですけれども、近年言われておりますこのグローバルというものは、文字どおり地球全体での一体化でありまして、地球規模での思考行動を考えるというような意味になってきておるのではないでしょうか。

 インターナショナルな行動ということと比べてみますと、インターナショナルは単に外国へ向かった行動ということでございまして、グローバルで考えた場合は、すべての国が一つであるということは言うまでもないことではないかと思います。

 このグローバル化時代、この時代において最も大切なものは何か、それはローカルであろうと。つまり自分たちの住んでいる地域、足元であり、地元ではないかと考えます。ここで言うローカルとは田舎という意味ではなくて、その地域という意味でありまして、例えば東京でもニューヨークでも一つのローカルたり得るわけでございます。

 そういったグローバルとなりまして、愛国心という意味は別にしまして、国という意味が薄れてきますと、ローカルというものが非常に意味を増して大切になってくるわけでございますが、このローカルを大切にしてしっかりと地域を固めながら世界をまたにかける、そういう思考行動が現在求められているのではないかと思います。

 そこで、こういう時代に何かキーワードはないかということで、今社会の方でも考えていらっしゃるわけですけれども、一つ、グローバルとローカルを合成したグローカルという言葉が今後のキーワードとして最近叫ばれております。そこで私も、このグローカルということをキーワードとして私たちのまち熊本、私たちの地域をしっかり考えるというこのまちづくりを主体に今回質問を進めさせていただきたいと思うわけでございます。

 これまで、私、質問の中で必ず福祉をやって、教育をやって、それからまちづくりをやるというスタンスで進んできたわけでございますけれども、教育民生の常任委員会に籍を置きましたので、そちらの問題については常任委員会の方でやらせていただきたいと思っております。

 そういうことを話しながら質問通告に沿って質問に入っていくわけでございますが、前回からお話ししております、特にまちづくりでございますので、他都市の状況を調査してとか、そういう横並びの発想を避けていただいて、当然ながら議会用語も避けた明確で簡潔なる答弁をお願いいたしまして質問に入っていきたいと思います。

 まず、まちづくりの基礎に関する事項としまして、一点目に、その基礎でありますマスタープランについてお尋ねをしたいと思うわけでございます。

 先ほど申しましたグローカル化の時代のために、このローカル、私たちの地域をしっかりと固めるのに何が必要かということを考えました折に、やはりまちづくりの指針であり目標であり、また市民から見ますと夢であるマスタープラン、そして都市計画、そういったものが必要ではないかと認識を新たにするところでございますが、本市においてはどうでありましょうか。

 九一年に策定をされました現在のマスタープランはバブル経済の真っ盛りに策定をされたものでございます。現在社会情勢が大きく変わって、経済状況、また財政状況が非常に厳しい状況にある中、果たしてこの九一年という時代に策定されたマスタープランでいいのかということを考え直してみました。

 現在までこのマスタープランによりまして五千五百億円ほどの事業費が使われております。さらにこのマスタープランをすべて実行するためにはあと五千億円ほどのお金が要るということで聞いておるわけでございますけれども、これだけのお金が今の財政状況の中で支出ができるのか、しかも今のマスタープランを考えた場合に、明確な数値目標というものが入っていないわけでございます。バブル時代という右上がりの経済成長期にはそれでもよかったのでしょうが、現在都市の効率的経営というものが叫ばれる時代にあって、非常にそぐわないものになっているのではないかという危惧を抱いているところでございます。

 マスタープランに関しましていろいろ庁内を調査してみますと、本市の職員の方も一部ではその不整合性を認識していらっしゃるようですが、このマスタープランの抜本的な見直しは毎年のローリングで行うと、そして三年後の新規マスタープランで基本的にすべてのことを変えていくというようなお話をお伺いいたしました。しかし、この三年間という大事な時期、ローリングで調整できる範囲を既に超えているのではないかと思うわけでございます。

 本市では、このマスタープランのほかに国の政策によりますゴールドプランがあり、行革大綱ができ、都市計画マスタープランも現在策定中でございます。何かばらばらで進行しているなという感がぬぐえないわけでございますが、それらをすべて総合した一本のしっかりした新規のマスタープランが早急に必要なのではないかと思うわけでございます。ゴールドプランも見直しの時期を既に過ぎておりますが、このゴールドプランについても、一部で物議を醸しました財政的裏づけがないという大きな問題を抱えていたわけでございます。

 そして今策定中である都市計画マスタープランにつきましても、財政の裏づけをとるようにはなっておりません。これでは今からの時代、本当に乗り切れるのかという不安はますます渦を巻いてくるわけでございます。

 新規マスタープランをつくるに当たって私なりにいろんな条件を考えてみましたが、現状分析と情勢の予測をしっかりと行い、スクラップ・アンド・ビルドを旨とする。また、必要なものとその数値を市民のニーズに照らして確実に盛り込んでいただく。歳入と歳出のしっかりした予測に基づいた財政的裏づけを盛り込む。市民が取り組みに協力しやすいように理由と夢を盛り込む。また、まちづくりの基礎となる都市計画、特に都市拡大要件である交通体系を重点として盛り込んでいただく。

 今申し上げました五点を条件として新規マスタープランを策定するべきではないかと強く思うわけでございます。

 これまで市長諮問機関のたくさんの提言や意見もございました。しかし、提言や意見があるだけで、聞かれるだけで生かされてないという声も聞かれるわけでございます。また、それが生かされたときには、行政の常として年月がたち過ぎていて役に立たないものになってきておる場合もあるわけでございます。

 事例を考えてみますと、ファッションタウン構想なるものがことしから策定をされて進んでおるわけですけれども、数年前、熊本に洋服関係のアンテナショップが非常に多かった。これでファッションタウンを推進したらという構想がございましたが、ことしでき上がったときには既にアンテナショップのかなりの数は撤退をしまして、本当に役に立つのかというのが疑問視される向きもあるわけでございます。

 こういう事例にもありますように、市民生活の待ったなしの状態、それに即こたえていくために、できれば本年度、可能ならば来年度、そういう早い時期にマスタープランをしっかりとつくって、これからのまちづくりの指針を進めていきたいと強く思うわけでございますが、市長にお考えを賜りたいと存じます。

 

◎三角保之 市長 下川議員に総合計画についてお答えを申し上げます。

 質問に入られる前に、下川議員の考え方をお聞きをいたしたわけでありますけれども、確かにいわゆるローカル、田舎のローカルじゃないローカルというふうなことを中心に、私どももメッシュのきいたまちづくりというふうなことを頭に置きながら現在進めておるところでございます。お考えの趣旨、よくわきまえさせていただきましたので、今の総合計画に照らし合わせてお答えをさせていただきたいと存じます。

 既に現行の計画は、お話がありましたように七年目を迎えておるわけでございまして、主要事業の中には、事業のあり方や規模等の面で、社会ニーズと若干開きを見せている部分もあることは事実であります。

 また、現在策定を進めております都市計画マスタープランを初め、二十一世紀で展開いたします重要施策に、総合計画で新たな都市づくりの基本姿勢と目標を示していかなければならないことを考え合わせますと、次期総合計画を策定する段階を迎えているという認識をいたしておるところであります。

 御案内のとおり、今日の我が国は、急激な高齢化、少子化、国際化の進展、あるいは危機的な財政状況のもと、国、地方を問わず、さまざまな分野で改革が進められており、その中で、行財政構造、あるいは国と地方の役割分担までもが大きく変わろうとしているわけであります。

 このようなことから、本市の将来の都市づくりの根幹をなす保健福祉、環境、教育あるいは社会基盤整備などの事業計画の策定に当たりましても、制度や財源などに現在のところ不透明な面も多いため、これからの改革の推移と進捗をいましばらく見据える必要もあると考えております。

 いずれにいたしましても、現行の計画期間が三年余りを残す時期を迎えた今、次期総合計画策定に向けた新たな取り組みを進めていかなければならないわけであり、今年度から将来の人口推計を初めとする基礎調査などの策定準備を開始したところであります。

 前回のマスタープラン策定におきましても、準備期間から合わせますと三年かかっているというふうにお伺いをしたわけでございまして、そうなりますと、順当にいっても基本計画の十年間が過ぎてしまうわけであります。一応その当時の基本構想を二十一世紀の前半というふうに定めてあったようであります。基本計画を十年間と、そして実施計画を一年ごとに見きわめを変えておったわけでありますけれども、いずれにいたしましても、議会の承認事項でもあることでございますので、議会の御協力を賜りながら、できるだけ早い機会に現在の社会情勢に合った基本計画を策定をしていきたいというふうに思っております。

 今後、新しい総合計画の策定に際しましては、議員御指摘の都市構造や財源の裏づけといったことにも十分に配慮して、まちづくりに市民が夢を抱く計画にしてまいりたいと考えている次第でありますので、御支援、御協力を賜りますようお願いを申し上げます。

 

◆下川寛 議員 ただいま市長さんからお考えを賜ったわけでございます。夢を抱ける企画というのは本当に大賛成でございます。

 ただ、申し上げましたように、前回も三年かかっておるということでございますけれども、時間がかかっては本当に社会と整合性のとれない、意味のないものになってくるわけでございまして、一日も早い策定をお願いをいたしたいと思います。

 策定に当たりましては、いろんな不透明で見切れない部分もあるわけでしょうけれども、それをいつまでも見据えている、また、見切る間に社会もどんどん進んでいくわけでございまして、いち早く策定をして、その後細かい部分をローリングで補うというような手法も考えられるのではないかと思うわけでございます。とにかく一日も早い策定を心からお願いをいたしたいと思います。

 それでは続いて、まちづくりの基礎に関する事項ということで三点ほどお尋ねをいたしたいと思うわけでございます。

 まず、その一点目としまして、まちづくりの基礎ということを考えたときに、阻害する要因は何かということを考えてみますと、排水接続の同意ということが挙げられるのではないかと思います。浄化槽で例を見ますと、八年度に一千三百五十二基の設置の申請がございまして、うち九百十八基が同意書の添付を必要といたしておりました。

 ここで、私も一市民でございますので、素朴な疑問なのですが、浄化槽は環境基準を満たした処理水が排水となって排出をされるわけでございまして、どうしてそれに同意が必要なのかなということを考えるわけでございます。

 また、単に浄化槽設置ということではなく、都市計画法の開発行為の方で見てみますと、計画法の二十九条の申請の事前に、都市計画法の三十二条で、関係所有者と言いますか、関係管理者の同意が必要という規定があるわけでございます。法の規制により開発行為の場合はきちんとした利用計画も立ててあるわけでございますけれども、そういうきちんとした利用計画を事前に法律で審査しながら、さらにまたそこの排水を接続する同意が必要になるのかというのも同じく素朴な疑問があるわけでございます。

 ただ、この三十二条の協議の場合におきましては、いろんな事務の取り扱いに関する定めによりまして同意書が必要とされている部分もあるようでございますが、そこの中で定めをしてございます利害関係人と協議をするようになっているわけでございます。一般的には土地改良区、いろいろなものが考えられるわけでございますが、どうしても農地関係の利害関係人というのが多いようでございます。

 市街化調整区域で開発を行う場合は別としましても、市街化区域の中で開発行為を行う際にそういった農業関係の利害関係人、確かに現実的にはいらっしゃいます。しかし、都市計画法を例にとってみますと、市街化区域の中で農地関係の利害関係人があるわけはないのです。都市計画法では市街化区域には農用地があってはならないという定めがあるわけでございまして、非常にこれは法には矛盾するのではないかというふうに素朴に思うわけでございます。

 一般的な法解釈では、こういった申請に対する排水接続の同意書は法的要件ではないとされている部分もあるわけでございまして、どうも私の調査したところによりますと、単に国有財産部局長、いわゆる県知事が紛争の未然防止という立場から証明をさせているだけではないかというような気もいたします。

 このようなことから考えますと、浄化槽の設置への排水接続の同意、また開発行為への同意書の添付というのは不要であるということを強く思うわけでございますし、また、先日発行されました行政改革推進プログラムにおいても、各種申請手続の簡素化ということがうたわれているわけでございます。

