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「変な法律」管理人のある日の日記です
 
 
 
・払わない親は憲法違反を主張している?
給食費払わなくてもOKな憲法の学説
 
 最近、小中学校の給食費の未納が社会問題になってます。報道によると、2005年度の給食費の未納額は合計22億円に達したとのことです。
 
 現実に自分の子供が給食を食べているのに、「頼んでもないのに勝手に出している」とか言って給食費を払わない親がいるんだよ。ひどいね。
 
 道徳を学ぶ教育現場に対して、非常に不道徳な行いをしていると思います。
 しかし、給食費の不払いについて全く理由をつけることができないというわけでもありません。
 
 えっ、給食費を支払わなくてもいいってナニカ正当な理由をつけることができるの?
 
 順を追って説明をしましょう。
 現在、国公立の小中学校の授業料は無償となっていますが、これは憲法に根拠があります。
 
「日本国憲法」 昭和21年11月3日
 
第26条
  第2項
  すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。
 義務教育はタダって憲法に書いてあるんだ。
 
 憲法は義務教育期間の授業料無償を規定しているという点は争いがないのですが、授業料以外のどこまでが無償の範囲に含まれるのかついて学説の争いがあります。
 
 あっ、ここで給食費がタダなのかが問題になるんだ。
 
 そうです。
 給食費もそうなのですが、教科書代、文房具代なども無償とした規定であると憲法の条文を解釈すべきなのか否かに関して大きく二つの学説があります。
 
@説:授業料無償説
  憲法は授業料無償のみを規定していると解釈する立場
 
A説:全額無償説(修学費無償説)
  憲法は授業料のほかに、教科書代、文房具代、給食費等修学までに必要な一切の金品を無償と規定していると解釈する立場
 「全額無償説」は、修学するまでに必要な一切の教育費が無償とされることによって、はじめてすべての人の「教育を受ける権利」が実質的なものになると主張します。
 
 この「全額無償説」だと給食費もタダってことになるのね。給食費は払わなくてもOKっていう憲法の学説があったんだ。
 で、「授業料無償説」と「全額無償説」のどっちが正しいの?
 
 絶対的にどちらが正しいと言うことはできませんが、最高裁判所の判決は「授業料無償説」の立場を採りました。
 また「学校給食法」という法律は、生徒の保護者が給食費を負担すると規定しています。
 
「学校給食法」 昭和29年6月3日
 
第6条 (経費の負担)
  第2項
  前項に規定する経費以外の学校給食に要する経費(以下「学校給食費」という。)は、 学校給食を受ける児童又は生徒の学校教育法第二十二条第一項 に規定する保護者の負担とする。
 「全額無償説」の立場からは、保護者が給食費を負担すると規定している「学校給食法」は憲法違反ということになります。
 
 給食費を支払わない親の中には「全額無償説」に立って、学校給食法が憲法違反だと考えている人がいるのかもしれないね。
 
 いや、そこまで考えた上で給食費を支払わないとしている人はいないのではないでしょうか。