テーマ【外圧を利用した地方分権】
1.思いが反映できるまちづくりについて
1.市民意志による予算配分について 納税時にその使途分野を指定しての予算編成
2.市民の生命と財産を守るための対応について
1.国民保護計画について 自主防災クラブの資機材の充実等5点の具体的対応
3.独自のまちづくりのための計画と調査について
1.高齢者障がい者移動円滑化促進法へ対応した基本構想について やさしいまちづくりへの基本構想の策定
2.下水道長寿命化計画について 費用と環境の面からの補修計画の策定
4.子どもとの笑顔ある生活の確保について
1.妊婦検診の無料化の具体的手法について 検診助成増にかかる具体的手法
2.NICUにかかる現状と後方病床への移行支援について 有効活用の方策と産院の実情
3.子どもの予防注射の無料化について 任意接種分への助成の拡充
4.学童保育ガイドラインへの対応について 新基準に対応した児童育成クラブの充実
5.地球温暖化防止に配慮したまちづくりについて
1.路上駐輪場の設置について 中心市街地へ駐輪場をつくるための手法
2.公共交通と連携した商店街の活性化について すべての支払に使える(仮称)熊本市民カードの導入支援
6.法令順守による執行体制の確保について
1.公益通報先の議会への設置について 複数の通報先設置による公正化
2.本市の情報漏洩防止へ向けた対策ついて 職員に対するソフト的施策の実施
7.世界を視野に入れた経済振興について
1.農産物輸出にかかる支援について いつでも輸出できるための検疫等への支援
8.その他
1.農業委員の選任について 多用な農業委員を選任するための市長の行動
○牛嶋弘 議長 ただいまより本日の会議を開きます。
○牛嶋弘 議長 日程第1「質問」を行います。
順次発言を許します。下川寛議員。
〔30番 下川寛議員 登壇 拍手〕
◆下川寛 議員 おはようございます。くまもと未来の下川寛でございます。
本日、登壇の機会をいただきました先輩並びに同僚議員に心から感謝申し上げまして発言を進めさせていただきます。ただ、不覚にも昨日から体調管理のまずさで発熱をいたしまして、きょうはもうろうとしております。12年続けてきました原稿なしのスタイルを崩しまして、きょうは原稿を読みながら進めさせていただきたいと考えております。
今回のテーマは、外圧を利用した地方分権ということで定めさせていただいております。本市が政令指定都市になったということを想定しましたとき、現在の風潮である地方分権の波に乗り、独自のまちづくりを進めることが必要であると考えます。しかし、分権とはいいますものの、なかなかそれが迅速に機能していないのが実情ではないでしょうか。そういう中にありまして、たとえそれが財政面のみを理由にしているとはいえ、中央集権の象徴であった国からの分権という圧力がかかっておりまして、また、よくも悪くも直接民主主義的な流れによる一部の市民からの圧力がかかっていることは紛れもない事実であると考えます。そこで、これを憂うのではなくて、大変な好機ととらえながらこの圧力を利用して、独自のまちづくりを進めるための一助となるような項目について、今回の質問を進めていきたいと考えております。
そういう意味で、一番の外圧というものは市民の声ではないかというのは先ほど申し上げたとおりでございます。ただ、同時に本市にとっては市民というのは守るべき人々でありまして、また、市を企業に例えますとお客様でございます。この声を行財政の運営に反映していくことこそ民主主義の根幹ではないかというふうに考える次第です。
ここでその民主主義の理念を生かし、お客様に満足していただくという点に関しまして、今の行政に欠けているものは何だろうということを考えてみました。どういう政策メニューを実行し、そのニーズに基づく満足度を高めていくかということではないでしょうか。市民がその時々に求める政策メニューを立案するのは、その付託を受けた行政の役割であり、メニューを企画した上で予算を編成して実行しているわけでございます。また、そのチェックのために二元代表制としてのこの議会が設置されているものであります。
しかし、現在実施されている各種の政策におきまして、優先順位及びそれに基づく予算配分が真に市民のニーズを反映しているのか、ふと疑問に思うときがあるわけです。もちろん、行政も議会も市民の声を反映するように最大限に努力をいたしております。ただ、これまでの予算編成の内訳というものを見てみましたときに、教育費や土木費といったくくりの中で毎年一定の比率で配分をされていることが現実のように感じております。この一定比率の配分というものが本当に多くの市民の声を反映し切れているのかということについては、私自身も100%の自信はありません。自治基本条例の審議の折に私も申し上げましたが、ややもすると一部の声の大きい市民や風潮に引きずられて、それが物言わぬ多くの声をかき消してしまうということも考えられるのではないでしょうか。
そこで、この物言わぬ多くの市民の声を集め、それを行財政運営に忠実に反映させていくため、運営の基礎となる予算編成時の費目間の配分に市民の意思を取り入れるシステムを構築してはどうかということを考えてみました。この分野では、個別の政策メニューを提示しまして、そこに市民からの寄附を集める寄附による投票条例というものが全国的に導入の動きが広まってきつつあり、2007年3月では全国で25の自治体で導入がなされております。また、市の補助を給付する団体を選択することができる1%ルールの導入なども広がりを見せつつありますが、ここではもう一歩進めた提案をしたいと考えております。
例えば、市税の納税時に何の分野に使ってほしいという希望を添えてもらって、その納税額の希望の比率によって予算配分比率を定めてはどうかということを考えてみました。もちろん、その希望を得るためには実行したい主要施策を提示しておく必要があるでしょうし、また、一方では市の将来を考えた大所高所的見地からの事業の実行ということも勘案して、配分する比率はその分野の投資的経費のうち一定部分とすることも必要でしょう。まだこういうシステムは私の知る限り全国に導入事例もなく、いわば熊本システムともいうべきものになるでしょうが、声のない多数の市民の意思を吸い上げ、市民意識の自立を推進し、その意思が反映されるという満足感からさらなる市民との協働が推進されることと考えますが、こういうシステムづくりに向けた市長の所見をお伺いいたしたいと存じます。
〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長 思いが反映できるまちづくりの中での市民意思による予算配分につきましてお答えさせていただきます。
本市におきましては、御承知のとおり、現在まちづくり戦略計画を掲げておりますが、その中で市民が主役のまちづくりを基本目標といたしておりまして、ただいま議員も述べられましたように、市民の声を多く集め、それを行財政運営にできるだけ反映すべきであると私も考えております。
私自身、市長就任以来おでかけトークでありますとかまちづくりトーク、ゆめトーク、そして校区自治協トークなどで直接市民の皆様方からの御意見をお聞きする機会を設け、そして拡充をしてまいりました。しかしながら、67万市民を考えましたときにはそれだけで事足りるわけではございません。直接お会いできない方々も多数いらっしゃいますので、平成17年からは市民の声データベースシステムを構築いたしまして、より多くの御意見をいただく仕組みづくりに鋭意取り組んできたところでございますし、そして、まちづくり戦略計画の成果などにつきましてはアンケート調査を行いまして、市民の皆様の御意見、評価をいただきました上で、予算編成を初め行財政運営に反映するよう努めてきたところでもあります。
議員が一例として述べられました、納税者の方が納税時に使途目的の希望する施策メニューを添えていただき、その額の比率によって予算配分比率を定めるというシステムでございますが、そのシステムにつきましては納税者の意思を忠実に反映させるという利点はあるわけでございますけれども、一方では納税の有無、あるいは納税額の多寡によりまして予算配分を行うとしました場合に、市民全体における公平性といった観点で課題が残るのではないかと考えるところでもございますが、しかしながら、市民の声をより市政に反映するといった御提案の趣旨も含めまして研究してまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、地方分権の時代におきまして、多様化した市民のニーズにこたえた自治体運営を行っていくことが求められておりまして、今後とも市民の皆様の声にこたえる市政運営並びに予算編成に努めていきたいと考えております。
〔30番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 どうもうまく声が出ませんので、お聞き苦しい点も多いと思いますが、その中で大まかな趣旨としては御理解をいただけたのではないかなと思います。
ただ、確かに市長がおっしゃるように、行政が何かを行う場合公平性というのは大変に大事なものであるだろうと。この点は私も同じ考えを持っているものでありますが、私の申し上げたシステムの中では不公平があるというものではなくて、税を払うものに与えられる優位性ともいうべきものではないかなと認識をいたしております。また、今申し上げましたもう一つの意味をお話しいたしますと、払いたくなる税、喜んで納税をするという税の構築ではないかと考えます。