 同意書の添付ということが定めのある部分としましても、一般的な考えとしましては、協議をしましたよという協議経過の報告書というものでも足りるのではないかと思いますが、このことに関しましての御所見を関係局長にお伺いをいたしたいと思います。

 続いて二点目としまして、道路の問題についてお尋ねをいたします。

 道路の整備、改良ということはやはりまちづくりの基礎ではないかと思うわけです。熊本市道を見てみますと、そういったまちづくりという観点から見ましたときに、道路の権原を持っているものは非常に少ないということに気がつくわけでございます。本来国有財産である里道の上に市道の認定をかぶせましても、道路法の九十条で譲与を受けて権原を取得する必要があるわけですけれども、そういった手続もなかなかできていない。

 権原を持たないということがどういうことかということで考えてみますと、例えばいざというときにその道路を改良したりつけかえをしたり、必要によっては廃止をしたりする、そういうときに自分が所有権者でなければ自由にその道路をいじることができなくて、まちづくりの大きな阻害要因になるということがあるわけでございます。

 また、そういった公共用地という部分から離れて私有地で熊本市道にかかる分を見てみましても、俗に未登記という言い方をされているわけですけれども、その未登記が市内に数万筆ある。何で数万筆かといいますと、実数がつかめないというわけでございます。

 本来は本市の財産規則で財産台帳の整備ということが義務づけられているわけでございまして、財産台帳があれば未登記数がどれだけあって、その土地はだれが持って、どういう経緯で所有権が移転しているんだというのがわかるはずでございますけれども、なぜか道路管理者だけが財産台帳を持っておりません。

 委員会の中などでも都度都度指摘をしてまいりましたけれども、なぜいまだに財産台帳の整備がなされないのか強く疑問に思うわけでございます。どうなっているのか、これをお教えいただけたらと思います。

 また、その未登記を確認するためにと言いますか、道路の区域を確認するために道路台帳整備というのが進められているわけでございます。この道路台帳整備地区ではわりかし未登記の数というのが明確に出てきているわけでございますけれども、国有財産以外に熊本市道になっている部分で九千八百件道路敷に入っているということで、敷地の寄附の意思表示をいただいておりますが、その九千八百件、当然熊本市に登記する必要があるわけです。ただ現在のところ、調べてみますと、それが熊本市に登記されたのは約二〇%の二千件弱でございます。七千八百件が未登記として私有地のまま熊本市道敷に残っているわけでございます。

 無理もないことかと思いますが、これを処理している職員はたったの三名、嘱託が三名、六名しかいないわけです。六名でこの九千八百件、残りの七千八百件をまた扱っていくわけですけれども、道路台帳整備地区は事業が進展するに伴いましてますます未登記というものがふえていく。それに当たってたったの六名では処理できないのが当たり前ではないかと思うわけでございます。

 処理できずに積み残していった場合どうなるかと言いますと、名義人が亡くなられた場合、相続人が発生しまして、名義人は熊本市にあげると意思を表示されていたとしても、相続人のうちの一人がやりたくないと言われた場合は登記が不可能になるわけでございます。また、相続の登記というのは非常にややこしい分もございまして、だんだん登記が不可能な部分として熊本市道の中に個人の所有権が積み残しになっていくと、結局は道路の権原を持てずに道路をつけかえることもいじることもやりにくくなって、まちづくりを阻害していくという弊害が出るわけでございます。

 今の個人所有地でちょうどいい例があるのでここで御紹介をしたいと思います。

 池田二丁目に道路が通っておる部分がございまして、登記簿を調べてみますと、登記簿の表題、本来の所有者を示すところではない部分に四十人名前だけが載っておる、住所も何もない四十人の名前だけです。で、明治時代のかなり古いものですから、ほとんどが亡くなられておるだろう、これの相続人さんを追っていったら恐らく四百人から五百人、現実に登記問題は不可能になっておりますが、これがまた時間がかかれば、四百人の方が死亡されれば、子供さんが二人いらっしゃっても、それからまた八百人、だんだんネズミ算式にふえてくるわけでございます。早急にこの未登記を解消する必要があると思うわけでございますが、どのようにお考えでしょうか。担当職員を増員するか、民間に委託して本当にさっさと処理していただきたいものだと思うわけでございます。

 この未登記につきましても、寄附をしたいということで意思表示をしていただける分についてはまだ処理のしようもあるのですけれども、購入してくれと言われた場合、私の頭の中だけで考えましても数百億のお金がかかるのではないかと、今の財政状況の中で買うことは到底不可能でございます。

 そこで、私もいろんな方法を日夜考えておりましたが、一つの案を思いつきましたので、その案を提示しながらお考えを賜りたいと思うわけでございます。

 時効取得という便利なシステムがございます。善意で不法占有しておっても十年たてば自分のものになる、悪意で占有しても二十年たてば自分のものになるというわけでございます。

 例えば、地元の話で恐縮でございますけれども、京塚地区、昭和四十八年にそれまでの複雑な土地の権利関係の事情が整理をされまして、地主さん方と正式な和解書が締結をされております。その和解書の中で、道路敷地は市に寄附しますということがしっかり明記をされているわけでございますけれども、いまだに用地の処理が終わっておりませんで、個人名が残っております。

 例えば今のような事例を考えますと、既に二十数年を経過して時効取得の対象地ではないかと思うわけでございます。そういった時効取得ができるところについては、そういう手法を適用してどんどん未登記を処理していけるのではないかと思うわけでございますけれども、費用がかかるお話でございます。

 そこで、費用がかかることへの対策もあわせて考えてみました。この時効取得申請にかかる費用、それをどこから捻出するかと言いますと、熊本市の市道敷はたくさんの不法占有を受けております。例えば健軍町で、道路がそこにあるということを認められた上で道路上を全くお店にしていらっしゃる例、これは現地に立ち会いに行きますと、そこが道路敷ということを認められておりますので、屋根の上に道路境界の印を御本人さんも市も納得した上でつけて帰ってくるという事例もございます。

 また、別のことを考えてみますと、高江町あたりでは、道路を一本丸々お店にしていらっしゃって、本人さんは御存じなかった。道路を占有してますよというお話をすると、それならきちんとした整理をしたいので払い下げてもらえないだろうかと、そのとき改めておっしゃったというふうな事例もございます。

 そういうところから思いついたわけでございますけれども、そういう不法占有物件を、どうせ道路として使われていないわけですから、この際御希望があれば払い下げをして、その払い下げでいただいた対価をこういった未登記の処理の財源に使っていただいたらどうかと思うわけでございます。

 いろんな勝手な言い分でございますが、御所見をぜひ賜れたらと思いますし、また、さらにせっかく道路の話をしましたので、もう一点心配な事項をお尋ねをしたいと思うわけでございます。

 市道に認定をする場合、皆さんよく御存じのように内規がございまして、道路の幅、それから物件の撤去、そして敷地を寄附をいただくというような条件がつくわけでございます。ただここにちょっと心配になる落とし穴がありまして、道路の幅を四メーター確保していただいたときに、例えばそこにブロック塀があったと、現在はこれを壊していただいて四メーターきちんと空地を確保した上で敷地の寄附をもらっているわけです。

 ところが、現地はでき上がってから申請をいただくのですけれども、私たち議会にはそれを採択する権利と同時に否決する権利も一応あるわけです。これは道路法の規定で議会の議決を得ることというのが市道の認定条件になっているわけなのですけれども、もし、現地ができておってすべての条件を市民の方のお金で整えていただいた後に何らかの事情があって否決をした場合、その場合の費用の支払いはどうなるのか。市役所がさせておいて、なりませんでしたから、それは払い損ですねということで納得がいただけるのかという点を非常に心配をしております。大事な財産である土地をただでいただいておいて、お金を払わせて、さらに何にもできませんでしたということが果たして通用するのかということを感じるわけですが、あわせてお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 また、この項の最後として、地籍調査の推進についてお尋ねをしたいと思います。

 土地の境界の確定、結局財産を明確にするということはまちづくりのやはり基礎ではないかと思うわけです。国におきましても、国土の利用の高度化に資するため国土調査法が設けられまして、全国でも二千強の市町村で実施をされまして、うちの八百七十三市町村は既に完了しております。

 本市でも、全国でもまれな、絶対に解消不可能だと言われた字図混乱地区を抱えまして、地籍調査を推進したわけですけれども、地籍調査でその字図混乱地区が解消したばかりか、既に今や市域の面積にして三割、筆数にして半数を完了しております。非常に画期的なことでございまして、方式も全国から注目を集めておりまして、国土庁を含め既に二百七十九の研修来庁者も本市にあっております。

 ただ、これも七年がかりでやっとここまでこぎつけたということで、いろんなことを考えますと、一日も早く、市民の財産を含め行政の財産もすべて確定、完了する必要があると思うわけでございますが、この地籍調査は、単に境界が確定して財産を保全できるということだけではございませんで、いろいろ調べてみますと、福祉行政や防災行政にもこの情報を生かすことができているわけです。

 防災の観点で例を申し上げますと、先日神戸市を調査しました折に、災害復興時に区画整理を行おうとして頓挫していると。境界が確定をしていないために換地の確定ができないわけでございます。今鹿児島の方でも地震が発生しておりまして、いつ本市も地震に見舞われるかわかりません。

 私常々、災害復興時に、住みなれた場所に、住みなれた家に戻るために特例措置が必要なのではないかなと思って考えておったわけでございますけれども、やはり、いろんな現行制度の中、都市計画法、建築基準法その他を考えますと、特例の適用というのは難しいわけでしょうけれども、境界が確定して区画整理を実施することができれば、例えば上に積み上げた立体的な区画整理も含めていろんな手法が考えられると思います。この土地の境界を確定しておくことが最大の復興対策ではないかという専門家の意見もあるわけです。

 また、地籍調査のときには当然権利者の方の予備調査を行うわけですけれども、その予備調査のデータがそのまま災害弱者のデータベースとなるように、既に本市の地籍調査課でも整備をされております。

 地籍調査でそのほかのことも考えてみますと、道路の境界も早く確定をしますので、今熊本市道を改良する際に寄附をいただいても、なかなか境界が確定せずに分筆ができないで市道に取れないという事例もあっているわけでございますけれども、そういった隘路も簡単に解消するのではないかと思うわけでございます。

 国の方は、このすばらしい地籍調査に関しまして補助をどれだけでもつけるというような話をしていらっしゃるそうでございます。あとは、単費負担分だけの問題になるわけでございますけれども、この単費負担分というのが地籍調査の推進を阻害している一つの要因ではないかと考えているわけでございます。

 この地籍調査の単費、それでの事業費を若干試算してみますと、平方キロ当たり六千五百万円程度と、大きいか小さいかという話は譲りますけれども、このくらいの金額であるならば、費用対効果を考えると、もっと推進をするべきなのではないでしょうか。

 平方キロ当たり六千五百万という費用はかかりますけれども、この費用は税収にて取り戻せるという試算もございます。例えば道路台帳整備地区、先ほど申し上げましたけれども、通常は六五%程度しか境界は確定しません。しかし、地籍調査地区に限って見ますと一〇〇%近いものがあります。道路の区域が確定すると交付税がそれに伴って増額になるわけでございます。

 また地籍調査地区の一部範囲で私なりに試算をしてみました。固定資産評価を比べてみますと、ある地区で固定資産の評価替えのない時期を取り上げて試算したわけなのですが、その地区は地籍調査以前面積が二・六四平方キロありました。地籍調査後は二・七一平方キロに公簿上の面積がふえたわけでございます。そして地目も整理をされた。税収の評価に関しましては、現況地目ということでそれまでもかかっているわけでございますけれども、現実の地目が整理されて、中を積み上げてみますと、固定資産の評価額が三十億円増加をしているわけです。三十億円評価が増額すれば、それによる増収というのはかなり大きいものになるわけでございまして、こういうことから考えますと、ほとんど現実のお金の持ち出しなしに境界は確定できて地籍調査を推進できるわけでございます。

