NetBSD/luna68k 9.2 Live Image

20210910版

プレッシャーを受けた のでとりあえず作った版

例によってやっつけ説明なので都度適当に更新します。
誤りその他の指摘はメール <tsutsui@ceres.dti.ne.jp> または Twitter(@tsutsuii)宛でお願いします。

nono 0.2.2 running NetBSD/luna68k 9.2 on NetBSD/i386 9.2 pic.twitter.com/uW1AKtOrVC

— Izumi Tsutsui (@tsutsuii) September 10, 2021

前書き

LUNAのエミュレータが出る可能性は限りなくゼロ などとつぶやいてから10年、実際にエミュレータが登場してしまって NetBSD/luna68k を動かしている方を見かける時代になり、 nono ver0.2.2 の更新 で普段の作業環境で Live Image 作成作業もできるようになったので取り急ぎ作ってみました。

必要なもの

• NetBSD/luna68k が動く本体 (LUNA または LUNA-II)
• LUNA 本体に接続可能な 2GB 以上の SCSI HDD
• 実機 HDD にイメージを書き込むマシンと機材
  (RaSCSI ならばイメージ書き込みだけで可能と思います)

• NetBSD/luna68k が動くエミュレータ (実質 nonoさんだけと思います)
• エミュレータ用に 2GB のイメージを置くだけのディスク容量

ダウンロード

右クリック→ファイル名をつけて保存 でダウンロードしてください。

パッケージインストール設定済み版

• 20210910版 バイナリパッケージインストール設定済み版 2GB イメージバイナリ
• ファイル名 および MD5
  MD5 (liveimage-luna68k-with-packages-20210910.img.gz) = d5486374c28172e5d06a69fb86c97b9a
• サイズ
  Size (liveimage-luna68k-with-packages-20210910.img.gz) = 577,612,743 bytes
gunzip後
  Size (liveimage-luna68k-with-packages-20210910.img) = 2,147,483,648 bytes ←swapパーティション含む

インストーラでインストールしたところまで相当の未設定版

• 20210614版 インストールのみ版 2GB イメージバイナリ
• ファイル名 および MD5
  MD5 (liveimage-luna68k-raw-20210614.img.gz) = b6b79aab446e556a37e3bfc72678d42c
• サイズ
  Size (liveimage-luna68k-raw-20210614.img.gz) = 224,980,724 bytes
gunzip後
  Size (liveimage-luna68k-raw-20210614.img) = 2,147,483,648 bytes ←swapパーティション含む

使い方

イメージ書き込み

• イメージのサイズは上記の通り 2048MiB (2,147,483,648 バイト) なので、それより大きい SCSI ディスクを用意してください
  現実的には IDE-SCSI 変換を使用した外付けHDDを使うことになると思いますが、よくある IDE-SCSI 変換ドライブのほとんどの機種では初代 LUNA 実機の PROM が要求する SCSI mode select コマンドに対応しないため起動ができないケースが多いです。
• 実機用に SCSI HDDに書き込む方法は「PC上で USB-SCSI 変換を使う」くらいしか思いつきませんが、今なお実機を保持されている方ならなんとかなるでしょう……
• RaSCSI であればイメージのファイルを RaSCSI の設定で指定すればいけると思います
• nono さんであれば nono.cfgの設定でファイルを指定するだけで動くと思います

起動

• nono さんのドキュメント の 「NetBSD/luna68k を実行してみる」を参照してください（手抜き）

ログイン

• マルチユーザー起動後は通常の login: プロンプトが出ます
• 「nono」というログイン用のユーザーをデフォルトとして作ってあるので以下でログインしてください
  • ユーザー名: nono
  • パスワード: morikubo
• パスワードを変更する場合は以下のとおり passwd(1) コマンドで再設定してください

  luna# passwd -l nono
  Changing local password for nono.
  Old password: [ここで変更前のパスワードを入力]
  New password: [ここで設定するパスワードを入力]
  Retype new password: [もう一度設定するパスワードを入力]
  

• パスワードには (NetBSD的デフォルトで) SHA-1 を使用するので、 MC68030 20MHz 相当だとパスワード更新やログイン時の演算に60秒近くかかります。
  これに限らずあらゆる処理が遅いので、何をするにも気長に待つことを心がけてください。
• user nono は wheel group 設定にしてあるので su(1) で root になることが可能です。
• sudo(1) は (NetBSD 標準ではないので) インストールされていません。必要であれば pkgsrc のパッケージを入れて設定してください。
• root のパスワードは設定されていません。必要に応じて passwd -l root で root password も設定してください。