今、ただ大まかな理解はいただけたと思いますので、何らかの課題がある場合、それを排除してより多くの市民の声を市政に反映させるシステムというものをしっかりと研究していただき、早急に何らかの姿というものを構築していただく、それが真の地方分権、また市民の満足度につながってくるのではないかと考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは続きまして、市民の生命と財産を守るということについてお尋ねいたします。国民保護法の成立に伴うとはいえ、本市の国民保護計画が作成されましたことは、市民の生命と財産を守るという行政最大の役割を果たすという観点から大変有効なものであったと考えます。今後、これに基づきましてまちづくりと連動した細かい部分が整えられ、本市なりのリスクアセスメントがなされていくものと考えます。この計画の内容については、私の前回の登壇時にも大枠の中で疑問点というものをお尋ねいたしましたが、今回一歩進めまして、この計画に記載してある内容のうち、市民の皆さんからもお尋ねいただいた、今後対応を考えるべきと思われる細かい部分の5点についてお尋ねしたいと思います。
まず、計画の23ページでしたでしょうか、消防機関のNBC対応への記載というものがありますが、この対応のための資機材の充実や部隊数の状況はどうでしょうか。また、現在ある部隊数は十分なのかということをお尋ねいたします。
2点目に、24ページに自主防災クラブに対する施設と装備の充実という記載がありますが、この自主防災クラブに対しては、今後具体的にどういうふうに支援をしていかれるのか。
3点目に、同じく24ページを初めとした各所に非常通信体制の記載がありますが、現在の本市の通信機材は老朽化をしているとともに、市域の広域化に対応していない点があるということは否めないと感じております。しかし、新年度の予算要求の資料を見てみますと、防災行政無線の整備については優先度が低い、または内容充実の要ありとしてゼロ査定となっておりまして、ここに矛盾を感じておりますが、今後どうこれに対応していかれるのか。
4点目に、65ページに避難実施要領策定の記載がありまして、市民にとっては避難の現場で大変大切なものと感じますが、この策定についてはどうしていかれるのか。
また、最後に74ページからの救援の章で、学校や公的施設、社会福祉施設等を避難所としての収容施設というふうに考えてありますが、ここに対する物資の給付、特に災害時要援護者を対象にした場合の具体策というものはどう考えていかれるのか。
以上、細かい点にわたって大変恐縮ではありますけれども、いざというときの市民の不安を払拭するために大変重要な点と考えますので、お答えいただきたいと存じます。
〔寺本敬司総務局長 登壇〕
◎寺本敬司 総務局長 国民保護計画につきまして5点のお尋ねですが、所管が複数の局にまたがりますので、私のほうからまとめてお答えいたします。
まず、1点目の消防のNBC対応状況についてでございますが、NBC(核、生物、化学兵器)による攻撃への対応につきましては、市、自衛隊及び警察など関係機関が連携し対応することとしておりますが、本市におきましては健軍消防署にNBC災害の専任隊として特別救助小隊16名を配置し、防護服、防毒マスク、各種有害物質の検知装置や除染装置などの資機材を配備するとともに隊員の研修や訓練を行っているところであり、今後も十分な対応ができるよう努めてまいります。
次に、2点目の自主防災クラブへの支援についてでございますが、自主防災クラブは地域住民の防災意識を高め、防災力の向上を図るための組織であり、現在307団体が結成され、自然災害への対応と同様に武力攻撃災害等が発生した場合、消火、避難、通報などの初期活動を担っていただくことにいたしております。支援につきましては、結成時にクラブ旗、ヘルメット、メガホン等を支給しておりますが、現在行っている助成要綱見直しの中で助成品目に背負い式担架を追加するなどの資機材の充実について検討しているところでございます。
3点目の無線等通信機材整備についてでございますが、警報の通知及び伝達、避難の指示、避難誘導等を初めとする国民保護措置を的確かつ迅速に実施するためには、情報収集及び伝達手段の確保が重要となります。そのために、市庁舎及び各総合支所などに配備しております基地局4カ所と無線機147機の移動系防災行政無線を活用することといたしております。さらに、屋外拡声器を備えた同報系デジタル防災行政無線の整備を含め、今後検討してまいります。
続きまして、4点目の避難実施要領の策定についてでございますが、現在、事態の状況に応じた避難の経路、避難誘導の方法などを定める事項等を記載しました避難実施要領パターンを作成しているところであり、本年度中に避難実施要領作成の手引きとしてまとめることといたしております。実際に武力攻撃等が発生し、国、県からの避難の指示の通知を受けた場合は、現在作成中の避難実施要領の手引きを参考に避難実施要領を策定し、迅速な避難措置がとれますよう努めてまいります。
最後に、5点目の災害時における社会福祉施設等への救援物資給付についてでございますが、国民保護法では、武力攻撃災害などが発生した場合の救援につきましては県の責務となっておりますが、県からの委任を受けた場合、市において実施することとなります。食糧等の救援物資給付につきましては避難所等の配布を想定しており、災害時に社会福祉施設などが避難所等として指定された場合、同様に給付を行うこととなります。特に要援護者の方々が必要とされる流動食といった救援物資の内容やその供給量につきましては、関係機関や当該施設と協議をしながら取り組んでまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、市民の生命、身体及び財産を守ることは市の重大な責務でありますことから、国民保護計画に基づき、市民保護のための措置を的確かつ迅速に実施できるように取り組んでまいります。
〔30番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 それぞれの項目についてお答えいただきましたが、私が心配する以前にしっかりと対応を考えていただいているようで、心から感謝を申し上げます。
その中で、無線につきましては、今後の合併のあり方によっては不感地帯、無線が届かない地域というのも変わってくるように感じますし、また、その対応と同時に、現在使用しているアナログの無線波の使用期限というものが迫っておりますので、早急な検討と導入をお願いしておきたいと思います。
また、物資の給付については、内容まで踏み込んで考えていただいていることに大変画期的であるという感想を持ちました。この細かい点まで対応していただいているというその心意気で市民の安全を守っていただきたいと思います。
続きまして、独自のまちづくりのための計画と調査についてということでお尋ねを進めてまいります。
少し前の話になりますが、平成18年法律第91号、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律が公布されております。これは高齢者や障がい者が移動しやすく、社会資源を利用しやすい環境を整えるため、従来のハートビル法と交通バリアフリー法を一本化したものでありまして、罰則も含めて強化されたものであります。
内容を若干御紹介いたしますと、市行政に直接関係するものだけでも、国の施策に準じて必要な措置を講じる努力義務、道路管理者、駐車場管理者、公園管理者の基準適合義務のほか、公有財産のうち、定められた建築物等への基準適合義務に加えまして、市であっても道路や公園の特定事業として国管理のものへの直接事業が可能になったということが挙げられます。この法律の施行により、従来の用語で言う福祉のまちづくりというものがより当たり前のこととなり、ハードウエア面でのノーマライゼーションというものが進んでいくものと考えます。
ただ、ここで現在の本市の対応状況を見てみますと、法律の施行から期間が経過しているにもかかわらず、点字ブロックに代表されるような誘導に関する部分を中心に、基準への不適合というものが散見され、社会体育施設ではかなりの部分で不適合が見られるようです。また、建物にエレベーターが設置されているので適合とされていても、そのエレベーターの寸法などが住宅の品質確保の促進等に関する法律、いわゆる品確法の等級の定めからして、真に適合しているのかといえば疑問を感じざるを得ません。これに適合していくことは、法による義務を果たすという大きな課題であり、早急な対応をお願いしておきたいと思います。
ただ、この法律の施行ということで考えてみますと、すべての人に優しいまちづくりという観点からは大変な好機であるととらえております。といいますのも、この法律の中に、重点整備地区に対して、市町村は国の基本方針に基づいた基本構想を策定できることとされており、これを策定すると各管理者の事業を実施すべきものに対して実施要請という命令ができるほか、構想に基づく事業費に対して地方債に関する特別の配慮がされるということを定められております。さらに、この構想の策定に当たっては、市民の中からも要件を満たせば提案を受けることができるとされていることから、市民との協働にも大変寄与するものであるととらえているわけでございます。
本市もこの基本構想を早急に策定し、真の優しいまちづくりに向けた旗を市民に対して示す必要があると考えますが、お考えをお聞かせください。
〔松本富士男都市建設局長 登壇〕
◎松本富士男 都市建設局長 高齢者障害者移動円滑化促進法へ対応した基本構想についてお答えいたします。