 もっともっとこういう制度を活用して推進をするべきであると思うわけですけれども、この問題は担当の局長さんというよりも、財産を総括的に扱われる局長さん、それに予算も管轄しておられますので、総務局長さんにお考えをお伺いしたいと思います。

 

◎齊藤聰 建設局長 私からは排水問題と道路問題についてお答えをいたします。

 まずお尋ねの排水接続同意書の取り扱いにつきましては、都市計画法に基づく開発行為の同意と、一般的な国有財産の使用許可に同意を必要とする場合の二通りがございます。

 まず、開発行為の同意に関しましては、建設省国有財産部局長である県知事の委任を受けて私ども市が事務を行っておりますが、その取り扱いについては、県の定める取扱準則、この中で、利害関係人の同意書が添付書類として必要とされているものでございます。また、一般的な国有財産の使用許可に際しましては、国の定める国有財産取扱規則の中で、同じく同意が必要とされているところでございます。

 したがいまして、本市といたしましては、国の定める規則や県の準則等に従って事務を行っているものであり、同意書の添付について、私ども独自に判断できるものではないとの考えでございます。今後、部局長であります県知事の意向等を十分踏まえつつ事務処理を行ってまいりたいと存じます。

 次に、市道管理についての六点についてお答えをいたします。

 まず、道路財産台帳についてでございますが、御案内のとおり、本市では昭和五十三年から道路台帳整備事業に着手し、平成八年度末で市道延長に対し七六%強を対象地区としてその整備に努めてきたところでございます。

 この事業の目的は、道路の境界を明確にすること、並びに道路敷地内の未登記物件を整理することを主眼といたしておりまして、道路の財産台帳の作成を前提としたものではありませんが、この事業完結後の次の段階である財産台帳の作成が極めて容易になるものと考えております。

 なお、道路台帳を作成した際の関係調書によって、道路の現況や性格などがかなり把握できるものになっておりますので、当面はこの調書を整理、工夫することで財産管理に活用をしていきたいと考えております。

 次に、未登記分の処理についてでありますが、道路敷地内の登記による権原取得は道路の管理を行う上で不可欠のものと考えております。このため、専従職員及び嘱託職員により登記事務を進めると同時に、公共嘱託協会へも委託を行うなど努力をいたしているところでございますが、相続手続の困難性、境界確定に時間を要することなどにより進捗が思わしくないのが現状でありますが、今後もさらにその進捗を図っていきたいと考えております。

 また、部落有財産の登記については、登記簿上、表題部のみの記載が多く、道路部分の登記には現地の状況や財産管理の実態などを考慮しながら進めてまいりたいと存じます。

 さらに、時効取得の問題につきましては、相手側の理解と協力を得ることを前提に、関係する法令等に照らしながら検討をしていきたいというふうに考えております。

 不法占有物件につきましては、道路として存続させるかどうかの検討も含め、関係する地権者や地元の了解など、条件整備の可能性を見きわめながら対処をしたいと存じております。

 最後の新規認定の御要望に対しましては、本市の採択基準に合うことを前提に、関係者の方々に十分な説明を行い、理解が得られるよう努めてまいりたいと存じます。

 

◎澤田幸男 環境保全局長 下川議員に、浄化槽設置時の同意書についてお答え申し上げます。

 浄化槽設置時の放流同意につきましては、昭和六十三年に厚生、建設両省から通知が出て、浄化槽設置届け出の際に放流同意書の添付を義務づけることが違法であると明記され、これを受けまして、県から保健所、土木事務所、土地改良区へと同様の通知がなされております。

 本市は、この通知に基づきまして、昭和六十三年に要綱を改正し、浄化槽設置届出書の添付書類から外しましたが、一部水利権者からの強い要請もございまして、指導事項として残してきたところでございますが、その結果として、ほぼ義務づけに近い状態となり今日に至っております。

 本市のようなケースが全国的にも数都市残っているため、本年四月に、またさらに厚生、建設両省から添付を義務づけないよう改めて通知が出されました。

 したがって本市では、浄化槽設置届出時の放流同意を指導にとどめて、同意書添付の義務づけについては、この通知を真摯に受けとめながら、市民の立場に立って、市全体の総合的見地によりまして、関係部局とただいま協議を重ねているところでございます。

 

◎野田晃之 総務局長 地籍調査事業につきまして私の方からお答えを申し上げます。

 地籍調査事業は、地図混乱地域の解消はもとより、市民財産及び公共財産の保全に寄与し、ひいては本市のまちづくりや土地利用の高度化にも資する重要な事業であると認識いたしております。

 このような認識に基づき、これまで厳しい財政状況の中、本事業の推進を図るため、国庫補助の動向を慎重に見きわめながら、歳出全体の事業間バランス等を考慮しつつ予算の事務査定を行ってきたところでございます。

 議員の御指摘にもございましたが、本事業の道路を初めとする財産管理上の効果、あるいは固定資産税等に与える効果等も十分踏まえながら、今後とも引き続き、関連部局と協議し対処してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 

◆下川寛 議員 道路の問題につきましては、道路財産台帳は暫定のものでもいいから一日も早く整備をして、未登記処理に役立てていただきたいものであると思いますので、よろしくお願いをいたします。

 また、未登記の処理につきましては、どう考えても、例えば業者へ委託するとしましても、委託費と処理する人間が足りないのではないかという感じがいたします。その辺のところを増員していただいて、一日も早い処理をお願いいたしたいと思います。

 また時効取得の問題につきましては、どの土地も一律ということでは考えられない問題が確かにあるのではないかと思いますし、ただ、相手の理解ということを本当に求める必要があるのかというのは感じるわけでございます。ケース・バイ・ケースで、有効になるところにはきちんと適用しながら進めていただきたいと思います。

 また市道の認定に関する問題につきましては、その辺の、私が申し上げました心配点というのをよく十二分に御説明をされた上で、問題のないように事業を進めていただくことをお願いいたしたいと思います。

 また、地籍調査の事業、非常に有効なものでございます。有効性を御認識の上、強力なる推進をお願いいたします。関係部局との協議ということでございましたが、担当の市民生活局長さんにも御理解の上推進をよろしくお願いいたしたいと思います。

 それから、排水接続の問題でございますけれども、開発行為関連、その他国有財産に関するものにつきましては、部局長の権限に属していると、確かに本市で手の出ない部分ではあるのだろうなと思います。ただ本来、この部分がまちづくりを最も妨げている部分であるということをよく御認識の上、先ほど申し上げました法の矛盾点、それから答弁の中でありました違法性ということを主張しながら、市民の立場に立って、ぜひ廃止ということで、部局長さんに強力に働きかけていっていただきたいと強く要望いたします。

 また、浄化槽の問題に係る部分、この部分については義務づけないという通知が来ているようでございますが、本当にそれを真摯に受けとめて、市民の立場に立ってされるという御答弁をいただきました。その答弁の中から読み取りますと、やめる方向で関係部局さんと協議をされているというふうに解釈をいたしたわけでございます。やめる方向でされているのであれば非常にありがたいことでありまして、まちづくりを阻害している、市民に要らない負担をかけている申請を軽減するという意味からも、一日も早いその方向での協議成立をお願いいたすわけでございます。

 また、そういうやめる方向でという協議が調いました場合、私ども市民は、直接の窓口は都市整備局建築指導課の方になるわけでございます。その窓口となられる都市整備局長さんには、今の御答弁と同様の解釈をとっておられるものと私の方でも解釈をしておりますが、やめるという協議成立がなりました暁には、速やかに添付を廃止していただきたいと強くお願いをいたしておきたいと思います。うなずかれましたので、そのとおりだと思っておりますが……。

 今申し上げました話は答弁から読み取った私の解釈でございます。ただ、今申し上げましたので、この解釈にもし執行部の方で御異議があるならば、私が次に質問しまして、その次立ってくるまでにぜひ御異議を唱えていただきたいということをお願いいたしておきます。

 では次に、まちづくりの予備軍たる人づくりということに関しましてお尋ねを進めてまいりたいと思いますが、まずケーブルテレビの活用でございます。

 ちょっと予定時間より超過をしておりますので、急ぎながら進めてまいりたいと思います。

 インターネットというものが非常に発達をしてまいりまして、いながらにして世界じゅうの情報が取れると。いろんな議論の中で、インターネットについて誤解がある場合もあるわけでございまして、発信して、それがたれ流しでどこにでも入れるというわけじゃなくて、あくまでそれを取りに行った人が情報が取れるというものであるわけでございますけれども、そういうことの解消のために、プッシュ型のインターネット情報サービスというのも始まりまして、欲しい情報が自動的に入るような時代になってまいりました。プロパイダーという接続業者も乱立をして、接続環境も非常に整っているわけでございますけれども、こういった、どんな地域にいても、すべて世界じゅうの情報が手に入るという意味からしますと、絶好のインフラではないかと思うわけでございます。

 ただ、今接続しましても、非常に速度が遅くていらいらする、また時間がかかって情報がなかなか取り出せないというような現場の声もあるわけでございますけれども、そのためにISDNというのも普及してきまして、六四六四一二八とよく宣伝があっておりますけれども、もっと速い回線も実はあるわけでございます。その速いと言われるISDNで例えば八分かかる十メガというサイズのデータを三秒で見ることができる。実はそれが何かと言いますとCATV、ケーブルテレビなわけでございます。ケーブルテレビの事業者は全国で二百あるわけですけれども、現在加入者が全国的に非常に伸び悩んでおるそうでございます。

 ただ、そこの加入促進の切り札として、このインターネットへの接続業務というのが注目をされておりまして、この三月で既に十九局が免許を取得して、四十局程度が申請を今計画されておるそうでございます。このインターネットの普及によります情報伝達の高度化というのは都市の発展に必ず必要なものであると思いますし、人づくり、それから本市も出資しておりますケーブルテレビの経営安定ということにもつながるのではないかと思うわけでございます。

 例えば、武蔵野三鷹ケーブルテレビというのがございますけれども、ここは既にこのサービスを始めておりまして、十時間つないだ人が三千三百円、ISDNよりも速いスピードで十時間つなげば七千百円と、ちょっと高いかなというふうに見えるわけですけれども、電話料金がかからない。普通につなげば、大体十時間つなげば三千円程度払って、それから電話料金を払うということを考えると、トータルではそう割高にはならないわけでございます。実際、市民の方に話をしてみますと、こういうサービスが始まればぜひ契約したいという声も多く聞くわけでございます。

 先ほど申しましたように、ケーブルテレビには本市も出資をしておりますし、御厨助役も非常勤取締役として籍を置いていらっしゃいます。既に本市のインターネットも、このケーブルテレビさんの専用線を使っているだけなので、免許の関係がどうかわかりませんが、一般に開放するだけであるのではないかと思うわけです。ぜひこのサービスを開設するように働きかけをしていただきたいと思うわけでございますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

 また、その通信ネットということに関連して、人づくりへの利用ということで、一つ御提案を交えながらお尋ねをしたいと思うわけですけれども、今確かにネットワークが発達をしておりまして、ポケベルそして携帯電話を利用した携帯情報端末、PDAというのが非常にメディアを賑わわせておるわけでございます。電話回線を利用していろんなことができるようになっておりまして、私も乗りおくれないように使っているわけなのですけれども、本市も乗りおくれないように、ホームページでいろんな情報を発信しております。

 ただ、いかんせん、情報量が少ないというのは都度都度指摘をされておるところでございまして、リンクと言いますが、そこからどこにでも人のページに飛べるという機能を使って、例えば地元経済界のバーチャルモール(仮想商店街)に訪れた人にすぐ行けるようにリンクを張っていただいて、熊本市の特産品を通信販売ででも買っていただくとか、熊本市の情報と他都市のデータが比較できるようにリンクを張っていただくとか、そういう意味での一層の充実が必要であると思うわけでございます。

 ただ、そういった充実も非常に必要であると思いますけれども、今の現実の社会を見てみますと、そのインターネットにアクセスできる環境がどこまで整っているかというのは、ある面では疑問であるわけです。やはり一般家庭では、コンピューターを置いて電話回線につなぐよりも、普通の電話機、これが唯一のマルチメディアへの道具ではないかと思うわけです。

