88の拡張RAMの仕様はだいたい次のようなものであると考えられます。  A.128kバイトのもの(複数のボードを実装したときも含む)  ・バンク番号は下位4ビットのみが有効で、0〜FHまで指定できる  ・上位4ビットは無視されるので、10Hなどを指定してもバンク0が選択   される  ・ポート E3H からの入力は、そのボードの実装しているバンクが選択されて   いる時(そのカード番号が選択されている時)のみ可能であり、入力値の   上位4ビットはすべて1となる  B.1Mバイトのもの  1MのボードはI・Oデータからしか出ていませんが、発売はMRの発表より あと(87年ですからFH/MHよりもあとですね)ですから、NECのボード (128kのボード)の上位互換であると考えられます。  ・バンク番号は8ビット全てが有効  ・実装しているバンク番号は、x0H〜x7H または x8H〜xFH(xの   値は 0〜3H,4〜7H,8〜BH,C〜FH のいずれか)の32バンク   である   例:00-07H,10-17H,20-27H,30-37H や 08H-0FH,18H-1FH,28H-2FH,38H-3FH 等  ・バンク番号の下位4ビットが128kのボードのバンク番号と重なるように   は設定できない。このため128kのボードを3つ以上(内蔵ERAM含む)   実装したシステムとは共存できない  ・ポート E3H からの入力は、そのボードの実装しているバンクが選択されて   いる時のみ可能であり、入力値は8ビットすべて有効である  とまあ、すべて私の推測ですが、こんなところでしょう。これならPD−DOS のバンク実装チェックルーチンも正しい判定をするはずです。しかしなぜかマルチ ボードAだけが不法ぶりを発揮しています。NEC純正のくせに何なんでしょう。 M*シリーズにつけることは考えていないとか…(その割に第2水準を禁止できる ようになってますね)  バンクの実装チェックのときには、やはり実際に書き込んで確かめるのが一番の ようです。ただし、128kのものは上位4ビットが無視されること、存在しない バンクを E3H に出力すると全てのアクセスはメインRAM(設定によってはROM) に対して行なわれることに注意が必要です。