議員御案内のとおり、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー新法は、高齢者や障がい者が安全で快適に移動しやすいまちづくりを進めることを目的に、従来の交通バリアフリー法とハートビル法が統合され平成18年に施行されたものでございます。これにより、市町村は国の基本方針に基づき、旅客施設や福祉施設、商業施設、その他高齢者や障がい者が生活上利用する施設を含む地区を重点整備地区として指定し、その地区内で施設や経路の移動円滑化に関する基本構想を策定することが可能となりました。
現在、バリアフリーへの対応は、交通バリアフリー法に基づく2地区で重点整備計画を推進しているほか、学校、社会福祉施設周辺の歩道改良や公園の園路改良、熊本城の階段段差解消など、各施設においても取り組んでおりますが、今後は地域一体を面としてとらえ、総括的に進める視点がますます重要となってまいります。
このようなことから、議員御要望のバリアフリー新法に対応した基本構想につきましては、福祉部門はもとより官民の施設管理者や交通管理者、道路管理者など多くの関係機関の意見集約が必要となりますので、まずは関係者で協議し、研究してまいりたいと考えております。
〔30番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 この基本構想につきましては、必ずつくるべきものだろうなということで認識をしまして、そういうお答えをいただけるかというふうに考えながらお尋ねいたしましたけれども、研究ということで若干不満も残りますが、趣旨は御理解いただけたようでございます。
ただ、この新法に限らず、最近できております法律制度への対応というものは、既存の縦割りの組織の中では本当に対応し切れなくなっている部分を感じておりまして、今答弁の中にありましたような意見集約につきましても大変な、各部署とのいわゆる横またぎの意見集約が必要になってくるということで、この意見集約は早い時期にしっかりと行っていただきたいと思うわけですが、今後の組織のあり方ということにもこの法の対応を考えますと、単なる組織改革ではない組織のあり方というものも考えられると思いますので、そういう点も考慮されながらしっかりとした構想策定をしていただくことをお願いしておきたいと思います。
また、その意見集約をされる中で、いま一つお願いがございますが、先ほどエレベーターの寸法などの話を申し上げました。いろいろな数値的基準がばらばらに解釈されておる嫌いが資料収集の際に見受けられたというふうに感じております。その意見集約の中で、そういった数値的基準というような情報をオーソライズされたものとして、しっかりと各部署に伝達をしていっていただきたいということをお願いしておきたいと思います。
続いて、下水道の長寿命化計画についてお尋ねいたしたいと思います。
これまで行財政運用の効率化と環境保護という側面から、いろいろな施設または設備のライフサイクルアセスメント、いわゆるLCAの両面から、公有財産の維持補修の必要性というのをこの議会の中でも私は訴え続けてまいりました。その中で、特に橋につきましては最初の訴えから5年余の期間を経て、途中国の建設より長寿命化という方針転換も受けたことも追い風になりましたんでしょうか、新年度には、若干減額されているとはいえ、項目立てて橋梁の予防修繕の予算ということが認められましたことには大変に感謝をするところでございます。
今後、こういうふうに新設より維持補修へという流れが世の中で加速する中にあって、国におかれましても、新年度に下水道施設の延命化に向けた支援制度を創設する方針が決定されているようです。これは、国が策定するガイドラインを参考に選定した対象施設の健全度を調査し、その結果により仮称下水道長寿命化計画を策定し、計画に基づき改築、修繕を行った場合、計画策定費の2分の1を補助するという内容のようでございます。
本市では、15年度にいち早く下水道施設改築基本計画というものを策定され、施設、設備、機器の改修を進められておりますが、延長約2,100キロに及び、50年の耐用年数を超えたものもある管渠については、現在やっと調査を始められたばかりのようでございます。この管渠につきましては、特に長寿命化を図らなければ、入れかえるためには莫大な費用が発生をするとともに、市民生活に重大な影響を及ぼすことは明らかなことでございます。今後の管渠の延命化に対し、この国の方針決定というものはまさに追い風であり、その補助を有効に活用するためにも長寿命化計画の策定は必ず必要であると考えますが、これに関するお考えをお聞かせください。
〔松本富士男都市建設局長 登壇〕
◎松本富士男 都市建設局長 下水道長寿命化計画についてお答えいたします。
本市の下水道事業は、戦災復興土地区画整理事業の一環として、戦火に見舞われた市役所周辺の中心市街地278ヘクタールを計画区域として昭和23年にスタートし、ことしで60年を迎えます。平成18年度の人口比普及率は84.4%、整備区域は9,313ヘクタールとなり、区域の拡大とともに下水道施設が増大しております。
下水道施設は大きく分類しますと終末処理場と下水道管渠に区分されます。現在、終末処理場の改築更新につきましては、熊本市下水道施設改築基本計画に基づき、国の補助制度を活用し順次改築更新を進めております。平成20年4月、国において新たに下水道長寿命化支援制度が創設されますことから、今後はこの支援制度も積極的に活用し、改築更新を行うとともに、機器の部品の取りかえなどについても取り組んでまいりたいと考えております。
一方、下水道管渠につきましては、現在、敷設後50年を経過した中心市街地及び東部地区の合流地区862ヘクタールについて、改築更新のための基本計画を策定中でありまして、この国の支援制度を活用し進めてまいりたいと考えております。今後、事業量の増大に伴い多額の予算を必要としますことから、見直しを予定しております下水道中長期経営計画の中で、適正な維持管理費の確保に努めていきたいと考えております。
〔30番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 計画の策定ということは別としまして、国の支援をしっかりと活用して維持補修をやっていただくという方向であるようで、ちょっと安心をいたしました。今後、この維持補修という問題につきましては、下水道に限らず特に大切なものとなると考えております。この場をおかりして、財政当局にも維持補修ということに関します御理解をお願いしておきたいと存じます。
次に、子どもとの笑顔ある生活の確保についてということで、4点ほどありますが、1つずつお尋ねを進めていきたいと考えております。
子供ということで考えますと、最近、私ごとで恐縮なんですけれども、大きな命を授かりまして、冗談まじりに少子高齢化を解消するためというふうに言っておりますけれども、本当に14年ぶりとなる子供を授かったことは本当にありがたいなと思って感謝をいたしておりますし、どこででもこの話をしますものですから親ばかと大変に言われるわけでございます。その中で、お孫さんですかと言われながら子育てに奮闘中であるわけでございます。ただ、若いころと違いまして、ちょっと気分が落ちついた中での子育てというものは、体力の衰えを感じながらも改めて子供との笑顔のある生活というものを楽しみ、心からの感謝を感じているところでございます。そして、ただそれだけに、子供が病気をするたびに本当に、以前から申し上げておりました子供との健康な生活、これがいかにありがたいものかということを身をもって痛感しているわけでございます。
そういう意味でこの質問を項目立てて進めていくわけなんですが、この授かった貴重な命、これをこの世に送り出す第一歩として妊婦健診の大切さを感じるのは私だけではないと思います。これを行政に支援していただき、健診を受けやすい環境を整備していくためにも、この無料化ということの必要性について我が会派の大石議員もこの壇上でお尋ねしてきたところでありますが、御理解をいただき、新年度から5回の健診と超音波健診が無料化をされるということであります。多くの市民から喜びの声も聞かれているところでありまして、なりかわって御礼を申し上げたいと存じます。
そこで、この運用をより有効に開始するため、詳細を確認させていただきたいと思います。
まずは、この無料の5回分については健診の現場において具体的にどういう手法で利用することとなるのでしょうか。また、本来14回程度必要と言われる健診におきまして、費用の面で回数を減らさざるを得ないという状況がある場合、この5回はどういう時点での利用の効果があるのでしょうか。また、加えて超音波健診というものを追加された意義と、さらにはこの施策の開始時において既に妊娠中であった場合に、この助成の経過措置的な対応がとれないか、この点についてお答えいただきたいと存じます。
〔谷口博通健康福祉局長 登壇〕
◎谷口博通 健康福祉局長 妊婦健康診査の公費負担の拡充について、4点のお尋ねにお答え申し上げます。
まず、1点目の具体的な交付の方法についてでございますが、現行と同様に、各保健福祉センター及び総合支所におきまして、妊娠届け出時に母子健康手帳と一緒に交付することとしております。
2点目の受診券の利用時期についてでございますが、今回2回から5回に拡大した分につきまして、健診の時期や内容等について医師会と協議を行ってまいりました。その結果、妊娠週数により検査内容が異なることから、妊娠16週までに初回を、17週から22週の間に2回目、23週から26週の間に3回目、27週から32週の間に4回目、33週以降に5回目と、妊娠週数を明記した受診券を交付することといたしております。ただし、初回受診券に関しましては大変重要な検査内容でありますので、どの週に妊娠届を出されましても御利用いただけることといたしております。