 そこで、この電話をもっと活用してはどうかという案を考えてみました。今いろんなことを調べてみますと、単なるこれまでの電話としての使い方だけではなくて、情報ネットワークを駆使した電話というシステムができ上がっております。一般の電話から相手と話すのではなくて、特定のネットワーク上の掲示板と、例えばどの分野の掲示板のどこに話すということを決めて話すわけですけれども、話した人は相手の都合を考えずに、留守番電話とも違う、特定の分野だけのところに自分の声で書き込みができるわけです。聞く方は自分の都合のいい時間に、特定のパスワードを使って、自分の必要な分野だけを聞き取るというようなシステムであるわけですけれども、これならば、特定の機器を利用しないために幅広い年齢層と、どんな環境の方にでも御利用いただけるのではないかと思うわけです。

 広聴という方面にも使えますでしょうし、人づくりという観点からこのシステムを考えてみますと、いじめ対策にも利用できるのではないかと思うわけです。いじめは言うまでもなく、成長期に精神的外傷を残しまして、将来の成長に大きなつめ跡を残すわけなのですが、一番の問題は発見の難しさではなかろうかと、対策を講じても、これだけはどうしようもない部分があるわけです。

 例えば、先生がどんなに子供に対して注意をしていても、先生方も忙しい、なかなか子供も先生に話さない。その話さないということを責任を感じる必要はないわけでして、思春期の子供というのは精神的に自立しようという意識が本能的に働くわけですから、親にも先生にも相談せずに、友達とつながり合ってその居場所を確保しようとしているわけです。

 ところが、いじめられてその居場所のない子供がどこに居場所を見つけるか、避難信号を出すかというと、やはり相談所または自分の信頼できるところということになるわけでしょうけれども、今の日本の子供たちを見てみますと、相手があると話しにくいというどうしようもない現実を抱えている部分も見受けられるわけです。

 例えば、本市の無料電話相談にしても四百件程度の無言電話がある。すべてがいたずらではないという保障はありませんけれども、相手がいたために電話を切ってしまったという実例があるのではないでしょうか。

 たまたま先日テレビを見ていましたら、ベル友というのがはやっておりまして、ポケットベルのメッセージ送信を利用して、顔も見たこともない、名前も知らない相手にそのメッセージだけで話し合いをするわけですが、その子たちにインタビューがあっておりますと、相手のことを知らないから、しがらみがなくて、相手のことを気遣う必要もなくて、言いたいことを言えるのだというような話があっておりました。

 それでは、今のシステムを利用すればあくまで一方通行です。相手がどんな人がとるかもわからない、顔も名前も知らないということで、一方通行のシステムを気軽に利用できるのではないでしょうか。少なくともいじめの発見という意味から見ると、一つの手だてとして使えるのではないかと思います。

 ただ、このシステムもお金がかかるなら御紹介いたしませんけれども、一人当たり二百円程度で構築をできると、非常にわずかな予算なわけです。いじめだけではなく、広報や広聴、その他すべてのことにわたって使えるシステムなわけですが、こういう新システムの導入についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 

◎松村紀代一 企画調整局長 二点、私の方から御答弁申し上げます。

 まず、ケーブルテレビの活用についてでございますが、ケーブルテレビ網を活用したインターネットサービスは、一般の家庭に安価で高速なサービスを提供することが可能であり、マルチメディア時代のインフラの一つとして大変有望視されております。

 本市におきましても、昨年度、郵政省の補助を活用し、熊本ケーブルネットワーク株式会社内にシステムを構築したところでございますが、これが契機となって、社内でもインターネットに関する研究会が発足をいたしております。

 しかしながら、会社の本格的なインターネット事業への進出につきましては、何よりも会社の意向を尊重する必要がありますので、市といたしましては、今後、議員の貴重な御意見をお伝えするとともに、全体的な支援のあり方を検討する中で、適切な助言を行ってまいりたいと存じます。

       〔議長退席、副議長着席〕

 二点目の通信ネットを活用した人づくりについてでございますが、今日、インターネット利用者が急増し、ネットワーク社会が到来したと言われておりますが、議員御指摘のとおり、機器の操作性や普及率ではまだまだ電話やファクスなどの従来のメディアには遠く及ばない面があろうかと存じます。

 そこで、どこの家庭にもある電話を活用したシステムを構築してはどうかという御提案でございますが、現在進めております情報化の計画づくりにおいて、関係部署の意向も反映させながら、使いやすい機器の導入、あるいは広く普及しておりますメディアの活用について十分に考慮してまいりたいと考えております。

 また、本市のホームページにつきましては、現在、基礎的なコンテンツが中心となっており、今後なお一層の充実が必要と認識をしておりますので、関係課との連携はもとより、市民や事業者との協力も図りながら、魅力あるホームページづくりに努めてまいりたいと考えております。

 

◆下川寛 議員 ケーブルテレビさんの方には、市民の声もぜひ伝えていっていただきたいものだと思いますので、よろしくお願いいたします。

 またホームページは、先ほど申しましたように、経済界やデータベースと連携して充実をしていっていただきたいと思います。

 それから、御紹介しました新しいシステムについては、本当に金のかからないシステムでございます。よく考えていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 また、先ほど排水について質問しました折に念を押しておきましたけれども、どなたからも執行部側からは私の解釈に異議がございませんでした。発言のないときは賛成であるという会議の一般原則もあるわけでございます。よって、私の解釈は正しかったということが認められたのではないかなと思っております。廃止の方向で協議をしていただくということで、大変市民の立場からもありがたいものだと思っておりますので、改めてお礼を申し上げて確認をさせていただきたいと思います。

 それでは、まちづくりの基礎の人づくりについてあと二点だけお尋ねをしたいと思うわけですけれども、当然、人づくりと言えば子育ての問題があるわけでございます。

 近年、多々母親の嬰児殺しや育児ノイローゼによる悲報をよく報道で目にするわけでございますけれども、現在核家族化が進んで、これまでのようにじいちゃん、ばあちゃんからの育児情報というのが非常に不足をしているわけでございます。子供も人間であっていろんな個人差があるわけなんですけれども、現在の若い人たちはマニュアル世代ということが言われまして、何かマニュアル、指針がないと不安になるわけでございます。そういったことで育児書に頼るわけですけれども、育児書はその性格上、一般的なことしかやはり書けない部分があります。その、ただ一般的なことがある育児書に頼り過ぎて画一的になってしまって個性のない子供を量産していくという弊害も出ておりますが、マニュアルに頼り過ぎて、マニュアルどおりの発達をしない子供に異様な不安を抱くという弊害も一方で引き起こしております。

 その証拠に、本市の育児相談の三分の一は発達相談という部分が占めておるわけでございますけれども、現在保健婦さんの家庭訪問指導と保健センターとか子ども文化会館での育児相談というのをメーンにいろんな相談事業を展開しております。ただ、このうち子ども文化会館は教育施設でございまして、子育て支援での育児相談ということを前面に押し出すのは非常におかしいのではないかと、教育的価値という側面から外れているのではないかという感もいたすわけでございます。

 また、保健婦さんの家庭訪問指導については、回数も非常に少ないと言いますか、増員が要望されていたにもかかわらず平成三年から四名しか増員になっておりません。ただ、家庭訪問指導に当たる保健婦さんは一名減員になっているということで、七十九の小学校区数に対して六十三名しかいない。これではやはり満足な訪問指導もできないわけでございます。

 そして、現在本市にもいろんなところから引っ越してこられた方が数多く住んでおられるわけですけれども、例えば保健センターとかそういった窓口のある場所に行って相談をしたいと、しかし場所もわからない、いつ相談があっているかわからないという声もよく耳にするわけでございます。

 大都会でも同じような問題を抱えているのでしょうが、例えば東京の武蔵野市、また名古屋市あたりでは、子育てコミュニティーというのが設置をされております。子育て経験の豊富な市民の方の民家を家ぐるみ借り上げて、小規模の相談所として、自分の家から近いところで気軽に相談ができる場というのを提供してあるわけでございまして、本市にもこういう類似の施設が必要ではないかと思うわけでございます。

 本市に似合ったシステムということで、自分なりにどういったものが適切かというのを考えてみましたが、幼稚園の午後の空き教室を活用したらどうかと思うわけです。幼稚園の場合、各地域に点在をしておりまして、また、近所の子供さんが通っていたりしてなじみもあるわけでございます。そしてそこにいらっしゃる先生方はある意味では経験に基づく子供を見てきたプロでございますし、公共性もございます。

 前回の私の質問の折にも事例を出して幼稚園のことについてお話ししたことがございますけれども、非常に経営も厳しい状況にある中、私学助成とかのいろんな方法で子供たちのためにお金を出してあるわけですけれども、単なる助成金ではなくて、そういった事業に協力をしていただきながら事業費として経営の安定の一助を図っていただく、そうすれば、現在の幼児教育の根幹をなしている幼稚園というものももっとしっかりしてくるのではないかと思うわけでございます。そして、母親たちの立場から見れば、本当に身近なところで気軽に相談ができる、非常に有効であると思うわけでございますけれども、このようなことに対するお考えを賜ることができればと思います。

 また、人づくりという意味からちょっと外れるかもしれませんけれども、創業者の支援についてお尋ねをいたします。

 ベンチャーキャピタルという言葉がありまして、アメリカではもう既に一般的なこととなっておりますけれども、日本でも最近注目を集めておりまして、例えばパソコンソフト関連の企業、メディアが発達しておりまして、大都会に立地しなくても今や世界をまたにかけた商売ができるような時代になってきております。

 例えば徳島にジャストシステムというソフトの会社がございまして、世界的な企業にのし上がっております。また、福井に福井鋲螺という本当に小さな中小企業があるのですけれども、ここは鋲について世界一のシェアを誇っております。そういう地方においても世界的な企業ができる素地が社会的に整ってきたわけでございますけれども、このような企業があれば地域の経済に与える影響が大きいことは言うまでもないことでございます。

 そこで、本市でも今年度新規創業者支援事業というのを始められておりますけれども、セミナーとアドバイスを主体にされておりまして、ベンチャー企業の場合で考えてみますと、ベンチャー企業の創設者と言いますと、独創的なアイデアとその手法が売り物であるために、既存の専門家と言われる方、失礼な言い方になるかもしれませんが、既存の感覚にとらわれたアドバイスではかえってベンチャー企業の芽を摘んでしまうのではないかという懸念もあるわけです。

 私たちも実際経済人でございますが、自分がベンチャー企業になった立場で何が欲しいのかということを考えてみますと、やはり一番は資金、二番目は場所、三番目にいろんなその後の会社運営での相談ということになってくるのではないかと思います。

 その資金に関する融資制度にしましても、本市で調査をしてみますと、既存の融資制度を活用ということを計画で上げてあるわけですけれども、既存の融資制度を考えてみますと、市内に必ず居住をしていることというのが条件になるわけでございます。市内の人がこれから起こそうとした場合はいいのですが、では、全国の人が熊本に来てそこで新しい企業を起こしていただく、優秀な人材をよそから集めるという立場でこれを見た場合には非常な阻害点になってしまうわけでございます。

 全国でも今いろんな支援策が考えられておりますが、北九州、今ここはメタルカラー都市宣言というのをやって、非常に元気のある都市でございますが、五百万円の助成と四千五百万円の低利融資、工場施設の低廉な家賃での貸し付けと研究開発室を使用させると、非常にベンチャー企業にとってはおいしい条件があるわけでございます。

 こういったおいしい条件がある中で、また、全国同率に同じような動きをする中で魅力ある政策をつくって、よその地域の頭脳を、またお金を熊本に持ってきて、熊本で雇用を生み出し、そして税収を後ほどは落としていただくと、地場の産業に対する影響を考えれば非常に有効な手段ではないかと思うわけでございます。

