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「変な法律」管理人のある日の日記です

・性行為は重要なんだよ!、裁判所力説
東京地方裁判所判決、昭和51年4月27日
 
 かつて、『四畳半襖の下張』という春本(しゅんぽん)をめぐる裁判がありました。
※正確には『春本版四畳半襖の下張』 
 
 「しゅんぽん」ってナニ?
 
 辞書を引きますと、「男女の情交を描いた本。猥本。」と出てきます。
※「goo辞書」より引用  
 
 つまり、ええと・・・
 
 今でいう「エロ本」と理解して、概ね間違いはないと思います。
 この『四畳半襖の下張』自体は大正時代に執筆された小説なのですが、1975年ある雑誌に掲載されました。
 
 つまり、大正時代の「エロ本」が雑誌に掲載されたんだ。
 
 このことが、わいせつ文書を規制した刑法175条に違反をするとして、刑事裁判に発展しました。
 
刑法 明治40年4月24日
 
第175条 (わいせつ物頒布等)
  わいせつな文書、図画その他の物を頒布し、販売し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役又は二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処する。販売の目的でこれらの物を所持した者も、同様とする。
 内容が大正時代のでも、刑法に違反しているからケシカランってコトね。
 
 掲載をした雑誌社の社長と作家の二人が起訴され刑事被告人とされたのですが、わいせつ文書を規制した刑法175条は、日本国憲法21条などに違反して無効であると主張しました。
 
日本国憲法 昭和21年11月3日
 
第21条
 第1項
 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

 つまり、裁判のコンキョの刑法が、憲法に違反しているから無効だって主張したんだね。
 

 この主張に対して、裁判所は「刑法175条は日本国憲法21条に違反しない」としたのですが、その理由付けの中に「性行為」について述べた箇所があります。
判決文より、その部分を引用します。
 
東京地方裁判所判決、昭和51年4月27日
 
 性欲は生物たる人間の備えている本能であり、人間は心身の成熟するにしたがつて性に関する欲求と関心を強めるが、性欲の発現形態である性行為は、種族保存の作用を有し、家族および人類存続の基礎をなしている。人間の社会において、男女はその愛情と性的結合によつて夫婦という生活単位を形成し、この生活単位は社会の新しい構成員を創生し、育成することによつて、社会の永続と発展を支える柱となつている。そのため、どこの文明社会においても、夫婦および家族に関する生活関係は制度として保護され、わが国においてもまた、夫婦の社会的意義を認め、その維持と擁護が図られている(憲法24条)。人間の性生活は、夫婦という公認された結合が存在するように人間連帯の絆をなし、日常生活において欠くべからざるものとして、人間社会の最も基本に位置し、その存立にかかわる重要な営みであるといいうるのである。
 すごいね、「性行為は重大なんだよ!」っていう裁判官の声が聞こえてきそうだね。
 でも、そこまで強調しなくてもいいんじゃないのかな?
  
 それと「性行為」が憲法に繋がるとは思いませんでした。
 
 しかし、裁判官が「性行為」について真面目に考えているシーンって、すごく違和感あるね。