3点目の超音波検査についてでございますが、これまで35歳以上の方のみを公費負担の対象としておりましたけれども、胎児の発育状況を確認する方法として年齢に関係なく一般的に行われている現状を考慮いたしまして、新年度からは2回目の健診時にすべての方に実施することといたしました。
最後に、4点目の4月以降の出産予定で既に3月31日までに交付を受けた方々に対する対応についてでございますが、妊娠週数に応じて新受診券を交付する経過措置を実施したいと考えておりまして、市政だよりやホームページ、産科医療機関等を通じて制度の周知を図ってまいりたいと考えております。
〔30番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 明確な利用の時期についてもお答えいただきまして、妊婦の方の安心感も拡大すると思います。しっかりと交付をしていただければ、より安心感も拡大すると思いますのでよろしくお願いいたします。また、経過措置もいただけるようで、重ねてお礼を申し上げます。
お礼を申し上げますといいながらさらに言いますのもちょっと変な感じもいたしますが、近年は仙台が10回、松江が7回など拡充の方向にあるわけです。できたばかりでまた言うかと思われるかもしれませんけれども、この健診の助成というものは妊婦救急搬送時のたらい回しの防止策にもなるという背景もあるわけでして、この制度について効果を見きわめながら拡大をしっかりとしていっていただきたいということを重ねてお願いさせていただきます。
この妊婦健診というものは、生まれる前ということに対して考えますと大変に有効でありますが、それでも防止できずに早産につながってしまったという場合、子供の命を守るためにNICUがあることは周知のとおりであります。この重要性は本市でも早くから認識をされまして、全国でも有数の病床数を市民病院に設置し、多くの子供の命を救ってきていただいております。ここのNICUで救われた命の1つであります五つ子のうちの1人も私のおります職場に働いておりまして、その元気な姿を見るたびに、改めてこのNICUのありがたさというものを身をもって感じているわけでございます。また、先日札幌市では、民間病院の連合体から妊婦の救急搬送の受け入れ拒否という声明が出されまして、行政が対応に苦慮していらっしゃるようでありますけれども、本市ではこういうこともなく、ただ、このNICUを設置して運営しているというこの努力が地域の周産期医療の向上に大きく寄与しているということを改めて感じまして、感謝をしておる次第です。
しかし、熊本大学のデータによりますと、早産数は1990年ごろからほぼ横ばいであるものの増加傾向にあると分析をされておりまして、それがあらわすとおり、本市のNICUの稼働率は近年100%に近づいております。民間病院でもこのNICUを設置されまして、官民一体となった努力が行われておりますが、その病床数はいまだ不足と言われております。この解消を目指し、本市でも市立産院の廃止による人的資源を活用しての増床というものが計画されたものの、この産院廃止は見送られており、医療現場では相当に努力しても人的資源が確保できないということが近年の常識となっていることから、結局増床が実現をできていないわけです。
この産院につきましては間もなく存廃判断の時期となるわけですが、その存廃論議の折に存在が認知されたためか、判断条件となる収益については若干改善傾向にあるような数字が出ていると聞き及んでおります。
ただ、この数字につきましては、今年度の入院患者数が前年比160%というように驚くべき増加が見られていることから来ているようですが、一方、外来は125%、分娩は117%とそれぞれ微増なのに対し、不自然なまでに入院が激増しているのではないかと感じております。別に婦人科の入院がふえているわけでもなく、その原因として考えられるのは切迫流早産による入院でありましょうが、他の産婦人科及びさきの熊本大学のデータでは、やはり近年の切迫流早産はほぼ横ばいであり、産院だけ伸びが大きいというのは、そういう症状の方が集中をしているか、より慎重に診察され、用心を重ねて診断された結果かなとも思いますが、入院外来分娩が19年度のみ突出して増加しており、ちまたではあそこに行くとすぐ入院しろと言うといううわさも流れている状況があるわけです。NICU増床のための人的資源確保に最も近道であり、妊娠中のワンストップサービスというものにもつながる産院と市民病院の統合の是非を判断する産院の収支内容については、さきのうわさの真相も含め、今後しっかりと検証していく必要があると考えます。
きょうせっかく市民病院長においでをいただいておりますので、この点もお伺いしたいと考えますが、この切迫流早産については、医師の専決的判断により適否が決定されるのみで、入院治療に対するエビデンスが確立されていないものと聞き及んでおります。その判断には、おなかの張りや破水、出血の有無で判断されるということが一般的なようですが、そこに独自のスコアというものを設定し、合理的に判断されている病院も近年見受けられております。産院においてはこのようなスコアはお持ちなのでしょうか。また現場の医師の判断をチェックできる手法はあるのか、そういうことがありましたら教えていただきたいと思います。この産院の切迫流早産の問題については、市当局におかれましてもしっかりとした分析を進めて、情報を提供していただくようにお願いいたしておきたいと存じます。
さて、話がちょっとそれてしまいましたけれども、産院が存続しているというこの状況の中で、NICUの満床状態が続き、近年県外に23から25件の母体搬送が発生しているという悲しい現実を見たときに、何とかこれを解消する必要があると考えておりました。ただ、人的資源の確保の面からなかなか増床ができない、どうしたものかと思っておりましたが、新年度、厚労省においてはNICUに長期入院している子供が後方病床へ円滑に移行するためのコーディネーターの全県配置を方針として打ち出され、新年度予算に関連費用が盛り込まれたようでございます。このコーディネーターが配置され機能していけば、長期入院で占有せざるを得なくなっている病床部分があくこととなり、結果として増床なき有効稼働が確保される可能性があると考えられますが、現在のNICUの状況とあわせ、このコーディネーターの活用についての御所見をお伺いしたいと存じます。
〔松田正和市民病院長 登壇〕
◎松田正和 市民病院長 下川議員のお尋ねの2点についてお答えいたします。
まず、切迫流早産の症状に関しましては、日本産婦人科学会で定義されたものがございます。例えば、切迫早産の定義といたしましては、妊娠22週以降37週未満で10分間に1回以上の陣痛や出血、破水などの症状に加えて、外測陣痛計で規則的な子宮収縮があり、内診では子宮口開大、頚管展退などビショップスコアの進行が認められ、早産の危険性が高いと考えられる状態とされております。しかしながら、切迫流早産の入院に関しての基準は定めておらず、産院といたしましても独自のスコアを持っているわけではございません。切迫早産に関しまして申し上げますと、子宮収縮の訴えを伴う出血があった場合や、経膣超音波検査による子宮頚管長のチェックで著しい短縮が認められた症例につきましては入院管理を勧めるなど、入院の適否に関しましては主治医が総合的に判断をいたしているところでございます。
〔議長退席、副議長着席〕
次に、NICUの現状と後方病床への移行支援についてお答えいたします。
市民病院は、三次医療機能を有する総合周産期母子医療センターでございますので、本院のNICUには、県内の他の施設で収容できない1,000グラム以下の超低出生体重児や、人工呼吸器管理あるいは手術を必要とする新生児など多く、入院が長期化する傾向にあります。そのため、病床利用率は95%を超えてほぼ満床状態にあり、総合周産期母子医療センターでの治療を必要とする母体搬送を受け入れることができずに、年間約23症例について県外施設への搬送を行っている状況にございます。また、これは本市だけに限らず、新生児の病気の重症化や後方支援施設の受け入れ体制が不十分であることなどにより、NICUの慢性的な満床状態は全国的な状況と言われております。
このようなことから、国におきましてはNICUに長期入院している子供をその状態に応じた望ましい療養、療育環境への円滑な移行を図るため、NICU入院児支援コーディネーターの各都道府県への配置が新年度に計画されております。このNICU入院児支援事業では、小児病床や重症心身障がい児施設等の病床整備、あるいは在宅生活の支援モデル事業も検討されておりますので、これが実現しうまく機能いたしますと、コーディネーターによる他の医療機関や福祉施設、あるいは在宅など望ましい移行先との連携、調整が図られ、NICUの満床状態の解消につながり、総合周産期母子医療センターの円滑な運用が図られるものと期待をいたしておるところでございます。
〔30番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 産院に関しましては、独自のスコアを持っておられないということでございますけれども、早産の可能性が高いと判断するためのエビデンスを得られておりますので、これに準じた程度の記載がカルテになされているか、患者の症状の訴えについてどの程度正確に記載されているか等について、一度きちんとチェックをすべきというふうに考えますので、ぜひお願いいたしておきたいと思います。
また、移行支援コーディネーターにつきましては県に配置ということでありますので、ぜひ導入をされますよう、県に対して精いっぱいの努力をお願いいたしておきたいと存じます。