 ぜひ既存のものと違った新しい枠での政策というものを考えていただきたいと思いますし、場所の提供という意味では、インキュベーション団地、そういったものの集積施設をいち早く土地の安い間につくって誘致する環境を整えてはいかがかと思うわけでございますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

 

◎後藤勝介 教育長 私の方からは、幼稚園の空き教室を活用した子育て相談についてお答えを申し上げたいと思います。

 ただいまいろいろとお触れになりましたように、最近子育てをめぐるさまざまな問題が生じております中で、子育てに関する相談体制の確立が望まれてきております。本市におきましても平成八年度から文部省が行っております地域に開かれた幼稚園づくり推進モデル市町村の指定を受けまして、熊本市立の幼稚園で子育て相談、子育て触れ合い広場、未就園児体験入園、教育講演会などの事業を実施しておりますが、平成九年度は熊本市立の幼稚園に加えまして一部の私立幼稚園もその対象となる予定でございます。このモデル事業の取り組みの中で、子育て相談のあり方などについて研究をしてまいりたいと考えております。

 また、ことしの一月に文部省から教育改革プログラムの骨子が出されましたが、その中に、地域に開かれた幼稚園のあり方などについて検討し、平成九年秋をめどに結論を得ると記載されております。

 今後、今取り組んでおりますモデル事業や、さらに国の動向を踏まえまして、幼稚園での子育て相談の体制づくりを検討してまいりたいと考えております。

 

◎坂田憲一 経済振興局長 下川議員にお答えをいたします。

 議員御案内のように、現在ベンチャービジネスが先進国では大変な注目を浴びておりまして、またブームにもなっております。新しい企業の誕生というものは、雇用を促進し、所得を向上させていく上からも必要不可欠なことであると思います。これは我が国の経済においても同様で、とりわけ地場経済にとりましては大変有益なことであると認識をいたしております。

 そこで、経済振興局といたしましては、実は平成八年度、起業家に関する調査を実施いたしましたところ、議員御指摘のように、資金面での援助を求める声が最も多かったわけでございます。次に、経営面や技術面での専門家のアドバイスが望まれているという、こういう結果を得たところでございます。

 この資金面での支援でございますけれども、現在、ベンチャー企業に対する直接あるいは間接投資については、既に国、県、または民間金融機関等におきましてかなり整備をされているのが現状でございます。

 したがって、本市ではことしより、経営のノウハウや製品開発後のマーケティングなどに対する専門的な見地から、総合的なコンサルティングを行う制度をスタートさせたところでございます。

 また現在、産、学、行政の代表者から成る産業創造会議を設け、起業家を含めた産業変革に対する具体的な施策を協議しておるところでございます。そういった輪の中で、例えば議員御提案の起業家支援施設、それからハード面の整備とともに、資金面での支援も検討しながら起業家環境を整え、地域経済の活性化に努力をしてまいりたいと考えております。

 

◆下川寛 議員 育児相談につきましては本年の秋に結論を得るということでございましたが、もうすぐでございます。結論が出た後は年度内あたりで素早い対応をお願いをいたしたいと思います。

 また、起業家支援につきましては、産業創造会議ですか、より有効な策を考えていっていただきたいものだと思いますが、ただ、産、経、学、いろんな分野から入っていらっしゃいますが、これはやはり経済人の分野でございますので、経済人の感性というものを重視しながら有効なものにしていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 それでは、歴史と文化を生かしたまちづくりということで、四点まとめてお尋ねを進めていきたいと思います。

 そういう観点から見ますと、まず祭りということをちょっと考えてみたわけなんですけれども、現在本市の祭りとして熊本春の植木市を初めとしてほぼ毎月実施をされておるわけでございます。ただ一般の感覚の祭りというのがその中でも三つございますが、いずれも八、九、十、そういった時期に集中をしているわけでございます。

 祭りというものは観光行政というものにも貢献をしていると思うわけでございますけれども、これによる観光客の入り込みというのは、やはりバブル崩壊以降年々減少しておりまして、この祭りというものを観光により一層活用していったらどうかと思うわけでございます。

 そういう観点からこの祭りの開催が八、九、十と集中しておりますので、時期を分散してはどうかと思うわけでございます。藤崎宮秋季例大祭、これにつきましては、これが正月だという市民の方もいらっしゃいまして、他県の方にも非常に人気があるわけでございますが、完全に民間のお祭りでもあり、また、いろんな歴史上のことからこれを動かすことはまずできないわけでございます。

 火の国まつりは昭和二十四年に始まりまして、途中ばってん祭にちょっとかわっておりますけれども、当時星子市長の「里帰りした者が参加できる祭り」ということで現在の時期に来たということを聞いておりますし、花火大会もその風物詩として定着をしております。

 そういうことから考えますと、十月のお城まつり、これあたりが、歴史も浅いと言ったら大変失礼な言い方になりますけれども、開催してまだ定着をしているとは言えない時期でございますし、また、その十月という開催時期は全国的な文化祭の時期でもありまして、観光ということに対してより効果のある春にこれを移したらどうかと思うわけでございます。ばってん祭の時期であったでしょうか、私の記憶ではお城の桜の花の散るところで、武蔵小次郎の対決という剣道大会があっておったわけですけれども、お城という雰囲気、桜という雰囲気、そのシチュエーションは抜群のものがございました。

 全国、桜のあるお城では大概桜まつりとかで春に開催されておるわけですけれども、熊本城では夜間開園だけで特段の祭りというものはないようにも思うわけでございます。そしてまた、十月は修学旅行のシーズンでもございまして、特段のイベントをしなくても観光客もまた多く集めやすいような時期でありますので、ぜひこういった春にひとつ考えていただきたいものだと思うわけでございます。

 また、お城まつりの話に触れましたので、中身についてちょっと御提案がございますが、子供たちにもお城というそれらしい雰囲気の中で歴史に触れさせる絶好の機会がこのお城まつりではないかと思うわけです。ただ、昨年の企画の中では、時習館と呼ばれておりました、子供たちにその雰囲気、また歴史を学習させる場というのが一回の開催で非常に少なかったわけでございます。いろんなところでふやしたらどうかという議論があっておったわけでございますが、ことしはそれも増設されまして、学習効果ということが大変に考えられておりまして、喜ばしいことではないかと思っております。

 そのほかにも本年は子供向けのマル・バツ式の歴史クイズというのが計画されているようですが、これを一歩進めたらどうかと思うわけです。例えば、こういう表現が適切かどうかはわかりませんが、郷土史検定制度、そういったマル・バツクイズだけではなくて、それを試験にし立てて、合格した子供には郷土史検定の認定証を発行する。遊びながら資格がとれるというだけではなくて、非常にそれをもらった子供は喜びと自信を持って今後郷土史に触れ、また、郷土を愛する心を培ってくれるのではないかと思うわけでございます。

 また、子供たちだけではなく大人の方にもこれを広げて実施する、例えば一級二級とか級を設けてもいいのではないかと思います。そうすれば生涯教育の一環にもなりますでしょうし、今各地の公民館で開催していらっしゃいます郷土史講座というものの最終形として生きてくる部分があるのではないかと思います。御意見をお伺いできればと思います。

 それから、観光という分野でお尋ねをいたしますが、経済基盤、本市の場合考えてみました折に、やはり観光で食うというのが一番ではないかと思います。既存の工場をいろいろ誘致して、やはり環境問題について心配をするというよりも、よそからのお金を持ってきて熊本に落としていただく、そういう方が一番熊本市の状況には合っているのではないかと思うわけでございますが、今月もそういう意味から修学旅行宣伝隊というのが東北の方に向かわれるそうでございますし、努力も本市の方でもしていらっしゃいます。

 ただ、今の本市のPRというのは本当にうまく機能しているのか、旅行を実際に組んでいただく全国のエージェントさんとうまいぐあいに組んでいただくようなすり合わせができているのかというと、やはりいろんな手法において疑問の声も聞こえてくるわけでございます。うまくPRをして人を呼び込むということには、今の時代、やはり先ほどから申しておりますようにメディアの活用が一番大事なのではないかと。

 では、そのメディアは何か、例えばテレビ、NHKさんで言えば大河ドラマや堂々日本史、民放で言えば年末大みそかの長時間ドラマあたりではないでしょうか。先ほど育児相談のところでも申し上げましたけれども、現代はマニュアルの時代であってそれによるブームの時代です。人々はそのブームに乗って旅行しますし、エージェントの方もそのブームで旅行の企画を組まれると。ブームが起これば人はそれに伴って動くというような風潮がございます。今申し上げたドラマや番組で取り上げられた地域は必ずブームが起こって観光客がふえているという実情があるわけでございます。

 じゃあ、そのドラマになる素材はどうかと言いますと、現在の本市はドラマづくりには事欠かないだけの素材を持っているわけでございます。例えば熊本城だけをとってみましても、加藤清正や西南戦争というのもございまして、以前の市長の提案理由説明の折にも、脚本家の方とお話しをされた折には、加藤清正は生存年数が足りないのでちょっとどうかというお話があったというのを記憶いたしておりますけれども、加藤清正に限って申し上げてみれば、中世の激動の時代を秀吉の側近として過ごして、歴史を変えたとも言えるでしょう秀吉を福島正則とともに陰で支え、秀吉よりある意味では多くの武将とのかかわりを持っている側面もあるわけです。

 また、黒田如水と結託をした九州独立、九州統一というような動きもありまして、その後も、秀吉亡き後の秀頼を熊本に迎えようとしたと、そういう節も見受けられるばかりではなく、近世城の基礎を築き、熊本、名古屋という名城だけでなく、江戸城の一部も普請したと、その行動は本当に大きく日本史にかかわっているわけでございます。題材には事欠きません。西南戦争にいっても熊本城の攻防で多くの謎も語られておりまして、先日も大分の方で資料が出ておりましたけれども、興味のある歴史ドラマ向きなのではないでしょうか。

 そのほかにも、神風連の乱、日本赤十字の誕生、幾つもの番組ができるだけの素材を熊本市は抱えているわけでございます。もし、NHKさんなどで放送になれば、その土地のエピソードや隠れた観光地というのも事細かに番組の合間に紹介をしていただくわけでございまして、これまでPRのできなかった細かな観光地についても一気にPRができて、必ず観光客が増加するものであると確信するわけでございますが、このようなメディアの活用について市長はどのように取り組まれるのか、お考えをお伺いいたしたいと思います。

 また、今申し上げましたことが完了して、観光客が来るという前提で受け皿となる施設の整備についてお尋ねをしたいと思いますが、受け皿となる施設、今のブームではテーマパークが挙げられております。ただ、テーマパークの築造には金もかかりますし、このブームというものはいつまで続くかわからないものがございます。

 そういったことで考えてみますと、やはり熊本城、本物の歴史資産としての整備をこの熊本城にしてはどうかと思うわけでございます。熊本城は五百億円の価値があるテーマパークであるという説もございますが、観光で使えなくなったとしても、テーマパークと違い、熊本城の場合は市民の資産として市民の心の中に、私らの心の中に残るわけでございます。現在熊本城の復元・整備計画というのが策定中でございますが、どのような形になるのかお教えをいただきたいと思います。

 ただ、熊本城は時代によりその形態が非常に変容を遂げたお城でございまして、城の向きも東向きであったものが西側に変わった。また、時代に伴って櫓類もお宮の位置も変化をしているわけでございます。ただ、熊本城は本当に近世城のはしりでございまして、最終形よりも築城当時の姿の方が重要なのではないかと私は思うわけです。

 西南戦争のときも、築城当時の理論が正しかったというのは谷干城の攻防で証明をされているわけなんですが、今のいろんな議論の中である城域の復元というのも確かに重要ではあろうかと思います。しかし、現在の城域の中でなくなっているものというものも数多くあるわけでございまして、例えば平左衛門櫓、飯田丸三重櫓、本丸御殿、たくさんのものが今の城域の中にも復元されずにいるわけでございます。

 特に本丸御殿は紹君の間という、秀頼を迎えようとしたのではないかという部屋も抱え、歴史の機微も感じさせますし、西側からお城に入りますとここの地下通路を通るということで、お城のからめ手であった西側の防御面とかいろんな説があって意義深いものであるのではないかと思います。このようなものの復元の方が最優先であると強く感じるわけでございます。

