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「変な法律」管理人のある日の日記です
 
 
・教育勅語に書かれていたコト、その2
「12徳」ってナンダ?
 
 前回は「教育ニ関スル勅語(ヘ育ニ關スル勅語)」(「教育勅語」の正式名称)が教育をどのようにとらえていたのかを紹介しました。
 
 忠を守り孝をおこない、臣民全体が代々美しいものをつくってきたのが教育のコンゲンだとしたんだよね。抽象的でよく分からないけど。
 
 この後「教育ニ関スル勅語」は、具体的に「徳」とされる行為を列挙しています。その部分を見てみましょう。
 
(原文)
  爾臣民父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ朋友相信シ恭儉己レヲ持シ博愛衆ニ及ホシ學ヲ修メ業ヲ習ヒ以テ智能ヲ啓發シコ器ヲ成就シ進テ公益ヲ廣メ世務ヲ開キ常ニ國憲ヲ重シ國法ニ遵ヒ一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ
 うわあ、やっぱり原文はチンプンカンプンだね。
 
 この文には、「教育勅語の12徳(12の徳目)」が列挙されています。
 
 12個もあるの!
 
 では、訳文を見てみましょう。
 
(訳文)
  あなたがた臣民(=君主国における国民)は、父母に孝行をし、兄弟は仲良くし、夫婦は仲むつまじくし、友人同士は信じ合い、つつしみ深い振舞いをし、誰に対しても愛情をそそぎ、学問を修め、職業を身につけ、知識と才能を養い、人格を向上させ、進んで公共の利益を広め、世の役に立つ仕事をおこし、つねに国の根本となる法律(=大日本帝国憲法と皇室典範)を重んじ、法律を遵守し、もし緊急の事態が起きたときには大義に基づき勇気をもって公のために身を捧げて、(天地のごとく)永遠に続く(天皇を頂点とした)国の運(命)を守るのです。
 なんか、最初のほうは「もっともだ」っていう気がしてたけど、読んでいくうちにだんだんアヤシクなるね。
 
 「進テ公益ヲ廣メ世務ヲ開キ(進んで公共の利益を広め、世の役に立つ仕事をおこし)」あたりから、全体主義の匂いがしてきます。
 
 最後がスゴイね。「公のために身を捧げて」って、国のために血を流せということだよね。
 
 この時の憲法である「大日本帝国憲法」の「兵役の義務(第20条)」を盛り込んだ形になっています。
 続いて、これら「12徳」を守ることのメリットを示しています。
 
(原文)
  是ノ如キハ獨リ朕カ忠良ノ臣民タルノミナラス又以テ爾祖先ノ遺風ヲ顯彰スルニ足ラン
 
(訳文)
  このようにすることは、ただ(あなたがたが)朕(天皇である私)にとっての忠実で良い臣民(=君主国における国民)であるということだけではなく、また、あなたがたの祖先が遺(「のこ」)した美しい伝統を守ることでもあるのです。
 こうすることが、天皇にとっての忠実で良い臣民である条件であるのと同時に美しい伝統を守ることにもなるというのね。一石二鳥だ。
 
 この文章から、教育の目的は、天皇にとっての忠実で良い臣民になること、伝統を守ることの二つであることがわかります。
 この後、非常に自身満々なしめくくり方をして終わるのですが、それについては次回見ることにしましょう。
※「教育ニ関スル勅語」の訳文は「変な法律」オリジナルのものです。引用等をされる場合は"dumblaw@hotmail.com"までご一報いただければ幸いです。