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「変な法律」管理人のある日の日記です

・裁判所「んなコト、知らねーよ」で却下
最高裁判所判決、昭和56年4月7日
 
 裁判所の役割の一つに、「紛争の解決」があります。
 
 ケンカの仲裁だね。
 
 しかし、すべての紛争が受け付けられるというのではなく、「裁判所法」という法律に規定をする「法律上の争訟」である必要があります。
 
裁判所法、昭和22年4月16日
 
第3条(裁判所の権限)
第1項
 裁判所は、日本国憲法に特別の定のある場合を除いて一切の法律上の争訟を裁判し、その他法律において特に定める権限を有する。
 どんなケンカでも仲裁するよ、というワケではないのね。
  
 ある宗教団体に所属する信者が、その所属する宗教団体に対し、寄付金の変換を内容とする民事裁判を提起しました。
 
 なんで、「寄付金返せ」って要求したの?
 
 問題となった寄付は、宗教団体の「本尊」を安置する建物の建築を目的とするものでした。
 しかし、寄付をした後に、肝心の本尊が偽物であるという噂が立ってしまいました。
 
 つまり、本物の本尊を安置する建物のために寄付したのにニセモノかもしれなくなった、てことね。
 
 一般的な意味での寄付のことを、法律では「贈与」といいます。
 もし、本尊が偽物であるとすると、このような贈与は「民法」という法律で規定する「錯誤」にあたり、無効となる可能性があります。
 
 そこで、信者サンは「ゾーヨは法律で無効だからお金を返せ」って要求したのね。
 
 これに対して、最高裁判所は以下の判決を下しました。
 
最高裁判所判決、昭和56年4月7日
 
  最高裁判所は、本件は「信仰の対象の価値又は宗教上の教義に関する判断」が、判決をする上で不可欠のものとなっており、また、当事者の主張の核心となっている、とした上で、裁判所法にいう「法律上の争訟」にあたらないとして、訴え却下の判決を下した。
 最高裁判所は、判決をするには本尊が本物か偽物かを判断しなければならないが、それは裁判所法で規定する「法律上の争訟」にはあたらないとしました。
 
 本尊が本物かニセモノかなんて法律を適用して判断できることじゃない、ってコトだね。
 
 そして、当事者の主張内容が具体的に審理されることなく「却下」の判決が下されました。
 
 最高裁判所は「んなコト、知らねーよ」で、門前払いだったんだ。
 信者サンが可哀想だね。
 
 しかし、裁判所が信仰の対象について判断するというのも野暮な話ですから、妥当な判決なのかもしれません。