 また、天守閣についても、今いろんな陳列がされておりますけれども、もともとは畳敷きであったはずですし、天守閣最上階にも座敷があったはずなんです。展示物についてもよろいなどが、専門家の人に言わせますと、あれは肥後のものではないというようなお話もありまして、そういうものも含めて見直しを図る必要もあると思いますし、天守閣を含めた現在の城域の復元というのを最優先として、築城当時のものとして復元していただきたいと考えるわけでございますが、お考えをお聞かせいただければと思います。

 また、お城の復元という意味から三の丸について若干考えさせていただきましたが、復元ということからすれば、この三の丸あたりは豊後街道が通って新町の木戸へ通じていた一帯でございます。当時の流れを考えましても、ここを有効活用して新町の方へつなげていって、同時にまちづくりをすれば非常に有効活用ができるのではないかと思います。

 先日、私どもの会派で伊勢市の方を視察に行きまして、そのときにおかげ横丁というのを見たわけなのですけれども、伊勢神宮のすぐ横に民間企業が巨費を投じて、伊勢神宮さんのおかげでできたという日常の買い物の場所、またそれが観光の場所になるようなものをつくっていらっしゃるわけでございます。そういったものをつくったらどうかなと思って、経済界の方とも御相談をしましたところ、やはり中心商店街と反対側に相反するものができるのはまずかろうと、そしてそこまで歩いて行くのが、それだけの引きつける魅力があるのかという御指摘をいただきまして、違う方向性もまた検討していってみましたが、今の熊本城資料館という構想もある中で、やはり郷土資料館が適当なのではないかなというふうに考えた次第です。

 私も、これまでの議会の中で郷土史資料館の御提案をさせていただきましたけれども、川尻地区で考えておりました。ところが、それを例えば三の丸に持ってくれば、お城というリンク、それから先日熊本城活性化シンポジウムというのがあっておりましたが、その中で、歴史の宝庫であり滞留型観光を考えてほしい、アジア向けのハイテクテーマパークを考えてほしいという御指摘があっておりました。その郷土史資料館を三の丸につくって、その立地の中でハイテクを組み合わせたテーマパーク的なものをつくってはどうかなと考えるわけでございます。

 そして、それは単なる観光客向けのテーマパークではなくて、あくまで歴史資産の継承の場でありまして、市民の体験学習の場であることは言うまでもないわけでございますけれども、埋蔵文化財から、例えば明治村的施設、いろんな歴史文化財を集め、それに例えば先ほどのインターネットとかの情報発信の場を組み合わせて総合的な施設としてはどうかなと思うわけでございます。

 ただ単に、こういったテーマパークをつくれと言っても、本当に費用が悩みになるわけでございますけれども、いろんな、三の丸を調査する中で、本市の内部を調査しておりましたら、民間企業からの提案をたまたま発見をいたしました。その民間企業からの提案の内容は、先ほど私が申し上げたものとほとんど同じであったわけなんですが、既にスポンサーがついておりまして、本市では三の丸の土地をお貸しするだけでいいと、非常においしい条件で提案があっておったわけでございます。その提案を採用する可否についてはこれからの議論があるものだと思いますが、そういった民間からの活力、お金を活用して、観光向け、市民の体験学習の場向け、それから歴史的資産の継承向けということで活用されてはいかがかと思うわけでございますので、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

 

◎三角保之 市長 議員御案内のとおり、現代社会において、テレビを中心としたメディアの効果、効用というものは絶大なものがあり、社会に及ぼす影響力が大きいことは皆様御承知のとおりであります。

 映像でその地方の風土、風物、歴史が全国に紹介、物語化されると、知名度とともに訪れる人々も途端に増加し、PR経費、経済効果などを換算すれば莫大な金額になると言われております。

 今根強い歴史ブームの中にあって、テレビの大型時代劇、歴史探訪、人物シリーズ編などは安定した高視聴率番組であり、各局とも定番と言えるほど力を注いでいるジャンルであると伺っております。

 議員御指摘の大型テレビドラマを通じた熊本の歴史紹介については過去にも何本か放映されましたが、残念ながらいずれも熊本が中心的素材にはなり得ませんでした。NHK大河ドラマ「翔ぶが如く」あるいは「宮本武蔵」についても熊本の紹介部分は期待するほど多くなかったのが現実であります。

 そこで、熊本を舞台とした大型ドラマ、人物シリーズ編、特別番組等の制作、放映を現在関係放送局に働きかけているところでございます。

 先般、東京のNHKに参りまして、番組編成局の要人の方々にお会いして、お願いと熱意を訴えてまいりました。また、歴史ドラマ脚本家の第一人者であるジェームス三木さんにも何度もお会いし、脚本面でのお願いもしているところでありますが、ジェームス三木さんいわく、このNHK大河ドラマは年間を通じて約五十本制作をしなければならないと。そういうボリュームがあるわけでございまして、一番の条件というのは、日本の歴史を動かした人物、またそれに近い人物、人間像、生きざま、ドラマ性があること、あるいは主人公の周りに補佐官あるいは異性など話題性のある史実があることなどであります。そしてまた、先ほど申しました五十本というボリュームの中で、長生きをした人じゃないといかんというふうな条件が、非常に難しいという話をしておられました。

 中世の日本の歴史を動かした中央舞台からはほど遠い地方の素材では、全国的に通用するにはなかなか難しい要素もあるようであります。しかし、脚本家のジェームス三木さんに言わせると、主人公とその事柄に現代に通じる何かのテーマがあれば、脚色次第でドラマに仕立てることができると。

 下川議員御案内のように、我が熊本には豊富な歴史と、歴史にまつわる人物が数多く存在をしております。事柄で申し上げますと、熊本城築城、阿部一族、神風連の乱、西南戦争、日本赤十字の発祥など。人物で申し上げますと、佐々成政、加藤清正、細川忠利、重賢、横井小楠、ジェーンズ、谷干城、谷村計介、鳩野宗巴、上田休──上田休というのは上田久兵衛という人物でありまして、京都留守居役ということで、大変おもしろい人物だそうであります。石光真清などが数えられるわけであります。

 先刻、ジェームス三木に九州市長会の講師として熊本に来ていただいたときに、非常に横井小楠に興味を持たれまして、四時軒にもちょっとそのとき足を運んでいただいたわけでありますけれども、この横井小楠には一つ大きな欠点があると彼が言っておりました。その大きな欠点というのは大酒飲みだそうであります。大きな欠点が一つないとドラマにならないそうでありまして、議席におられる方はなりそうな方ばかりでありますけれども……。(笑声)

 このような豊富な素材を、大衆メディアを活用し全国に紹介することができたらなと思っているところであります。幸い放送各局も大変協力的にいろいろお話をさせていただいておるところでございますが、議員各位におかれましても、いろいろなつてを通じて、そういう意味で、素材を見つけ、そしてまた放送局へのおつなぎ等々につきましても期待をいたしておるところでございますので、よろしく御協力をお願い申し上げたいと存じます。

 

◎松村紀代一 企画調整局長 四点、私の方から御答弁申し上げます。

 昨年は秋に実施をいたしましたお城まつりを春に移してはとの御質問でございますが、お城まつりにつきましては、御案内のとおり、天下の名城熊本城を舞台に、先人が築きはぐくんできた豊かな歴史文化の継承と、地域の個性を生かした文化の振興を図ることにより、観光の活性化と伝統を感じることができる新たなまちづくりを目指して開催をいたしておるわけでございます。

 そこで、まつりの開催期間でございますが、昨年は十月十二日から二十七日までの十六日間、本年は十月十八日から十一月三日までの十七日間の日程を考えておるところでございます。

 この日程と時期につきましては、昨年実施いたしました関連イベントの引き続きの開催や、熊本城周辺の美術館、博物館など各施設との総合的な連携を考慮いたしておるわけでございます。下川議員のお説とはちょっと食い違うかもわかりませんが、加えて一年で一番天気が安定いたしております秋の観光シーズン、芸術文化の秋に設定をいたしたものでございます。

 これまでも開催の時期につきましては、春のイベント等も含めていろいろな御意見もございますが、今後の検討課題とさせていただき、現在計画を進めておりますお城まつりにつきましては、昨年より回を重ねながら、市民の文化の秋の祭りとして定着をさせたいと考えておりますので、御理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 次に、郷土史検定制度を設け、試験を実施して認定証を発行したらどうかという御提案でございますが、今回の祭りにおきましても、催し物の一つに、昨年に引き続きまして平成時習館という熊本城に関連する歴史講座を予定しておりますが、昨年は多くの方々の御参加があったわけでございます。

 また今年度は、親子で楽しめる催しや、子供が熊本城や郷土の歴史に興味を抱く催しも予定しておりますので、このような催しを契機として、御提案であります検定制度と結びつかないか、教育委員会等とも十分協議をしながら研究、検討してまいりたいと存じます。

 それから、熊本城の再現及び郷土史資料館のお尋ねでございますが、まず、熊本城復元・整備計画については昨日鈴木議員の御質問にも考え方を申し上げましたが、どのような形になるのかとのお尋ねでございますが、これは、約九十八ヘクタールにも及ぶ熊本城全域を対象として、中長期的展望に立ったあるべき姿を描き、その具体的な整備方針を定めようとしているものでございます。

 そこで、その内容につきましても、この広大な全城域を一元的に整備しようとするものではなく、熊本城本来の姿をもとに五つのゾーンに分け、それぞれの特性に応じた復元、整備の方向を検討いたしているものでございます。

 またさらに、事業効果や事業の難易度等を勘案し、短期、中期、長期に分けたビジョンを描いており、特にその短期計画におきましては、昨今の財政事情等も考慮しながら、年次計画レベルまで検討を行っているところでございます。

 櫓類の城建造物の復元に関しましても、観光ルートや市民開放等の観点から、優先順位の精査をいたしているところでございます。天守閣につきましても、新たな観点を加えた展示のあり方などについて検討をいたしております。

 第二点目の、郷土史資料館についての御提案でございますが、昨年教育委員会に調査委員会が設けられ、施設の機能、運営形態などについて協議がされているところでございます。熊本城復元・整備計画の中でも、総合的な見地から、今後、教育委員会との連携を図りながら、議員御提案の民間活用の手法等を含め、そのあるべき姿を詰めていきたいと考えております。

 

◆下川寛 議員 大河ドラマにつきましては、市長の方からもいろんな人物の御紹介、それから条件のお話をいただいたわけなのですけれども、私、加藤清正にこだわるわけではありませんけれども、先ほどの市長の条件にちょっと照らして考えてみますと、加藤清正の場合、秀吉の正妻ねね──北の政所とも親戚でございますし、そういった面でも生かせるのではないかと思います。

 また九州統一の動きでは、中央を震憾させ、中央政治に大きくかかわったさまざまな動きの中で、東京にも二カ所銅像がありますし、名古屋にも一カ所銅像があります。また生誕地にはお宮がつくられておるなど、中央にも深くかかわった人物であると思いますので、そういった面もPRしながら、できれば素材的に生かしていただけたらいいのじゃないかと思います。

 ただ、市長の大河ドラマへの行動と熱意のほど、よくわかりましたので、その熱意と人脈の広さで、ぜひ実現を図っていただきたいものだと思います。

 また、お城まつりにつきましては秋に定着させるという意向は十分にわかりました。ただ、春の時期が非常に寂しいので、ぜひ春にも何か一つ考えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 また、お城の再現につきまして、ゾーンに分けて検討されているということですけれども、やはり、すべてがかかわり合って一体となってできているのが城ではないかと思うわけです。ゾーンに分けて別々のコンセプトで考えるよりも、やはり一体で再現、そういったものを考えていただきたいと思います。

 また、資料館につきまして、現在、本市から出る埋蔵物の保管、また貴重な埋蔵物の展示場所というものも非常に少ないわけでありまして、そういった状況もあわせて考えていただきながら、公設民営とも違う新しい運営のノウハウということも考え合わせて検討していっていただければと思います。