また、このNICUで命を救われた子供も含めまして、乳幼児期に差しかかりますと、子供は外で実にさまざまな病気をもらってくるわけです。その中には、幼児期に罹患していたほうがいいと昔から言われているものもありまして、罹患しないと逆に心配なものというものもあるわけですが、実際に発症しますと高熱等でうなされる姿を見て、本当に胸のつぶれる思いがするわけです。
それを少しでも回避するため、予防接種を受けておくことが重要となるわけですが、ここで予防接種にはさまざまなものがあります。罹患発症すると重症となり、予防の必要性が高いジフテリア、百日ぜき、破傷風、BCG、ポリオ、はしか等については、法定接種として本市でも無料で接種をしているわけでございます。これも自治体によっては有料でありまして、本市の措置はとてもありがたい措置であるというふうに考えております。
しかし、同じく重症になるものの中で、俗に言うおたふく風邪、水ぼうそう、インフルエンザ、B型肝炎等につきましては、現在は任意の接種であり、希望者が医療機関に出向き、しかも保険外のために全額負担をしなければいけません。このうち、特におたふく風邪と水ぼうそうについては、髄膜炎等の合併症や難聴になるという危険性があったり、将来の帯状疱疹の予防という観点から受けておくことが望ましいと言われておりますが、8,000円程度という費用もかかり、接種をちゅうちょしかねない状況が現実的にあるのも事実です。
そこで、子供の命を守り、健康な生活の維持を図るだけでなく、将来の医療費の低減にもつながるこの任意接種のものについて、法定接種と同様に無料化を実施してはいかがかと考えますが、お考えをお聞かせください。
〔谷口博通健康福祉局長 登壇〕
◎谷口博通 健康福祉局長 子どもの予防接種の無料化についてお答え申し上げます。
本市におきましては、法に基づく定期の予防接種につきましてはすべて無料で実施をいたしております。お尋ねのおたふく風邪や水ぼうそう等につきましては、現在任意接種となっており、厚生労働省におきまして接種勧奨の目的や必要性、ワクチンの信頼性の確保などについて検討が行われております。そこで、本市としましては、おたふく風邪や水ぼうそうに限らず、さまざまな種類がある任意の予防接種につきまして医療機関の実施状況を調査し、情報提供を行うことにより、市民の皆様ができるだけ予防接種を受けやすいように配慮してまいりたいと考えております。
〔30番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 あっさりした答弁をいただきました。御配慮をいただくということでありますけれども、医療機関での実施状況などの調査を行っていただくということでございます。その調査に基づいて、状況をしっかりと把握しながらこの助成というものに取り組んでいただく方向が出ればと思っておりますので、その可否をしっかりと検証するためにも、実施状況というものを早急に調査していただきたいとお願いいたしておきます。
この予防接種につきましては、先日の地元紙の報道でヒブ感染症というものが取り上げられまして、反響を呼んでいるようでございます。実は私もこのヒブ感染症の経験者でして、13年前でしたか、選挙の直前に、明け方突然息ができなくなって家の中にいられない状況になりました。少しでも新鮮な空気のところに行かないと本当に息ができない、これは本当に自分は死ぬんだろうなと思って、そのまま市民病院に駆け込みましたら、もう少し来るのが遅かったら危なかったですなと、でものどに穴をあけますかとまで言われました。もうファイバーで見ると完全に気道がふさがっていて、これでは息ができないのも当たり前だと、息をするために穴をあけることがよくあるそうなんですけれども、選挙前だったのでそれだけは勘弁してくださいということで、何とか一命は取りとめたというのが実情ではなかったかなと思いますが、私は当時大人でしたし体力もありました。
しかし、先日報道にあったような、子供がこれに感染したということを考えますと、その体力、またコミュニケーションの問題から、本当にああいう形で命を落とすことにつながるのではないかと、自分の体験をもとにあの報道を読んでおりましたときに、本当に胸のつぶれる思いがいたしました。この世に生まれ出てきた命をそういう形で消してはいけない、この命の火を消してはいけない、それをやるのは当然親の役目なんですけれども、そのヒブ感染症のワクチンは3万円程度がかかるというふうに聞き及んでおりまして、現実には、やはりわかっていながらもちゅうちょするというのが実情ではないのかなと思います。ただ、本当に目の前でそういった形で命の火が消えていくというのは、親としては耐えられないというのが万人の思いではないかと思います。
それを考えておりましたときに、一昨年でしたでしょうか、市長にこの壇上でお尋ねした心理テストを思い出しておりました。家が雨漏りをするので雨漏りの修繕費を積み立てて持っておったけれども、子供が急病になったのでそのお金を使わなければいけない、雨漏りも修繕しなければいけない、どっちに使いますかというようなお尋ねを行いましたときに、市長には当然子供の命を助けるために使いますというお答えをいただいております。今回のこの予防接種の件もそういうものに通じる問題があると思います。何よりもこれからの未来をつくっていく子供の命、それを消さないための助成をやむを得ない部分で行政が行っていく、そういうことについて、1日も早い施策の展開を行っていただくよう改めてお願いいたしておきます。
続きまして、もう一点だけお尋ねしたいと思うんですけれども、幼児期に伝染病にも余り罹患せずつつがなく過ごして、就学期を迎えますと、だんだんに体力もつきまして、その成長が大人に向けての第一歩を踏み出すようになってまいります。この時期は、教育環境の整備や親のかかわりというものが大変に重要になってくると思いますが、両親ともに仕事を持っている中で、学童保育、つまり児童育成クラブへのニーズが高くなってくるのは周知のとおりでございます。そのため、本市では72クラブが結成され、去る12月現在で4,000人足らずの子供が利用していらっしゃいます。ただ、学校の1学級児童数が40人以下とされている中にあって、40人以下の育成クラブは22しかないなど、いかにニーズが高いかを如実にあらわしていると感じております。
これは全国的な傾向ともいえ、学童保育所と利用児童数が増加している中、これまで各地の実情に応じた取り組みがしやすいようにとあえて設けられていなかったということでありますが、そのためのガイドラインを厚労省が初めて策定をされました。その中では、放課後指導員に体罰を禁止したり、子供の人権尊重や虐待の発見に加え、その活動内容といったソフト面から、児童1人当たりのスペースを1.65平米としたほか、体調不良時の静養スペースの設置といった設備的ハード面まで示されておるわけです。規模についても40人という一定数を示し、最大でも70人とされておりますが、本市では昨年12月現在でこの70人以上の育成クラブも19クラブを数え、ソフト面はともかく、スペースや設備といったハード面での不整合というのも散見されておりますが、今後このガイドラインにどういうふうに対応していかれるのかお考えをお聞かせください。
〔原幸代子市民生活局長 登壇〕
◎原幸代子 市民生活局長 放課後児童クラブガイドラインへの対応についてお答え申し上げます。
放課後児童クラブガイドラインにつきましては、放課後児童クラブを生活の場としている児童の健全育成を図る観点から、クラブ運営に当たっての必要な基本的事項を示し、望ましい方向を示すものとして、昨年10月厚生労働省から発表されました。このガイドラインは、各クラブの運営の多様性から、その内容は一つのクラブの児童数を最大70名とすることや、開設日の拡大、防災対策、職員研修など多岐にわたっております。本市におきましては、既にこれまで日曜、祝祭日、年末年始を除いた年間294日への開設日の拡大、また、新1年生につきましては、入学式前の4月1日からの受け入れ、さらにエアコンや冷蔵庫などの備品の整備にも取り組んできたところでございます。
既に昨年3月、国の通知によりまして、児童数71人以上の大規模クラブにつきましては、平成22年度から国の補助金が廃止されることとなっておりますことから、これを早期に解消するため、昨年9月、関係課11課で構成いたします庁内組織を設置いたしまして、整備計画を作成したところでございます。この計画では、平成22年度において児童数が71人以上となるクラブ数を21クラブと推計いたしまして、平成20年度に7クラブの整備を行いますとともに、21年度につきましては、平成20年度におけます児童数の推移を見きわめながら整備を図ることといたしております。今後とも、ガイドラインを参考にさらに充実した運営が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
〔30番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 ガイドラインに沿って取り組みを行っていただけるようであります。予算的にも大変でありましょうけれども、子供の成育にも大切な部分でありますので、しっかりとお願いいたしておきたいと存じます。
続きまして、地球温暖化防止に配慮したまちづくりについて、1点ずつお尋ねを進めたいと思いますが、今議会で我が会派の田尻善裕議員も質問したところでございますが、中心市街地に自転車の駐輪場等を確保するということは、自家用車の流入を抑制し、地球温暖化の防止にも寄与しながら商店街の活性化を図る一助となり、現在本市が取り組んでいらっしゃいます自転車専用通行帯の築造に見られる自転車の利用促進にも合致するものであると考えます。
