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「変な法律」管理人のある日の日記です

・裁判官の果てしない「同一性」判断作業
東京地方裁判所、平成10年11月20日
 
 著作権法」という法律には、「実演」も、この法律で保護されると規定しています。
 
 ええと、「実演」ってお芝居なんかのこと。
 
 著作権法は、実演を「演劇的に演じ、舞い、演奏し、歌い、口演し、朗詠し、又はその他の方法により演ずる」と定義していますから、芝居も含まれます。
 かつて、バレエの著作権に関する裁判がありました。
 
 実演に「舞い」が含まれるから、バレエも著作権でホゴされるってわけね。で、どんな裁判だったの?
 
 あるフランス国籍の高名な振付師が、自分の考案したバレエの振付けが無断で使用されたとして、演劇などを企画・製作する日本の会社に対して損害賠償などを求めて裁判所に訴えました。
 
 つまり、振付師が、自分の振付けが勝手に使われたんで怒ったんだね。
 
 この裁判で注目したいのは、裁判官がどのようにして「同一性」があるのかを判断をしたかということです。
 
 どのようにして、日本の会社が振付師が考えたバレエをパクッたのかどうかを判断したのか、って事ね。
 やっぱり、裁判官が二つを見比べて同じかどうか判断をしたんだよね。
 
 そうなのですが、この事件の同一性の判断は、担当をした裁判官にとって非常に苦悩に満ちた作業だったようです。
 例えば、この事件の判決文には以下のような記述があります。
 「検甲第一号証」などの表記は、いずれもバレエの振付を撮影した写真をいいます。
   
東京地方裁判所、平成10年11月20日
 
 検甲第一号証の「体の右側部を舞台に接して横臥し、右手を伸ばしている姿勢」は、中腰の姿勢で右手を床に付けるようにして前方に進んだ後、身体を反るようにして床に倒れ込み、身体の右側面を床に付けるようにして横臥した姿勢であり、その後、仰向けになり、右足を上げ、それとほぼ同時に上半身を起こしながら左手を挙げ、もう一度仰向けになり左足を上げ、それとほぼ同時に上半身を起こしながら右手を挙げ、その後再び右足を上げ、上半身を起こしながら両手を広げるという動作が続くものである。検甲第三号証の「両足を前後に開いて上半身を起こし、右手を伸ばしている姿勢」は、中腰の姿勢で右手を床に付けるようにして前方に進んだ後、身体を反るようにして床に倒れ込み、身体の右側面を床に付けるようにして横臥する姿勢をとらず、その代わりにとられる姿勢であり、その後には、仰向けになり、右足を上げ、それをほぼ同時に上半身を起こしながら左手を挙げ、もう一度仰向けになり、左足を上げ、それとほぼ同時に上半身を起こしながら右手を挙げ、その後再び右足を上げ、上半身を起こしながら両手を広げるという、検甲第一号証と同様の動作が続くものである。したがって、右の検甲第一号証と検甲第三号証の差異は、その前後の一連の動作の中における部分的な差異であるということができる。
 うええ、絶対に読む気が全く起こらない文書だね。
  
 ここで引用したのは、判決文の一部です。判決文では、このような同一性認定に関する記述が永遠と続きます。
 
 これで、一部なんだ。
 「ああ、もうイヤだ!」っていう、裁判官の叫びが聞こえてきそうだね。