ネットワーク設定

• とりあえず dhcpcd(8) のクライアントを起動するようにしてあるので、実機および nono さんでネットワーク設定がされていればそのままネットワーク接続できるはずです
• オプションとして存在したらしい 2チャンネル目の Ethernet は (まだ) NetBSD/luna68k ではサポートされません

X起動

• nono ユーザーでログインして xinit を実行すれば一応 Xサーバーも起動すると思います
• 英語キーボード環境の場合、Xサーバーは英語キーボード環境想定で LUNA 本体は日本語キーボードなのでよくわからないことになりますが
  setxkbmap -model jp106 -layout jp
  を入力すればとりあえずまともになるかもしれません。
• 初代 LUNA の最大メモリ 16MB の場合、 startx で起動するといろんなものを起動しようとしすぎていつまで経っても上がってこない状態になる恐れがあります
• NetBSD/m68k 9.1 までは 「メモリが少ない状態で Xサーバーその他を起動するとカーネルスタックオーバーフローで落ちる」 というわりと致命的バグがありましたが、 NetBSD 9.2 以降では修正されています。
• デフォルトでスクリーンセーバーが有効のため、起動するまで放置していると画面が真っ暗になるので、適宜キーを叩いてください
• たまに Xserver バイナリ (/usr/X11R7/bin/X68k) が Segmentation Fault で落ちることがあります。
  その場合、キーボード入力がおかしくなる場合があるので、外部からログインして ^{[どうやって?]} 再度 xinit を起動するか、おかしくなってしまったコンソールの login shell のプロセスを kill -9 して再度ログインすると復帰するはずです。

mlterm

• Xサーバーはあまりに重いので、ちょっと日本語を表示するだけならフレームバッファ対応版 mlterm が使えます
• mlterm-wscons --border 32
  などととすると起動するはずです。
• 1280x1024 の画像ファイルを -p [ファイル名] オプションで指定すると壁紙にできますが、超重くなります。

Twitter クライアント sayakaさん

• MC68030 20MHz 16MB でも使用可能(?)な Twitter クライアント sayaka さんも入れてあります
• mlterm-wscons の起動後、
  sayaka --home --no-color --ormode on --ciphers RSA
  とすると認証要求が出るので、他のマシンで認証するか、いったん CTRL-Z で suspend して w3m 等で認証して PIN を取得してください
  (w3m で URL を入れる場合、 "?" 等の記号のエスケープが必要)
• タイムライン受信と投稿とは同時にできないので、投稿する場合は認証完了後に
  echo [本文] | sayaka --post --ciphers RSA
  とかするとできると思います

Mastodon クライアント nanotodon

• 同じく MC68030 20MHz 16MB でも使用可能な Mastodon クライアント nanotodon も入れてあります
• mlterm-wscons の起動後、
  nanotodon
  とすると認証要求が出るので、他のマシンで認証するか、いったん CTRL-Z で suspend して w3m 等で認証して認証コードを取得してください
  (w3m で URL を入れる場合、 "?" 等の記号のエスケープが必要)
• 画面上側が投稿欄、下側がタイムライン表示欄で、トゥート投稿は本文入力後 [ESC] を押せばOKです

終了

• 終了する場合は su して shutdown -p now 等を入力してください

インストールされているpackages

• とりあえず pkgsrc の pkgsrc-2020Q4 を Atari 互換機 Milan その他でビルドした以下のパッケージが入ってます

  bash tcsh zsh w3m vlgothic-ttf ipafont unifont freefont-ttf kterm mlterm sayaka nanotodon mozilla-rootcerts libsixel xli git-base git-docs emacs vim nano

• NetBSD/m68k 9.1 + pkgsrc-2020Q4 (一部適当に更新) のバイナリパッケージを http://teokurebsd.org/netbsd/packages/m68k/9.1_2020Q4/All/ に置いてあります

イメージ作成および設定内容について

• とりあえず公開優先で半手動ですが、一部 i386 用の ておくれ Live Image の設定を流用しています
• 「バイナリパッケージを入れるために使った ISO イメージ」も置いたので、とりあえずそれを見てください
  • 20210613版 Live Image 設定用 ISOイメージ
  • ファイル名 および MD5
    MD5 (setupliveimage-luna68k_20210910.iso) = 6b8d6d1be406b67701cf7fba24deb336
  • サイズ
    Size (setupliveimage-luna68k_20210910.iso) = 746,690,560 bytes
    
• 気が向いたら github かどこかに置いて説明も書き足します

困った時は

• こういうものの公開する場合のお約束ですが、使用の際は自己責任でお願いします
• とりあえず作ってみた版なので何かあれば Twitter 等でお願いします。