 発想を転換したまちづくりとその他について、一気にちょっとお尋ねを、はしょりながらさせていただきたいと思うわけでございますが、時間がちょっと押しておりますので、御答弁の方もなるだけ簡潔、迅速にということで御協力をお願いいたしたいと思います。

 まず一点目に、下水道の建設廃土についてお尋ねをいたしますが、公共下水道、まちづくりのために築造をされているわけでございます。非常にコストがかかっておりますけれども、やむを得ない部分もございまして、効率よく建設をすることが一番大事なのではないかと思うわけでございます。

 効率よくということで、コスト面から考えてみまして、廃土の処理について一部提案がございます。下水道推進工法でやる場合には、現在産業廃棄物に指定をされております廃土が出てくるわけでございますけれども、現在熊本市では、若干の薬液を含むため産業廃棄物として管理型処分をされております。

 ただ先日、東京都を建設委員会で視察をいたしました折に、推進工法で出ました廃土をすぐその横のプラントで処理をされておりました。そこで水と汚泥に分類をしまして、水の方は河川へ、汚泥の方はそのまま埋め立て再利用されていたわけでございます。産廃にも当たりませんので、聞いてみますと、建設省のOKもとれていると。さらに費用を聞いてみますと、そのプラントの建設費が三千万であるというような話を伺ったわけでございます。

 現在本市では、八年度二千七百立方メーターの汚泥を六千七百万円かけて県内業者で産廃処理をしていらっしゃいます。仮に東京と同程度の三千万のプラントをつくったとしても、一年でもとをとって、二年目から完全に得をする計算になるわけです。

 そういった目でいろんなことを見てみますと、沖縄で近年使用されている新しい薬品を応用した事例があるわけなのですけれども、ごく少量で瞬時に水と汚泥に分離をするという薬品が使われておりまして、当然上澄み液、水の方は環境基準をクリアしておりまして、そのまま海に放流をされておるわけでございます。

 そういったものを利用したプラントが幾らぐらいでできるかなということでお尋ねをしてみましたら、一千万円程度ではなかろうかと。本市の下水道から出る汚泥量ならばそれくらいでできますよというようなお話もありました。

 こういう新技術を活用していけば、下水道の汚泥が効率的に処分できるだけではなくて、管理型で埋立処分をしている現在の汚泥が管理型埋立地をつくるのが不可能な状況の中で、環境問題にも配慮する中で、非常に効率的な建設ができるのではないかと思うわけでございます。

 また、下水道関係の職員の方は、その産廃処分ということに関していろんな精神的負担も受けていらっしゃるというようなお話も聞いておりますので、こういった新技術を導入して効率的な建設を図るべきではないかと思うわけでございますが、御所見を賜りたいと思います。

 また、ごみの問題でお尋ねをいたしますが、本市は平成六年度、東部環境工場が稼働いたしまして、ごみの計画的処理のレベルに達したわけでございます。ただ、西部環境工場は確かに老朽化をしておりまして、能力が低下をいたしております。本年度から三カ年で七十六億円という総予算で大規模改修をするような計画が上がっておりますが、これだけ金をかけても本来の能力は回復しないというふうに聞いておりまして、加えて、ここで疑問にずっと思っておりましたのは、やはり改修でございますので、旧来のシステムで今後も稼働するわけでございます。発電効率のアップもこの改修では図られないというようなことでございますけれども、このごみの分野、環境ビジネスとして現在最も注目をされ研究が進んでいる分野でございますので、新技術がかなり登場しております。

 例えば熱分解溶融炉──次世代のごみ焼却炉と言われまして、ごみを高熱で蒸し焼きにしましてガスと固形物に分解して溶融炉で溶かしてスラグにすると、当然灰の原料化や金属の再利用、そして排ガスの抑制ということを一基で処理できるすばらしい技術でございます。もう既に五社が技術開発で先行しておりまして、この四月には完全に実用化、商業化のベースに乗ったというふうにお伺いをしております。

 また、スーパーごみ発電も実用化をされておりますし、都市ごみを八分の一程度に圧縮して保存して、運搬しやすい燃料に変えるRDF技術、ダイオキシンの削減効果も高い流動床式焼却炉、まだ実用化されておりませんけれども分別プラント、こういった新しい技術がどんどん出てきているわけでございますが、ここにおいて考えましたときに、西部環境工場の七十六億円のうち六十二億円程度は債務負担行為でありまして、まだ支出もされておらずに、今なら間に合うのかなということで考えてみました。

 旧来の技術での延命化にこれだけのお金を使って、旧来の技術のものがそれだけ長い間稼働すると。大事なことかもしれませんが、その予算で新しいものを建設してはどうかと思うわけです。改修をしなければ平成十四年には新工場の建設の必要があるというふうにお伺いをいたしましたが、この七十六億円をその間とっておいて、この五年の間に計画をして新しいものをつくってはどうなのでしょうか。これが効率的なまちづくりと言えるのではないかと思うわけです。

 ただ、このお話は、本来は本年度の予算が通る前にするべきであったかと思いますが、当時は私の勉強不足もあり、また、そういった新技術も本当に実用化レベルまで達していなかったということでやむを得ないと思っておりましたが、本年に入りまして実用化をされたと。それならば、発想を転換して新技術の方に乗りかえるべきではないかなと思うわけでございます。御所見を賜りたいと思います。

 また、消防指令管制システムについて若干お尋ねをいたしますが、この消防指令管制システム、稼働したのは既に御承知のとおりでございまして、八分消防体制の確立、救急車の到着が二分程度早くなるということで、火災も一棟にとどまる、救命率は五〇%に向上するということで、市民の生命と財産を守るという見地からしますと、こういうことに関する投資は全然惜しくないという感もいたします。

 しかし、せっかくこれだけ投資したシステムを生かすために、もう少し今後整備を進めていってはどうかという点を数点お伺いをいたしたいと思うわけですが、例えば、その通信方式、救急の方はデュプレックスで総合通信で行われておりますけれども、消防の方は単信、緊急時の割り込みを考えますと非常に評価する点なのですけれども、ただ、方式がアナログでやられております。アナログは災害時に情報がだれでも聞けるというメリットがあるわけなのですけれども、弊害として、その情報がだれでも聞けるだけに現場に先回りされることがある。また、いろいろ現場で個人の秘密を話す際に、だれでも一般の受信機を持てば聞くことができるわけです。警察は同様の理由でいち早くデジタル通信の方に切りかえていらっしゃいますが、これはデジタルに切りかえた方がより有効なのではないかと思うわけでございます。

 また、無線の中継局、小萩山と河内山に現在つくってありますが、以前のシステムのとき、私も不感地帯の解消ということでお尋ねをしたことがございました。この不感地帯を解消すべく非常に有効な場所に建設をされたものと思っておりますが、まだこれでも、私の想像では、不感とまではいかなくても若干の難聴地帯もあるのではないかと思います。今後、活用面で、不感地帯、難聴地帯があれば即刻中継局を増設していただきたいものだと思うわけでございます。

 また、今度のシステムの稼働によりまして、消防救急車両にナビゲーションが搭載をされて、現着への時間の短縮が図られております。現在のところVICSには対応していないと。市内にもVICSシステムが道路上には設置されていないわけでございますが、VICSで渋滞情報が入れば現着の短縮ということにさらに有効なシステムでございますし、また以前、交差点のすぐ間際まで渋滞している道路に消防車が曲がられて、渋滞がわからなかったために、曲がったら渋滞していて、よけるために横の電柱に衝突をされたというような事故もあっておりますけれども、そういった事故防止の観点からも役に立つわけでございます。このVICSが本市に導入された場合は対応できるのかというところが非常に気になるところでございます。

 また近年、PHSを腕時計の中にしこんで、二十四時間脈拍をここで監視しながら、脈拍の異常時には自動送信するというようなシステムが実用化をされております。今後、介護対象者が急増する高齢化時代のケアシステムとしまして非常に注目をされておるわけでございますけれども、そういった新技術とのリンクがこの指令管制システムで可能なのか。

 以上、数点にわたりましたけれども、市民の生命と財産の安全を図るために常に見直す必要があるという観点からお考えをお伺いできればと思います。

 それから、この項の最後としまして、熊本港とその周辺の関連についてお尋ねをいたしたいと思うわけでございます。

 港のない都市は大きな発展はしないということは古来から言われていたわけでございまして、先ほど申し上げました加藤清正も、熊本と八代、二つしかない町のために川尻と高瀬と中津という三カ所の港を置いて都市の発展を図ったところでございます。熊本港、現在建設整備中でございますけれども、非常に状況が厳しいということは各種の報道でお伺いをしております。

 ただ、熊本港自体は本当はポテンシャルの非常に高い港でありますが、この港が当初の構想どおりに建設をされていれば、このような問題点は自動的に解決していたのではないかと思うわけでございます。

 実施計画で着手された時点で、当初構想とのずれが生じまして、規模が縮小されておったばかりにこういった問題が出てきたと。もう既にこの港は商業港としての可能性を捨てて建設されているという市民の声もあるわけでございます。時期的にも、三池港が地域振興のてこ入れで整備が図られ、八代港が急ピッチで整備を進められております。

 私個人としては、今までに港建設にかけた費用をむだにしないためにも、用途を変更すべきという持論を常に持っておりますけれども、今経済界の方では非常に頑張っていらっしゃいますので、それで状況が変わることもあるかもしれません。

 そういったことから、私もこの持論はしばらく胸の中に潜めたいと思いますし、また、港湾管理者は県の方でございますので、直接やりとりのできないことをここで論じてもどうかと思いますので、港はこのまま静かに見守っていきたいなというふうに思っております。ただ、一昨年でしたか、私がお話し申し上げました熊本の総合的観光構想の中で、やはり有明海沿岸地域というのは非常に熊本の観光の核をなす部分ではないかなと思うわけでございます。

 そういう目で熊本港の周辺を見てみましたら、河内地区で非常におもしろい場所を発見しました。海に突き出た無番地で、国の補助を受けた県の所管になっている土地でございますけれども、十四ヘクタールの用地がありまして、聞くところによりますと、ここを整備した場合に、公共施設の用地、つまり道路などは買わなくていいけど、建物の用地だけ買ってくれないかというようなお話もあるそうでございます。

 立地を見てみますと、例えばマリーナとか東洋のフィッシャーマンズワーフというふうな、以前発表しました構想にぴったりの適地ではないかと思うわけです。たまたま市内、または福岡などの近県でレジャーボートを持つ人たちに聞き取り調査をしてみますと、そういった場所にマリーナができるなら、自分の船は必ずそこに移動するというような反応が一〇〇%返ってまいりました。

 交通関係のアクセスにしても、湾岸道路構想がある中で、南北の交通アクセスが非常によくなっていく中、また玄界灘におきましては国際空港ができれば、レジャーボートのエリアではなくなるという話もある中で、非常に注目をされる場所ではないかと思うわけでございます。

 先ほどの資料館の話ではありませんけれども、同時に民間のデベロッパーやいろんな会社の方に打診をしてみますと、そういう場所ならぜひやりたい、自分のところが開発してマリーナをつくりたいのだというようなお話もいただいたわけでございます。

 ただ、やはり一番いいのは、行政が手をかけて、行政がそういった民間の活力を利用しながら、一体となって観光、また市民の憩いの場として使っていくのが一番いいのではないかなと思いますし、河内地区のことを東部に住む私が論じるのはおかしいのですけれども、河内地区の水産業、最近衰退をしておりまして、後継者も非常に厳しい状況であるというふうにもお伺いしております。西部地区発展の起爆財となる以上に、雇用も創出し、観光の基盤となり、また市民の憩いの場となると。しかも民間活力を採用すれば本市の手出しのお金はほとんどないと。いいことずくめの条件であるのではないかなと思います。