新年度の予算の中にも、駐輪場整備事業として公共用地や民有地を活用したその整備予算というものが計上されておりまして、本市の取り組む姿勢がかいま見えるものと感じます。ただ、田尻議員も指摘のとおり、中心市街地の中でも上通地区には駐輪場が曲がりなりにもありますけれども、銀座通り下通地区には皆無という状況であります。その折の答弁では、公共用地等を活用して整備を考えるという内容であったかのように思いますが、当該地区を見渡したときに適地があるのかということには疑問を感じざるを得ません。
先日、ハイデルベルグを視察する機会がありましたけれども、自転車は整然と路上で整理をされ、町並みに違和感なく溶け込んでおりました。イギリス等におきましても、道路の中央分離帯がわりに駐輪場が設置され、自転車が自動車と並び一つの交通用具として立派に確立された姿がありました。こういう体験をもとに、以前より路上駐輪場の設置というものをこの壇上で私自身求めてまいりましたが、これまでは法律上の問題というのも少なからずあったわけです。ただ、先般の道路法施行令の改正によりまして、道路管理者が設ける駐輪場が道路附属物とされ、歩道等の駐輪設備が道路専用の対象となったほか、道路管理者以外の事業者が路上駐輪場を有料で運営することが可能になったと言われております。
これを受けて考えますと、さきに対象と申し上げた銀座通り下通地区にも設置の可能性が見えてきたように思うわけです。例えば、下通アーケードは幅員も15メーターあり、歩行者専用の商店街としては広過ぎると言われる中にありまして、この中央部にベルト状に駐輪場を設置できるのではないか、また、当該地域には車道の1車線が駐車で占有されているものの、歩道が狭いといった銀座通りのような場合、車道を減じて歩道を拡幅し、駐輪場を設置するなどの思い切った手法も可能になるのではないかと考えます。こういう思い切った策を講じなければ、用地確保が困難な地域については駐輪場が整備できないという状況を踏まえ、その設置の基礎となります道路管理者の考えをお伺いしたいと存じます。
〔松本富士男都市建設局長 登壇〕
◎松本富士男 都市建設局長 路上駐輪場の設置について、道路管理者としての考えについてお答えいたします。
本市におきましては、まちづくり戦略計画の重点施策、環境にやさしい公共交通機関の利用促進の中で、自転車の利用促進、駐輪場の整備、自転車利用マナー向上など、さまざまな事業に取り組んできたところであります。また、平成17年から安全かつ円滑な交通の確保、良好な景観の形成のため道路法施行令の一部が改正され、一定の条件下において公道上に自転車駐輪場の整備ができることとなることなど、規制緩和が進んできております。
現在、中心市街地の銀座通り・下通地区において駐輪場が不足している状況にありますが、議員御提案の既存の道路の一部を自転車駐輪場として利用するためには、その道路を自動車や歩行者などが安全かつ安心して利用できることが第一であり、その目的に支障を来さないことが前提となりますことから、関係法令に基づいた位置づけが必要となってまいります。
今後、地域住民や地元商店街、交通管理者、消防など関係機関の合意形成がなされ、整備する環境が整えば道路管理者といたしましても取り組んでいけるものと考えております。
〔30番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 道路管理者の意見としては大変心強いものをいただいたと感じております。この中心部の駐輪場につきましては、城東校区自治協議会より都度都度要望もあっていると聞き及んでおりますが、このいただいた御意見により、かなり思い切った策もとれると思いますので、担当の市民生活局に置かれましては、思い切った具体策を考え出していただきますようによろしくお願いいたしたいと存じます。
また、なかなか合意形成ができないという場合のことも考え合わせますと、中心部の駐輪場にはこの市役所の裏にあります市営駐車場というものも活用できないかとも一部考えたわけでございます。この市営駐車場につきましては、たしか現在区分登記になっておりまして、市は区分しか持ち分がないわけでございますけれども、建物の老朽化ということもありまして、いずれは建てかえのために市で取得する必要も生じてくるのではないかなと考えております。将来発生するものならば、今のうちに取得をしていただいて、これを活用した駐輪場の設置というものも御一考願いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
また、これも先日の田尻善裕議員の質問に通じるところがあるわけでございますけれども、ICカードの問題です。先般の質問では公共料金等への支払いの活用が提案をされておりましたが、ここではもう一歩進めて、熊本市民カードとも言えるような、1枚で広い範囲に活用できるカードを提案したいと存じます。
それは、ICカードの容量と能力を生かし、1枚で公共料金の支払いからバス、電車の支払い、商店街の支払い決済から、たばこに必要なタスポや医療情報というものまで入った万能カードの作成と普及であります。特に公共交通の料金支払いと商店街などでの利用につきましては、中心商店街の自家用車の流入を削減しながら人の流入を増加させるための有効なツールになるものと考えます。
これにつきましては、現在、中心商店街の青年部を中心に、導入に向けた調査研究が進められておりまして、ほかのどの団体より先行して活動されているわけです。この中では、統一カードへの有効性を認め、先行したエディからの転換の方針も打ち出されているようでありますが、あわせて市民への聞き取りも進められておりまして、データ化はまだなされていないものの、すべての場面に必要なカードを持ち歩かなければならない市民からは、1枚で済めば大歓迎という声が多く聞かれております。そのため、導入実施に向けた機運が大変に盛り上がってきているようでございます。
しかし、これを導入するためには公共交通との連携が必要であることから、商店街だけではなし得ない問題であるわけです。本市の新年度予算にも公共交通の利用促進や中心部のにぎわいのためのものが複数見られ、力を入れていらっしゃる様子が見えてきますが、それをすべて一気に推進するための重要なツールともいうべきこのカードの導入について、商店街の動きに呼応し、機運が盛り上がっている今、より有効な導入が図られるよう全面的に支援していくことを考えてはどうかと思いますが、これに対するお考えをお聞かせください。
〔松本富士男都市建設局長 登壇〕
◎松本富士男 都市建設局長 公共交通と連携した商店街の活性化についてお答えいたします。
電車やバスなどの公共交通機関と連携した商店街の活性化策としましては、現在、下通繁栄会を中心に、購入金額に応じて公共交通機関の乗車券として利用できる交通券を配布する取り組みが行われており、ICカードにつきましても、中心商店街などの組織や中心市街地活性化協議会、行政、公共交通事業者などで構成する熊本県バス活性化委員会など、さまざまな組織で導入に向けての研究が進められております。一方、公共交通機関各社間でも連携が進められており、例えばJR九州では、現在、JR東日本や福岡県内の公共交通事業者とともに、九州内あるいは首都圏などでの広域的な相互利用ができるシステム構築を目指されております。
このように、ICカードの機能は日々進化し続けており、議員御提案の各公共交通機関で相互に利用でき、多用途に使用できる利便性の高いICカードの導入は、商業の活性化や熊本都市圏の公共交通機関の利用促進に非常に有効であると認識しております。
したがいまして、本市といたしましても、ICカードの技術的進歩を視野に入れながら、公共交通事業者などとも連携し、商店街などのICカード導入に向けた取り組みを積極的に支援してまいりたいと考えております。
〔30番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 積極的に支援するという大変力強い言葉をいただきまして、心から感謝を申し上げます。市民の利便、商店街のにぎわい、公共交通の活性化という三方よしの事業でありますので、公共交通へのいち早い対応を行い、しっかりと民間の動きを支援していっていただくことをお願いいたしておきます。
次に、法令順守による執行体制の確保についてお尋ねを進めてまいります。
法令遵守、いわゆるコンプライアンスというものは、いまや行政に限らずすべての事業者に求められている課題であります。それを守り通す体制をつくることはもちろん、監視監査のシステムをつくって防止を図っていくことも大切でありまして、そのため、本市でも公益通報のための窓口が設置されております。しかし、本市内部の通報を行おうとする場合、職員の声として、本市のように内部に通報窓口があったという場合、通報者は保護されるとはいえ、やはり通報しにくい面があるようであります。これは市長も気にかけられたようで、記者会見の中でも外部の弁護士に委託しようとの考えがあることを話され、本年より実施をされたようでございます。そういう点で考えると、例えば行政オンブズマンがあり、内部に加え外部に通報先のしっかりとしたものを確保できればいいのですが、行政オンブズマンを持たない本市にとってはかなわないことであり、外部に委託するしかなくなってくるというのが現実でございます。