 観光客を誘致するという面から見ましても、例えば九州北部にあります三大テーマパーク、そういったところは連絡協議会をつくられて、相互に連絡調整を図って、観光客をお互いで対流させていらっしゃいます。熊本に観光客が来る余地がなくなってくる可能性もあるわけです。そういった中で、ここに観光客への起爆財をつくるということは、本市経済にも非常に有効ではないかと。ちょっと違う熊本というのを内外にアピールできる絶好の機会ではないかと思うわけでございますが、こういった建設に対するお考えをお聞かせいただければと思います。

 また最後に、その他の項で、登録商標と言いますか、本市のマークについてお伺いをしたいと思います。

 現在、市の中にもマーク、非常にあふれているわけでございますが、昭和三十四年の商標法の施行からいろんなマークがあふれてきたのではないかと思います。

 このマークを企業面で見ますと、イメージアップとか、企業のアイデンティティーの構築ということに非常に意義があるということで盛んに活用されているわけでございますけれども、先日東京からのお客さんを案内しておりましたら、熊本市さんはすばらしいと。何がですかと聞いたら、マンホールの肥後ツバキのマークを非常に褒められまして、熊本市はこういうところにも花のマークを使って文化を非常に大切にしていらっしゃるのですねというような、思ってもみなかったところでお褒めの言葉をいただいたことがございます。

 そういった例から考えますと、やはりまちづくりということへのアイデンティティーの構築と市民への意識づけのために、そのマークの活用が有効ではないのかと思うわけですけれども、ばらばらでこれが使われては全く意味のないものになってしまうこともあります。ロゴを含めて新しい本市の統一マークを考えてはどうかと思うわけです。

 きょう、質問の冒頭でお話ししました都市の短期的指針がマスタープランならば、本当の長期の基本姿勢をあらわすのがこのマークであるというとらえ方はいかがだろうかと思うわけです。

 二十一世紀の到来を目の前にして、本市の二十一世紀の新しいまちづくりの姿勢をマークにあらわして、市民へのモチベートとして、新しい官民一体となった協力体制の一助となると確信をするものでございます。いわばまちづくりへのZ旗と言うべきこのマークにつきまして制定してはどうかと思うわけですが、お考えを賜れればと思います。

 

◎田尻紘 都市整備局長 下水道建設に伴います廃土の処理について下川議員にお答えをいたします。

 財政構造改革に伴い、公共事業の見直しやコスト縮減策などが国レベルで論議されている中での議員からの貴重な提言を含めての御質問であります。

 本市の下水道事業は、おかげさまで平成八年度末の普及率は七一・五%となっておりまして、整備区域も中心部から周辺部へ移っております。このために、下水道幹線管渠も大口径から小口径の管渠となり、建設時に発生します廃土も年ごとに減少傾向にあります。

 この廃土処分は環境問題と深いかかわりもあり、議員の御提案の中にもありますように、建設廃土の処理としてプラントで脱水する方法と薬品を投入して固化する方法などあり、各自治体で処理基準等の違いがあることから、それぞれ処理方法の採用が異なっているようでございます。

 本市は管理型処分を採用しておりますが、本年一月に熊本県建設副産物対策連絡協議会が設立されておりますので、その協議会での検討経過及び意見などを参考にしながら、今後事業を推進していく上で、経済的で安全な方法を総合的に比較検討してまいりたいと考えております。

 

◎澤田幸男 環境保全局長 本年から整備を行います西部環境工場は、焼却施設の宿命といたしまして一日二十四時間のフル運転をやっております。そのため高温や腐食性ガスにさらされておりまして、建設から十二年目を迎えております今日では設備の老朽化が特に進んでおります。

 今回の整備に当たりましては、新しく建てかえた場合の整備費用等も含め、さまざまな角度から検討してまいりましたが、総合的に判断しまして、経済的にも有利な延命化対策を講ずることで、さきの議会で御承認をいただいたところでございますので、今後、現在の施設をできる限り延命化しながら、将来、新しい施設を建設する際には、議員御提案の熱分解溶融炉を初めといたします環境にやさしい新技術の導入も視野に入れまして検討を進めてまいりたいと考えております。

 

◎野村功 消防局長 消防司令管制システムについて下川議員にお答えをしたいと思います。

 その前に、長い間の懸案事項でありました消防司令管制システムにつきましては、去る五月二十日に運用を開始することができました。これもひとえに議員各位の御理解と御支援のたまものであり、この席をおかりいたしまして心より厚く御礼を申し上げますとともに、このシステムの機能を生かした円滑な運用を行うことでさらに市民の安全確保に全力を傾注してまいりたいと考えております。

 それでは、議員御質問の第一点でございます消防無線のデジタル化についてでございますが、現在、全国の消防機関が共通に使用しております消防無線につきましては、電波法によりまして百五十メガヘルツ帯のアナログ波と規定をされております。

 議員御指摘のとおり、デジタル波につきましては、通信の秘密が守られると同時にチャンネルも数多く使用されるなど、多くの利点がございます。しかし、国内で発生する大規模災害に全国規模で編成されております緊急消防援助隊など、消防の広域的な応援体制を考慮いたしますと、全国一斉に消防無線のデジタル化の整備が必要となるわけでございます。したがいまして、消防無線のデジタル化につきましては、国の動向も踏まえながら、将来の検討課題として進めてまいりたいと考えております。

 第二点目の消防無線の中継局についてでございますが、消防司令管制システムを整備する中で、多重無線中継局の設置場所につきましては、事前に小萩山ほか十カ所の地点で消防無線の感度テストを実施し、その結果から判断しまして、条件の整った小萩山と河内山の二カ所に中継局を建設させていただいたところでございます。そのため、本市におきましては消防無線の不感地帯はほぼ解消いたしました。しかしながら、無線を運用する上では、山陰やビル陰など、場所によっては多少交信が困難となるところもありますので、円滑な通信体制をさらに推進するため、今後も引き続き所要の対策を講じてまいりたいと考えております。

 第三点のVICS(道路交通情報通信システム)についてお答えを申し上げます。

 現在、熊本県下ではこのシステムは整備をされておりません。したがいまして、先般運用開始いたしました消防司令管制システムでは、消防車両等に支援情報として提供することは不可能でございます。今後、本市に導入された場合は、消防、救急車両にVICSの受信装置を装備することで、より迅速な災害活動ができるものと考えますので、さらに調査研究を進めてまいりたいと考えております。

 第四点目のPHSを利用したケアシステムにつきましては、近年、著しい情報通信技術の発達により、福祉分野におきましても、コンピューターと通信機器がリンクした監視、介護システムや各種のセキュリティーシステムなどが開発をされております。

 このため、消防局におきましては、福祉消防の観点から、時代のニーズに応じた高齢者ケアシステムを初めとするニューメディアと消防司令管制システムとのリンクも考慮し、市民の安全確保に努めてまいりたいと考えております。

 

◎坂田憲一 経済振興局長 下川議員に熊本港と周辺のリゾート開発につきましてお答えをいたします。

 本市におきましては、さきに実施いたしました金峰山・有明海沿岸観光開発基本計画調査におきまして、金峰山から有明海沿岸にかけての豊かな自然と、それぞれの中ではぐくまれた伝統文化を貴重な観光資源として生かし、自然環境に十分配慮しながら、本市の新たな観光拠点となるよう総合的な開発の検討が行われております。整備方針の一つとしてウオーターフロントの整備推進等が掲げられております。

 本市には二十二キロに及ぶ海岸線はあるものの、観光面においては海とのかかわりは薄く、近年の観光ニーズである自然との触れ合いを求めるという観点や、今後の海洋性レクリエーションの普及、さらには当該地域の活性化においても有明海を活用したシーフロントの開発は有意義なものと考えております。

 議員御提案の場所は十四・四ヘクタールにも及ぶ広大な面積を有しており、金峰山から二の岳、三の岳へと連なる山地の西斜面を背景に海岸線に広がる埋立地でございます。前面には有明海特有の干潟が広がり、遠くには雲仙を望む地で、現在、県事業として護岸工事とともに埋め立てもほぼ完了している状況でございます。

 この埋立地の活用につきましては、当地域にはこのような広大な土地が少なく、かけがえのないものであります。したがって、観光面のみならず市全体としての幅広い活用が考えられるわけでございますが、何分現状が県有地でございますので、県との協議をしていかなければならないわけでございます。そういう中で活用を考えていきたいと思っております。

 

◎松村紀代一 企画調整局長 お答えをいたします。

 新しい熊本のまちづくりに向けて、それを象徴する新たな本市のマークを考えてはとの御提案でございますが、本市が現在使用いたしております市章は、昭和四十四年に、市制八十周年を記念して、全国から募集を行い制定したものでございます。以来、二十八年間にわたり広く市民の皆様に親しまれてきたものであります。

 この市章は、「市民の調和を基に、たくましく発展する熊本の姿を太い円で示した」というもので、この理念は現在においても十分通用するものであると考えております。

 しかしながらこの間、本市も大きく発展し、全国十四番目に位置いたします中核市へと変貌を遂げ、さらなる発展に向けて新たなる展開を図っているわけでございます。また一方、市民の皆様の市という存在に対する意識も時代の変化とともに大きく変化してきているものと思います。

 二十一世紀を目前にして、国も地方も大きな変革の中にあるわけでありますが、今後迎えるであろう市政の節目において、市民の皆様の御意見を伺いながら、御提案の件については研究をさせていただきたいと存じます。よろしくお願いいたします。

 

◆下川寛 議員 大変時間が遅くなりまして本当に申しわけなく思っております。あと四分しか持ち時間がないそうでございます。ただ一言だけ、ちょっと今の答弁の中で言わせてください。

 ごみの焼却場の問題なんですけれども、今の答弁の中では、さまざまな角度から検討して延命化に決定というふうに答弁をいただいております。ただ、私の調査では、その検討された時点は七年度でございます。今技術は日進月歩じゃなくて秒進分歩というぐらいに進んでいるわけでございますけれども、七年度の時点で事業化に、まだ将来の課題だとされた事業でも今はもう実用化をされておるわけでございます。そういうことがわかったからこそ私はここで見直してはどうかという声を上げたわけでございますけれども、ちょっと御理解いただけなかった点もありますので、一個だけ事例をお話しをさせていだきたいと思います。

 例えば、十年乗った車がある。車検とってがたが来たので、お金をかけてあと五年乗りましょう。しかし、この車は技術が古いので燃費も悪いし排ガスも汚い。環境に与える影響が大きい。ここにもうちょっと修理にかけるお金を足せば買える新車があります。その新車は現在の技術でつくってあるので、排ガスもきれいですし燃費もいいです。環境問題に優しいですと。自分がよっぽどその古い車が好きなら別ですけれども、古いものを大事に乗るのがいいと言っても、それだけ環境に対する問題でも何でも違うならば、私だったら新車を買います。

 市民の方にお話ししても、そこで古い技術に七十六億円かけて延命化するのがいいのかというのを問いかけたときにはやはり疑問の声が上がります。本当にむだ金ではないのかという声もあるぐらいです。この声を真摯に受けとめて市の方では行動するべきではないでしょうか。

 この話をきっかけとして今後市民に疑問視されない行動をしていただくように強く望むわけでございますけれども、本来、こういう問題は動議を出して討論したい気分でございました。ただ、そこまでしないでも頭のいい執行部の皆さんのことですから、誠意ある対応を今後とっていただけるものと信頼をしておりますので、そういった行動を、本当に市民から誤解を受けないという意味で、一度決めたことにはしがみつかない、技術が変われば、状況が変われば常に身軽に対応できるというような形で今後の対応をとっていただくように強くお願いをいたしておきます。

 本日は、三分のランプがついておりまして、本当に時間超過して申しわけございません。

 最後に気が楽になったところでいろんなジョークも言いたかったのですけれども、その時間もなくなりまして、本当に、先場所似ていると言われておりました貴乃花も不調でございましたので、私のしゃべりも不調でございましたけれども、本日答弁いただいたことの誠意ある検討と研究という中で、いただいたことは誠意ある対応をお願いいたしまして、長時間の御清聴に感謝しながら質問を終了させていただきたいと思います。(拍手)

 

○主海偉佐雄 議長 この際、あらかじめ本日の会議時間を延長いたします。

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