ここにおいて、もっと何かいい知恵はないかなと思って探しておりましたら、多治見市の事例を発見いたしました。これは外部の通報先を議会に設置してあるというものでございます。議会は議会外に観察員を委託して窓口を設置し、受けた通報を議長に報告させ、観察員が独自に内容調査後、結果を議長に報告するというものであります。これにより、市から独立した通報先となることで、通報者の保護と告発の有効性の向上及び予防効果のほか、議会に設置されているということから、議会の監視機能の強化ということにつながっているようでございます。よそがやったものをまねするということは好きではありませんけれども、いいものはどんどん取り入れるという観点から、本市もこれにならい議会という独立機関に通報窓口の設置を依頼し、制度の有効化というものを図ってはどうかと考えますが、お考えをお聞かせください。
〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長 内部通報先を議会内に設置する考えはないかとのお尋ねでございますけれども、先ほど御紹介もありましたとおり、本市におきましては、通報者がより利用しやすく、かつ透明性を高めることを目的といたしまして、本年1月から県弁護士会の推薦を受けた弁護士を相談員として設置したところであります。調査の過程等につきましても、より透明性を確保いたします観点から、この外部相談員には、内部通報を受理した場合に設置される調査・措置検討委員会に法的な助言者として加わっていただくことといたしております。また、この委員会でありますが、調査の結果、違法な行為が明らかとなりましたときには、速やかに関係機関へ通報し、是正措置及び再発防止策を講ずることといたしております。
なお、現在のところ、新たに相談窓口を拡充いたしましてから2カ月間とまだ日も浅い状況でもございますし、そしてまだ通報実績がない状況でございますことから、しばらくは現行制度の運用状況を注視してまいりたいと考えております。
〔30番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 外部に設置されたばかりということはわかっておりますし、その動きを見たいという気持ちはわからないでもありません。ただ、こういう問題は本市のコンプライアンスの姿勢をアピールするためのものでもあると思いますし、幾つあっても困るものでもないと思うわけです。通報実績はないということですが、本当にないのは一番いいことなんですよ。ただ、それが使いにくいからないのかどうかということについても、見守られる必要があると言われればそれまでなんでしょうけれども、本当に幾つあっても困るものではないと感じております。
最近、国でも監査委員も議会に選任させようという動きもありまして、議会の独立性、チェック機能というものに大変な注目が集まっているところでないかと感じておりますので、こういう独立性を保った議会というもので有効と考えられるものは次々と実行していっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたしておきたいと思います。
法令遵守という意味でもう一つ考えてみましたが、このコンプライアンスということを考えていく上で、いま一つ重要なのは本市の持つ情報の取り扱いではないかと思います。これまでも私自身、市の職員が携行していらっしゃる職員証に組み込まれたICチップを活用したセキュリティー機能の強化などの提案をいたしまして、情報の漏えい防止ということを考えてきましたが、ハード的な対策はいまだ余りとられていないのが現状であります。これについては、今後もともに推進していきたいと考えておりますけれども、この情報の管理というものは、究極的には人の問題に行き着くわけです。どんなにハード面の手法を導入しても職員から漏れてしまえばどうしようもない部分があります。
本市でも、職員による不祥事が続く中、熊本市職員の倫理の保持に関する条例が本議会に上程をされておりまして、その直接的有効性というものは別といたしましても、本市の確固たる姿勢を庁舎内外にアピールし、これから先は全庁的に気を引き締めて法を守っていくという決意が示されることには意義があると感じます。ただ紙で示すだけではなく、さまざまな実効性ある手法を組み合わせて実行していくことが大切でありましょうし、これまで意識の低かった職員が仮にいたとしても、この条例の施行により心を入れかえて勤務していってもらうということを期待しておりますし、また、そういうさまざまな施策をともにとっていただきたいと考えております。
しかし、先般県内の市で、まさにその人による漏えいが問題となりました。いけないこととはわかりながらも、許可外の金融業者からの借金の返済に追われ、やむにやまれず実行してしまったもののようでありますけれども、違法行為であることは紛れもない事実であり、市の信用失墜とこれによる市民への影響もはかり知れないものがあると考えます。
こういう事件を目の当たりにしたとき、これから仕切り直しだというときにあり、これから頑張ろうという決意を新たにした職員の中にも、これに類した負の要因を抱えている者があった場合、わかっていながらもやむを得ず条例を破るということが考えられるのではないかということを懸念いたしております。そのためにも、こういう仕切り直しの時期であるからこそ負の要因を見出し、それを解消するための援助を行うような施策を行い、将来への禍根をつぶしていくことが必要であると考えますが御所見を伺いたいと思います。
〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長 本市の情報漏洩防止に向けた対策につきましてお答えさせていただきます。
先ほどお話にもございましたが、今回県内で起きました事件につきましては、同じ地方自治体といたしまして、他人事ととらえることなく危機感を持って受けとめているところでもございます。先般、熊本県の弁護士会の方からも声明がございまして、職員の守秘義務の徹底及び職員が多重債務問題を抱えていないかの把握と、その対策が求められているところでもあります。このことは、先月19日の庁議の場におきまして、職場研修を通じての指導を周知したところでございます。
職員の多重債務問題でございますが、個人の事情に属するものでございますため、公費を用いて解消するといった手段を講じることは大変難しいと考えてはおりますが、そういった職員を把握することは不祥事を防止するために必要なことだと考えております。そのために現段階で考えられますことは、定期的な上司と部下の面談の機会を設け、個人的な悩みも把握できる仕組みづくりでありますとか、上司の相談能力の向上に関する研修の実施、あるいは多重債務者は精神的な悩みを抱える傾向が見受けられますことから、衛生管理室との連携といった方法も考えられるところであります。
こうした対策を講じることによりまして、多重債務を抱える職員の早期把握に努めますとともに、こうした職員に対しましては、県弁護士会や県司法書士会を紹介し、法的に早期解決を図る仕組みを整えていく必要があろうかと考えております。
〔30番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 私自身のお尋ねも奥歯に物の挟まったような言い方になって大変わかりにくいところもあったかと思います。ただ、職員が過去の過ちとして抱えている負の要因を解消するために、専門職を紹介し、法的に解決していく援助は大変大切なことであると思うので、その体制をしっかり整えていただきたいと思います。
しかし、現実にはここでは語れないほどの追い込みがあるのも事実でありますし、これを解消することは、市長答弁の中にありました個人的な部分を公費で云々というよりも、あくまで個人を救済するのではなくて、情報漏えい防止のための費用と私の中では考えられるのではないかと考えております。そのための支出を行うことも現実論としては必要になる場合があるのではないかということも考えておりますので、この点をしっかりと認識して、個人を救済するのではない、あくまで情報防衛のための施策、経費をどのように使うかということをしっかりと認識して、今後取り組んでいっていただきたいとお願いしておきます。
続きまして、世界を視野に入れた経済振興についてという中で、農産物輸出にかかる支援についてお尋ねいたします。
現在、築城400年がにぎわいを見せまして、本丸御殿等の復元を通じまして、往年の熊本城の威容が注目されているところであります。熊本城は本市のランドマークであるところから、経済の活性化も熊本城を基礎として考えていきたいと常々思ってまいりました。こういう考えを及ぼすとき、当時これだけの規模の城をつくるための資金調達ということに思いが及びました。幾ら加藤清正公が主計頭であったとはいえ、よくぞこの資金を持ち得たものだということを思っておりましたが、それが朱印状による南蛮貿易であるという事実を確認したとき、これは現代にも通じるものであると思いました。そこで、本市経済の振興の決め手は貿易であると確信をいたしまして、本市の事業者と海外との直接貿易のルート構築を研究開発してまいりました。
その中で、本市にはミカン、メロン、トマト、ナスなどの胸を張れる農産物があることから、工業製品の輸入と農産物の輸出ということを中心にとらえてまいりましたが、その研究開発も実を結びつつあり、輸入については既に実績が見られるようになってきておりまして、輸出についても先般ミカンの注文が舞い込んだところでございます。
ところがここに課題がありました。検疫です。農産物の場合、品目と相手国によっては栽培地から検疫を受けていないと輸出ができず、生産者は輸出したい、相手は買いたい、品はそこにあるのに輸出ができないというジレンマの中に商機を逸してしまったという事実がありました。本来、輸出ルートというものが本格的に構築をされますと、1年以上前からロットを指定した買い注文が入るために権益を含めた十分な準備ができるのでありますが、今回のような貿易の初期段階において、しかも相手がアジア諸国であれば、その特性として突然の注文が入るというのはある意味常識であります。それに対応できてこそ正規の貿易のルートというのが構築されていくわけでありますけれども、なかなか初期の段階に対応し切れない状態では、貿易ルートの構築にはつながってこないものだと感じます。
現在、本市では熊本都市圏フードブランド開発販売研究会というものを立ち上げられ、アジアを中心に海外市場での販路開拓も考えていらっしゃいますが、このような初期に伴う課題へ対応し将来への反映を考えたとき、いつでも輸出できる農産物の確保というものが重要であると考えます。そのため、輸出に対応できる生産者の育成や、栽培地検疫の実施に係る支援など、突発的注文にも対応できるための支援的施策の実施を考えてはどうかというふうに感じておりますが、これに対するお考えをお聞かせください。
〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長 農産物輸出にかかる支援につきましてお答えさせていただきます。
多種多様な農産物を生産いたしております本市におきましても、安全安心で高品質な農産物の強みを生かした海外への輸出は、国内市場で需要拡大が難しい品目につきましても新たな販路開拓につながることでもございますし、さらには海外での評価が日本国内での再評価やブランド化にもつながりますなど、本市農業の活性化に大きく寄与するものととらえております。
しかしながら、御指摘のとおり農産物の輸出は国内販売とは大きく異なりまして、検疫や税関を初めとします相手国の輸入制度あるいは輸送価格条件など、多岐にわたる課題がございまして、輸出者みずからが対処するには大きな障壁となっている現状がございます。
したがいまして、本市といたしましては、国やジェトロ(日本貿易振興機構)等が実施いたしますセミナーや国内外で開催されます商談会等の情報を農家に提供いたしますとともに、輸出全般についての研修会を実施いたしまして、輸出に対応できる農業法人や農業者の育成に努めたいと考えております。また、急な輸出要請にも対応できますよう検疫申請の手続につきましても支援を行ってまいります。さらには、アジアを中心とした海外市場での販路拡大を目的に設立をされました熊本県農畜産物輸出促進協議会、ここでの成果を参考にしながら、県や農業団体等の関係機関と連携をしまして、熊本市農産物の輸出促進に取り組んでまいりたいと考えております。
〔30番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 内容について御理解をいただき、検疫申請等にも御支援をいただけるということでありますので大変にありがたい話でございます。心から感謝申し上げます。これで輸出を振興しやすくなったというふうに考えます。ただ、市長の答弁にありました協議会につきましては、たしかそのメンバーの中に直接輸出に携わる実務者の方や流通企業の方がいないというふうに記憶しております。本市が立ち上げられた研究会にもそういう方がいないわけでございますので、今後、やはり貿易ということに関しましてはいろいろな国内販売とは違う側面というのが実務上発生してきますので、今後実務者とも連携して、輸出を促進していっていただきたいということをお願いいたしておきます。
農業委員会に関する法律というものに基づきまして、農業生産力の発展及び農業経営の合理化を図り、農民の地位の向上に寄与するため、本市にも47人の農業委員により組織された農業委員会が設置されております。
農業委員数については、選挙による40人の委員と市長の選任による7人の委員でありまして、法定数の上限というふうになっております。この人数につきましては本市農業の重要性にかんがみ決定されていると思いますし、別に異論があるわけではありません。ただし、本市内を9地区に分割されたそれぞれの所属定数に、それを見ましたときに若干の違和感を感じまして、その適正度を自分なりに研究してみようと思ってデータ分析を行おうとしましたが、地区ごとに農地法関連の申請数のデータや、農地面積と選挙人登録名簿者数、これしかデータが得られませんで、例えば個別の農業生産額や、専業、兼業の別などの細かいデータが存在していないことから、詳細な分析ができるまでには至りませんでした。
そういうことで、分析結果がないということから、これをお尋ねすることは差し控えたいと思いますけれども、区域ごとの農地面積比率で見ますと委員数との比率が整合していない側面もありまして、委員総数を含めた今後の検証のために、本市としてそれが分析研究できるデータを用意することが必要と考えますので、今後の作業としてぜひこのデータの用意をお願いしておきたいと思います。
ただ、ここで1点だけお尋ねいたしますとすれば、本年2月19日付で市長が議長あてに通知されたお願い文に関してでございます。これは恐らく同月に全国農業会議所と県農業会議から受けた、女性農業者を含む多様な選任委員の登用についての決議に沿ったお願いに基づき、選任農業委員への配慮を議長に対して求められたものと思います。
この決議の内容については、女性や青年農業者、認定農業者の選任を求められたものでありまして、今の時代には至極当然の内容であると考えるわけです。ただ、この内容については、既に平成14年5月の農林水産事務次官通知におきまして、選任委員については、農業政策や農地制度についての学識経験、土地改良や水利慣行についての学識経験、農業技術や農業経営の改善合理化への学識経験、農産物の販売流通への学識経験とあわせて選任への配慮と周知が求められておりまして、平成15年7月には、経営局長通知によりまして複数人の女性農業委員の登用への目標を含めた取り組み強化が求められております。
次官通知から既に6年が経過しておりまして、この間、市長から選任への推薦に係る議会への働きかけはなかったかと記憶しておりますが、これは対応の不備ではなかったかという感もいたします。また、これまで選任委員のうち、議会からの選任について特に問題点というものは感じておりませんが、今般の市長からのアクションにより、議会からの推薦枠について議員が占める割合なども含めて、どのように市長が議会に働きかけていかれるのかお教えください。
〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長 農業委員の選任につきましてお答えさせていただきます。
現在の農業におきましては、優良農地の確保、耕作放棄地の防止のための農地流動化の推進や本市農業の将来を担う認定農家の育成、確保など、構造改革の推進がますます重要となっておりまして、また、国の政策も認定農業者など将来の担い手に重点を置いたものに転換をされまして、さらに農業分野での男女共同の取り組みの推進等々、厳しい状況の中におきまして多様な対応が求められている状況にございます。
こうした中で、農業委員会が農用地の利用関係の調整等を進めていくに当たりまして、平成19年に一部改正されました農林水産事務次官通知、農業委員会の選任委員の選定についての中でも述べられているところでありますが、選任農業委員に幅広い分野の学識経験者や公平、中立な立場から判断をなし得る委員が加わることが重要であると考えております。先ほども御紹介がございましたとおり、先般、全国農業会議所会長から、女性、青年農業者、認定農業者等の選任委員としての登用について支援、協力依頼がございましたので、市議会議長あての文書によりまして、選任委員の推薦に御配慮いただくようお願いしたところであります。
今後の議会推薦委員の推薦及び選任につきましては、先ほど申し上げました農林水産事務次官通知などの趣旨を踏まえまして、多様な人材が積極的に登用されますよう議会とも御相談をしてまいりたいと考えております。
〔30番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 議会の推薦枠というものにつきましては、独立した議会としての権限であると思いますし、重ねて申し上げますと、これまでの推薦枠を法に照らして何も瑕疵はなかったように考えております。ただ、本市の農業については市長も力を入れていらっしゃるようですので、このための多彩な農業委員の推薦についてはしっかりとした協議を進めていっていただきたいと思います。
以上で本日用意した質問を終了いたしますが、今回の質問に当たり、事前に資料を収集するためさまざまな部署と意見交換を行いました。その中で、一部を除き多くの部署が、まずできない理由というものを探していらっしゃったように感じ、その意見交換の中では、その理由を検証しながらできる方向をつけていくことが大変であったなというふうに感じておるわけです。また、今回の質問では外圧という用語を使用いたしましたが、これを使わなければ動かないというのも悲しい話であります。
今後は市長のリーダーシップのもと、できる理由ということを探すことを念頭に置いて企画を行っていただきたいということを感じておりますので、よろしくお願いいたします。特に、きょうここにお座りの中で西島局長におかれましては、俗に言う新聞人事というものが発表されまして、もしかすると副市長になられるかもしれません。そうなった暁には、PFIや指定管理者制度の導入で発揮された指導力をもとに市長を補佐して、有無を言わさずにできる理由を見つける指導をしていただき、スピーディーな施策が展開できる都市として胸を張れる熊本市をつくっていただくことをお願いして質問を終了したいと存じます。
声が出ませんで、大変お聞き苦しい中に御清聴いただきましてありがとうございました。以上ですべてを終了させていただきます。(拍手)
○磯道文徳 副議長 この際、議事の都合により休憩いたします。
午後2時に再開いたします。
午前11時43分 休憩